2019年9月21日土曜日

今年も「柳家さん喬落語会」





 9月11日、今年も「柳家さん喬落語会」行いました。
 
 お客さんは140人ほど。多くは常連さんです。

 今年で数えて丁度10回目の落語会。ということもあって、中入りで「お楽しみ抽選会」を行いました。

 さん喬師匠ゆかりの手ぬぐいやバッグ、サイン入りの本など、プレゼントさせていただきました。(私が欲しかったのですが…)

 今回の演目は、「時そば」「棒鱈」「ねずみ穴」

 さん喬師匠の世界にとっぷりと酔って、大いに楽しみました。お客さんも楽しんでくれたようで、うれしかったですね。



 公演後にさん喬師匠を囲んで、実行委員の記念写真。そして、ご苦労さん会へと流れていきました。 

一般質問が終って

 今回、一般質問で取り上げたのは、①幼児教育・保育の無償化について ②自然環境の保護について ③合葬墓の整備について ④子どもの読書活動について ⑤子どもの口腔ケアについて です。

 幼児教育・保育の無償化については、特に10月からの無償化にともなって副食費が実費負担になる問題を取り上げ、給食は保育の一環であり、真に無償化を実践するよう副食費の無料化を訴えました。

 市は、国の指示通り実施するとして無料化は拒否しましたが、オホーツク管内でも北見市をはじめ10市町村が無料にすることが明らかになりました。

 また、これまで市が独自に保育料を軽減していた分が年3000万円以上あり、この財源が不要となることも質疑の中で明らかになり、副食費の無料化は十分できる、これらを子育て支援の拡充にしっかり充てるべきだ、と訴えました。

 自然環境の問題では、コムケ湖のラムサール条約への登録を求めました。

 コムケ湖は、水鳥たちの渡りの場として極めて貴重な湿原となっており、絶滅危惧所といわれる鳥たちも観察されています。

 ただ市の答弁は、これまで通り、利害関係者との考えに隔たりがあり引き続き意見を伺っていく、というもの。

 市の環境基本計画には「コムケ湖のラムサール条約登録を推進する」と明記しており、この立場を貫け、と提案しました。さて、今後の対応に注視です。

 合葬墓の整備は、私が繰り返し求めてきたもの。多くの市民から、その要望を受けます。ある意味、深刻な問題にもなっているのです。

 にもかかわらず市の答弁は、これまでと同じ。寺院にも合葬墓があり、公設の合葬墓の建設には賛否があり慎重に検討する、というもの。

 賛否があるなら富良野市が行ったように、この問題での市民へのアンケートを実施したらどうか、と提案したんですが、さてどうなることか…

 子どもの読書活動では、特に学校図書館の整備充実を訴えました。

 この間、市内の小学校の校長先生とこの問題で懇談し、大いに興味と関心を持ちました。

 学校図書館は読書・学習・情報の場だけでなく、心の居場所でもあります。

 そのためにも、学校図書館の蔵書などの整備とともに、きちんと学校司書を配置することが重要です。

 現在市では、2名の巡回司書がいますが、大規模校でも週1回程度しか配置されません。これでは足りない。少なくとも大規模校には専任の学校司書を配置すべきだ、と提案。

 これには市教委も、その方向で検討する、と実に前向きな答弁。期待したいですね。

 最後に取り上げた子どもの口腔ケアでは、特にいわゆる「フッ素うがい」、「フッ化物洗口」の実施についてただしました。

 これは、あるお母さんから、今年中にすべての小学校で集団による「フッ化物洗口」が実施される計画があるが、フッ素が安全なのか不安がある、という相談を受けたことがきっかけでした。

 私なりに調べてみて、その安全性と有効性に意見が分かれていることがわかりましたし、札幌市はじめいくつかの市町村では必要ないとして実施を見送っており、私としても疑問を感じてきました。

 それらの疑問と思いを質問しました。なにより安全をしっかり担保することが重要ですから。

 この日、議会にはこの問題で関心を持っている保護者のみなさんが傍聴に来てくれました。

 質問時間が足りなくて尻切れトンボでしたが、後で「質問良かったです。ありがとうございました」とメールが届き、ちょとほっとしました。
 

2019年9月14日土曜日

子育て支援計画とファミサポ廃止について~2019年第2回定例市議会一般質問④



〇野村淳一議員

 最後に、子育て支援についてお尋ねいたします。
 最初に、紋別市子ども・子育て支援事業計画の策定についてです。

 平成27年度に策定されたこの計画も今年度で最終年度を迎えます。したがって、今年度中に第2期の子ども・子育て支援事業計画の策定作業が始まると思います。

 そこでまず、この事業計画において、現時点での到達とそれらへの評価、そして課題についてお聞きします。

 同時に、第2期計画策定に向けた取組状況と今後の方向をお聞きするとともに、次期計画は主にどのような特徴を持ち、どこに重点を置いて策定されるのか、お考えをお尋ねします。

 当然、計画策定に当たっては、ニーズ調査、保護者などへのアンケートを実施すると思います。

 私は、かつて子供の貧困問題を質問した際、紋別市としても実態調査を行うよう求めました。市長も答弁で、本市の
子供の貧困の実態把握に努めると述べられました。

 今回のアンケート調査に当たって、その実態把握を行う
ために、子供の生活状況、子供の貧困に関する内容を反映すべきと考えますがいかがでしょうか、お考えをお聞かせください。

 次に、ファミリーサポートセンター事業の廃止についてお聞きします。

 3月、市のホームページに突然、「紋別市ファミリーサポートセンター事業の廃止について」と題する、わずか4行程度のお知らせが掲載されました。えっ、どうして、何かあったのと驚かされました。

 紋別市ファミリーサポートセンターは、平成25年度から社協に委託をし実施されてきました。

 紋別市の子育て支援策として、依頼会員と提供会員の相互援助活動として、子供の預かりや保育所などへの送り迎えな
どに活用されてきました。

 その需要は確かにあったと思いましたし、子育て支援策として活用され、喜ばれていたと思っておりました。これがなぜ今この時期に廃止となったのでしょうか、まずその理由をお聞かせください。

 また、これまでの利用状況、利用内容についてもお尋ねします。

 ファミリーサポートセンターが廃止されたことによる影響は出ていないんでしょうか。そして、この事業にかわるどんな別の事業があるのでしょうか、お尋ねします。

 これまでこの事業を利用してきた保護者、そしてサービスを提供してくれていた会員などへの説明はどうされたのでしょうか、お尋ねします。

 最後に、子供たちの通学路などの安全対策についてお聞きします。

 滋賀県大津市で、散歩途中の幼稚園児の列に車が突っ込み、園児2名が死亡するという痛ましい事件が発生しました。何の落ち度もない子供たちが犠牲になったこの事故は、全国に大きなショックを与えました。

 今改めて児童などの通学路や園児の散歩コースなどの安全対策が求められているのではないでしょうか。

 もちろん運転者の交通規則の遵守と交通マナーの問題が第一義ですが、事故はいつ起こるかわからないのです。大津市の場合でも、せめてそこにガードレールがあったならという声が多く聞かれます。

 紋別市における児童の通学路、園児の散歩コースなどへの交通安全対策はどのように図られているのでしょうか。

 特に通学路などの交通量の多い交差点におけるガードレールの設置について、積極的に検討すべきと考えるものですがいかがでしょうか、見解をお聞かせください。

【 答弁 】

〇宮川良一市長

 次に、子育て支援についてであります。
 1点目の第2期子ども・子育て支援事業計画の策定につきましては、現計画における到達と評価、課題につきましては、現計画は平成27年度から今年度までの5年間の第1期として、「子どもの育ちを喜びに みんなで支え合うまち もんべつ」を基本理念とし、5つの基本目標と17の基本施策を掲げ、推進しているところであります。

 到達と評価につきましては、現在作業中であり、洗い出しを進めているところでございますが、課題といたしましては、虐待案件など多様な相談業務の増加傾向が続いており、スムーズな対応が困難なことが挙げられ、市を含め関係機関との横断的な対応が求められているものと考えております。

 第2期計画策定に向けた取組状況と今後の方向につきましては、計画策定の基礎資料として就学児、未就学児世帯を対象とするアンケート調査を実施し、その結果を踏まえ、今後示される国の基本指針に基づき、紋別市子ども・子育て会議における議論を経てパブリックコメントの実施を予定しております。

 次期計画の主な特徴と重点につきましては、国の基本指針案の改正を予定している項目では、第1に、幼児教育アドバイザーの配置、確保及び幼児教育センターの体制整備、第2に、幼稚園の利用希望及び保育を必要とする者の預かり保育の利用希望への対応、第3に、外国につながる幼児への支援、配慮であります。

 子供の貧困につきましては、計画策定時のアンケート調査にその設問を盛り込むとともに、学校、保育所などの現場の意見を聞き取り、実態把握に努め、計画に反映させてまいります。

 2点目のファミリーサポートセンターの事業廃止につきましては、これまでの利用状況、利用内容につきましては、預かりサービスの利用実績は、平成25年度延べ10件、利用者数2名、平成26年度延べ94件、利用者数15名、平成27年度延べ40件、利用者数12名、平成28年度延べ41件、利用者数10名、平成29年度延べ6件、利用者数3名、平成30年度延べ4件、利用者数4名であります。

 また、子供の習い事などによる送迎サービスの実績では、平成25年度は実績がなく、平成26年度延べ52件、利用者数6名、平成27年度延べ222件、利用者数5名、平成28年度延べ305件、利用者数4名、平成29年度延べ346件、利用者数8名、平成30年度延べ137件、利用者数4名であります。

 なお、預かりサービスにかわる事業としての平成30年度の実績は、認定こども園一時預かり事業で延べ1万1,827件、保育所の一時保育は延べ163件、保育所、認定こども園の延長保育は延べ866件と、センター開設当初より大幅に増加しているほか、子育て短期支援事業や留守家庭児童園でも預かりによる受け入れが充実してきたことから影響がないと考え、平成30年度末をもって廃止することといたしまた。

 これまで利用してきた保護者やサービスを提供してきた会員への説明につきましては、現状と廃止理由を説明し、理解を得られたところであります。

 3点目の通学路などの安全対策につきましては、児童の通学路では教職員などによる巡視及び安全点検を行い、通学時間帯で交通量の多い交差点では交通指導員による街頭指導を実施しております。

 園児の散歩コースでは、事前に経路の安全確認を行い、車道側に職員を配置し複数で引率しているほか、車道への飛び出しを防ぐために園児同士で手をつながせるなどの安全対策が講じられております。

 交差点におけるガードレール設置を積極的に検討すべきとのご指摘につきましては、紋別警察署から過去の事故発生箇所の情報提供を求め、学校及び保育所などの関係機関との共有を図り、安全対策の向上が必要と思われる箇所の把握に努め、ガードレール設置に限らず最適な安全対策を進めてまいります。


【 再質問 】

〇野村淳一議員

 子育て支援についてお聞きします。
 先ほどご答弁の中で、今の第1期の子ども・子育て支援事業計画の中で課題として提起されたのは、虐待という言葉が出てまいりました。虐待の対応ということも出てきました。実態としてはどのように把握されているんでしょう。教えてください。

○北西忠宏児童家庭課長

 お答えいたします。
 課題として虐待事件など多様な相談業務が増加してるということで、虐待の内容につきましては、ネグレクトだとか心的虐待などでございます。

○長谷川 恒保健福祉部長

 私のほうから答弁させていただきたいと思います。
 虐待の部分で、今、児童家庭課のほうが児童虐待の部分については担当してるというような形になるんですけども。年々、児童相談所、北見のほうにある児童相談所のほうから来る件数が非常に多くなってきてる。

 今まで急激に増えたという部分が、議員もご存じだと思いますけれども、例えば保育所ですとか、学校ですとか、児童館ですとか、いろんな部分で通報というか、例えば顔にちょっとあざがあるだとか。実際に虐待案件ではない部分もあるんですけれども、そういう部分で通報の件数が増えてきてる。

 そういう疑わしい部分については児童相談所のほうが対応ということで、頻繁に結構紋別のほうにも児童相談所の職員が来るような形になってる部分がありますので、この答弁の中に虐待案件という形で入れさせていただいたところでございます。

○野村淳一議員
 
 わかりました。じゃあ、具体的に件数はどういうふうになっているんですか。

○北西忠宏児童家庭課長

 お答えいたします。
 平成30年度の虐待件数でございますが、心的虐待、ネグレクトだとかを含めまして18件ございました。

○野村淳一議員

 これが増えてきてるという傾向にあるということなんですね。わかりました。いろんな背景があるんだと思うんです。

 虐待に対して関心を持たれてきているので通報件数が増えてきたってこともあるでしょうし、逆にいろんな家庭環境や社会環境がそれを生んでるのかもしれません。

 これなんかも非常に重要な課題ですので、ぜひ追い続けていただきたいと思います。

 それと、アンケートについて、今市長の答弁で、貧困にかかわってもアンケートの中でそれを生かしていくような答弁があったんですが、子供の貧困に関して。

 具体的にはどのようなアンケートの内容になるんでしょうか。

○北西忠宏児童家庭課長

 お答えいたします。
 貧困に関する項目は設定してございますが、支援計画に基づく内容のほうの設問が多くなっておりまして、直接的にあなたは貧困ですかとか聞けませんので、例えば病院にかかれなかった理由だとかそういう理由を、お金がないだとかほかの理由とかで示しまして、トータル的に見て貧困ということで調査の項目を盛り込んでございます。

○長谷川 恒保健福祉部長

 ちょっと追加で答弁させていただきます。
 実際にこれからアンケート、計画の策定の部分でこれから業者と見積り合わせ等々をしていくような形にはなるんですけれども、直接的な部分という形よりも、前に食育の部分でもアンケートをとったことがあるんですけれども、朝食はとっているのかだとか、例えば家族で夜、夕御飯を食べているのかだとか、そういうような部分の、本当に直接というか間接的な部分で、例えば習い事はどうですとか、そういうような質問の項目という形を担当としては考えているところでございます。

○野村淳一議員

 わかりました。ただ、そのアンケートの時期が随分遅いなあと思っている印象があるんですよ。

 今からアンケートやってアンケートの結果が出て、それからそれを分析してといったら、今年に間に合うのかなという印象があるので。まあ、それはしょうがないです。急いでやっていただきたいと思います。

 ファミリーサポートセンターについてです。
 理由がよくわからないんです、私、これ。何で廃止になっているのか、話を聞いても。

 子ども・子育て支援会議というのを毎年やってますね。それで、さっき言った事業計画がどこまで進んでるかということをみんなで確認し合う会議を毎年やってるんですよ。

 そこに毎年それぞれの事業の成果表というのを出している
の、皆さんに。なかなか勉強になるんです、それ。

 そこに、昨年、平成30年度、このファミリーサポートセンター、どう書いてるか。会員数も90人を超え着実に増えている。利用者が安心して利用できるよう体制の強化に努めるって書いてあるのが去年だったんですよ。今年は廃止すると書いてるんです。これ何だね、タヌキにつままれたような話だ。だってそのときにも、今さっき市長も答弁したように、預かりだって4件あるんだ、平成30年。送迎だって百三十何件あるじゃないですか。なぜこれが廃止になるのか。まだよくわからない、私。もう一回説明してもらえますか。

○長谷川 恒保健福祉部長

 お答えさせていただきます。
 市長答弁にもありましたように、まずファミリーサポートセンターの部分、平成25年度から制度を開始したところでございますけれども。まず初めに、制度の設立の趣旨としまして、やっぱり預かってもらえる場所がなかったというところで、とにかく短い間でも預かっていただけるというようなところでこのファミリーサポートセンターの事業をつくらせていただきました。

 その後、平成25年度については、送迎の部分というのも、市長答弁にもありましたように実績はなかったということで、もともとはこの預かりの部分でスタートさせていただいた部分はあるんですけれども。その預かりの部分については、答弁にもございましたとおり保育の関係ですとか認定こども園の関係、あとはショートステイの関係ですとか、学校でいけば留守家庭児童への拡充ですとか、そういう部分で、実際その預かりの部分については、先ほど数字も平成25年度からの数字をお話しさせていただきましたけれども、その中でだんだんだんだん件数も減ってきて、平成30年度については4件の利用者数4名ということで、4名の方が1年間に1回だけ使っているという部分でございます。

 それと、習い事等によります送迎につきましても、平30年度、137件の利用者4名ということで。実際にこの137件のうち1名の方がかなりご利用いただいている部分がございまして、その方の分が100件ちょっと超えている形でございます。

 制度が始まってから年々年々、だんだんだんだん少なくなってきている部分がございます。

 それと、子育ての事業としまして、子育ての部分、保健の部分も含めてなんですけれども、いろんな部分で市としても施策をいろいろ取り組んでる部分。先ほど橘議員の中にも子育て支援の研修の事業ですとか、そういう部分も新たにまた取り組むというふうに考えている部分がございます。

 そういう中で、ファミリーサポートセンターについては、実際だんだんだんと件数も減ってきているという部分もございまして、平成30年度末をもって廃止という形になったころでございます。

○野村淳一議員

 ただ、さっき言ったように会員数も90人を超え着実に増えていると、昨年なんですよ、これ。

 そして、総合戦略の関係で、昨年総合戦略でKPIを見直してますよね。そこで施策についても拡充しているんです。

 昨年の総合戦略の改定の中に、子育て支援の中に今までなかったんですが、ファミリーサポートセンター事業というのをあえて追加してるんですよ、総合戦略に。去年ですよ、これ。知ってます、これ。それを廃止する。

 私ね、いろいろ課題があるんですよ、問題があって、それは課題は何なのか、それをどう改善すべきかということを検討したのかを聞きたい。

 それで私、名寄市のサポートセンターに電話して聞いてみた。そこも同じような状況だった。どうやってるかというと、子育て支援センターって紋別にもありますね。そこで子供を預かっているんですよ、サポートセンターとして。

 そこに提供会員に来てもらっている。提供会員に子供を預けるのは、個人の家で密室でどうも不安だというのがあって、そういう声があったので、子育て支援センターの場所で子供を預かる。

 富良野市に電話したんです。富良野市のサポートセンターは、サポートセンターそのものが託児所になってます。ここでもそこで2時間、3時間子供を預かる、利用が増えているんです。

 子供2人、3人いる、上の子は3歳、下の子は生まれたばかり、上の子が予防接種に行く、下の子を連れて行ったら大変だ、迷惑がかかる。だから、この間の2時間、3時間をちょっと預けてもらう。需要がないわけじゃないじゃないですか。

 日曜日だってサポートセンターは可能でしょ。幼稚園、保育所、日曜はやっていないんだよ。

 私はね、改善するべきがあるのではないかと思って見ています。そして、子育て支援策というのはメニューがあればあるだけ選択する中身が増えるんですよ。

 廃止したらもうそれがないんですよ。やっぱり子育て支援というのは、メニューをそろえること、そして自分が選択
できること、その余地を広げることが重要なんじゃないの、これが子育て支援策じゃないの。

 利用が減ってきた、なぜなんだろう、どうやれば利用が増えるんだろう、本当に需要がないんだろうか。そういう検討をされたんですか。

 しかも、今年子育て支援計画をつくる年ですよ。この子育て支援事業計画にサポートセンターはちゃんと平成31年まで明記されてるじゃないですか。

 今年みんながまた集まって、そのときに見直すなら見直す、やめるんならやめる、続けるなら続ける。それを今年議論すればいいのにそれも無視して、その機会があるのにそれもなしにして突然今年やめる。どうなんですか、これ。いかがですか。もう一回ご答弁していただきたい。

○長谷川 恒保健福祉部長

 お答えさせていただきます。
 今議員からございました、いろんなまちの預かりの部分のお話をいただきましたけれども。うちの内部でも、実際ご家庭のほうで預かるというのはなかなか厳しいという話も確かにございました。

 その中で、うちのほうとしては別にご自宅でだけではなくて、今議員おっしゃられましたとおりに子育て支援センターですとか、あと児童館ですとか。そういうところでも預かるということは提供会員の方にも、うちとお話をさせていただいている部分ございますけれども、実際提供会員の方も設立当初から比べると預かりの部分については年々減少傾向にございます。

 うちのほうとしても社会福祉協議会のほうにこの事業をお願いしている部分があるんですけれども、社会福祉協議会の中に民生委員ですとか、町内会ですとか、あとは老人クラブですか、そういう事務局がございます。

 そちらのほうにでも社協さんのほうからいろいろな部分でお話をさせていただいて、提供会員の数を増やそうということで取り組みさせていただきましたけれども、実際に預かるという部分になるとなかなかハードルが高いというところで、これがなかなか増えていかないという部分でほかの場所でも一時預かりということも厳しいという部分がございましたので、今回の結論に達したというところでございます。


○野村淳一議員

 例えば子育て支援センターをやるとするんであれば、それもきちんとやっぱり制度化したほうがいい、ルール化したほうがいいんですよ。

 そうしてやるならやるというふうに決めたほうがいいん
です。何か今もなし崩しなんでよくわからない部分がある。そういう印象を受けています。

 これ、ぜひ、今年子育て支援会議というのをまたやるんでしょ、来年度に向けての、第2期の。

 ぜひ、私、このサポートセンターだってもう一回メニューにのせる可能性を含めて協議のテーブルにのせてくださいよ。

 それと、そのニーズ調査も含めてこれが本当にどうなのかということも、ぜひこれも一から検討していただきたい。これ要望しておきます。お願いしたいと思います。

 最後ですが、交通安全の問題です。
 これは、私は滋賀県の大津市の話をしました。しかしその後、川崎市の悲惨な事件も起こりました。全く性格が違うものです。

 しかし、そうはいっても通学路の安全というのは極めて重要だということも認識を改めてさせられました。

 私、このソフト面も、そしてハード面も含めて、ぜひ検討していただきたいと思うんですが。

 ガードレールについて一つだけ。私毎日のように通るので、いつも気になってるんで、ここだけ言わせてください。

 潮見小学校と広域紋別病院のあの馬の背になっている南5号線と山の上線の交差点です。大人の方たちがいつも安全のために対応してくれていますが、交通量も子供たちも多いところです。

 そこの交差点にガードレール、できないでしょうか。具体的な話ですがご検討いただけませんか、いかがですか。

○岩井智広土木課長

 お答えいたします。
 今、確かに山の上線と南5号の交差点ということで、私も通っておりますので交通量が多いという認識は十分ございます。加えて、潮見小学校に通ってる子供たちも多く利用されているのかなというふうに、中学校も含めてですね。状況は認識しております。

 ただ、すぐ設置というのではなく、まず市長答弁にもありましたとおり、過去の事故状況ですとか潜在的な危険箇所、そういった部分も含めて検討して、過去の事故状況ですとかそういった部分も含めて本当に設置が妥当かどうかという現場の状況も含めて、今後検討していきたいというふうに思います。

○野村淳一議員

 事故はいつ起こるかわかりません。起こってからでは遅いということもあります。ぜひ、機敏なスピード感を持った対応をお願いしたいと思います。

 以上で終わります。

意義を増す「地域福祉計画」の策定~2019年第2回定例市議会一般質問③



〇野村淳一議員

 次に、紋別市地域福祉計画の策定についてお尋ねします。

 平成27年度に策定された第3期の紋別市地域福祉計画は今年度を最終年度とし、新たな計画策定に向けた取り組みが必要になっていると考えます。

 地域福祉計画は、高齢者福祉、障害者福祉、子育て支援といった従来の縦割りの福祉から、住民と行政が一体となって支え合う総合的な地域福祉を構築することを目的とした事業計画です。

 しかも、この地域福祉計画は、昨年の社会福祉法の改正により各福祉分野の個別計画、障害者福祉計画、介護保険事業計画、障害者計画、障害福祉計画、子ども・子育て支援事業計画などに対しての上位計画として位置づけられたのです。

 それだけに、次期の紋別市地域福祉計画の策定事業は一層重要になると考えます。

 そこでまず、現計画における取組状況とそれへの評価及び課題について、それぞれどのようにお考えかお尋ねします。

 少子高齢社会、貧困と社会格差の拡大など社会構造は大きく変化し、一層複雑で混沌とした社会状況が進行しています。

 強い者はますます強くなり、弱い者はますます排除され孤立を深める、不寛容の時代が息苦しさをますます強めています。

 そのもとで、誰もが安心して住み続けられる地域社会と地域福祉をつくり上げることが極めて重要です。

 誰をも見捨てない、誰をも置き去りにしない、そのために行政としての責任を果たし、住民の参加と協働を促し、ともに支え合う地域社会をどう構築するのか、これこそ次期計画に課せられた重要な課題ではないでしょうか。

 8050問題と言われる、いわゆるひきこもりなどへの対策、縦割り福祉を解消する共生社会の創造、LGBTなどジェンダー差別への対応と対策、若年層にまで広がりを見せる自殺問題、そして生活困窮者への支援と子供の貧困対策、さらには虐待防止と権利擁護の取り組みなど今日的な課題に対し、これまでとは違う角度での一歩踏み込んだ対応と対策が求められ、その取り組みが必要となっているのです。

 文字どおり次期の第4期地域福祉計画が、紋別市の地域福祉の総合的な上位計画として策定されることを強く期待するものです。

 そこで、計画策定に向けどのように取り組まれ、どのように進められるのか、対応についてお尋ねします。

 また、次期計画の主な内容、特徴点はどのようなものとなるのでしょうか、お考えをお聞かせください。

【 答弁 】

〇宮川良一市長

 次に、地域福祉計画の策定についてであります。
 現計画の取組状況といたしましては、健やかに暮らせる仕組みづくり、市民が共に支え合う地域福祉社会づくり、適切な福祉サービス等を利用する仕組みづくり、安全・快適な生活環境づくり、生活困窮者の自立を支える地域社会づくりの5つの基本目標のもと、さまざまな施策及び事業を展開しているところであり、評価及び課題につきましては、現在洗い出しを進めております。

 次期計画の取組状況といたしましては、庁内関連部局及び外部の保健、医療、福祉、教育関係団体等によって構成する委員会を設置し、現計画の検証結果を踏まえた上で、上位計画として各福祉分野の調整を行い、包括的な支援体制を整備する形で計画に盛り込めるよう委員会に諮ってまいります。

 また、次期計画では、住みなれた地域で自分らしく暮らしていけるよう、地域住民等が支え合い、一人一人の暮らしと生きがい、地域をともにつくっていくことのできる地域共生社会の実現を目標に掲げることを特徴にしたいと考えております。

【 再質問 】

〇野村淳一議員

 地域福祉計画についてです。
 実は私、正直言って余り地域福祉計画、これまで第3期まであったんですが余り関心持ってなかった、表現悪いですが。曖昧、ばふらっとした印象があったんです。

 しかし、今回、上位計画として位置づけられたということで、ちょっと私改めて関心を持って調べました。

 そして、非常に今日的で極めて重要な地域福祉計画になるんだなということを改めて実感をしました。

 いろいろご答弁がありました。私も質問で述べましたが、各個別計画を横断するような内容、あるいは制度のはざまと言われている、なかなか今まで表面的に出てこなかった問題も含めてこの地域福祉計画ではきちんと取り上げて作成されるというふうな捉えでよろしいんでしょうか。

○大平一也社会福祉課長

 お答えをいたします。
 まず、大きい理念としまして地域共生社会の実現という部分を掲げまして、次期計画につきましては、さまざまな個別計画を共通理念で結ぶ取り組みや市民参加に関連する施策を中心とした計画にしたいということで、包括的なつながりのある上位計画としたいと考えてございます。

○野村淳一議員

 今、社会的に関心がある出来事なので、次期計画にも具体的に盛り込まれると思いますのでちょっとお聞きしたいのが、いわゆる8050問題と言われるひきこもりの問題だったんですが、次期計画にもこの問題はしっかりと位置づけられるのかなというふうに思っていますし、そうしていただきたいんですが。

 80代のご両親、介護か何かで第三者が入る、そのときに大体50代ですね、家にいる、いわゆるひきこもり状態ということがだんだん問題になってきています。

 社会的な関心も高まっています。次期計画との関係も含めて、このひきこもり状態と言われるのを今どのように把握し認識しているのか。わかればで結構です。それに対する社会資源というのは今どうなってるのか。これもわかればで結構です。わかる範囲でお答えいただければと思います。

○大平一也社会福祉課長

 お答えをいたします。
 ひきこもり対策につきましては、今、社会問題となっておりますが、ひきこもりの方を把握するという部分で大変難しい部分があるというふうに感じてございます。

 それで、ひきこもりの方にどう対応していくかという部分につきましては、やはり一番身近にいらっしゃる地域の民生委員さんとかそういう方々と連携をともにして、情報を密にしながら、ひきこもりの方への対策については、社会福祉課だけではなくいろいろ関係する部局がございますので、さまざまな部局と連携しながらひきこもりの対応については、今後対応してまいりたいと考えてございます。

○野村淳一議員

 昨年、政府も、今までひきこもりと言うと若年層の対象が多かったんですが、中高年のひきこもりを全国的に調査をしました。推計で60万人を超えているんだろうという数字です。

 若年層のひきこもりの割合、そしてその中高年のひきこもりの割合を紋別市に当てはめると優に100人を超えるんす。

 それぞれに個別の事情があってそれぞれ個別に環境が違うので、全部をひっくるめてひきこもりなんて表現でいいのか、妥当ではないと私も思います。

 それぞれにそれぞれの支援が必要なんです。ただ、社会福祉を担当する皆さん方にとってみたら、潜在的に紋別にはこの程度の、場合によっては可能性があるんだということを頭に据えて、そしてこれからの計画づくりをしていかなきゃならないんですね。

 だからそのためには、私は相当の力を入れた取り組みが必要になってくるというふうに思っていますので、ぜひこれは、私もつい最近若者サポートステーション、サポステのほうにも顔を出していろいろな話を伺ってきました。

 いろいろと社会資源で頑張ってる方々もいらっしゃるので、ぜひ協力をしていただければというふうに思います。

 これもまた改めて計画が煮詰まってきたら取り上げたいと思います。ありがとうございました。



問題多い「アイヌ新法」をどうみる~2019年第2回定例市議会一般質問②

カムイノミ・イチャルパ(紋別アイヌ協会)

〇野村淳一議員

 次に、アイヌ新法についてお尋ねします。

 法律で初めてアイヌ民族を先住民族と位置づけたアイヌ新法が、4月19日、日本維新の会、希望の党を除く与・野党各会派の賛成多数で可決、成立しました。

 アイヌ民族の誇りを尊重し、共生社会を目指すことを目的とし、差別を禁ずる基本理念を盛り込んだこのアイヌ新法の成立の意義は極めて大きいと考えます。

 北海道の一自治体として、紋別市もまた当事者であり、その取り組みを実践する責任を負っていると考えるものです。

 しかし、この新法にも課題は残されています。明治維新から現在に至るまで、北海道開拓と北海道旧土人保護法などによる政府の土地政策、同化政策が、アイヌ民族の言語も民族固有の文化も奪い、差別と偏見を生み出してきたのです。その責任は大きいものがあります。

 政府は、この過去を直視して心から謝罪し、この誤った同化政策の歴史を国民全体の認識にする責任があるのです。

 しかし、今回、残念ながら、それはなされませんでした。

 同時に、2007年に国連で採択され、日本政府も賛成票を投じた先住民族の権利に関する国連宣言を尊重することも重要です。

 そこには、先住民族の自治権や自己決定権がうたわれ、土地や森林、サケなどの自然資源の利用権なども含まれています。

 しかし、今回、この新法にはこれらの内容は盛り込まれませんでした。

 市長は、今回成立したこのアイヌ新法に対してどのように受けとめ、どのような認識を持っているのかお聞かせください。

 今回のアイヌ新法の特徴の一つに、市町村向けに創設された交付金制度があります。アイヌ施策を推進する地域計画を作成し、認定を受けた場合、市町村に交付金が措置されるというものです。

 まず、この制度はどのような内容なのかお知らせください。その上で、紋別市としては、この地域計画の作成についてどのように対応されるお考えか、見解をお尋ねするものです。

【 答弁 】

〇宮川良一市長

 次に、アイヌ新法についてであります。
 1点目のアイヌ新法に対する認識につきましては、先住民族への配慮を求める国内外の要請等に鑑み、従来の福祉政策や文化振興に加え、地域振興、産業振興等を含めたさまざまな課題を早急に解決することを目的とした新法は、アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための法律であると受けとめております。

 2点目のアイヌ施策推進地域計画につきましては、交付金制度の内容は、国は認定市町村に対し、認定アイヌ施策推進地域計画に基づく事業の実施に要する経費に充てるため、予算の範囲内で交付金を交付することとされております。

 対象事業といたしましては、アイヌ文化の保存または継承に資する事業、アイヌの伝統等に関する理解の促進に資する事業、観光の振興その他の産業の振興に資する事業、地域内もしくは地域間の交流または国際交流の促進に資する事業となっており、制度内容の詳細につきましては、6月12日に札
幌市で開催されますアイヌ政策推進交付金説明会にて示されることから、地域計画の作成も含め、まずはそ
の内容を確認してまいります。

【 再質問 】

〇野村淳一議員

 アイヌ新法についてです。
 交付金の問題などは、6月12日に具体的な説明があるということなので、それまでよくわからない状況なのかなと思いますが。このアイヌ新法にかかわる交付金制度を地域での計画づくりというのが必要になってきます。

 もう既に新聞報道によれば、40近い市町村が地域計画に関心を寄せているという報道もあります。

 具体的に作業を進めている自治体もあるようです。紋別にも紋別アイヌ協会が存在をしています。この計画策定に向けて、紋別アイヌ協会などとの意見交換というのをされる予定はあるんでしょうか。

○大平一也社会福祉課長

 お答えをいたします。
 紋別アイヌ協会等からの要望、相談等があった場合は、国及び道の基本方針に基づきまして要望内容に関連する部局を交えて検討したいと考えております。

 詳細等々は12日の説明会の中で示されると思いますので、そちらの部分を十分確認した上で検討してまいりたいと考えております。

○野村淳一議員

 わかりました。今の段階ではその程度だろうというふうに思います。具体的な内容が見えてきた段階でまた取り上げる機会もあるかと思います。よろしくお願いします。

 もう一つ確認します。このアイヌ新法の地域計画づくりは社会福祉課なんですか。担当だけはっきりさせていただきたい。

 今までは生活支援が中心だったので社会福祉課が担当していました。これからは産業にかかわること、あるいは観光にかかわること、あるいは教育や文化にかかわることも含めたアイヌ新法地域計画づくりになると思うんですが。確認だけです。担当は変わらないんでしょうか、変わる可能性もあるんでしょうか。教えてください。

○大平一也社会福祉課長

 お答えをいたします。
 相談、要望等があった場合の最初の窓口は社会福祉課のほうで受け付けをして、その後内容に応じまして関連部局のほうで対応したいというふうに考えております。

○野村淳一議員

 わかりました。よろしくお願いします。

 

「総合戦略」は「総合計画」になりうるか~2019年第2回定例市議会一般質問①

〇野村淳一議員

 紋別市総合戦略についてであります。
 
 平成27年度に策定された紋別市総合戦略は、今年度が計画年度の最終年度となります。

 総合戦略は、国のまち・ひと・しごと創生法に基づいて策定されたもので、人口減少対策と地域経済活性化への方向性と目標を明らかにしたものです。

 市長は、この総合戦略をして紋別市総合計画にかわる本市の政策展開の中心的な計画と位置づけるとしてきました。

 そこで、2点お聞きします。

 1つは、今年度で終了となる現計画の現在におけるKPIの達成度とそれらへの評価についてどのようにお考えか、概要で結構ですのでお知らせください。

 2つには、2期目となる来年度からの総合戦略の策定に向け、どのような考え方でどのように取り組まれるのかお聞かせください。

【 答弁 】

〇宮川良一市長

 初めに、紋別市総合戦略についてであります。
 
 1点目のKPIの達成度と評価につきましては、本市の総合戦略は4つの基本目標を掲げ、合計で35項目のKPIを設定しております。

 平成29年度末時点の検証結果につきましては、全35項目のうち、既に目標値を達成している項目は2項目5.7%、目標値の8割以上達成している項目は9項目25.7%、目標値の5割以上達成している項目は15項目42.9%、合計26項目74.3%が当初目標の5割以上を達成しております。

 このことから、各施策はおおむね計画どおり進捗しており、着実に人口減少対策や地域経済活性化施策を進めてお
ります。

 2点目の第2期総合戦略の策定に向けての考え方と取り組みにつきましては、平成30年第4回定例会において青木議員のご質問にお答えいたしましたとおり、国や北海道が策定する第2期総合戦略の方向性を踏まえ、本市においても本年度中の第2期総合戦略の策定に向けて進めてまいります。

【 再質問 】

〇野村淳一議員

 ありがとうございました。じゃ、何点か再質問させていただきますので。

 最初に、総合戦略なんですが、KPIの到達度、今お示しをいただきました。これをどう見るかと、いろいろ判断がされると思いますが、この総合戦略は、人口減少をどう食いとめるかということが最大のかなめとしてつくられたものだと思います。

 人口ビジョンが同時につくられて、ここでは2万3,000人という人口を2060年まで維持するというのが人口ビジョンの目標とされてきました。

 しかし、現在もう2万2,000人を切っているのかなあというふうに思います。

 この総合戦略をつくっても、5年間ですから、できること、できないことは極めて限られてると私も思いますよ。

 5年間で何ができるんだという思いもどっかであるんです。でも、つくらなきゃならないからつくってんだろうと思いますけども。

 それはそれとして、きのう同じような議論が加藤議員からなされたときに、いわゆる社会減の問題のときに、人口の問題で交流人口が相当増えているので、それを定住人口に当てはめると2万4,000人になるとかならんとか、そんな話がちらっとされていたんですね。私、初めて聞く概念なので、もう一回説明してもらえますか。

○菅原雅志企画調整課参事官
 
 お答えいたします。
 野村議員のおっしゃったとおり、今の住基上の人口では2万2,000人を切っている状況でございます。

 何回か議会でも答弁させていただいてるところなんですけども、ここの定住人口を補う移住施策だとかを進めているところではあるんですが、それでもなかなか当初目標の23,000人には達しないというところが事実でございます。

 そこで、ご質問であった交流人口のほうの考え方なんですが、観光庁の資料に基づきまして、定住人口1人当たりの年間消費額、これを124万円というふうに推計してございます。

 この推計値に基づきまして、例えば外国人の観光客でございましたら、全国平均をとってございますけども48人、紋別に1泊しましたら48人泊ですね、しましたら1人というような換算で推計値をはかってございます。

 同じく国内の観光客につきましては56人、56人が宿泊、56人泊しましたら定住人口1人当たりというふうな形のカウントをとりまして、観光の入込客数、宿泊客数ですね、そういった部分だとか、おためし暮らしを利用されている方の、実
際には本格移住には至ってないんですけども、そこで使われてる利用日数で割り返しまして、交流人口の部分を定住人口換算にかえさせていただいているということでございます。
以上でございます。

○野村淳一議員
 
 今の考え方、全くわからないわけじゃないんですが、この数字って、これからもよく出てきます?。

 私さっき言ったように、人口ビジョンも2万3,000人2060年までというのが目標ですよ。それ、かわってないですよね。

 今の交流人口を人口に合わせたら、人口ビジョンの数字を超えてんじゃないかという話にはならないですね、現実は人口減っているわけだから。そういう認識でいいですね。

○富樫豪志企画調整課長
 
 お答えいたします。
 定住人口のみに着眼した場合については、議員がおっしゃられるとおり人口は減っているという認識で間違いないと思います。

 ただ、この地域の経済的な疲弊の状況をどのようにクリアしていくのかという視点に立って総合戦略の各施策を展開しようとしております。

 その意味で地域経済の活性化を目指していく上で、定住人口のみならず交流人口の視点も取り入れながら、地域の活性化を図っていきたいという視点で総合戦略は施策を取りまとめております。
 以上でございます。

○野村淳一議員

 考え方はわかるんです。いわゆる経済効果という意味ではそういうことになりますね。

 しかし、例えば実際の紋別の社会を、経済を維持していく、将来的に維持していくという意味では人口が増えないと、さっきの議論じゃないけども、子供の子育てにしても児童館の問題にしたってそういう人材がいないのは事実なんだから。

 経済的な問題ではそうですよ。でも、やっぱり今の人口をどう維持していくのか、それをどう活性化させるかというのは重要な課題だというふうに思うんです。

 もちろん私もこの外国人の就労の問題や交流人口を否定するつもりはないんだけど、だけど現実は先ほど橘議員も言ってたんだけど、この紋別に住んでいる人たちが安心して住んでいける、子供を産み育て、そしてこのまちで働き、そし
てさらに子供を産んで、そしてここで老いて亡くなっていく。

 こういうまちづくりをどうつくるかということが総合戦略のかなめなんでね。何かそういう違う数字が出てきたら、そこでいいんじゃないかという話になっちゃってるもんで。

 それも事実だから悪くはないんだけど。やっぱり基本はそこにあるんだというふうに思いますので、それをぜひ詰めていただきたいと思うんですが。

 さらにもう一つ、今度総合戦略の位置づけについてもう一回聞きたいんです、私。

 市長は、この総合戦略を総合計画にかわるものと言ったかどうかよく覚えてないんですけど、政策的な中心になると言って、現実問題、総合計画第6期をつくるのをやめたんですよ。

 今度つくる第2期のこの総合戦略もそういう位置づけ、いわゆる総合計画に匹敵するものと位置づけでつくられるんでしょうか。教えてください。

○富樫豪志企画調整課長

 お答えいたします。
 平成29年の第4回定例会でもお答えさせていただいてございますが、総合戦略は本市の各計画の中心的な位置づけとして、各個別計画と相互に補完し合いながら、連携し合いながら施策全般に対応していくというような、そういう位置づけとさせていただいております。

 第2期総合戦略におきましても、その考え方を継続してまいりたいというふうに考えております。

○野村淳一議員

 言葉どおり受けとめてもよくわからんのです、私は。総合計画というのは、文字どおり紋別の10年間を長期のまちづくりを示した、まさに根を張った幹ですよ。

 その幹をしっかりつくって、そこでそれぞれの個別計画が枝となって葉をつけていくんです。その幹がしっかりしてその幹のまちづくりに応じて個別計画をつくってきた、これが我々の今までのまちづくりの基本だったんじゃないんですか。

 それで、今総合戦略は意味がわからない、その幹なんですか。そういう意味なの、中心的政策の何だかこんだかと。もうちょっとはっきりさせてくれないかな。紋別のまちづくりの基本はどこにあるんだって。もう一回教えてください。

○富樫豪志企画調整課長

 お答えいたします。
 幹がどこにあるかということなんでございますが、第5次総合計画の基本構想という部分については、今も我々は根幹としてそれを位置づけてございます。

 なぜ第6次計画を策定しないのかというところにつなが
っていくというふうにも思いますけれども、第5次総合計画の中でうたわれている基本構想という部分を今変える必要があるのだろうか、今でも十分に今の現状に適応できる基本構想で位置づけられるというふうに認識しております。

 したがいまして、第5次総合計画の基本構想はそのまま継続させていただき、それよりも、今、何を早急に対応していかなければならないのかという部分がございまして、具体的な実践的な計画である総合戦略、第2期総合戦略を策定していくことを優先していくというような考え方に立っているものでございます。

 したがいまして、はっきりしてくれということなんですが、基本的な方針、考え方というのは第5次総合計画の基本構想が、なお位置づけられているということでご理解をいただければというふうに思います。

○野村淳一議員

 今の答弁でいいんですか。基本構想が今も生きてる、誰が判断してるんですか。この10年間、第5次でみんな頑張ってやってきたんですよ。

 市民がそれをつくり上げてきた、基本構想。この基本構想がさらに10年間いけるのかいけないのか、変えるのか変えないのか、拡充するのかしないのか、どこに強弱をつけるのか、みんなで議論しようじゃないですか。

 10年間、社会構想は大きく変わってますよ。これからも変わるんですよ。だから基本構想は同じだなんて判断は誰がやってんですか、これ。

 市民でつくったんだから市民でもう一回考えようじゃないですか、基本構想から。それがまちづくりじゃないんでか。
どうですか。

○議長(柴田 央君) 休憩します。答弁調整してください。
―――――――――
午後1時22分 休憩
午後1時23分 再開
―――――――――
○議長(柴田 央君) 再開します。答弁を求めます。

○富樫豪志企画調整課長

 お答えをいたします。
 総合計画の基本構想の話を先ほどさせていただいておりますが、総合計画をつくらないという部分は、決して軽視しているからつくらないということではないということをまずご理解いただきたいのと、それと第5次総合計画を見ても、今実際にこの基本構想を変える必要があるのかどうかということについては、現時点では新たにつくる必要性はないのではないかということ。

 それよりも今の時点で必要なことは、今現実的に人口減少という大きな課題に直面していて、消滅自治体ですとか、そういったことも非常に強く声高に言われているわけですけれども、地域、本当に大変な状況になってるこの状況の中で、より実践的な計画に時間と労力をかけて、この状況を打開していく、次の施策へとつなげていくということが重要ではないのかという認識に立ってございます。
 以上でございます。

○野村淳一議員

 同じこと言ってんだよ。市長、どうですか。私は、基本構想は同じだと言うけどちゃんとそれを見直す、みんなで議論する、必要なら書きかえる、同じなら同じでもいいよ。

 でも、それはやっぱり10年たったんだから、社会状況もかわってきてるんです。基本構想を含めて見直す、総合計画は必要性あると思います。市長、いかがですか。

○宮川良一市長

 今の富樫企画調整課長の答弁を繰り返す形になると思いますけれども、国も基本計画の義務をなくしました。

 地方において、今の時代の流れの中で基本計画、もちろん先ほど富樫課長が申し上げたように、第5次総合計画の理念というのは間違いなく継承しながら、今まさに進めなければならない人口減少対策を含めてそれに伴う産業構造も含めて、それを守っていくためにどうしたらいいかということで、国を含めて総合戦略、国、道、そして地域がつくり上げながら今進めてございます。

 先ほどの人口問題の関係につきましても、当初からこの総合戦略をつくるときに人口換算として2万3,000人を守っていくためには、到底この定住人口を維持するというのは非常に厳しいという認識を持っておりまして、その中でこの10年来、当市としては先進的に交流人口の拡大によってこれをカバーをしていこうと。

 そういう形で各種事業を進めてきているところでございます。それは、その都度議会の中でも議論をされてきているというふうに思っております。

 そういう中で、今、総合戦略を中心に、柔軟に、そして迅速にスピード感を持っていろんなものに対応をしていくということが何より重要であるという考え方で、私どもは進めさせていただいているということをご理解をいただきたいと思います。

○野村淳一議員

 私は納得してるわけではありません。紋別の総合計画というのは、やっぱりつくるべきだ、あるべきだというふうに私は思っています。

 それでこの総合戦略なんです。紋別の政策の中心的な柱に
なるんですね、そういう位置づけですね。幹になるかならないか余りはっきり言わないけども。

 それで、それならそれにふさわしい策定作業が私は必要だと思うんですが、この総合戦略をつくるに当たっての市民の
策定委員会というんでしょうか、市民会議というんでしょうか。それはどんなメンバーで構成されてるんですか。

○富樫豪志企画調整課長

 お答えいたします。
 市民検討会議の構成関係ですけれども、産業部門、それから金融関係者、教育関係者、労働関係者、さらに市民の代表というような形で公募されている方で10名程度で構成されてございます。

○野村淳一議員

 これは今言ったのが産官学金労と言われているものです。これは国が示している総合戦略をつくる会議のメンバーとして示されているものです。

 私ね、今課長が言ったように、市長も言ったように、紋別市の中心的なこれからの戦略の柱になるんだと言うんであれば、私はもっともっと市民の声を反映させるようなメンバーにすべきですよね。

 残念ながらここには医療も福祉も入ってないんですよ。産業と言ったってここには酪農の関係もあるいは建設も土木も入ってないんですよ。教育と言ったってこれは学は学識経験者というような学ですよ。本質の意味で教育は入ってないんですよ。

 だけども総合戦略は全部に渡ってるんですよ。確かに国は産官学金労でいいって言ってんだけど、紋別市は総合計画をつくらないでこれを柱にするって言って位置づけてる以上、それにふさわしい取り組み方、メンバーを集めて市民のあらゆる分野の声を集めた総合的な戦略をつくるべきじゃないんでしょうか。いかがですか。

○富樫豪志企画調整課長

 お答えいたします。

 総合戦略の主たる目的が、議員もご存じのとおり、先ほどおっしゃられたとおり、地域経済の活性化、人口減少対策という部分を主たる計画範囲として策定されているということなものですから、その部分を中心に確かにうたわれております。

 そういった部分では、総合計画の政策範囲とは確かに異なっているというふうに言えると思います。

 ただ、先ほども申し上げましたとおり、総合戦略の中で補いきれない部分については、他の個別計画、あるいは地域福祉計画など、あるいは地域防災計画など、そういった部分と相互に補完し合いながら今後の政策を展開していくという考え方に立ってございますので、そういった部分の中で総合
戦略は市民検討会議のメンバーを構成し、議論を重ねているということでございます。

○野村淳一議員

 こればっかりやっている時間ないんでね。

 人口減少をどう食いとめるか、最大のポイントですね、これは。今おっしゃったとおりですよ。

 そこには自然増と社会増という2つのキーワードがありますね。

 自然増というのは言うまでもなく子供を産む環境をどうつくるかです。これは、保育の問題や教育の問題、子育て環境、全部含まれるんですよ。

 社会増というのは、これは紋別は社会減になってるけども、生まれる命よりも亡くなる命が多い。ここには医療や介護の問題がありますね。それから、転入よりも転出が多い。ここには雇用の問題、経済の問題にかかわるんですよ。

 全部にかかわるんですよ、この総合戦略って。だから言っているんですよ。だから幹になる、幹って言わなくても中心になるって言ってるんでしょ。

 だから、それにふさわしいメンバーで、みんなでやりましょうって言ってんです。いかがですか。

○富樫豪志企画調整課長

 お答えいたします。
 先月5月23日に、第2期総合戦略の策定に向けた有識者会議というものが開催されておりまして、第2期総合戦略の策定に向けた中間報告というものが公表されてございます。

 その中でも、今議員がおっしゃられたとおり人手不足の問題、それから子育て、出生率の低下の問題。こういった部分は確かに進展がなかなか難しいというようなことで課題として位置づけられていて、今後につきましても息の長い取り組みが必要だというような報告がなされてございます。

 今おっしゃられたとおり人手不足の問題、あるいは少子化の問題という部分については今後の地域の発展に大切な部分で、そこは重点的に取り組まなければならないという部分については有識者会議の報告の中にもあるとおり我々も同じ考え方に立ってございます。

 総合戦略の策定に向けては、そういった部分も当然ながら重視しながら施策内容の検討を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

○野村淳一議員

 国が言っている産官学金労にこだわらないでね、きちんとした中心的な総合戦略をつくっていただきたいと思います。

 私は要望しときますからね。これからもちゃんと見ていきたいと思います。