○野村淳一議員
市長の所信表明に関連して最後にお聞きするのは、市民との協働についてであります。
市長は所信表明の中で、「地域の輝くを高め、それぞれの状況に応じたまちづくりを進めていくためには、市民と行政が情報を共有し、お互いに知恵を出し合いながら様々な課題に取り組んでいくことが必要だ」と述べており、極めて重要な視点だと私も思います。
文字通り市民との協働を推進するためには、情報の共有がなくてはなりません。
情報を共有することは、行政がすべての情報を公開することを原則とし、市民がそれに自由に意見を述べることが保障され、その意見が政策に反映される道筋ができてこそ初めて成り立つものです。
それが実効を持って実施されるためには、当然ルールや取り決めが必要となります。
それがいわゆるパブリックコメント手続き条例であったり、市民参加条例といわれるものです。
紋別市も徐々にパブリックコメントを実施してきているようですが、それはそれぞれの担当課の自主的な判断であり、その手続きなどの対応もまちまちです。
その積極性を生かしつつ、市として責任を持って実施するためには、せめてそれらの手続きを定めたパブリックコメント手続き条例、市民参加条例などの制定が必要と考えますが、いかがでしょうか。見解をお聞かせください。
また、私が従来から提案してきたまちづくりの基本となる自治基本条例の制定について、3期目に当たってどのような方向性を考えられているのか、市長の見解をお尋ねします。
○宮川良一市長
次に、市民との協働についてであります。
1点目の情報の共有につきましては、市民の多様な意見を市政に反映させるため、今年7月1日にパブリックコメント手続実施要綱を制定したところであり、市の基本的な施策における計画や制度を定める条例などの策定に当たりパブリックコメントを実施するなど、市民の市政への参加の機会の確保に努めているところであります。
2点目の自治基本条例につきましては、本年第1回定例会でもお答えしてまいりましたが、市民、議会、行政の役割と責任など幅広い観点から議論をしなければならないものと考えておりますので、条例を制定した自治体の運用状況や課題などを調査しながら、引き続き研究課題とさせていただきます。
<再質問>
○野村淳一議員
今市長のご答弁で、この7月にパブリックコメント手続実施要綱をつくられたという話を伺いました。
そこでちょっとお聞きしますが、どういうものをパブリックコメントの対象にするのか、簡単でいいです、教えてください。
○秘書課長(森野憲道)
お答えします。
パブリックコメントの対象ですけれども、一つ目に市の基本的な施策に関する計画や指針、またこれらの重要な変更に関するもの、次に市の基本的な制度を定める条例の制定または改廃するもの、3つ目に市民等に義務を課し、または権利を制限する条例のほか実施機関が必要と認めるものであります。
○野村淳一議員
なかなかイメージが湧かないんです。そこでお聞きします。
今年、ごみ手数料が値上げされました。例えばこれはパブリックコメントの対象になるのか。
それからもう一つ、すぐではありませんが、2,3年後になると思うんですが紋別児童館、紋別保育所が新しく建設されます。この建設にかかわる間取りや土地利用を含めたものもパブリックコメントになるのか、この2つを教えてください。
○秘書課長(森野憲道)
お答えします。
パブリックコメントの対象につきましては、市民等に義務を課し、または権利を制限する条例ということになっておりまして、この中で市民の賦課、徴収及び分担金使用料及び手数料の徴収に関するものは除くということになっております。
○保健福祉部長(佐藤久祐)
お答えをします。
保育所、児童館につきましては、今後の建設につきましては関係者あるいはそこに勤める方たちの意見も一緒にしながら建設を考えていくという形にしておりまして、今後そういう会議を開く予定になっております。
パブリックコメントの関係につきましては、その時点で関係者あるいは市民の方々からの意見というものが必要かどうかも諮りながら進めてまいりたいというふうに考えております。
○野村淳一議員
もう1回聞きますね。ごみ手数料の改定についてはパブリックコメントには入らないということですね。なぜなのか、教えてください。
○秘書課長(森野憲道)
お答えします。
パブリックコメントの対象にはならないんですけれども、これは地方自治法第74条第1項によりまして直接請求の対象となっていないことから、本手続きの対象から除外されております。
○野村淳一議員
それは、当然介護保険料あるいは国民健康保険税も同じ概念でよろしいですね。いいですね、そういうことで。
保育所の問題です。今どういうのが対象になるかを聞きました。
その中で、いろいろ説明されたんですが、公共事業についての概念がないような気がするんです。
例えば議会で議決を要する1億5000万円以上の公共事業について、施設の建設、道路をどうするああする、いろんなものがあります。
これは住民にとって非常に重要な利害関係と、それから直接利益にもかかわるです。
この公共事業に関しては、パブリックコメントの対象にならないんですか。
○総務部長(井馬千里)
お答えします。
今の関係でございますが、基本的には対象にはしてございません。
考え方といたしましては、前回第29次の地方制度調査会、ここで直接請求の対象を拡大するといった部分もご議論されたところでございますが、その中で大規模な公共施設、これについてもそういった対象にしたらどうだというのがございましたが、この地方制度調査会の中でもその部分はまだ時期尚早であるといったことで対象から外したところでございますので、そういった考えの中で対象にしないということで考えてございます。
○野村淳一議員
これを対象にするかしないかは、それぞれの自治体の判断なんです。ですよね。
だから、今私が言ったように例えば保育所の問題もそうなんですよ。
こういった問題について、直接この問題について意見がたくさん要るわけですから、一定の規模以上のものはパブリックコメントに出すというのは私は当然だと思っています。
去年、富良野市に行ってきました。富良野市でもパブリックコメントの条例がある。しかし、そういったって出てくるのは2,3件しかない。
ところが、70件出たパブリックコメントがあった。
これは、保育所建設にかかわる問題だったのですよ。
二つある保育所を一つにしてまちの中に建てる、この計画をパブリックコメントに出した。
この位置の問題について当事者、保護者から70件のパブリックコメントが寄せられた。
これ、担当者は非常に喜んでいました。
パブリックコメントをやっていてよかった。もしこれがなかったら単なる愚痴、苦情、批判、非難だ。だけど、きちんと自分の思いをこういう形で行政に述べることができる、そしてそれに対して行政がちゃんと答えることができる。
これがやっぱり一つの住民参加の協働の力なんですよ。
私は、公共事業についてもパブリックコメントの対象にすべきだと思います。いかがですか。
○総務部長(井馬千里)
お答えいたします。
先ほどお答えいたしました通り、現時点におきましては対象にすることは考えてございません。
○野村淳一議員
これ以上あれなんで、また新たにどこかで議論したいと思います。
2013年9月28日土曜日
2013年9月22日日曜日
第2回定例市議会報告④-観光事業、コムケ湖、駅逓について
○野村淳一議員
次に、観光事業についてお尋ねします。
市長は所信表明の中で、これからの地域を活性化させるためには交流人口を増やすことが必要だとして、ガルヤ地区の再生や花観光などに力を入れ、観光地としての魅力を高めるとしています。
もちろんこれらの取り組みは重要です。
しかし一方で、今観光客が求めるのは与えられたものではなく、自ら体験し参加する行動型の観光ではないでしょうか。
同時に、観光客が求めるのは人工的なものだけではなく、自然の景観と豊かな生態系ではないでしょうか。
また、近代的なものだけではなく、歴史的な遺産と生活に根差した文化なのではないでしょうか。
その意味で、紋別には豊かな観光資源が存在しています。
コムケ湖の豊かな自然環境と生態系は他に類を見ないだけに、ラムサール条約への登録が大きなインパクトと観光資源としての付加価値をつくり出すものです。
改めて、コムケ湖のラムサール条約への登録について、その見通しと見解をお聞きします。
また、歴史的遺産として今日大きな注目と関心を集めている上藻別駅逓及び鴻之舞金山の遺構について、その保護と活用に向けどのような認識を持ち、取り組もうとされているのかお聞きするものです。
○宮川良一市長
次に、観光事業についてであります。
1点目のコムケ湖のラムサール条約への登録につきましては、条約への登録により環境の保全や観光資源としての効果が期待される一方、コムケ湖周辺で生業している方々の生産活動への懸念など、様々なご意見があるところであります。
市といたしましては、ラムサール条約の基本的な考え方であるワイズユースの理念に基づき、自然環境の保全と新たな付加価値を有する経済活動の場としてコムケ湖を後世に引き継ぐことが大切であると考えておりますので、引き続き周辺住民や関係団体などとの協議を深めながら、粘り強く地域総意の取り組みとなるよう強めてまいります。
2点目の歴史的遺産の保護と活用についてであります。
上藻別駅逓につきましては、その文化財的価値を経済的に保護するとともに紋別市の観光振興に活用するため、昨年度本市に寄付を受け、今年度より駅逓の建物管理などを実施しております。
また、鴻之舞金山については所有者が管理しているところでありますが、私はその歴史的経緯から観光資源として、また産業遺産としての価値が高いと考えておりますことから、所有者のご理解をいただき、適切な保護に向けて取り組んでいるところであります。
次に、活用についてでありますが、駅逓と鴻之舞金山やその周辺において駅逓保存会のメンバーが案内人を務めるガイドツアーを実施するなど、観光資源としての活用を図っているところであります。
<再質問>
○野村淳一議員
観光の関係です。コムケ湖のラムサール条約についてですが、2013年にCOP11というのが開かれて、そのときに道内13番目、大沼がラムサール条約に登録されました。
今度は締約国会議COP12ですが、これが2015年ウルグアイで行われます。
この2015年に向けた、一つめどを向けた取り組みが必要ではないかと思いますが、いかがですか。
○企画調整課長(寺井志郎)
次期締約国会議の開催についてでございますけども、2015年と、平成27年でございますが、それに向けての手続き関係につきましては、現在鳥獣保護区の変更、さらにはその条約に上げるための事務手続きということで大体2年ぐらいかかるというふうに聞いてございます。
一応その2015年に向けてそんな余裕のある期間でございませんので、そういったスケジュール感を持ちながら取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○野村淳一議員
わかりました。よろしくお願いします。
ちょっと上藻別の駅逓の問題について質問します。
これ、年間5000人以上の観光客が今訪れているといいます。年々増えてきています。
これは、上藻別駅逓の保存会の方々が本当に献身的に努力をされて行っています。
ご答弁にもありましたが、建物、土地が無償提供されたことによって紋別市も年間150万円ですか、補助を行いながら、今これの管理を行っているんだろうと思います。
非常にこれは紋別の産業遺産として重要なものだというふうに市長もおっしゃいました。
残念ながら、保存会の方々が大変高齢になってきているのも現実です。
今何が問題かというと、このいわゆる上藻別や鴻之舞の遺産をしっかり伝え語っていく、そういう方々を保存会のメンバーの後継者として育てていくことが今保存会の方々の最大の課題になっています。
その問題について、何か市としての支援策はないのか検討いただけないでしょうか、いかがですか。
○観光交流推進室参事(高橋秀明)
お答えします。
現在、確かに議員おっしゃったとおり高齢化の問題は非常に問題となっております。
ついせんだっても1名骨折されて、業務的にできない状況がある中、市内にボランティアを呼びかけて現在1名の方が追加で配置されております。
市といたしましても今後そのボランティア活動も含めて前向きに対応したいと考えておりますが、なにせこの部分に関してはそれを趣味としてというか、それを語り継ぐ能力も必要になってくるものですから、そこらへんも加味しながら協力して業務を進めてまいりたいと思います。
○野村淳一議員
わかりました。確かにそういう一面もありますんで、それも含めてぜひご協力をお願いしたいと思います。
次に、観光事業についてお尋ねします。
市長は所信表明の中で、これからの地域を活性化させるためには交流人口を増やすことが必要だとして、ガルヤ地区の再生や花観光などに力を入れ、観光地としての魅力を高めるとしています。
もちろんこれらの取り組みは重要です。
しかし一方で、今観光客が求めるのは与えられたものではなく、自ら体験し参加する行動型の観光ではないでしょうか。
同時に、観光客が求めるのは人工的なものだけではなく、自然の景観と豊かな生態系ではないでしょうか。
また、近代的なものだけではなく、歴史的な遺産と生活に根差した文化なのではないでしょうか。
その意味で、紋別には豊かな観光資源が存在しています。
コムケ湖の豊かな自然環境と生態系は他に類を見ないだけに、ラムサール条約への登録が大きなインパクトと観光資源としての付加価値をつくり出すものです。
改めて、コムケ湖のラムサール条約への登録について、その見通しと見解をお聞きします。
また、歴史的遺産として今日大きな注目と関心を集めている上藻別駅逓及び鴻之舞金山の遺構について、その保護と活用に向けどのような認識を持ち、取り組もうとされているのかお聞きするものです。
○宮川良一市長
次に、観光事業についてであります。
1点目のコムケ湖のラムサール条約への登録につきましては、条約への登録により環境の保全や観光資源としての効果が期待される一方、コムケ湖周辺で生業している方々の生産活動への懸念など、様々なご意見があるところであります。
市といたしましては、ラムサール条約の基本的な考え方であるワイズユースの理念に基づき、自然環境の保全と新たな付加価値を有する経済活動の場としてコムケ湖を後世に引き継ぐことが大切であると考えておりますので、引き続き周辺住民や関係団体などとの協議を深めながら、粘り強く地域総意の取り組みとなるよう強めてまいります。
2点目の歴史的遺産の保護と活用についてであります。
上藻別駅逓につきましては、その文化財的価値を経済的に保護するとともに紋別市の観光振興に活用するため、昨年度本市に寄付を受け、今年度より駅逓の建物管理などを実施しております。
また、鴻之舞金山については所有者が管理しているところでありますが、私はその歴史的経緯から観光資源として、また産業遺産としての価値が高いと考えておりますことから、所有者のご理解をいただき、適切な保護に向けて取り組んでいるところであります。
次に、活用についてでありますが、駅逓と鴻之舞金山やその周辺において駅逓保存会のメンバーが案内人を務めるガイドツアーを実施するなど、観光資源としての活用を図っているところであります。
<再質問>
○野村淳一議員
観光の関係です。コムケ湖のラムサール条約についてですが、2013年にCOP11というのが開かれて、そのときに道内13番目、大沼がラムサール条約に登録されました。
今度は締約国会議COP12ですが、これが2015年ウルグアイで行われます。
この2015年に向けた、一つめどを向けた取り組みが必要ではないかと思いますが、いかがですか。
○企画調整課長(寺井志郎)
次期締約国会議の開催についてでございますけども、2015年と、平成27年でございますが、それに向けての手続き関係につきましては、現在鳥獣保護区の変更、さらにはその条約に上げるための事務手続きということで大体2年ぐらいかかるというふうに聞いてございます。
一応その2015年に向けてそんな余裕のある期間でございませんので、そういったスケジュール感を持ちながら取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○野村淳一議員
わかりました。よろしくお願いします。
ちょっと上藻別の駅逓の問題について質問します。
これ、年間5000人以上の観光客が今訪れているといいます。年々増えてきています。
これは、上藻別駅逓の保存会の方々が本当に献身的に努力をされて行っています。
ご答弁にもありましたが、建物、土地が無償提供されたことによって紋別市も年間150万円ですか、補助を行いながら、今これの管理を行っているんだろうと思います。
非常にこれは紋別の産業遺産として重要なものだというふうに市長もおっしゃいました。
残念ながら、保存会の方々が大変高齢になってきているのも現実です。
今何が問題かというと、このいわゆる上藻別や鴻之舞の遺産をしっかり伝え語っていく、そういう方々を保存会のメンバーの後継者として育てていくことが今保存会の方々の最大の課題になっています。
その問題について、何か市としての支援策はないのか検討いただけないでしょうか、いかがですか。
○観光交流推進室参事(高橋秀明)
お答えします。
現在、確かに議員おっしゃったとおり高齢化の問題は非常に問題となっております。
ついせんだっても1名骨折されて、業務的にできない状況がある中、市内にボランティアを呼びかけて現在1名の方が追加で配置されております。
市といたしましても今後そのボランティア活動も含めて前向きに対応したいと考えておりますが、なにせこの部分に関してはそれを趣味としてというか、それを語り継ぐ能力も必要になってくるものですから、そこらへんも加味しながら協力して業務を進めてまいりたいと思います。
○野村淳一議員
わかりました。確かにそういう一面もありますんで、それも含めてぜひご協力をお願いしたいと思います。
2013年9月21日土曜日
第2回定例市議会報告③-木質バイオマス発電事業について
○野村淳一議員
次に、市長は所信表明の中で、国内最大級となる木質バイオマス発電所の建設計画に触れ、「この木質バイオマス発電所をまちの新しいシンボルとして、また地域活性化の起爆剤として、その実現に向け取り組む」と述べています。
未利用材や林地残材の活用と林業資源の循環の促進、そして雇用の拡大を合わせ、大いに期待される事業であることは間違いありません。
そこでまず、これら木質バイオマス発電所の事業内容と紋別市とのかかわりについてお尋ねします。
とはいえ、国内最大級といわれる施設だけに課題も少なくありません。
主燃料となる林地残材について、道内各地で木質バイオマスの事業が取り組まれ、今後その数も規模も拡大していく中、将来にわたって供給量に不安はないのか見通しをお聞かせください。
また、環境面の課題も存在します。発電に伴う温排水の処理、ばい煙対策、焼却灰の処理などについてどのように対応されるのか、お知らせください。
本来的に私は、地域の資源は地域の活性化のためにこそ活用されるべきだと考えてきました。
その意味で、今回の木質バイオマス発電の事業を契機に、紋別市は木質バイオマス活用の先進都市として環境面でも産業面でも先駆をなす取り組みを展開すべきではないかと考えます。
たとえば十勝、下川、足寄町などのように、バイオマス産業都市の選定を受けるなど、より積極的な攻めの方向性を持つことが重要ではないでしょうか。市長の見解をお尋ねします。
○宮川良一市長
次に、木質バイオマス発電事業についてであります。
1点目の事業内容と紋別市とのかかわりにつきましては、先に飯田議員、鈴木議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。
(飯田議員への答弁~宮川市長「計画の概要につきましては、建設地は市内新港町4丁目、紋別港第3ふ頭工業用地、発電規模は5万キロワット、総事業費は約140億円、工事期間は試運転を含め3年間で、早ければ今年度中に着手したいとのことであります。燃料は、燃量換算で林地残材等の木質バイオマスを50%、石炭とヤシガラをそれぞれ約25%を使用し、発電所のほかにチップ工場、チップ保管倉庫、原木貯蔵ヤードを建設すると伺っております。)
2点目の林地残材の供給量につきましては、平成23年度のオホーツク森林バイオマス活用協議会における林地残材賦存量12万トンに調査対象外であった切り捨て間伐材や除伐材等が上積みされることから、供給量につきましては心配ないと伺っております。
3点目の環境面での課題につきましては、温排水やばい煙対策につきましては飯田議員のご質問にお答えした通りでありますが、焼却灰につきましてはセメントをまぜ造粒灰として林道などの路盤材として活用が可能と伺っており、愛媛県において使用実績があるとのことであります。
(飯田議員への答弁~宮川市長「環境対策につきましては、計画中の発電所は一般的な火力発電所と比較し、小規模なため冷却方法が異なり、冷却水には海水ではなく日量約4000トンの淡水を用い、その約半分が蒸発し、20度から30度の温排水が日量約2000トン排出されると伺っております。この影響につきましては、住友林業が専門業者に調査を委託しており、適切な対応がとられると考えております。また、大気汚染防止法、水質汚濁防止法は北海道に、騒音規制法、振動規制法、悪臭防止法は市への届け出となっており、住友林業はこれらの基準よりさらに厳しい自主規制値により対応するとのことであります」)
4点目の木質バイオマスを活用した先駆的な取り組みにつきましては、さきに飯田議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。
また、バイオマス産業都市の選定につきましては、採択事例を調査するなど本市での可能性を含め研究課題とさせていただきます。
(飯田議員への答弁~宮川市長「発電過程で排出される熱や温排水の活用について、公共施設の熱源のほか魚介類の養殖、ビニールハウスの熱源、木材の乾燥と産業面等での活用と可能性について、関係者とともに探ってまいりたい」)
<再質問>
○野村淳一議員
最初に、私は林地残材の供給量について質問しました。市長のご答弁もあったんですけれども、改めて確認します。
これは、市から説明を受けた時に出された文書なんですが、75キロ圏内でバイオマス回収可能量は12万3000トンあることがわかったと。
それで、発電所で使う林地残材は21万4000トンだと。
この75キロ圏内では12万3000トンあることがわかったんだけども、民間が使うのは21万4000トンですから全然数が合わないので、改めてこの問題について教えてください。
○農政林務課参事(徳正修一)
お答えします。協議会で調査をした結果が12万3000トンなんですが、この調査の内容というますのが、実際にその年に山で施業を行った現場、間伐の現場もありますし皆伐の現場もあります。針葉樹もありますし、広葉樹もあります。
やはり林地残材がヘクタール当たりどれくらい出てくるのかというのが樹種によっても違いますし、当然皆伐でも間伐でも違うということから、協議会の方では基礎データとして皆伐並びに間伐のヘクタール当たりの資材量を算定したということなんですけれども、発電所で使えるであろう21万トンにつきましては、それ以外にも調査対象外となってました除伐で出てくる材もありますし、切り捨て間伐といって18センチ以下のものは細かく材として使えないということで山に切り捨てて残してきてもいいよと、基本は切り捨て間伐はだめっていうことになっているんですけども、そういった特例もあります。
そういった特例のところから発生するものすべてを算定して算出したのが21万4000トンということであります。
○野村淳一議員
今回この紋別に国内最大級のバイオマス発電所ができるという一つの背景には、この近隣が今言ったようにバイオマス回収可能の賦存量がたくさんあるということが一点ですね。
それからもう一つは、固定買い取り制度が1キロワット時32円だと。これがやっぱりここに発電所をつくるポテンシャルになっているんだと思います。
さきほどの議論の中でインフラ整備ですね、下水道、上水道、すさまじい工事が行われることもよくわかりました。
そこでお聞きしたいんですが、この1キロワット時32円、これがあるから年間億単位の収益が上がるだろうというのが住友さんの考えなんだと思います。
これは20年ですね。20年32円だということですが、これ20年後32円だという保証はありません。
しかし、様々な形でインフラ整備を紋別市がそのために相当の金額をかけて行うことになります。
この辺のことについて、まあ20年後はわからないといえばわからないんですが、その辺についての考えがあれば教えてください。
○農政林務課参事(徳正修一)
お答えします。
FⅠTの制度は基本的に20年なんですけれども、すでに住友さんの方で計画している発電所については設備認定は受けているというふうに聞いております。この設備認定を受けた年に決まっていた単価、これは20年間保証されるということが制度上決まっております。
○野村淳一議員
住友さんにしてみたら20年間で回収できるんだろうと思います。
ただ、この32円という金額も今非常に議論になっていて、非常に高いんじゃないかという議論も一部ではあるようです。
この辺の中身もまた今後の議論になるかと思います。
次に、市長は所信表明の中で、国内最大級となる木質バイオマス発電所の建設計画に触れ、「この木質バイオマス発電所をまちの新しいシンボルとして、また地域活性化の起爆剤として、その実現に向け取り組む」と述べています。
未利用材や林地残材の活用と林業資源の循環の促進、そして雇用の拡大を合わせ、大いに期待される事業であることは間違いありません。
そこでまず、これら木質バイオマス発電所の事業内容と紋別市とのかかわりについてお尋ねします。
とはいえ、国内最大級といわれる施設だけに課題も少なくありません。
主燃料となる林地残材について、道内各地で木質バイオマスの事業が取り組まれ、今後その数も規模も拡大していく中、将来にわたって供給量に不安はないのか見通しをお聞かせください。
また、環境面の課題も存在します。発電に伴う温排水の処理、ばい煙対策、焼却灰の処理などについてどのように対応されるのか、お知らせください。
本来的に私は、地域の資源は地域の活性化のためにこそ活用されるべきだと考えてきました。
その意味で、今回の木質バイオマス発電の事業を契機に、紋別市は木質バイオマス活用の先進都市として環境面でも産業面でも先駆をなす取り組みを展開すべきではないかと考えます。
たとえば十勝、下川、足寄町などのように、バイオマス産業都市の選定を受けるなど、より積極的な攻めの方向性を持つことが重要ではないでしょうか。市長の見解をお尋ねします。
○宮川良一市長
次に、木質バイオマス発電事業についてであります。
1点目の事業内容と紋別市とのかかわりにつきましては、先に飯田議員、鈴木議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。
(飯田議員への答弁~宮川市長「計画の概要につきましては、建設地は市内新港町4丁目、紋別港第3ふ頭工業用地、発電規模は5万キロワット、総事業費は約140億円、工事期間は試運転を含め3年間で、早ければ今年度中に着手したいとのことであります。燃料は、燃量換算で林地残材等の木質バイオマスを50%、石炭とヤシガラをそれぞれ約25%を使用し、発電所のほかにチップ工場、チップ保管倉庫、原木貯蔵ヤードを建設すると伺っております。)
2点目の林地残材の供給量につきましては、平成23年度のオホーツク森林バイオマス活用協議会における林地残材賦存量12万トンに調査対象外であった切り捨て間伐材や除伐材等が上積みされることから、供給量につきましては心配ないと伺っております。
3点目の環境面での課題につきましては、温排水やばい煙対策につきましては飯田議員のご質問にお答えした通りでありますが、焼却灰につきましてはセメントをまぜ造粒灰として林道などの路盤材として活用が可能と伺っており、愛媛県において使用実績があるとのことであります。
(飯田議員への答弁~宮川市長「環境対策につきましては、計画中の発電所は一般的な火力発電所と比較し、小規模なため冷却方法が異なり、冷却水には海水ではなく日量約4000トンの淡水を用い、その約半分が蒸発し、20度から30度の温排水が日量約2000トン排出されると伺っております。この影響につきましては、住友林業が専門業者に調査を委託しており、適切な対応がとられると考えております。また、大気汚染防止法、水質汚濁防止法は北海道に、騒音規制法、振動規制法、悪臭防止法は市への届け出となっており、住友林業はこれらの基準よりさらに厳しい自主規制値により対応するとのことであります」)
4点目の木質バイオマスを活用した先駆的な取り組みにつきましては、さきに飯田議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。
また、バイオマス産業都市の選定につきましては、採択事例を調査するなど本市での可能性を含め研究課題とさせていただきます。
(飯田議員への答弁~宮川市長「発電過程で排出される熱や温排水の活用について、公共施設の熱源のほか魚介類の養殖、ビニールハウスの熱源、木材の乾燥と産業面等での活用と可能性について、関係者とともに探ってまいりたい」)
<再質問>
○野村淳一議員
最初に、私は林地残材の供給量について質問しました。市長のご答弁もあったんですけれども、改めて確認します。
これは、市から説明を受けた時に出された文書なんですが、75キロ圏内でバイオマス回収可能量は12万3000トンあることがわかったと。
それで、発電所で使う林地残材は21万4000トンだと。
この75キロ圏内では12万3000トンあることがわかったんだけども、民間が使うのは21万4000トンですから全然数が合わないので、改めてこの問題について教えてください。
○農政林務課参事(徳正修一)
お答えします。協議会で調査をした結果が12万3000トンなんですが、この調査の内容というますのが、実際にその年に山で施業を行った現場、間伐の現場もありますし皆伐の現場もあります。針葉樹もありますし、広葉樹もあります。
やはり林地残材がヘクタール当たりどれくらい出てくるのかというのが樹種によっても違いますし、当然皆伐でも間伐でも違うということから、協議会の方では基礎データとして皆伐並びに間伐のヘクタール当たりの資材量を算定したということなんですけれども、発電所で使えるであろう21万トンにつきましては、それ以外にも調査対象外となってました除伐で出てくる材もありますし、切り捨て間伐といって18センチ以下のものは細かく材として使えないということで山に切り捨てて残してきてもいいよと、基本は切り捨て間伐はだめっていうことになっているんですけども、そういった特例もあります。
そういった特例のところから発生するものすべてを算定して算出したのが21万4000トンということであります。
○野村淳一議員
今回この紋別に国内最大級のバイオマス発電所ができるという一つの背景には、この近隣が今言ったようにバイオマス回収可能の賦存量がたくさんあるということが一点ですね。
それからもう一つは、固定買い取り制度が1キロワット時32円だと。これがやっぱりここに発電所をつくるポテンシャルになっているんだと思います。
さきほどの議論の中でインフラ整備ですね、下水道、上水道、すさまじい工事が行われることもよくわかりました。
そこでお聞きしたいんですが、この1キロワット時32円、これがあるから年間億単位の収益が上がるだろうというのが住友さんの考えなんだと思います。
これは20年ですね。20年32円だということですが、これ20年後32円だという保証はありません。
しかし、様々な形でインフラ整備を紋別市がそのために相当の金額をかけて行うことになります。
この辺のことについて、まあ20年後はわからないといえばわからないんですが、その辺についての考えがあれば教えてください。
○農政林務課参事(徳正修一)
お答えします。
FⅠTの制度は基本的に20年なんですけれども、すでに住友さんの方で計画している発電所については設備認定は受けているというふうに聞いております。この設備認定を受けた年に決まっていた単価、これは20年間保証されるということが制度上決まっております。
○野村淳一議員
住友さんにしてみたら20年間で回収できるんだろうと思います。
ただ、この32円という金額も今非常に議論になっていて、非常に高いんじゃないかという議論も一部ではあるようです。
この辺の中身もまた今後の議論になるかと思います。
2013年9月15日日曜日
第2回定例市議会報告②-保健・医療・福祉連携事業「安心・しあわせプラン」について
○野村淳一議員
所信表明に関連して2つ目にお聞きするのは、「安心・しあわせプラン」についてであります。
市長は、所信表明の中で「切れ目のないサービスが提供できる安心・しあわせプランを地域医療再生の大きな柱の一つとして推進してまいりたい」と述べられました。
この事業は、2期目の市長の重要戦略プロジェクトとして位置づけられていたものです。
3期目にあたってこのプロジェクトがどのような方向性を持つのか、改めてお聞きします。
安心・しあわせプランの意味するものは何か、このプランの具体化とは何か、このプランの目指すべき姿とは何か、現状の取り組み内容を含め、それぞれお聞きします。
今年3月、美唄市が地域医療提供体制ビジョンを策定しました。美唄市立病院や地元医師会、その他医療福祉関係者による協議がなされ、美唄市の限られた医療資源や社会資源を有効に活用しながら医療と介護、福祉を連携しようという計画です。
これをもとにさらに具体的な実施計画がつくられるといいます。
紋別市の安心・しあわせプランに関しても、このような体系だった方向性が必要ではないかと思いますが、見解をお聞かせください。
○宮川良一市長
次に、安心・しあわせプランであります。
1点目のプランの意味するものや具体化、現状の取り組みなどにつきましては、さきに飯田議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。
(飯田議員への答弁~この事業につきましては、本市にふさわしい保健・医療・福祉のあり方であるグランドデザインとその実現のための実施項目と行動計画を作成しながら、実現可能なところから取り組みを行い、緊急性の高い課題につきましては、その都度対応することにしております。)
2つ目の医療提供ビジョンの作成につきましては、本市においては医療資源が十分ではなく、地域で完結できない医療体制であることから、連携を基本とした保健・医療・福祉連携事業において課題を掘り起こし、そのために必要な施策や医療機関、行政、市民がそれぞれ果たさなければならない責務を明確にするなど、本市のあるべき地域医療づくりに取り組むこの事業が医療提供ビジョンにかわる実践的な取り組みであると考えております。
<再質問>
○野村淳一議員
安心・しあわせプランについてですが、なかなかイメージがわかないんで申し訳ないですね。
切れ目のないサービスって、これは絶対必要なんです。そして、これは私は実に急がれているというふうに思っています。
先ほど私、高齢者の問題の中でも医療と介護の関係で入退院時の連携について質問しました。
そのときに市長のほうから今連携会議というのができ上がっていて、そして入退院における連携シートというのがつくられているんだという話がありました。
実はこういうことが、どうなんですか、安心・しあわせプランの具体化なのではないのかなと思ったりしているんですが、そういうわけではないんですか。ちょっとそこを。
○健康推進課参事(佐々木律子)
お答えします。連携事業で今後取り組む予定になっております医療と介護の連携においても、情報の共有というのはすごく重要だと考えております。
現在、先ほど市長からも答弁がありましたように、ケアマネージャーの自主組織であるケアマネ連絡会や包括支援センターを中心にして、連携のための情報提供様式の検討や様式を活用した研修会や情報交換の場が持たれていると伺っております。
ケアマネ連絡会や包括支援センターの取り組み、特にケアマネ連絡会の取り組みですが、行政として見守り、サポートしながらどのような形で情報提供や情報共有ができるのか、システムの構築も含めて検討してまいりたいと考えております。
○野村淳一議員
現場に行くと、特に退院するお年寄り、病院から在宅に行って、今度は介護です。あるいは福祉が必要になってきます。
そのときに、このお年寄りがどういう今度は在宅の介護が必要なのか、あるいはどういう病状だったのか、あるいはいざというときにどうしたらいいのか、こういうことが切れ目なくきちんと医療機関から在宅に、そして介護従事者に伝わっていくことが必要なんですね。
これが一つのシステムで出来上がってくるのが、私は安心・しあわせプランの一つの形かなと思ってたんです。
これは、昨年できた介護保険事業計画の中にもこう書いてるんですよ。
入院、退院に対して一貫した支援が必要だと言いながら、「しかしケアマネージャー、医療機関や行政との情報共有が十分にできていないという実態が課題となっている」。
これが昨年の介護保険の事業計画で示された一文です。
まさにそのとおりなんです。
現場は、この問題は実に緊急課題になっています。私はこれは急がれるものだというふうに思っています。
介護保険でもいいです。保健の方でもいいです。この問題について、入退院についての介護保険事業所との連携について具体的な今の取り組み、もう少しありませんか。
○介護保険課長(佐藤 宗)
今のご質問にお答えします。実は、連携シートという文言自体は聞くところによるともともとあったみたいなんですけども、
ただ医療機関の方でその人の病状に応じた部分でやっぱり退院してもすぐにどういうサービスが必要かとか、そういう部分で介護支援事業所、そのケアマネさんのほうで今度は実際にサービスを提供していくかということで、共通の認識を持った中で連携シートを今検討して、もうすぐ出来上がるというふうに聞いておりますけれども、まずそれを基本にして、今安心安全プランっていう部分がありますけれども、まず介護保険の中で具体的にどういう形でやったらいいかという部分をやっているところで、それを今度全体の中でどういう形で組み入れていくかという部分の中で安心安全プラン、いわゆる保健・医療・福祉の連携でどういう形で構築していくかっていう部分で今後検討していきたいなというふうに考えています。以上です。
○野村淳一議員
今広域紋別病院にはソーシャルワーカーがいます。このソーシャルワーカーの最大の仕事の一つが、退院時の問題なんです。
お年寄りが退院するとき、そのときに在宅に行った場合どう介護につなげるかっていうのがソーシャルワーカーのまさに大きな仕事なんです。
今広域紋別病院でソーシャルワーカーがいるおかげで、実は広域紋別病院から退院するお年寄りはきちんと介護事業所にその連絡がいくようになったんです。
ところが、まだそれが全部じゃないんです。本当にそういうのがきちんと紋別市内全体の中でいきわたっていく、ルール化されていくっていうのが私は急がれているんだというふうに思いますので、ぜひこれは、何とかシートもいいんだけども、そういう形でぜひ取り組んでいただきたいと要望しておきます。
2013年9月11日水曜日
第2回定例市議会報告①-広域紋別病院と地域医療の充実について
○野村淳一議員
宮川市政として3期目を迎えられました。市長がモットーとする市民本位の市政。私も文字どおりその立場でためらうことなく宮川市政を監視、チェックしながら、お互い住み続けてよかったと誇りを持って言えるまちづくりのために、良いものは良い、悪いものは悪いと引き続き活発な議論ができればと願っております。
3期目の宮川市長の所信表明を拝聴しました。そこで、この所信表明に関連して私の感想も含め、以下数点にわたり質問いたします。
まず、市長も第一に述べられている広域紋別病院と地域医療の充実についてであります。
市長は、所信表明で「広域紋別病院では医療を提供する側も受ける側も利用しやすい環境をつくってまいります」と述べられましたが、それは大切な観点だと私も思います。
問題は、それをどう構築するか、どう具体化し実践するかにあります。
そこでお聞きしますが、市民の安心を支えるために喫緊の課題である常勤の循環器医師の確保及び産科など各診療科の充実について、どのような対策をとり、どのような見通しなのかお知らせください。
同時に、今年度これまでの広域紋別病院の患者数の動向と経営状況についてお聞きするとともに、その評価についてもお尋ねします。
もちろん、医師の確保は極めて厳しい現状にあると理解しています。それだけに、地域医療を継続させていくためにも、地域の命を地域で守るためにも、地域みずからが医師を養成し、医師をつくり出していく努力が必要ではないかと考えるものです。
紋別と同じように地域医療に困難を抱えている根室市でも士別市でも、医師確保のために市独自の奨学金制度を創設しており、一定の成果をつくっています。将来にわたっての希望をつないでいます。
この取り組みは、これからの方向性として十分検討すべき課題だと考えるものですが、見解をお聞きいたします。
次に、新病院の建設にかかわってであります。
言うまでもなく、新病院が住民にとって利用しやすい病院となることが何より大切です。その意味からも、バスの便やバス停の位置、院外薬局の配置、坂道での安全性、通学時の安全確保など、冬の積雪時期を含め、特に高齢者や障害者など弱者へのきめ細かい対応が求められることは言うまでもありません。
しかし、これらの問題で弱者への対応は果たして十分なのかという懸念の声も少なくないのです。
この問題は、企業団とともに紋別市の果たすべき役割が大きいと考えます。
現在、紋別市と企業団との間でどのような協議がなされているのか、状況をお尋ねします。
先日、新病院建設にあたって制限付き一般競争入札が実施されたと思います。その内容について、承知している範囲でお聞きいたします。
<答弁>
○宮川良一市長
それでは、野村議員のご質問にお答えいたします。
私の所信表明に関連して、初めに広域紋別病院と地域医療の充実についてであります。
1点目の常勤の循環器医師の確保対策とその見通しにつきましては、さきに飯田議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。
(飯田議員への答弁~特に、地域のニーズの高い循環器内科につきましては、移管時から早期の派遣を強く大学側に要請してきたところであり、秋ごろをめどに常勤医の配置が実現できるよう努めております。)
また、産科など各診療科の充実につきましては、現在眼科、泌尿器科、呼吸器科など常勤医師の配置を目指している診療科にありましては、引き続き企業団とともに道内医育大学や道内外の医療機関等への要請を行うほか、耳鼻咽喉科、皮膚科等の診療科にありましては医育大学からの非常勤医師による診療が継続できるよう要請活動を行うなど、地域医療ニーズに積極的に応え、安心できる医療を確保してまいりたいと考えております。
2点目の本年度の広域紋別病院の患者数と収益の状況につきましては、6月末までの3か月間の平均患者数は入院が1日平均50.8人、外来が1日平均303.2人となっており、昨年同期と比較して入院で3.7人、外来で28.2人の患者が増加している状況にあると伺っております。
また、収益につきましては、企業団において6月診療分の数値が確定していないため概算数値となりますが、6月末までの3か月間の累計で入院が1億7,227万円、外来が1億5,669万円となっており、昨年同期と比較し入院で約8.3%、外来で約17%伸びている状況と伺っております。
3点目の市独自の奨学金制度の創設についてであります。
慢性的に不足している医師の確保につきましては、地域医療を継続するうえでも重要であり、この課題は本市だけではなく国が抜本的に改善する仕組みを構築する責任があると考えております。
医師を確保するための施策につきましては様々な取り組みがあり、主要なものとして国において医学部定員の増加、北海道においては札幌医科大学、旭川医科大学における入学試験の地域枠の導入、本市におきましても地域医療を志す医学生を受け入れ、医療実習の場を提供し、地域医療の再生を目的に札幌医科大学と本年7月4日に連携協定書を締結するなど、地域医療を志す医療人が育成され、本市をはじめとした地域に医師が増えることを期待しております。
医師確保に関する奨学金制度につきましては、通常の大学生が利用できる日本学生支援機構や札幌医科大学、旭川医科大学の地域枠を利用する学生用の北海道医師養成確保修学資金貸付等があり、医学生が学生生活を送るうえで充実した内容となっております。
地域医療の担い手確保につきましては、医師だけではなく医療従事者も含めた観点からの検討が必要であり、地域医療を確保していくための一つの課題として考えております。
4点目の新病院の建設に関する企業団との協議経過につきましては、新病院の改築に当たり患者等利用者の安全・安心を第一に考え、基本設計段階から企業団と適宜協議を進め、病院へのアクセス動線あるいは敷地内の歩車道の分離、利用者と搬出入業者との分離、冬期間の安全対策など、高齢者や障害者の方々が安心して病院を利用できるようバリアフリーに配慮した新病院改築計画になったと承知しております。
今後とも病院の完成オープン時期を見据えて市道の整備や上下水道の整備、市立保育所等の移転整備を行っていくほか、バス停の新設など病院周辺環境の整備を計画的に行い、患者等利用者の安全と利便性の向上を図ってまいりたいと考えております。
5点目の新病院の入札につきましては、企業団において本年5月17日に建設主体工事の制限付き一般競争入札の告示を行い、今月9日に入札が行われたと伺っております。
なお、この入札においては、建築工事の品質の確保を図る観点から入札価格点に技術評価点を加算した、いわゆる総合評価方式により落札業者が決定されると伺っております。
<再質問>
○野村淳一議員
それでは、何点か再質問させていただきます。
最初に、広域紋別病院に関してですが、病院の経営状況をお知らせいただきました。入院も、そして外来も昨年に比べると大きくというか、患者数が増えて収益も改善されているようであります。まだ緒についたばかりだというふうに思いますが、期待をしたいと思います。
そのうえで、医師の問題であります。
循環器系の医師の確保というのは、言葉では簡単ですがそうなかなかうまくいかないということもよくわかります。
私は、今回医師を養成し、みずからがそれをできないかということを取り上げました。
根室市、士別市、そして芦別市などでも事業が行われています。
根室市の資料を読むと、平成24年度に2名の方がこの奨学金を受けて今勉学をやっています。医師になろうとして奨学金を受けてやっています。
これはやっぱり根室も大変医師の問題では苦労をしているところですから、そういう意味ではやっぱりこういうことが、確かに来年、再来年の問題ではないんだけど、未来に希望をつなげる大きな力になっているのは間違いないんです。
芦別市は平成23年度からこの制度を始めていますが、今年度どうしたかっていうと、4年生を対象にしたんですよ。在学生に奨学金をやった。それだけ切迫しているんです。医師の数が。なので、即戦力がほしいということで4年生の学生に奨学金をというような取り組みを行っている。
斜里町、浦河町、白糠町、羅臼町、いろんなところで本当に30万円とか20万円とかいうお金を使って医師の養成に乗り出しています。どこも必死なんです。
確かに今市長が言うようにいろんな奨学金制度がある。私も承知しています。
しかし、今こういう現状の中で、一つの検討課題として市もこの独自の奨学金制度を検討する余地があるのではないのかというふうに思っています。改めて、ご見解をお知らせください。
○保健福祉部長(佐藤 久祐)
お答えします。
先ほど市長答弁でも申し上げましたとおり、医師の確保につきましては医療従事者の確保も含めまして大切な事柄だと考えております。
ということで、この地域医療を確保していくためにも今後の一つの課題として勉強させていただきたいというふうに考えております。
○野村淳一議員
わかりました。
次に、新しい広域紋別病院についてであります。
北高跡地に建設が予定されている広域紋別病院ですが、これは西紋のまさにセンター病院となるものです。
したがって、この新しい広域紋別病院が市民の、そして地域の文字どおりセンターになる必要性があると思っています。
私はその点の問題で、交通の問題でちょっとお聞きしたいんです。
今、旧道立病院ですね。これに行く場合、市内は北循環、南循環に分かれています。で、南循環の場合は当然そこに行きます。
しかし、北循環の場合はバスではバスターミナルで1回乗り換えなきゃならないんですね。そういう不便さが実はあります。
今度は北高跡地にそれができるわけですから、今度は逆の状況が生まれます。
今言ったように、この新しい病院は文字どおり地域のセンターであるべきだというふうに思います。どこに住んでいてもまっすぐその病院にかかれる。もちろん多くの患者さんですから、そういう足の便が必要ではないかというふうに思っています。
これは、病院がどうのこうのできる問題ではありません。紋別市としてそういう対策が今から検討する必要があるんではないでしょうか。いかがですか。
○産業部長(村井 毅)
病院に対するバス路線の運行経路ということでのお尋ねかと思いますけれども、まず1つ目に西紋のアクセスに関しましては今の山手線2本と、それと今の旧国道2路線ということで運行してございまして、山手線の方については問題ございませんので、旧国道の通る路線のほうにつきまして、これにつきましては関係町村のほうにも広域病院を通るような新しいバス停、そこで乗降車できるようなことで要請といいますか、市も検討してるんで一緒に協議させていただいているところでございます。
それともう一つ、循環線の問題ございましたけれども、まず循環線につきまして、確かに今現在北循環については通過しておりませんで、議員ご指摘のように南循環が今度北循環と同じような立場って言ったら変ですけれども、そういうような状況になると思います。
それについてどうするかっていうのは前々から課題として考えてございまして、ただ北循環と南循環、これは地域交通活性化協議会に諮りまして一つの路線であったものを乗車時間を短時間で済ませられることも考えまして今の2つに分けたという経過もございます。
そういった部分で、トータルで循環線については考えていく必要があるのかなと、こういうこともありまして、そういった課題を克服してどうやって南循環のエリアの方が新しい広域病院に通院できるようにするか、今これにつきましてもちょっと内部で検討してございまして、こういった北循環と南循環とのアクセスですとか、そういった課題も考えながらやっていくということで、内部で検討してそれを地域交通活性化協議会にも諮りまして、こういった方策を検討してまいりたいと、このように考えてございます。
○野村淳一議員
わかりました。よろしくお願いします。
それと、広域紋別病院の入札のことなんですが、今ご答弁にありましたが総合評価方式ということで価格評価点、あるいは技術評価点、それぞれに点数を決めて、そしてそれの合計ということになるんだろうというふうに思います。
これは、今の段階でどうのこうのというのはあれなんですけども、ちょっとスケジュールだけ教えてください。入札が行われました。これは今言ったように総合評価ですから、一体どこの機関が今度はこれを評価するのか、そしてそれはいつ決まるのか、それはどのような形で公表するのか、教えてください。
○技監兼広域病院連携推進室次長(高野昭一)
お答えします。
入札につきましては、今月9日の日に入札がおこなれました。この中で4つのJⅤが参加されまして入札を行いましたけれども、予定価格を下回る業者がいなかったということで、金額による競争につきましてはそこで中断しております。
現在、その後の12日の日に総合評価の委員会を開きまして、結果の報告と今後の総合評価の取り扱いについて協議いたしまして、総合評価のにつきましては当初の考えどおり実施するということで、今現在はその入札は終わりましたけども、参加された業者と随意契約についての現在協議を進めております。
これは地方自治法の中にも不落の場合につきましては随意契約をすることができるというふうにうたっておりますので、現在随意契約についての協議を行っておりまして、これが一番価格の低いところから協議を行っていくということで今考えておりますけれども、それに何とか持っていきたいというふうに考えておりますけれども、それがもし話がまとまらないっていうことであれば、次は再度の公告の入札という形のスケジュールになっていくというふうに思います。
○野村淳一議員
これ、もともとの予定価格は20億円だと、税込みでというふうに思うんですが、間違いないですか。
○技監兼広域病院連携推進室次長(高野昭一)
当初の公告の時には、この5月の告示したときには20億円というふうな、これ概算ですので、概算で数字を提示しております。
その後公募をしまして、4JⅤから公募が来まして、それで総合評価委員会の中でその4つが公募した条件に該当しているかどうかという審査を行いまして、審査結果問題ありませんということで通知をしました。
その通知の中で22億円ということで、概算22億円で表示をして通知をしております。
○野村淳一議員
ちょっとよくわからないですね。公告の時は20億円というふうに私は記憶していますから、それでやるんだと。確かに今震災復興の問題だとか、あるいは道内的に言えば新幹線だとかいろんな状況があって、資材も、あるいは企業も、あるいは人も大変状況にあることはわかるんですよ。
それがいつの間にか22億円になって、それでもそれを下回る企業がいない、そういう現状ですね。
そうであれば、それでもなおかつ今度は一番低いところから随意契約をして何とか乗っけていきたい、こういうことなんですか。
もうちょっと、皆さん方が出した22億円という数字にも責任を持った上で、本当にこれがどうなのかということをもう少し精査する必要があるんじゃないですか、いかがですか。
○技監兼広域病院連携室次長(高野昭一)
22億円につきましては、設計の段階でかなり内容については精査をしております。そこで、この単価につきましては新年度単価、北海道につきましては4月に改定されておりますのでその4月の単価を入れておりますけれども、現在7月に2回、今後9月にも1回大きな単価改定があるというふうに聞いておりますので、その辺を業者のほうは先を見据えた形で入れてきたのかなというふうに思っておりますけれども、企業団としては4月の新年度単価を導入して発注しているというふうに聞いております。
○野村淳一議員
これ以上聞くと病院の内部にかかわることですから、病院議会がありますからこれ以上あれですけれども、しかしどっちにしてもそういう状況の中で企業の言いなりになってしまったら困るんで、その辺については厳正な審査という形での取り組みをぜひ伝えてほしいというふうに思います。
宮川市政として3期目を迎えられました。市長がモットーとする市民本位の市政。私も文字どおりその立場でためらうことなく宮川市政を監視、チェックしながら、お互い住み続けてよかったと誇りを持って言えるまちづくりのために、良いものは良い、悪いものは悪いと引き続き活発な議論ができればと願っております。
3期目の宮川市長の所信表明を拝聴しました。そこで、この所信表明に関連して私の感想も含め、以下数点にわたり質問いたします。
まず、市長も第一に述べられている広域紋別病院と地域医療の充実についてであります。
市長は、所信表明で「広域紋別病院では医療を提供する側も受ける側も利用しやすい環境をつくってまいります」と述べられましたが、それは大切な観点だと私も思います。
問題は、それをどう構築するか、どう具体化し実践するかにあります。
そこでお聞きしますが、市民の安心を支えるために喫緊の課題である常勤の循環器医師の確保及び産科など各診療科の充実について、どのような対策をとり、どのような見通しなのかお知らせください。
同時に、今年度これまでの広域紋別病院の患者数の動向と経営状況についてお聞きするとともに、その評価についてもお尋ねします。
もちろん、医師の確保は極めて厳しい現状にあると理解しています。それだけに、地域医療を継続させていくためにも、地域の命を地域で守るためにも、地域みずからが医師を養成し、医師をつくり出していく努力が必要ではないかと考えるものです。
紋別と同じように地域医療に困難を抱えている根室市でも士別市でも、医師確保のために市独自の奨学金制度を創設しており、一定の成果をつくっています。将来にわたっての希望をつないでいます。
この取り組みは、これからの方向性として十分検討すべき課題だと考えるものですが、見解をお聞きいたします。
次に、新病院の建設にかかわってであります。
言うまでもなく、新病院が住民にとって利用しやすい病院となることが何より大切です。その意味からも、バスの便やバス停の位置、院外薬局の配置、坂道での安全性、通学時の安全確保など、冬の積雪時期を含め、特に高齢者や障害者など弱者へのきめ細かい対応が求められることは言うまでもありません。
しかし、これらの問題で弱者への対応は果たして十分なのかという懸念の声も少なくないのです。
この問題は、企業団とともに紋別市の果たすべき役割が大きいと考えます。
現在、紋別市と企業団との間でどのような協議がなされているのか、状況をお尋ねします。
先日、新病院建設にあたって制限付き一般競争入札が実施されたと思います。その内容について、承知している範囲でお聞きいたします。
<答弁>
○宮川良一市長
それでは、野村議員のご質問にお答えいたします。
私の所信表明に関連して、初めに広域紋別病院と地域医療の充実についてであります。
1点目の常勤の循環器医師の確保対策とその見通しにつきましては、さきに飯田議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。
(飯田議員への答弁~特に、地域のニーズの高い循環器内科につきましては、移管時から早期の派遣を強く大学側に要請してきたところであり、秋ごろをめどに常勤医の配置が実現できるよう努めております。)
また、産科など各診療科の充実につきましては、現在眼科、泌尿器科、呼吸器科など常勤医師の配置を目指している診療科にありましては、引き続き企業団とともに道内医育大学や道内外の医療機関等への要請を行うほか、耳鼻咽喉科、皮膚科等の診療科にありましては医育大学からの非常勤医師による診療が継続できるよう要請活動を行うなど、地域医療ニーズに積極的に応え、安心できる医療を確保してまいりたいと考えております。
2点目の本年度の広域紋別病院の患者数と収益の状況につきましては、6月末までの3か月間の平均患者数は入院が1日平均50.8人、外来が1日平均303.2人となっており、昨年同期と比較して入院で3.7人、外来で28.2人の患者が増加している状況にあると伺っております。
また、収益につきましては、企業団において6月診療分の数値が確定していないため概算数値となりますが、6月末までの3か月間の累計で入院が1億7,227万円、外来が1億5,669万円となっており、昨年同期と比較し入院で約8.3%、外来で約17%伸びている状況と伺っております。
3点目の市独自の奨学金制度の創設についてであります。
慢性的に不足している医師の確保につきましては、地域医療を継続するうえでも重要であり、この課題は本市だけではなく国が抜本的に改善する仕組みを構築する責任があると考えております。
医師を確保するための施策につきましては様々な取り組みがあり、主要なものとして国において医学部定員の増加、北海道においては札幌医科大学、旭川医科大学における入学試験の地域枠の導入、本市におきましても地域医療を志す医学生を受け入れ、医療実習の場を提供し、地域医療の再生を目的に札幌医科大学と本年7月4日に連携協定書を締結するなど、地域医療を志す医療人が育成され、本市をはじめとした地域に医師が増えることを期待しております。
医師確保に関する奨学金制度につきましては、通常の大学生が利用できる日本学生支援機構や札幌医科大学、旭川医科大学の地域枠を利用する学生用の北海道医師養成確保修学資金貸付等があり、医学生が学生生活を送るうえで充実した内容となっております。
地域医療の担い手確保につきましては、医師だけではなく医療従事者も含めた観点からの検討が必要であり、地域医療を確保していくための一つの課題として考えております。
4点目の新病院の建設に関する企業団との協議経過につきましては、新病院の改築に当たり患者等利用者の安全・安心を第一に考え、基本設計段階から企業団と適宜協議を進め、病院へのアクセス動線あるいは敷地内の歩車道の分離、利用者と搬出入業者との分離、冬期間の安全対策など、高齢者や障害者の方々が安心して病院を利用できるようバリアフリーに配慮した新病院改築計画になったと承知しております。
今後とも病院の完成オープン時期を見据えて市道の整備や上下水道の整備、市立保育所等の移転整備を行っていくほか、バス停の新設など病院周辺環境の整備を計画的に行い、患者等利用者の安全と利便性の向上を図ってまいりたいと考えております。
5点目の新病院の入札につきましては、企業団において本年5月17日に建設主体工事の制限付き一般競争入札の告示を行い、今月9日に入札が行われたと伺っております。
なお、この入札においては、建築工事の品質の確保を図る観点から入札価格点に技術評価点を加算した、いわゆる総合評価方式により落札業者が決定されると伺っております。
<再質問>
○野村淳一議員
それでは、何点か再質問させていただきます。
最初に、広域紋別病院に関してですが、病院の経営状況をお知らせいただきました。入院も、そして外来も昨年に比べると大きくというか、患者数が増えて収益も改善されているようであります。まだ緒についたばかりだというふうに思いますが、期待をしたいと思います。
そのうえで、医師の問題であります。
循環器系の医師の確保というのは、言葉では簡単ですがそうなかなかうまくいかないということもよくわかります。
私は、今回医師を養成し、みずからがそれをできないかということを取り上げました。
根室市、士別市、そして芦別市などでも事業が行われています。
根室市の資料を読むと、平成24年度に2名の方がこの奨学金を受けて今勉学をやっています。医師になろうとして奨学金を受けてやっています。
これはやっぱり根室も大変医師の問題では苦労をしているところですから、そういう意味ではやっぱりこういうことが、確かに来年、再来年の問題ではないんだけど、未来に希望をつなげる大きな力になっているのは間違いないんです。
芦別市は平成23年度からこの制度を始めていますが、今年度どうしたかっていうと、4年生を対象にしたんですよ。在学生に奨学金をやった。それだけ切迫しているんです。医師の数が。なので、即戦力がほしいということで4年生の学生に奨学金をというような取り組みを行っている。
斜里町、浦河町、白糠町、羅臼町、いろんなところで本当に30万円とか20万円とかいうお金を使って医師の養成に乗り出しています。どこも必死なんです。
確かに今市長が言うようにいろんな奨学金制度がある。私も承知しています。
しかし、今こういう現状の中で、一つの検討課題として市もこの独自の奨学金制度を検討する余地があるのではないのかというふうに思っています。改めて、ご見解をお知らせください。
○保健福祉部長(佐藤 久祐)
お答えします。
先ほど市長答弁でも申し上げましたとおり、医師の確保につきましては医療従事者の確保も含めまして大切な事柄だと考えております。
ということで、この地域医療を確保していくためにも今後の一つの課題として勉強させていただきたいというふうに考えております。
○野村淳一議員
わかりました。
次に、新しい広域紋別病院についてであります。
北高跡地に建設が予定されている広域紋別病院ですが、これは西紋のまさにセンター病院となるものです。
したがって、この新しい広域紋別病院が市民の、そして地域の文字どおりセンターになる必要性があると思っています。
私はその点の問題で、交通の問題でちょっとお聞きしたいんです。
今、旧道立病院ですね。これに行く場合、市内は北循環、南循環に分かれています。で、南循環の場合は当然そこに行きます。
しかし、北循環の場合はバスではバスターミナルで1回乗り換えなきゃならないんですね。そういう不便さが実はあります。
今度は北高跡地にそれができるわけですから、今度は逆の状況が生まれます。
今言ったように、この新しい病院は文字どおり地域のセンターであるべきだというふうに思います。どこに住んでいてもまっすぐその病院にかかれる。もちろん多くの患者さんですから、そういう足の便が必要ではないかというふうに思っています。
これは、病院がどうのこうのできる問題ではありません。紋別市としてそういう対策が今から検討する必要があるんではないでしょうか。いかがですか。
○産業部長(村井 毅)
病院に対するバス路線の運行経路ということでのお尋ねかと思いますけれども、まず1つ目に西紋のアクセスに関しましては今の山手線2本と、それと今の旧国道2路線ということで運行してございまして、山手線の方については問題ございませんので、旧国道の通る路線のほうにつきまして、これにつきましては関係町村のほうにも広域病院を通るような新しいバス停、そこで乗降車できるようなことで要請といいますか、市も検討してるんで一緒に協議させていただいているところでございます。
それともう一つ、循環線の問題ございましたけれども、まず循環線につきまして、確かに今現在北循環については通過しておりませんで、議員ご指摘のように南循環が今度北循環と同じような立場って言ったら変ですけれども、そういうような状況になると思います。
それについてどうするかっていうのは前々から課題として考えてございまして、ただ北循環と南循環、これは地域交通活性化協議会に諮りまして一つの路線であったものを乗車時間を短時間で済ませられることも考えまして今の2つに分けたという経過もございます。
そういった部分で、トータルで循環線については考えていく必要があるのかなと、こういうこともありまして、そういった課題を克服してどうやって南循環のエリアの方が新しい広域病院に通院できるようにするか、今これにつきましてもちょっと内部で検討してございまして、こういった北循環と南循環とのアクセスですとか、そういった課題も考えながらやっていくということで、内部で検討してそれを地域交通活性化協議会にも諮りまして、こういった方策を検討してまいりたいと、このように考えてございます。
○野村淳一議員
わかりました。よろしくお願いします。
それと、広域紋別病院の入札のことなんですが、今ご答弁にありましたが総合評価方式ということで価格評価点、あるいは技術評価点、それぞれに点数を決めて、そしてそれの合計ということになるんだろうというふうに思います。
これは、今の段階でどうのこうのというのはあれなんですけども、ちょっとスケジュールだけ教えてください。入札が行われました。これは今言ったように総合評価ですから、一体どこの機関が今度はこれを評価するのか、そしてそれはいつ決まるのか、それはどのような形で公表するのか、教えてください。
○技監兼広域病院連携推進室次長(高野昭一)
お答えします。
入札につきましては、今月9日の日に入札がおこなれました。この中で4つのJⅤが参加されまして入札を行いましたけれども、予定価格を下回る業者がいなかったということで、金額による競争につきましてはそこで中断しております。
現在、その後の12日の日に総合評価の委員会を開きまして、結果の報告と今後の総合評価の取り扱いについて協議いたしまして、総合評価のにつきましては当初の考えどおり実施するということで、今現在はその入札は終わりましたけども、参加された業者と随意契約についての現在協議を進めております。
これは地方自治法の中にも不落の場合につきましては随意契約をすることができるというふうにうたっておりますので、現在随意契約についての協議を行っておりまして、これが一番価格の低いところから協議を行っていくということで今考えておりますけれども、それに何とか持っていきたいというふうに考えておりますけれども、それがもし話がまとまらないっていうことであれば、次は再度の公告の入札という形のスケジュールになっていくというふうに思います。
○野村淳一議員
これ、もともとの予定価格は20億円だと、税込みでというふうに思うんですが、間違いないですか。
○技監兼広域病院連携推進室次長(高野昭一)
当初の公告の時には、この5月の告示したときには20億円というふうな、これ概算ですので、概算で数字を提示しております。
その後公募をしまして、4JⅤから公募が来まして、それで総合評価委員会の中でその4つが公募した条件に該当しているかどうかという審査を行いまして、審査結果問題ありませんということで通知をしました。
その通知の中で22億円ということで、概算22億円で表示をして通知をしております。
○野村淳一議員
ちょっとよくわからないですね。公告の時は20億円というふうに私は記憶していますから、それでやるんだと。確かに今震災復興の問題だとか、あるいは道内的に言えば新幹線だとかいろんな状況があって、資材も、あるいは企業も、あるいは人も大変状況にあることはわかるんですよ。
それがいつの間にか22億円になって、それでもそれを下回る企業がいない、そういう現状ですね。
そうであれば、それでもなおかつ今度は一番低いところから随意契約をして何とか乗っけていきたい、こういうことなんですか。
もうちょっと、皆さん方が出した22億円という数字にも責任を持った上で、本当にこれがどうなのかということをもう少し精査する必要があるんじゃないですか、いかがですか。
○技監兼広域病院連携室次長(高野昭一)
22億円につきましては、設計の段階でかなり内容については精査をしております。そこで、この単価につきましては新年度単価、北海道につきましては4月に改定されておりますのでその4月の単価を入れておりますけれども、現在7月に2回、今後9月にも1回大きな単価改定があるというふうに聞いておりますので、その辺を業者のほうは先を見据えた形で入れてきたのかなというふうに思っておりますけれども、企業団としては4月の新年度単価を導入して発注しているというふうに聞いております。
○野村淳一議員
これ以上聞くと病院の内部にかかわることですから、病院議会がありますからこれ以上あれですけれども、しかしどっちにしてもそういう状況の中で企業の言いなりになってしまったら困るんで、その辺については厳正な審査という形での取り組みをぜひ伝えてほしいというふうに思います。
2013年9月10日火曜日
視察にて⑤-中標津町の障害者施策を学んで
市立根室病院の視察を終えたその足で、中標津町に向かいました。
それは今回2か所目の施策先、中標津町の障害者施策を学ぶためです。
同時に、障害者就労支援B型事業所「森の家」を見学するためでもありました。
それは今回2か所目の施策先、中標津町の障害者施策を学ぶためです。
同時に、障害者就労支援B型事業所「森の家」を見学するためでもありました。
「森の家」では西尾施設長と懇談することができました。
はじめに驚いたのは、その施設の大きさと広さです。道庁の建物だったものを中標津町が引き取り、それを「森の家」が無償で借りているとのこと。
なにせ無償というのがありがたい。障害者の事業所にとっては何よりです。
そこでは主に石鹸の製造をメインに、木製品や手芸品を作っています。
その日も、20人近い利用者さんが作業に取り組んでいました。
年に一度の「森の家まつり」には、近隣の障害者施設からも、同じ町内会からも多くの参加があると言います。
最初は、障害を持ったわが子の居場所を作ろうと数人のお母さんたちで始めた活動が、やっとここまで来ました。と、感慨を込めて語ってくれた西尾さんの言葉が印象的でした。
翌日、中標津町役場を訪れ、障害者施策についての視察です。
実はこの町は、町立の障害者施設をいくつも持っています。
これは今や、珍しいことなのです。
障害者自立支援法ができて以来、NPO法人など民間事業所による事業展開が中心になり、公立の施設運営が減ってきています。
その中で中標津町は平成23年、町立の共生型交流センターを立ち上げました。
障害者、高齢者、子どもなどがともに集える共生の施設として、全国に作られていますが、公立で運営しているところは見たことがありません。
ボランティアによる喫茶コーナーのほか、相談支援センターや日中一時支援事業なども整備されています。
さらにその隣に、障害者のグループホームが建っています。
これも町立です。
グループホームが町内にないばっかりに、町外に出ていかざるを得ない障害者をなくしたい。この思いが町立のグループホーム建設につながりました。
これも珍しいことです。
しかも、入居費用を軽減する独自の制度を導入し、誰もが安心して暮らせるまちづくりを進めています。
その後に建設された民間のグループホームでも、軽減制度を適用していると言います。
中標津町は人口2万4300人で、紋別市とほぼ同じですが、毎年増えていると言います。ですが財政規模では、紋別市より2割小さい街です。
でもそこには、雄大な根釧台地の中に、人のやすらぎとやさしさが見えるようでした。私に、そんな印象を与えてくれた街でした。
視察にて④-新しい市立根室病院を訪ねて
南相馬の子どもたちを見送った翌日の8月26日、私は根室市に向けて車を走らせました。
多少疲れも残る中、5時間以上のドライブです。
と言うのも、根室市の市立根室病院を視察するため。今年1月にオープンしたばかりの新病院なのです。
紋別市でも広域紋別病院の建設が始まりました。
市立根室病院が道内で一番新しい公立病院として、どのように建設され、どのような機能をもっているのか、どんなデザイン・姿なのか、などなど知りたいことがたくさんあります。
興味津々で、その新しい病院に向かいました。
実は、市立根室病院にお邪魔するのは今回で2回目です。
前回は、まだ建設途中の一昨年に視察しています。
その時と比べれば目を見張る変化です。
多少疲れも残る中、5時間以上のドライブです。
と言うのも、根室市の市立根室病院を視察するため。今年1月にオープンしたばかりの新病院なのです。
紋別市でも広域紋別病院の建設が始まりました。
市立根室病院が道内で一番新しい公立病院として、どのように建設され、どのような機能をもっているのか、どんなデザイン・姿なのか、などなど知りたいことがたくさんあります。
興味津々で、その新しい病院に向かいました。
実は、市立根室病院にお邪魔するのは今回で2回目です。
前回は、まだ建設途中の一昨年に視察しています。
その時と比べれば目を見張る変化です。
ただ、駐車場などの外構工事はまだ途中で、私も車の駐車には苦労しました。
担当の病院事務局の加美山室長とは前回もお会いした仲。
その分、率直な意見交換ができたと思います。
新病院は、免震構造の地上4階、地下1階。ベッド数135床。延床面積13,281㎡。駐車台数280台。
新しい広域紋別病院の計画では、ベッド数150床と根室より多いものの、延床面積では根室の方が2割ほど大きく、その分、根室病院の方がゆとりがあるのかもしれません。
建設費は41億円。医療機器の購入や設計費用、外構工事など、すべて合わせると64億円。
紋別の場合は、計画で建設費35億円。すべて合わせて63億円となっており、新たに建設する医師などの公宅や旧病院の解体などに費用がかかっているようです。ただ、この枠内で済むのか、懸念も生れています。
「しかし、新しい病院ができても問題は多いです」と加美山室長は言います。
まずは、医師の招聘・確保です。常勤の医師は紋別と同じ14人。でも、産科の医師がおらず、出産は別海か中標津の病院まで行くのだそうです。
そして経営問題です。医師不足の影響もあって、今年度の赤字は16億円が見込まれるとのこと。
「これからが勝負ですよ」と、苦悩をにじませながら、それでも決意をこめて語ってくれました。
しかしこれは、数字の大小はあっても紋別が抱えている苦悩と基本は同じです。
地域の医療をどう守っていくのか。その道のりは遠いのかもしれません。
でも、休むことは許されない課題でもあります。
根室市では、医師不足を解消するために市独自の奨学金制度を創設しています。二人の学生が、奨学金を受けていると言います。それは、将来への希望につながっています。
「彼らが、根室で頑張ってくれることを期待しています。自治体としてできることは何でもやらないと」ー根室市の担当者の言葉に、私も励まされました。
2013年9月2日月曜日
いい思い出をありがとう 南相馬の子どもたち
今思えば、嵐のような3日間だったように思います。
あっという間に駆け抜けていった南相馬の子どもたち。でも、その笑顔は忘れない。
それは、子どもたちにとって良い思い出だっとと同時に、私にとっても忘れられない大切な思い出になったのだから。
それは、初日のハプニングから始まりました。桒原実行委員長から、「子どもたちが紋別行の飛行機に乗れなかった」という電話。東北地方の豪雨のため羽田空港到着が遅れたためです。
結局、羽田から千歳、JRで旭川まで、そこからバスで紋別へ。
そんな子どもたちを待ちながら夕食の支度。着いたのは午後8時30分。でも、子どもたちはいたって元気。初めての顔合わせです。それぞれに自己紹介。まだちょっとぎこちない。
あっという間に駆け抜けていった南相馬の子どもたち。でも、その笑顔は忘れない。
それは、子どもたちにとって良い思い出だっとと同時に、私にとっても忘れられない大切な思い出になったのだから。
それは、初日のハプニングから始まりました。桒原実行委員長から、「子どもたちが紋別行の飛行機に乗れなかった」という電話。東北地方の豪雨のため羽田空港到着が遅れたためです。
結局、羽田から千歳、JRで旭川まで、そこからバスで紋別へ。
そんな子どもたちを待ちながら夕食の支度。着いたのは午後8時30分。でも、子どもたちはいたって元気。初めての顔合わせです。それぞれに自己紹介。まだちょっとぎこちない。
自己紹介をする子どもたちと実行委員 |
二日目のメインは、コムケ湖での自然体験。
私がコムケ湖に到着したときは、みんなカヌーでおおはしゃぎです。そのうち、そのまま湖に入り、水をかけあいながら明るい笑い声につつまれます。その声はいつまでも続きました。
その夜は、紋別の子どもたちとの交流会。私たち実行委員とボランティアでバーベキューを準備します。
ホタテにチャンチャン焼き、焼きとうきびに焼き鳥、焼きそばにふかしイモ。用意は万端です。デザートはメロン。
最後は花火で盛り上がりました。
最終日は、まずとっかりセンターでごまちゃんとご対面です。
恐る恐る手を伸ばし、アザラシに触る姿はほほえましい。
次は、流氷科学センター。マイナス20度の世界を体感。ここでも、みんなキャキャと大騒ぎです。
そしていよいよ空港です。最後にみんなで記念写真。
「とても楽しかったです」「よい思い出ができました」と話してくれました。こちらこそ、の思いです。
飛行機のタラップの前で、一斉に「ありがとうございました」と手を振ってくれたのにはまいった。目頭があつくなった。やがて、飛行機は雲の彼方へ。
女の子ばかり14人。付き添ってきた2人の大学生も女性。
どう接したらいいのか戸惑いながらの3日間。
でも、無事に送り届けられたこと。それだけでホットするばかりです。
私にとって、本当に貴重な時間でした。なにより、この取り組みを通して、また新しい友人をつくることができたこと。なんの見返りもなしに、同じ目的で一生懸命に力を合わせる。そんな友人を得たこと。大切にしたいと思います。
あっという間の3日間でしたが、さわやかな疲れが心地よい気分です。
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