2020年12月16日水曜日

12月議会から~コロナ対策

  第4回紋別定例市議会は12月10日に閉会しました。

 私の一般質問のうち、コロナ対策について報じた「オホーツク民報」です。

 また、紋別市の「コロナ対策事業第8弾」についても掲載しています。





 

ガリンコ号Ⅲが紋別に到着

 

ガリンコ号Ⅲ「イメル」


客室

客室

カウンター

操縦室

 11月24日、新しい流氷観光船ガリンコ号Ⅲ「イメル」が、造船された大分県佐伯市から20日をかけて紋別港に到着しました。

 「イメル」とはアイヌ語で光、稲妻の意味だそうで、全長45.55m、総トン数約370トン、速力16ノット、客席は3階建てで乗客定員は235席。2号より40人定員が多くなっています。建造費約10億円。

 さっそく市民と一緒に見学させていただきました。

 確かに2号に比べたら立派です。観光に期待も大きいでしょう。

 ただ…。

 私は議会でこの建造には疑問があると指摘しました。

 というのも、議会には一切報告されず、ただ最初は議員の一般質問に答えるという形で新造船のことが語られるだけでした。

 しかも、「2号」は古くなって使用できないから、という理由で建造されたものが、これも議員の一般質問に答える形で、2号も使い2隻体制で行く、となったのです。
 
 さらに、建造にあたっての設計や費用などが、ガリンコ会社から市に正式に提案があったのは昨年の2月。その3月には予算化されているのです。


 確かに、観光は大切な産業であり、街の活性化にも寄与します。
 
 「交流人口の増加」「稼げる観光」…

 ただ、この言葉が大手を振るう状況に違和感を持つのです。

 新型コロナは、そんな観光にも影を落としています。全く先が見通せない状況に、戸惑いが深くなっています。

 そんな中、1月19日、いよいよガリンコ号Ⅲ「イメル」はオホーツク海の荒海にデビューします。

 

 

 

 


北海道後期高齢者医療広域連合議会で質疑して


広域連合議会で質疑(写真提供:広域連合事務局)

 11月16日、北海道後期高齢者医療広域連合議会が札幌市で行われました。

 連合議会議員の一人である私も、コロナ対策を万全に出席しました。

 その上、議題となっている決算認定に質疑(質問)することにしていました。

 全道の市町村長と市町村議員から選出された32人によって構成された連合議会。

 とはいえ、毎回質問に立つのは共産党の議員だけですが…。

 今回も準備をし、緊張しながら質問に立ちました。コロナ対策で透明なアクリル板で仕切られた演題から質問開始です。

 なにより問題にしたのは、後期高齢者医療の保険料の高さです。

 これまで低所得者には「軽減特例」という制度があり、9割軽減されていました。

 それが昨年8割に縮小されたのです。その影響をただしました。

 加入者の26%、約22万人が年約5000円負担が増え、その負担増は全体で11億円に及ぶというものです。

 今年からは、さらに7割軽減へと縮小されたのです。

 北海道の後期高齢者の所得はとりわけ低所得者が多く、加入者約82万7000人に対し、約46万4000人の56%がいわゆる「所得なし」の階層です。

 全国平均の約50%より6ポイントも高いのです。

 この軽減特例の廃止と消費税増税が相まって高齢者の暮らしと健康を直撃しています。

 「国は、年金生活者支援給付金で緩和されているというが、9割軽減の中には無年金者の方も多く、その給付金すら該当しない人がいる。連合として独自にでも対応すべきだ」と訴えました。

 そして国は、いよいよ後期高齢者のうち年収200万円以上の窓口負担を2割に増やすことを決定しました。

 高齢者になるほど医療費がかかることは当たり前のことです。さらなる負担増は受診抑制を引き起こし、病気の重症化を招き、手遅れになる事態が起きかねません。

 「高齢者の命と健康を守るべき広域連合として、政府の進める2割負担の導入に強く反対すべきだ」と訴えました。

 そして最後に、「高齢者施設や病院でコロナのクラスターの発生が危惧されている。広域連合としても、国や道に感染防止対策の徹底を訴えてほしい」と呼びかかて質問を終えました。

 あれからもコロナの感染は拡大しいます。「GoTo」の停止とは言え、菅政権のあまりの無為無策ぶりに言葉も出ません。

 死亡の数字を聞くたびに胸が痛みます。決して、この数字に慣れてはいけない、と改めて思います。

成年後見の動画づくりに参加しました

 


認知症のお年寄りを心配する場面

  成年後見制度の周知啓発を目的とした動画づくりに参加してきました。

 市民後見人養成講座に参加して1年。これといった動きもないままでしたが、ここにきて成年後見制度のPR動画に出演したのです。

 確かに、成年後見と言ってもまだまだ知られていません。

 しかし、確実にその必要性は高まっています。

 先日、名寄市の成年後見センターを訪問した時も、2人の社会福祉士の担当者が、成年後見人として受任の業務にあたっており、これからもますます受任件数が増えるだろう、と話してくれました。

 その意味で、PR動画を作成するのは意味のあることだと思います。

 その日、集まったボランティアのメンバーと社協のスタッフで、北海道演劇財団の斎藤歩理事長の指導の下、2班に分かれて劇づくりです。

 一つは、徘徊する認知症のおじいさんを近所の人や民生委員の方々が成年後見センターにつなげるというもの。

 もう一つは、悪徳セールスに騙された知的障害者に気づいたヘルパーが成年後見センターにつなげるというもの。

 私は、二つ目の「悪徳セールスマン」役。出色の出来栄え。だったとか…

 動画配信サイトから配信される予定です。ご期待あれ。

 ただPR動画もいいのですが、やはりセンターとして成年後見の受任に向けた取り組みを急ぐことが必要だと思います。

 それが、このセンターを立ち上げた目的なのですから…。

 成年後見を必要としている人は、確実にいるのですから…。それも、少なくない数で…

2020年11月20日金曜日

枝幸町の「にじの森」におじゃまして

 


 当事者の強い要求や思いがあるからこそ、物事は実現するんだと、あらためて実感することができたような気がします。

 枝幸町の子育てサポート拠点施設「にじの森」を訪問して強く感じました。

 何の連絡もせず、突然お邪魔したにも関わらず快く向かい入れてくれ、しかも長い時間にわたって懇談もさせていただきました。

 名寄市のファミリーサポートセンターにお邪魔した時、枝幸町でもお母さんたちの手でファミリーサポートセンターを立ち上げた、という話を聞き、一度顔を出してみたいと思っていました。

 というのも、紋別市ではファミリーサポートセンターを昨年廃止してしまったのです。それも利用が乏しいからという理由で。

 でも、紋別に比べ人口も少ない枝幸町では元気にファミリーサポートセンターが運営されている。どうしてだろう。どこが違うのだろう。

 そんな思いで顔を出しました。

 かつて病院だったという施設。それを機能的に活用しています。

交流スペース

キッズスペース

 交流スペースやキッズスペース、中高生のための学習室、カフェコーナー、サークル活動の部屋や防音の部屋まであって、なかなか楽しい。

 ファミリーサポートセンターの「にじをつなぐ会」のアドバイザー村山純子さんにお話を伺いました。

村山さん(左)とスタッフ

 当初は、子育てのセミナーに参加したお母さんたちで始めたファミリーサポートセンター。それが町を動かし、拠点をかまえ、街の子育て支援に欠くことのできない取り組みになりました。

 昨年一年間の利用を見ても、子どもの預かり、保育施設などの送り迎えで600件を超えています。

 特に転勤族や多子の場合など、その需要は大きいといいます。

 子どもたちがこの街で安心して暮らしていけるように、その要望を受け止めて活動を続ける行動力に敬服です。

 事業としてだけ見れば、紋別のように利用が減れば廃止することになるかもしれません。

 でもここでは、それを必要とする親がいる限り、求めている子どもがいる限り、がんばって続ける、という当事者としての心意気がありました。

 私も元気をもらいました。楽しく、さわやかな時間を共有することができました。

 お昼は、枝幸町の「う美蔵」でおししい定食をいただきました。


 

2020年10月30日金曜日

対道交渉

 



 新しい道議会で初めて行われた日本共産党による道交渉。

 全道各地から集まった地方議員。それぞれの地域の切実な声を、道に対し訴えます。

 特に今年は、新型コロナに対する事項が多く出されました。検査の充実拡大、営業と雇用への支援、医療体制の充実などなど。

 私は、紋別市の課題として3点に絞って訴えました。

 一つは、アイヌ政策について。アイヌの伝統儀式・カムイチェプノミに使うサケの捕獲を「許可制」から、アイヌの先住権をより確保するために「届出制」に改善するよう求めました。

 二つは、道立看護学院の改修についてです。老朽化とともに、特に学生の寮は4人部屋で、コロナの問題もあり、ただちに改善が必要です。

 寮だけでも別に建て替えを急ぐべきだ、と訴えました。

 道は、大規模改修を行い、学ぶ環境の整備を進めると回答。あらためて、その実施を急ぐよう要望しました。

 三つめは、障害者の雇用などを支援する機関「障害者就業・生活支援センター」を紋別市に設置してほしいというものです。

 このセンターは管内には北見市にしかなく、高等養護学校を抱える紋別市になくてはならない施設なのです。

 道は、当面紋別市に設置する予定はなく、その分サテライトセンターの設置を検討する、という回答でした。

 でもこのサテライトセンターに対し、道からはいっさい財政的支援はありません。

 「サテライトセンターを検討するというが、これでは絵に描いた餅ではないか。検討するというからには道としての支援を実施すべきだ」と訴えました。

 さてどうなることやら…

 ほぼ一日にわたる道交渉。他の議員の訴えを聞いて、なるほどと勉強になった一日でもありました。

 

「名寄市成年後見センター」を訪ねて

 

成年後見センターが入る総合福祉センター前で


 高齢社会が進む中で、成年後見の必要性はますます重要になってきます。

 

 しかしまだ、その認知度は低いのが現実です。


 紋別市でも昨年ようやく成年後見センターが、社協が委託を受け設立しました。そのもとで実施された市民後見人の養成講座に、私も参加しました。しかし、いまだ法人後見の受任がされないままです。


 そこで、名寄市の成年後見センターの活動を学ぼうとお邪魔しました。


 お二人の成年後見センター相談支援員から詳しいお話を伺いました。

 ここではすでに5件の成年後見を受任しているといいます。市民後見人の養成は実施しておらず、きわめて実践的な取り組みを行っているのです。


 なにより成年後見を必要とする人をただちに支援する。そのためのセンターとして活動しているのです。


 金銭管理や契約問題だけでなく、月1回などの訪問では利用者の暮らしや健康などにも気を配りながら接しているといいます。


 成年後見の利用者はますます増加するでしょう。その時、専門職としての弁護士や司法書士だけでは手に負えないのは明らかです。


 だからこそ地域での成年後見センターの役割が重要です。実際に、成年後見を果たせるセンターが必要なのです。


 そして、成年後見は人権の問題として取り組む必要があるのです。


 この視察で、具体的な手続きや支援の方法、弁護士やケアマネージャーとの連携など、具体的なイメージを持つことができ、来た甲斐がありました。


 それにしても、成年後見センターに2名の専任の社会福祉士が、相談支援員として配置されていることに驚きました。そして、うらやましくも感じました。 



「なよろ地方職親会」を訪ねて

 


 「職親会」とは、障害者雇用に関する取り組みを進めている事業主の集まりです。

 障害者の雇用を促進するためには、障害者と企業の橋渡しとなり、しっかりサポートする体制が必要です。

 その体制づくりを長年実践し、道内でも屈指の活動を続けている「なよろ地方職親会」にお邪魔してきました。

長谷川まゆみ総合施設長(左)と私

   職親会の立ち上げから現在まで活動を支えてこられた「社会福祉法人なよろ陽だまりの会」の総合施設長・長谷川まゆみさんと職親会の事務局長・長橋純司さんにお話を伺いました。

 特に関心があったのは、ジョブコーチの役割と養成についてです。

 障害者の雇用は、その意志があっても企業にとってはハードルが高いものです。

 障害者にとっても、意欲はあっても続けていけるか不安が大きいものです。

 その両方を支援し、障害者の雇用の継続を図るのがジョブコーチと呼ばれる資格です。

 そのジョブコーチの養成講座を開催しているのが、ここなよろ地方職親会なのです。

 そして、厚生労働省認可を得て実施しているのは、東京以北では名寄だけなのです。

 その経緯や講座の内容、職親会としての活動など、実にたくさんの話を伺いました。

 紋別市でも高等養護学校の卒業生など、地域での就労をどう推進するかが課題になっています。

 先の議会でも、市の職員として専任のジョブコーチを配置するよう訴えましたが、あらためて、その必要性を実感しました。

 それにしても、長谷川さんのパワフルなお話には圧倒されます。

 心ならずも障害を持った子どもたちの行く末を少しでも希望あるものにしたい、たとえ障害があっても自立し社会で働き暮らしていけるようにしたい、そして同じ人間としての尊厳と人権が尊重される社会であるようにと、つねに前を向いてきた長谷川さんの活動の歴史にも心打たれます。

 帰ったら、さっそく市の担当者にジョブコーチの大切さを伝えなければ…

2020年10月25日日曜日

9月議会の一般質問から~③

  9月議会の一般質問の内容を「オホーツク民報」で紹介しました。

 今回は第3弾、市役所庁舎の建設問題に関してです。




2020年10月23日金曜日

盛況だった「はぐくみマーケットinもんべつ」

  10月11日、紋別市10緑町町内会館を会場に、子ども用品を中心のフリーマーケット『はぐくみマーケットinもんべつ』が開催されました。

 すっきり晴れた秋晴れの下、会場には1時間も前から家族連れが訪れ、大きな賑わいとなりました。


 この企画は今年2月に誕生した子育て支援団体「はぐくみ」が主催したもので、会としては初めての本格的な活動になります。

 私もメンバーの一人として駐車場係を務めました。

 これまでは、紋別市子育て支援センターが行っていたフリーマーケットですが、今年は新型コロナの関係で中止。

 でも、子育て世代にとっては新品の購入は厳しいのが現実。そこで「はぐくみ」として開催することをきめたのでした。

 感染予防のため入場人数を制限したり、入り口で検温、消毒も実施。会場内も順路を設定し、来場者ができるだけ密にならないように配慮しました。

 この日のために1か月も前から不要な子ども服などの提供を呼びかけてきました。

 その結果、集まった子ども服などが6000点にも及びました。反響の大きさに、会のメンバーもびっくりです。

 町内会館の駐車場もすぐに一杯になります。この日、訪れた家族は100組にもなります。



 服はどれも1点50円。チャイルドシートなどの大型品でも1点100円。

 どの家族も、我が子が似合いそうな服を見つけるのに大忙し。かごや袋いっぱいに子ども服を購入していました。


 別の部屋では「キッズコーナー」や「子育てカフェ」も開かれ、おいしいコーヒーもふるまわれました。

 イベントは4時に終了。はじめは不安もあったものの、これほどの盛況になるとは…

 これがみんなの本音だと思います。

 本当に多くの市民に喜んでもらえたと思います。同時に、このような催しが求められているんだ、ということも実感しました。

 そしてもう一つ、このイベントに協力、参加してくれた、特に子育て中のお母さんたちのパワーにも感服です。

 この会は、NPO法人としての活動を視野に入れています。

 社会的な責任と自覚をもって、子どもたちへの支援、親たちとの協働を目指しています。

 コロナ禍の中、子育てにもますます格差と貧困が広がっています。

 だからこそ、困ったときに気軽に声を掛け合える、相談し合える仲間として、みんなで子どもたちをはぐくんでいきたい。

 今、夢が形になろうとしています。

2020年10月12日月曜日

9月議会の一般質問から②

  私の、9月議会の一般質問の内容を「オホーツク民報」で紹介しました。

 今回は、「コロナ禍における防災対策」と「障害者福祉」についてです。




2020年10月2日金曜日

9月議会の一般質問から①

 9月議会での一般質問の内容を「オホーツク民報」で紹介しました。

今号では「新型コロナに対する対応と対策について」を掲載しています。

裏面の「野村淳一のかけある記」もお読みください。





「合葬墓」建設の決断を~2020年第2回定例市議会一般質問③

 ◎野村淳一議員

 最後に、合葬墓の整備について質問します。  

 市長は、市政執行方針で関係機関との協議を行う中で今後の方向性を決定すると述べ、さきの議会でも仏教会との協議を早期に行い、順次、関係機関のご意見等をお聞きしながら年内に整備の有無を判断すると答弁しています。

 私は、これまでも幾度となく合葬墓の整備は市民多数の要望であり、時代の要請でもあるとして早期の整備を強く訴えてきました。

 その意味で、一歩前進したという気分は感じますが、まず、その後の進捗状況についてお聞きするとともに、合葬墓の整備を決断するに当たって、何が課題となっているのか、何を解決する必要があると考えているのか、改めてお尋ねするものです。  

 そのためにも、市長が言うように、施設整備の内容や運営方法について十分な検討が必要になるでしょう。

 これらの検討はどこで行うのでしょうか。そして、公的合葬墓の施設整備に向け、関係者や学識経験者、市民を交えた検討委員会などの設置も視 野に入れるべきだと考えますが、市長の見解をお聞きするものです。 


◎宮川良一市長

 次に、合葬墓の整備についてであります。

 進捗状況といたしましては、道内各市の合葬墓整備に係る調査結果をもとに、これまでの意見等を踏まえ、無縁納骨堂の後継施設としての合葬墓の整備内容や運営方法を整理し、紋別仏教会の会長との意見交換を行ったところであります。 

 また、整備の有無を判断するに当たっての課題等といたしましては、政教分離と市民の宗教的感情への配慮の均衡、使用申し込み資格、長期的な埋蔵管理など、運営にかかわる部分が主な課題と考えているところであります。  

 検討主体につきましては、整備の有無を年内に判断することとしたことから、市民等が参加する検討委員会などの設置は行わず、関係機関との協議の結果を市の考え方に反映しつつ、早期に判断できるよう進めてまいりたいと考えております。 


障害者の就労と相談支援の強化を~2020年第2回定例市議会一般質問②

◎質問項目

障害福祉について

 ①紋別ベジタブルファクトリーについて

 ②総合戦略に見る障害者施策について

 ③障害者計画、障害福祉計画の策定について


◎野村淳一議員

 次に、障害福祉について質問します。  

 最初に、紋別ベジタブルファクトリーについてお聞きします。  

 この施設は、高等養護学校の卒業生などが社会的、経済的に自立し、安定的な生活ができるよう、就労支援の一環として就労継続支援A型の公設民営で平成29年に設立されたもので、当初から社会福祉法人紋別市百年記念福祉会が運営を担い、大きな成果を上げてきましたが、これが今年度をもって運営から撤退する方向とお聞きしています。

 立ち上げから今日まで紋別市とともに苦労を重ねてきただけに残念な思いです。

 さきの議会では、ベジタブルファクトリーの運営に伴う赤字の問題も指摘されておりました。今回の法人の運営撤退の主な理由は何なのか、それに対する紋別市の認識と対応についてお聞きします。  

 言うまでもなく、この事業は既に紋別市にとってなくてはならない事業であり、その継続は必定です。来年度以降の運営継続に向け、どのように取り組まれようとしているのか、その方向性と考え方をお尋ねするものです。 

 次に、紋別市総合戦略に見る障害福祉施策についてお聞きします。

 ことし3月、第2期紋別市総合戦略が策定されました。これは、令和6年度までの紋別市の事業戦略であり、各施策の重要業績評価目標―KPIが設定されています。 

 その中の障害者福祉に関する施策について、2点お尋ねします。 

 一つは、特別支援学校卒業生の市内定着者にかかわる事業です。 

 これについて、総合戦略では、市内の支援学校卒業生は新たに10人、市外の卒業生を新たに5人、紋別市内での定着を図るとしています。

 これは決して少ない目標ではなく、その実現に期待するものです。

 この目標達成の基本には、就労機会の充実と通所施設の拡充とともに、グループホームの整備や親亡き後も安心して暮らせる地域づくりなどが必要になると考えます。

 そこで、これら目標達成に向け、どのような取り組みを検討されているのか、お尋ねするものです。

 総合戦略に関して二つ目にお聞きしたいのは、障害者が安心して暮らせる社会の確立とした項目で、KPIを障害者の不安や悩みなどの相談件数としている件です。  

 総合戦略では、その目標値を基準値の平成30年度の相談件数750件から、最終年度の令和6年度に600件へと、150件、2割も減らす目標となっているのです。

 私には、なぜ相談件数を減らすことを目標とするのか、理解できません。

 市内にはまだまだ障害を持った方々が、そして、相談に結びついていない方々がたくさん存在しているではありませんか。  

 障害とは言えないまでも、何かしらの不安と生きづらさを感じている方々も数多くいます。ひきこもりと言われる方も少なくありません。その家族もまた大きな不安と苦しみの中にいるのです。

 だからこそ、相談件数はますますふえていくだろうし、ふ やしていかなければならないものです。

 相談への敷居を低くし、気軽に身近に相談できる体制をどうつくるか、このことにこそ行政は力を注ぐべきであり、それこそ最重要課題です。

 相談件数を減らすことが目的ではありません。まさか今の相談件数がピークだとは思っていないと思うのですが、もちろん、究極の理想は、福祉サービスが充実し、相談することもなく生活できる社会をつくることです。

 しかし、現状は到底その域に達していないのは明らかではありませんか。 

 そこでまず、現在の相談件数約750件の内容と推移をお聞きします。

 その上で、なぜこのような目標設定になったのか、市長の見解をお示しください。

 今年度は、第4次紋別市障害者計画と第6期紋別市障害福祉計画の策定年に当たります。障害福祉にかかわる二つの計画を同時に策定するのは、実に9年ぶりとなります。 

 そこでまず、これらの計画策定のスケジュールをお聞きするとともに、どのようなメンバーでどのような議論を行う計画なのか、お聞きします。 

 この二つの計画を同時に策定するだけに、それだけ策定作業は重要です。

 そのためにも、障害者みずからの状況とニーズの把握、各事業所、福祉現場の現状と要望の調査、各関係団体との意見聴取など、積極的な取り組みが必要だと考えます。  

 計画年度中には、社会福祉法人紋別市百年記念福祉会の移転、建てかえの日程も含まれ、紋別市の新しい障害者福祉の展開も期待できると考えます。

 紋別市全体の障害福祉の向上に向け、より積極的で実践的な計画策定を望むものですが、その取り組みと考え方についてお尋ねします。 


◎宮川良一市長

 次に、障害福祉についてであります。  

 1点目の紋別ベジタブルファクトリーについてでありますが、百年記念福祉会が本年度をもって運営から撤退する主な理由及び市の認識と対応につきましては、令和元年第4回定例会で喜多議員のご質問にお答えいたしましたとおり、平成29年度の開設当初から赤字経営が続いていたことから、市に対して財政支援の要請がありました。

 市といたしましては、通所者の拡大による収入の増加や経費の圧縮についての経営改善の余地があると考えられるため、半額減免とした土地、建物の使用料を本年度から全額減免にする案を示したところでありますが、百年記念福祉会により本年度をもっ て撤退する方針が示されました。 

 来年度以降の運営継続に向けた取り組みといたしましては、早期に後継事業者への引き継ぎが行われるよう、現在、事業者の公募を行っております。 

 前回公募したときとの変更点として、土地、建物の使用料の全額減免の支援を当面3年間継続するとともに、植物工場以外の新たな事業展開にも期待し、隣接地を有効活用していただくために、貸付土地の拡大や就労継続支援事業のA型を基本としつつ も、B型を含めた多機能型の事業展開も可能とするなどの変更を行い、公募を実施しております。

 今後とも、特別支援学校の卒業生などが本市で社会的、経済的に自立した生活が送れるよう、植物工場の安定した経営の確立に向けて、市内販路を拡大し、農作物の収益が増加するようなネットワークづくりなど、側面的な支援に努めてまいりたいと考 えております。 

 2点目の総合戦略に見る障害者福祉施策についてでありますが、特別支援学校卒業生の市内定着の目標達成に向けた取り組みにつきましては、就労の場及び居住の場の確保並びに障害者の就労後のサポートの強化などの環境整備を三位一体で進めていくことが重要であると考えております。

 就労の場の確保策といたしましては、一般就労に向けた市内企業での雇用を促進するため、特別支援学校との緊密な連携のもと、学校見学会や研修の実施など、障害者就労の理解を深める取り組みや卒業生と企業とのマッチングを図る仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。

 また、引き続き、福祉的就労の充実強化に向けて、関係機関との協議を推進してまいります。

 居住の場の確保策といたしましては、新規グループホームの開設により居室数は年々増加傾向にあり、継続して民間事業所への働きかけを行ってまいります。

 サポートの強化といたしましては、就労の場や居住の場の確保だけにとどまらず、卒業生本人、保護者、市内企業に対するきめ細かい障害者雇用支援に取り組むため、ジョブコーチの導入などを検討してまいりたいと考えております。

 障害者の不安や悩み等の相談件数750件の内容といたしましては、市内相談支援事業所に寄せられる相談のうち、不安解消、健康状態、家族関係、社会生活等に係る相談の合計件数としております。

 推移といたしましては、平成26年度は1,084件、平成27年度は708件、平成28年度は 912件、平成29年度は686件、平成30年度は750件と件数が安定しておらず、その要因といたしましては、困難ケースの有無が挙げられ、困難ケースでは、同一の利用者から何度も相談を受けることで件数は増加傾向となり、早期に問題解決が図られた場合には件数は減少傾向となっております。

 目標設定につきましては、障害者が職場や家庭、学校等で抱える不安や悩みを地域や身近な人が支え合い、解消していく地域共生社会の実現や障害者が地域で安心して暮らすことのできる社会資源の充実を図ることで将来的な相談件数の減少を目指して いるものであります。

 なお、困難ケースにも迅速に対応できるよう、相談支援体制についても、これまでどおり、万全の体制を維持してまいります。  

 3点目の障害者計画、障害福祉計画の策定につきましては、計画策定に向けて、先月下旬に国から示された基本指針に沿って策定作業を進める方針であり、早急に計画策定の中心的な役割を担う紋別市障害者自立支援協議会を再編成し、年内には素案の作成、年明けにはパブリックコメントを募集した上で、年度内に策定作業を完了する予定であります。

 計画策定のメンバーとなります紋別市障害者自立支援協議会の構成員につきましては、市内の主要な障害福祉事業を担っている法人全てに委員となっていただいている ほか、保健・医療関係者、教育・雇用関係者、企業、障害者関係団体など、幅広く参画していただいており、今後の本市障害福祉全体の方針や個別の福祉サービスの利用方針等を議論していただくこととなります。  

 自立支援協議会では、障害者団体や当事者の声を直接聞いている相談支援事業所を含む各種事業所も委員となっていることから、当事者のニーズを踏まえた活発な議論が展開されると考えております。

 また、自立支援協議会内に設置している相談支援部会、就労支援部会も活用することでより多くの現場の意見を反映させた計画としてまいりたいと考えております。  


【 再質問 】


◎野村淳一議員

 次に、障害福祉についてお聞きします。

 最初に、紋別ベジタブルファクトリーについてです。 

 残念ながら、百年記念福祉会が撤退ということになりました。そして、今ちょうど募集の最中ということでした。

 先ほどの答弁では、前回の募集要項と違うところが幾つかあるという話がありました。それはそれで受けとめたいというふうに思います。

 今、既に募集の受け付けが始まっていると思いますが、何か動きはありますか。 

◎仲条憲明・社会福祉課参事

 お答えをいたします。 6月1日から26日までの約1カ月間、公募をかけているのですけれども、現在、複数の事業者から問い合わせをいただいております。 

◎野村淳一議員

 なくてはならない施設だと思っていますので、次の事業所にしっかりやっていただければと思います。 

 ただ、先ほど答弁にもありましたが、賃貸料は前回は半額だったのです。

 これが福祉会にしてみたら大変な負担だったのです。私は、議場において、これは無料にすべきだ、免除すべきだと取り上げたこともあるのだけれども、結局、3年間の半額助成だったのです。

 でも、今回は全額助成するという話でしょう。早くにそういう手を打ってみるべきだったと改めてつくづく残念に思いますよ。

 ただ、これは今言っても仕方がありません。ぜひいいように進めてください。 

 次に、総合戦略の関係についてです。 特別支援学校の卒業生に関し、市内定着数というものが総合戦略には2カ所出てくるのです。

 わかりにくいのですが、簡単に聞きます。 令和6年までに市内定着者が10人とありますが、この10人というのは、市外から5人、市内の卒業生が5人、合わせて10人という理解でよろしいのですか。 

◎仲条憲明・社会福祉課参事

 お答えをいたします。 

  KPIの関係です。第2期総合戦略におきます特別教育の充実の特別支援学校の卒業生の数についてですが、10名というKPIにつきましては、後段の「障がい者就労の拡大」の中で、市外出身者の特別支援学校の卒業生5名と示していますので、前段の10名というのは、 市内出身の卒業生が5名、そして、市外出身の卒業生の5名を合わせた数となります。 

◎野村淳一議員

 現在、紋別の高等養護学校に紋別市内の在校生は何人いらっしゃいますか。実は、16人いらっしゃるのです。 

 ところが、今のお話では、令和6年度の目標としては、市内の卒業生が5人という ことなのですね。

 令和6年度となりますと、今の中学校2年生まで対象なのです。もう一方で、養護学校に市内から通っている方もいらっしゃいます。それも含めますと、令和6年度には20人を超えるのですよ。

 その方々は紋別市民です。一般就労、あるいは、福祉的就労、通所施設に行く、市内に定着を図るなど、もちろん、それぞれの希望があるでしょう。

 でも、そう考えたら、市内の卒業生5人なんていう目標は 極めて少ないと思います。現実的に見たら、何なんだ、これはという話になってしまうのですが、いかがですか。 

◎富樫豪志・保健福祉部長

 お答えいたします。 障害者就労につきましては、重点施策といたしまして、第1期総合戦略の時点から取り組んでまいりました。

 ただ、思うような進捗が見られなかったことも事実でござ いまして、我々も何らかの対応の強化をしていかなければならないと思っております。

 市長の答弁にもございましたけれども、改めて、学校側との連携の強化、あるいは、市内の企業の皆さんに障害者雇用についてのご理解を深めていただく、ジョブコーチ を設定するなど、そういったことに取り組みながら、さらに市内への定着を進めてい きたいとは思っております。

 ただ、今回は、これまでの実績も踏まえ、目標を設定させていただいたところでご ざいます。 

◎野村淳一議員

 ここで言う市内の定着というのは就労だけではないのですよ。そうですよね。

 福祉的就労あるいは生活介護、日中一時、通所の施設も全部含め、市内に定着してもらうということではないのですか。  

 今、部長は一般就労ばかりの話をしていました。それは実績がなかなか出ないのですよ。

 でも、市民ですから、市内にきちんと定着をしてもらうことが目標でしょう。

 令和6年度には紋別市で20人ぐらいの方が特別支援学校を卒業します。そのときの 市内定着の目標が5人だということです。

 これは総合戦略としてどうなのですか。取り組みとしては残念です。 もう一度ご答弁ください。 

◎富樫豪志・保健福祉部長

 目標は目標とし、目標を上回る実績を確保できるよう、引き続き一生懸命努力してまいりたいと思っております。 

◎野村淳一議員

 この就労の問題は引き続きやっていきたいと思います。

 相談の問題、合葬墓についても言いたいことはたくさんあったのですが、時間がな くなってしまいましたので、また改めてやります。 終わります。




新型コロナウイルスへの対応と対策について~2020年第2回定例市議会一般質問①

◎質問項目
1、新型コロナウイルスへの対応と対策について 

 
   ①医療分野における対応と対策 
  ・広域紋別病院の位置づけ
  ・PCR検査の現状 
  ・防護服などの配備  
  ・コロナ後の医療体制 
  ・国保税の減免 
 
 ②介護・障害福祉分野における対応と対策 
  ・介護・福祉事業所の現状と支援 
  ・感染防止対策 
  ・防護服などの配備 
  ・介護保険料の減免 
  ・利用者の感染対応について 
  ・感染対策と介護計画 

 ③子育て分野における対応と対策  
  ・児童虐待・DVへの対策  
  ・保護者の感染と児童の預かり 
  ・予防接種への支援  

 ④暮らしの分野における対応と対策 
  ・公共料金への対応 
  ・生活保護利用の対応 
  ・特別定額給付金について

  ⑤教育分野における対応と対策 
  ・休業中の対応 
  ・学校生活と学習への支援  
  ・感染防止対策と少人数学級 
  ・感染が判明した場合の対応 
  ・就学援助の対応 
  ・奨学金への対応


◎野村淳一議員

 私は、さきに通告いたしておりました順に従い、質問させていただきます。 

 最初に、新型コロナウイルスへの対応と対策について質問します。  

 5月25日、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が全面的に解除され、北海道もこの6月1日から休業要請が撤回されました。しかし、感染は完全におさまっておらず、次の感染の波が、いつ、どのように起きるのか、予断を許さない状況が続いています。  

 安倍政権が緊急事態宣言を出した4月7日から50日間、国民は、感染拡大を抑えるために外出自粛、休業要請などに応え、生活の先行きに強い不安を抱えつつ、人との接触を極力避けるよう、我慢と忍耐の生活を続けてきました。

 感染を減少させることができたのは、国民の大変な努力によるものです。

 感染者数の急増で医療体制が逼迫していた地域でも何とか持ちこたえ、危機を乗り越えつつあるのも医療関係者が昼夜 を分かたず尽力してきた結果です。

 改めて、医療従事者に心からの感謝を申し上げたいと思います。 

 これに対し、安倍政権は、国民に自粛と協力を求めるばかりで、その影響を保障するという立場に立たず、医療・検査体制のおくれを初め、余りにも後手後手の対応だと言わざるを得ません。

 まさに、ウイルスの存在を前提に、これからは市民生活も経済活動も維持させることになるのです。それだけに息の長い支援と対策が求められます。  

 紋別市も、この間、感染防止対策と経済対策に尽力してきましたし、各分野においても懸命の取り組みを行ってきたと思います。

 これらを今後に生かすためにも、それらの対応と対策、支援の取り組みと課題について、以下、数点にわたり質問いたします。  

 第1は、医療分野における対応と対策についてです。 

 この間、市内の医療機関は、新型コロナウイルスの感染対策に懸命の努力を図ってきました。その中でも、特に感染症指定医療機関である広域紋別病院について、改めてその位置づけと役割をお聞きするとともに、新型コロナウイルスへの診療・治療体制とその現状についてお尋ねします。  

 また、国も道も、PCR検査について今後拡大するとしていますが、その検査の現状と今後の見通しについてお知らせください。 

 さらに、心配されている各医療機関でのマスク、防護服、手袋、フェイスシールドなどの備蓄状況についてもお尋ねします。

 新型コロナウイルスの発生と感染拡大は、地域における医療体制の安定的維持と機能充実の必要性と緊急性を改めて認識させられました。

 地方から病院をなくす地域医療構想に見られるこれまでの国の財政中心、効率重視の医療政策に歯どめをかけ、コロナ時代におけるウイルスとの共存を前提にした安心と命を守る新たな地域医療の構築に今こそ転換すべきと考えます。市長の認識をお伺いします。  

 新型コロナウイルスの影響により収入が減少した場合、国民健康保険税を減免する新たな措置が国により通知されていると思います。その概要と周知についてお知らせください。 

 二つ目に、介護・障害福祉分野における新型コロナウイルスへの対応と対策について質問します。  

 感染リスクの高い介護・福祉分野で日夜懸命に従事されている皆さんに、まず最初に心からの敬意と感謝を申し上げたいと思います。 

 今回の新型コロナウイルスの感染拡大は、介護・障害福祉分野にも多大な影響を及ぼしています。

 介護施設におけるデイサービスやショートステイの利用減に伴う減収、障害者施設におけるデイサービスや日中一時サービスの利用減に伴う減収や施設外就労の減少、さらに、緊張が続く感染防止への取り組み、不足する介護職員の確保など、各事業所はかつてない緊張と困難に至っています。 

 これらの現状をどのように把握し、それらへの支援をどのように考えているのか、まずお聞きします。 

 特に、これら事業所は、常にクラスター発生のリスクを抱え、感染防止対策が最重要課題となっており、その徹底が何より求められています。

 各事業所でも懸命の努力が続いていますが、その手だてや内容が適正なのかどうか、医師や看護師、保健師などから専門的なアドバイスや指導、助言が必要ではないかと考えます。  

 遠軽町では、介護事業所が医師を招き、感染防止の勉強会を実施していると聞きます。

 保健所、医師会などとも連携し、専門的な知見と情報を共有する取り組みを求めるものですが、いかがでしょうか、見解をお聞かせください。  

 同時に、各事業所におけるマスク、防護服、手袋、フェイスシールドなどの備蓄状況についてもお知らせください。  

 新型コロナウイルスの影響により収入が減少した場合、第1号被保険者の介護保険料が新たに減免される措置が国により通知されていると思います。その概要と周知についてお知らせください。 

 さらに、介護施設などの利用者が感染した場合、また、その疑いがあるとされた場合、感染防止の観点からどのような対応となるのか、お尋ねします。 

 ことしは、第8期の介護保険事業計画と第4次障害者計画を策定する年度でもあります。

 今回の新型コロナウイルスの発生は、介護・障害福祉分野にもこれまでにないさまざまな課題と対策が新たに求められるでしょう。

 それらを次期介護保険事業計画と障害者計画にしっかりと位置づけるべきと考えますが、いかがお考えか、お尋ねするものです。 

 3点目は、子育ての分野における対応と対策についてです。  

 長引いた学校休業や外出自粛、休業要請によって、子育てにもさまざまな影響が心配されます。

 日常と違う環境が大きなストレスを生む場合も考えられ、家庭内におけ る児童虐待、DVなどの事案も懸念されます。それらへの対応と支援にはどのように取り組まれているのか、お聞きします。  

 また、保護者が新型コロナウイルスに感染した場合、入院、隔離となります。そのとき、残された児童の保護、預かりについてはどのように検討され、どのように対応されるお考えか、お聞かせください。 

 秋から冬に向けてインフルエンザの流行が懸念され、同時に新型コロナウイルスの感染拡大も危惧されています。

 それだけに早目のインフルエンザの予防接種が重要になってきます。

 少なくとも、子供たちのインフルエンザの予防接種を積極的に展開する必要があります。

 そのためにも、高校生までのインフルエンザ予防接種の無料化を急ぎ決断し、実施すべきではありませんか。今がそのタイミングと考えますが、市長の判断をお伺いします。 

 四つ目に、暮らしの分野における対応と対策について質問します。  

 まず、新型コロナウイルスの影響で収入が減少した世帯に対し、公共料金の支払いに対する新たな措置がとられています。  

 そこで、上下水道料金と公営住宅家賃に対する支援の内容と取り組みについてお聞きするとともに、紋別市としても独自の減免制度の導入を求めるものですが、いかが お考えか、お聞かせください。  

 生活保護制度の受給要件についても、新型コロナウイルスにより特例措置が実施されていると思います。その内容と取り組みの状況、また、その周知についてお聞きします。 

 さらに、1人10万円の特別定額給付金についてですが、まず、その申請件数と送金件数、対象世帯に対する割合についてお知らせください。

 また、いまだ申請していない世帯については、どのように対応されるお考えか、お示しください。  

 新型コロナウイルスに関して、最後になりますが、教育分野における対応と対策についてお尋ねします。  

 新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う急激な社会状況の変化は、子供たちにも深刻な影響を及ぼしています。

 何よりも、新型コロナウイルスの感染から子供の命と健康を守るとともに、豊かな成長と発達、そして、学ぶ権利をどう保障するかが私たちに問われていると思います。  

 その点で、長く続いた学校休業中の子供たちの生活、そして、学習への支援がどのような内容で行われていたのか、まずお聞きします。 

 6月1日からやっと学校が再開となり、授業が始まりました。多くのストレスや不安を抱え、それでも仲間や先生と会えることを楽しみに子供たちは登校しています。

 今必要なのは、4月にできなかった新しい出会いの場を丁寧につくり、おくれているからと授業や課題を詰め込むのではなく、まずは仲間とともに安定した学校生活をつくることだと思います。 

 その点で、教育委員会として、今後の子供たちの学校生活と学習に対し、どのような考え方で取り組まれるのか、見解をお尋ねします。 

 そして、何よりも学校での感染を阻止しなければなりません。まず、現在の学校における感染防止対策をお聞きします。  

 また、人との接触を減らし、人との間隔をあけるには、現在の教室の状況では到底無理があります。そのためにも、少人数学級の導入が絶対必要です。

 将来を見据え、20人以下の少人数学級の導入に向けた検討を教育委員会としても始めるべきと考えますが、いかがお考えか、お聞かせください。 

 5月26日の北海道教育委員会の通知では、臨時休業の取り扱いについて、児童生徒や教員の感染が判明した場合でも、学びの保障の観点から、直ちに一斉の臨時休業を行わず、感染者の出席停止、時差通学や分散登校などで工夫するとしています。  

 これは、これまでの学校休業の考え方と大きく異なり、保護者に戸惑いと不安を生じさせています。どういうことなのでしょうか、お尋ねします。

  新型コロナウイルスの影響で収入が減少した世帯に対し、就学援助の受給措置が新たに一部変更されていると思います。その内容と取り組みの状況、保護者への周知についてお聞きします。  

 同時に、新型コロナウイルスで保護者の収入が減少したことにより、高校、大学などの勉学を中止せざるを得ない学生も少なくありません。

 若者の未来を守り、支援するためにも、紋別市の奨学金制度の新たな募集を開始するとともに、これを契機に給付型の奨学金制度の創設を重ねて求めるものですが、いかがでしょうか、見解をお聞かせください。 


◎宮川良一市長

 それでは、野村議員のご質問にお答えいたします。 

 初めに、新型コロナウイルスへの対応と対策についてであります。  

 1点目の医療分野における対応と対策につきましては、感染症指定医療機関は一般病院で対応するには危険性が高い感染症患者を収容し、治療する特別な医療施設であり、特定感染症、第1種感染症、第2種感染症、結核の4種類に分けられ、国、都道府県知事が医療機関を指定しております。 

 広域紋別病院は、第2種感染症指定医療機関に位置づけられており、感染症患者については受け入れをする責務があります。

 診療体制といたしましては、高熱、倦怠感、呼吸困難等の症状のある方は、保健所へ相談の上、疑いがあるときは広域紋別病院の感染診察室においてPCR検査を実施し、結果が出るまでは感染症病床に入院することになります。  

 また、広域紋別病院は、西紋別地域唯一のセンター病院としての役割を継続する必要があることから、院内感染を未然に防ぐため、外来で受診される患者には、正面玄関風除室において検温、問診を実施し、発熱症状などがある方については、専任の担当医が院外臨時診察室でスクリーニング検査、胸部エックス線、CT検査などの結果をもとに診察を行った上で、疑われる患者は医師の判断で感染診察室においてPCR検査を実施し、結果が出るまでは感染症病床に入院となります。

 疑いのない患者については、通常予約科の一般診療の受診となります。  

 このように、広域紋別病院では、患者動線と医療従事者を分けて診察することで感染防止に努めていると伺っております。  

 2点目の検査の現状と今後の見通しに関し、北海道のPCR検査の1日当たりの上限については、4月度は400件でありましたが、5月中には1,000件まで検査ができるように拡充し、さらに、今後、各地域においてPCR検査センターを順次開設し、1 日当たり1,400件の検査を可能にする方針とされております。 

 3点目の各医療機関のマスク、防護服、手袋、フェイスシールドなどの衛生器材の備蓄状況については、北海道や北海道医師会、企業などからの寄贈や市が購入した防護服などを含め、紋別医師会で各医療機関の在庫状況を集約し、衛生器材の確保に努めるなどし、診療に当たっている状況とお聞きしております。

 万全な感染対策で診察や治療が行えるよう、必要数の確保につきましては今後も支援してまいります。 

 4点目のコロナ後の医療体制につきましては、令和元年第4回定例会で議員のご質問にお答えいたしましたとおり、地域医療構想に対する本市の立場に変わりはなく、地域の実情に十分配慮する必要があると訴えてきております。

 今後につきましても、新型コロナウイルスへの対応を進めながら地域の医療提供体制の充実に努めてまいります。 

 5点目の国保税の減免措置に関し、その概要につきましては、国により、新型コロナウイルス感染症の影響で一定程度収入が下がった方などに対して、国民健康保険、国民年金等の保険料の免除を行うことができるとされたことを踏まえ、本市といたしましても、新型コロナウイルス感染症により主たる生計維持者が死亡し、または、重篤な傷病を負った世帯の方については国保税を全額免除、また、新型コロナウイルス感染症の影響により主たる生計維持者の収入減少が見込まれる世帯の方については国保税の一部を減免するよう取り扱い基準を制定したところであります。 

 周知につきましては、現在、税務課窓口にリーフレットを設置するとともに、市ホ ームページにも掲載しております。

 今後につきましては、広報もんべつ7月号に掲載するほか、納税通知書にリーフレットを同封し、制度の周知を図ってまいりたいと考えております。 

 次に、介護・障害福祉分野における対応と対策についてであります。 

 1点目の介護・福祉事業所の現状と支援につきましては、新型コロナウイルスの影響による介護保険、障害福祉サービスともに、職員の離職などでサービス提供に支障を来すような報告は受けておりませんが、感染防止に係る経費の増加や通所系サービス及び訪問・居宅系サービスにおいては介護報酬の減少が見受けられるため、市独自の施策として新型コロナウイルス感染症対策補助金の支援対象としております。  

 2点目の感染防止対策につきましては、これまで障害児関連の事業所による対策会議を実施しており、今後におきましても、感染予防に配慮した中で、休日夜間急病センター長を中心に、医療分野の専門的知見から、各事業所に向け、感染防止に関する取り組みを実施してまいりたいと考えております。  

 3点目の防護服などの配備につきましては、さきに橘議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。  

 4点目の介護保険料の減免の概要につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響で主たる生計維持者が死亡し、または、重篤な傷病を負った第1号被保険者の保険料は免除とし、感染症の影響で、事業収入や給与収入など、いずれかの減少額が30% 以上となることが見込まれ、かつ、減少が見込まれる事業収入などに係る所得以外の前年度の所得合計額が400万円以下である第1号被保険者のうち、それぞれ200万円以下の所得の方は減額が見込まれる所得と合計所得の割合を保険料額に乗じた額を減免し、200万円を超える所得の方は同様に算出した額の10分の8を減免することとなります。  

 周知につきましては、市ホームページや広報もんべつに掲載を予定しておりますが、制度の内容や計算方法が複雑であることから、市担当窓口に問い合わせをいただくよう促してまいりたいと考えております。  

 5点目の利用者の感染対応についてですが、介護事業所等においては、感染拡大の防止に備え、利用者の感染、または、その疑いについて速やかに把握できるよう、日ごろから、当事者及び家族に対し、感染を疑う体調の変化と、受診と検査の状況について情報提供の協力を依頼し、市へ報告するように促しております。 

 また、社会福祉施設については、初期対応に関する厚生労働省通知により、協力医療機関への相談、保健所の指示に従うなどが示されております。 

 6点目の感染対策と介護計画につきましては、現在のところ、国から介護保険事業計画等における感染対策などの位置づけは示されておりませんが、今後、国の動向を注視しながら、策定委員会の中で感染予防について議論を深めてまいりたいと考えております。  

 次に、子育て分野における対応と対策についてであります。  

 1点目の家庭内における児童虐待、DVへの対応と支援につきましては、児童虐待及びDVなどの家庭内における課題への適切な対応や相談体制の強化充実を図るため、本年4月より虐待・DV対応担当職員を配置したところであります。 

 小・中学校の休業期間中においては、国の定める子どもの見守り強化アクションプランに基づく体制を確保していたものの、残念ながら身体的虐待が1件発生しており、その対応については、市と児童相談所が連携し、加害者である父親への指導や児童への心のケアなどを行い、現在も経過観察中ではありますが、父と子の関係は良好であります。 

 なお、DV案件については発生しておりません。  

 2点目の保護者が新型コロナウイルスに感染した場合の児童の保護、預かりにつきましては、国の指針に準じた対応をすることとしており、児童が検査の結果、陰性であった場合は、基本的には、保護者にかわり、親族等が自宅で養育することとなります。また、養育が可能な親族等がいない場合は児童相談所の一時保護所での一時保護などの対応となります。  

 3点目のインフルエンザ予防接種の支援につきましては、令和元年第4回定例会で 議員のご質問にお答えいたしましたとおり、予防接種の助成拡大について検討してまいります。 

 次に、暮らしの分野における対応と対策についてであります。  

 1点目の公共料金への対応のうち、上下水道料金に対する支援の内容と取り組みについてですが、国は、公共料金の支払いが困難な事情がある方に対して、支払いの猶予など、柔軟な対応をするよう、全国の水道事業者に要請しているところであります。 

 これを踏まえ、本市では、市ホームページで上下水道料金の支払いに関する相談窓口の記事を掲載し、現在のところ、11件の相談があり、対応しているところであります。  

 独自の減免制度の導入につきましては、上下水道会計単独での制度創設は、他の使用者の方へ負担を求めることになり、公平性の観点からもそぐわないことから、現在のところは考えておりません。 

 公営住宅家賃に対する支援についてですが、本市の家賃減免制度は、入居者の収入と生活保護法に基づく保護基準月額を比較し、算定するものであり、入居者の負担軽減に十分に配慮した制度であると認識しております。  

 減免及び徴収猶予の制度につきましては、5月に改めて文書を全戸に配付し、周知したところ、新たに、8世帯、合計で142世帯が減免対象となっており、入居者に利用され、居住の安定が図られる制度として対応していることから、独自の減免制度の導入は現在のところは考えておりません。 

 2点目の生活保護利用の対応に関し、新型コロナウイルス感染症に関連した生活保護業務の主な内容として、生活保護の申請相談については、保護の申請意思を確認した上で、申請の意向、意思がある方に対して、生活保護の要否判定に必要な情報のみ聴取することとし、その他の保護の決定、実施及び援助方針の策定に必要な情報については、後日、電話により聴取する等、面接時間が長時間にならないように配慮すること、稼働能力の活用については、実際に稼働能力を活用する場を得ることができるか否かについても評価することとしているが、緊急事態措置の状況の中で、新たに就労の場を探すこと自体が困難であるなどのやむを得ない場合は、緊急事態措置期間中、こうした判断を保留することができること、一時的な収入の減により保護が必要となる場合の取り扱いについては、保護開始時において就労が途絶えてしまっているが、緊急事態措置期間経過後に収入が増加すると考えられる場合で通勤用自動車を保有しているときは保有を認めるよう取り扱うこととなっております。 

 なお、取り組み状況と周知については、5月末現在で、本市において新型コロナウイルス感染症の影響による保護相談はありませんが、全国的に生活保護申請が増加傾向にあることから、生活困窮者自立支援事業の受託先である社会福祉法人紋別市社会福祉協議会との連携を強化するとともに、職員間の情報共有を徹底するなど、生活保護の適正実施に努めているところであります。  

 3点目の特別定額給付金に関し、申請件数と送金件数、その割合については、6月5日現在の申請件数は1万1,286件、送金件数は1万1,165件、対象世帯数に対する割合は94.21%となっております。 

 申請していない世帯への対応につきましては、今月中に改めてお知らせのはがきを郵送し、申請漏れのないよう対応するとともに、市ホームページや広報もんべつ、新聞等により周知に努めてまいります。 


◎堀籠康行教育長

 それでは、野村議員のご質問にお答えいたします。 

 教育分野における対応と対策についてであります。 

 1点目の学校休業中の子供たちの生活、学習への支援についてですが、各学校では、分散登校の中で児童生徒の心身の健康状態や学校における学習状況の把握、臨時休業中の家庭学習課題の配付や回収、心のケアに関する個別相談等が行われてきたほか、随時、電話等による健康状態の把握や郵送での家庭学習課題の配付などを行っております。  

 2点目の今後の学校生活と学習に対する取り組みと考え方についてですが、学校教育が協働的な学び合いの中で行われる特質を持つことに鑑み、授業時数の確保に努めることは当然のこととして、学校行事等を含めた学校教育ならではの学びを大事にしながら教育活動を進められていくことが大切であると考えております。  

 新しい生活様式を踏まえた学校の行動基準に従い、地域の感染レベルに応じた十分な対策を行った上で、児童生徒の学びを保障していくことができるよう、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。 

 3点目の学校での感染防止対策につきましては、さきに加藤議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。

 なお、少人数学級についてですが、市内小・中学校の1学級の児童または生徒の数は、関係の法律及び北海道の基準に基づき、これまで、普通学級では小学1・2年と中学1年は35人、その他の学年は1学級40人で編制しておりましたが、今年度より、 小学3・4年につきましても35人となっており、今後も、少人数学級の推進、拡充が検討されていると聞いているところであります。 

 4点目の今後学校で感染者が発生した場合の対応につきましては、直ちに地域で一斉の臨時休業を行うのではなく、保健衛生部局と感染者の学校内での活動の状況や地域の感染拡大の状況等を確認しつつ、学校内での感染が広がっている可能性が高いと判断された場合、学級・学年・学校単位の臨時休業を行うこととなり、児童生徒の学びの保障も考慮しながら臨時休業の必要性について検討していくこととしております。  

 5点目の就学援助につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響等により家計が急変した保護者に対しては就学援助の柔軟な対応を行うこととしており、年度途中での申請について改めて周知しているところであります。  

 6点目の給付型奨学金制度についてですが、現在本市が行っております制度は、貸与を受けた者が学校卒業後に償還した奨学金を次世代の資金として循環していく仕組みとなっております。

 今後も現行の制度を継続し、給付型の制度については考えておりません。 以上、答弁といたします。


【 再質問 】


◎野村淳一議員

 私も、この間、新型コロナウイルスの問題から、さまざまな医療機関や介護施設、障害者施設のところを訪問し、あるいは、電話などで状況を伺ってきましたが、その中でさまざまな声をいただきました。

 どれもこれも本当に大切な意見であり、要望だったなと思ったものですから、今回、その皆さんからいただいた要望を並べさせていただきました。

 それで大変分量も多くなったのですが、丁寧なご答弁だったと思います。 

 それでは、再質問いたします。 

 最初に、医療関係についてです。これは、きのうは田中議員が、そして、先ほど橘議員の中でも医療の問題が出され、 市長からも答弁がありました。

 広域紋別病院としての役割は十分わかりましたし、副院長を先頭に、今、必死の取り組みがされているということもわかりました。  

 ただ、ご答弁のうち、PCR検査についてです。 道もこれを拡大するという方向だと言いました。そして、PCRセンターの設置というご答弁もありましたが、PCRセンターというのはどのようなもので、また、紋別市、あるいは、西紋や遠紋の2次医療圏では何か動きがあるのでしょうか、教えてください。 

◎大平朱美・健康推進課長 

 お答えいたします。PCRセンターにつきましては、紋別市というか、この管内において、センターの設置は検討されておりません。 

 これまでは北海道のPCR検査センターで行っておりましたけれども、その後、札幌市に開設しております。

 また、5月25日には苫小牧市、函館市にも開設されており、今後、千歳市、江別市、旭川市にも設置するという報告が道からあります。

 そのほか、新聞報道にもありましたが、余市町では、その管内のまちで検査センターを設置するということもあります。  

 このように、それぞれのところでセンターを設置して検査をしていくという方向で動いているというふうにお聞きしております。 

◎野村淳一議員

 それは、それぞれの自治体がそれぞれの取り組みの中で検討し、 設置されていると理解をしています。

 しかし、これから第3波、第4波というのでしょうか、どうなるかはわかりませんが、それに向け、PCRセンターの設置についてもぜひ頭に入れて、ぜひ広域紋別病院とも連携をとりながら進めていっていただきたいというふうに思います。 

 次に、国保税の減免についてお聞きします。 今ご答弁がありましたが、新型コロナウイルス感染症によって収入が減少した場合について、一定の割合や一定程度というような表現がありました。

 ところで、介護保険に関しては3割というご答弁がありました。 

 国保では、何かそういうような具体的な基準はないのでしょうか。 

◎伊藤 聖・税務課長

 お答えいたします。 今、議員がおっしゃられました具体的な要件についてでございますけれども、3点ほどあります。 

 1点目は、給与収入、事業収入、不動産収入または山林収入のいずれかが前年に比べて3割減少していること、2点目は、前年の所得の合計金額が1,000万円以下であること、3点目は、収入減少が見込まれる種類の所得以外の前年の所得の合計額が400万円以下であることです。  

 この3点の要件に該当される方が今回の減免対象となる予定でございます。 

◎野村淳一議員

 基本的には3割以上減少したという方が該当になるということですね。 これは、今年度はそうだということなのです。

 つまり、ことしの2月、3月、4月 の中で3割減少した方です。

 ですから、これをことし1年の収入の見込みとして算定する、それで減免の基準に該当するかしないかが決まるということなのですよね。

 ただ、それをどういうふうに算定するかをお聞きしたかったのです。 

 実は、これは介護保険料も国保もそうですし、後期高齢者医療制度の保険料も同じ基準だと理解しています。

 でも、後期高齢のほうは、北海道が広域連合一本で、保険 者です。

 皆さんのところにもマニュアルが来ていると思いますし、私の手元にもあるのですが、そこにはこう書いているのです。

 減収後の額が最も低い月を12カ月分に換算し、見込み額を算出する、これが後期高齢の医療費の減免の基準ですと。  

 2月、3月、4月で収入がそれぞれ変わります。全く収入がなかった月もあるでしょう。例えば、3月は5万円しか収入がなく、その月が一番低かったら、5万円掛ける12でその方の収入を見込むという考え方です。 

 これは、国保も介護保険も一致している考え方ということでよろしいですか。 

◎伊藤 聖・税務課長

 議員のおっしゃるとおり、国民健康保険税につきましても、一定の月で減少した場合を1年間分と計算して、3割減少の見込みであれば対象になるところでございます。 

◎野村淳一議員

 今、一定の月とおっしゃいましたが、後期高齢の場合は、最も低い月に12カ月分を掛けて、1年の収入にみなすとしています。こういう解釈でよろしいのかを聞いています。 

◎伊藤 聖・税務課長

 議員のおっしゃるとおりでございます。 

◎野村淳一議員

 周知についてはぜひよろしくお願いしたいと思います。

 そういう内容だということはぜひ加入者の方に伝えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 

 次に、介護分野におけることについてです。

 ご答弁は大筋で理解をいたしましたが、1点だけ確認させてください。

 施設利用者が感染した場合です。答弁で理解はいたしましたが、実は、市内の介護施設や障害者施設の関係者の皆さんに出した市の文書があります。

 感染予防、感染拡大防止に向けた対策というものです。

 ここに、感染者が発生した場合の対応ということで、施設利用者が感染あるいは感染の疑いが判明した場合、利用施設に連絡を入れることを利用者に事前に依頼しておくこととあります。  

 これを読むと、感染あるいは感染の疑いがある利用者がみずから利用している施設に連絡することとなりますが、そういう押さえでよろしいですか。 

◎大平朱美・健康推進課長

 お答えいたします。利用している施設では、そこで感染した方が出た場合、または、PCR検査を受けたという場合、その情報はご本人やその家族以外からは得られることがありません。 

 しかし、感染拡大防止という意味から、利用者またはその家族の方が利用した施設に連絡をしてほしいということで依頼するものです。 

◎野村淳一議員

 感染した、あるいは、疑いがあるというのは極めて重要なプライバシーの問題となります。だから、例えば、本人が感染した、あるいは、その疑いがあるとなっていても、病院や保健所から施設に電話することは絶対ないということですよね。本人あるいはその家族しかできないというわけですね。 

 でも、介護あるいは障害福祉ということから言うと、その利用者は認知症がある可能性もあります。それから、知的や精神の障害者という可能性もあります。

 さらには、家族がいらっしゃらないという場合もあるのかなと思うのです。

 そうすると、本人が電話する、連絡するというのはなかなか大変なのかなと思ってお聞きしたのですが、 いかがですか。 

◎大平朱美・健康推進課長

 お答えいたします。 今、野村議員がおっしゃったとおり、いろいろな症状をお持ちのため、自分で自分の体調を申し出ることができない方はいらっしゃると思っております。

 でも、そうした方の状況を一番理解されている身近な方が介護されている事業所の職員、または、ヘルパー職員であります。 

 ですから、本人が体調を崩し、PCR検査したいとなっても保健所に連絡できないこともあり、介護している方から保健所等に連絡をされ、受診をしてもらい、それに同行するという流れも考えられます。 

 こうしたことから、本人の体調を一番把握している身近な方が検査につないでいただければというふうに考えております。 

◎野村淳一議員

 例えば、あるお年寄りがそういう状況で、疑わしいのではないかという話になったとしても、利用している施設には随分後になってその情報が入ってくるということもあるかもしれません。

 しかし、本当に何かがあったときに機敏に対応できれば、もうちょっと情報が早く入ればというような話もされておりました。  

 これについては、検討の余地がまだあるのかなと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  

 次に、子育ての分野に関し、インフルエンザの予防接種についてです。  

 子供たちの無料化を求めたところ、市長から検討するという話がありました。これは、ことしの秋、冬に向けて実施されるということで判断していいのかどうか、もう一度、具体的にご答弁ください。 

◎大平朱美・健康推進課長

 お答えいたします。 12月の定例会のときには実態を把握してということで答弁をいたしました。 

 本来であれば、2月や3月にアンケートをとりたかったのですけれども、コロナの関係で学校が休みになったこともあり、まだできておりません。 

 今後、インフルエンザにかかったことがあるか、または、予防接種をしたか、予防接種をしたいかなどのアンケートを早急にとり、検討してまいりたいと思っております。

◎野村淳一議員

 ことしの秋、冬の問題ですので、早急に結論を出し、予算化していただきたいことを改めて要望しておきます。

 暮らしの分野に関して、特別定額給付金について1点だけお聞かせください。

 先ほど94.2%というお話がありました。残りはわずかなのだろうなと思います。また、はがきも出しているということでした。  

 しかし、私はある方から電話をいただきました。それは、生活保護を受けている方でして、字を読むのが困難なお年寄りでした。

 実は、今、皆さん方にいろいろな通知が行っているのですが、その中には特別定額給付金の申請に当たり収入認定は行いませんと書いてある書類があります。

 でも、この方は意味がわからなくて、行いませんというものを見て、私は当たらないのだと判断し、私に電話をしたのです。

 そんな話はないという話になったのだけれども、現場ではそういうことも間々あるのです。

 先ほどはがきということもありましたが、ぜひ、町内会や民生委員、介護・福祉現場などから改めて声をかけていただいて、最後の一人まで給付金が滞りなく当たるようにしていただきたいと思いますが、一言お願いできますか。 

◎福井雅一・特別定額給付金対策室参事

 お答えいたします。 今、議員のおっしゃるとおり、そういうこともあるかと思います。

 まずは、先ほど答弁がありましたとおり、周知を図り、状況の把握に努めるとともに、関係機関と連携を図りながら対応していきたいというふうに考えております。