2017年2月22日水曜日

介護予防を住民主体で~深川市を視察して

 2月1日、深川市役所を訪ねました。深川市の行っている介護保険事業と、お年寄りの元気づくり・介護予防の取り組みについて学ぶためです。

 実は、1月13日付けの北海道新聞に『介護予防、住民主体で。地域でサロンやサークル』という記事が載り、そこに深川市の取り組みが紹介されていたのです。

 これを読み、「これは行ってみなければ」と、すぐに深川市役所に電話。介護保険の担当者に「ぜひ、視察させてください」と頼み込んだのです。

 そして、この日を迎えました。

 今年から要支援1・2の人の訪問介護と通所介護が、各市町村の事業に移行されます。地域に介護予防を託すことで、増え続ける介護費用を抑制するのが国の狙いです。

 結局、市町村の仕事と責任は増えるばかりです。それだけに、それぞれの市町村の取り組みで格差が生まれる懸念があります。

 会議室には、高齢者支援課の課長と介護予防係の保健師、社会福祉協議会の担当者らが説明にあたってくれました。

 最初に興味を持ったのが、新総合事業のA型、いわゆる緩和基準の取り組みを、10月からスタートさせるというものです。時間が無くて、じっくり話を聞けなかったのが残念。今度また来なくては。

 さて、本題の介護予防です。
 深川市では、地域ごとに17の「介護予防ふれあいサロン」が設立され、市内の会館やコミュニティーセンターを会場に活発な活動を展開しているといいます。

 「ふまねっと運動」などの体力づくり、介護や健康に関する講演会、カラオケやサクランボ狩りなどのレクリエーションと、それぞれに多彩なメニューが並びます。

 そこには、市の保健師や社協職員らが一緒に運営に協力し、活動を支えています。

 サロン開始初年度に5万円、2年目以降は3万円を上限に助成も行っています。

 介護の予防はもちろん、そこでは会話が生まれ、相談の場にもなり、地域の絆づくりにもなっているといいます。

 「丁度今、近くでサロンをやっているので、見学しませんか」との、うれしい誘い。

 さっそく、やってきたのが「三和コミュニティーセンター」。



 すでに40人近い方が集まり、保健師さんを中心に体操の真っ最中。


 厨房からは、ボランティアさんによる昼食のおいしそうな香りが漂います。

 このサロンの世話人をしている三好さんの名刺には『私も古希を過ぎ、時間を持て余しています。趣味とボランティアとお手伝い』との肩書がありました。

 こんな頼もしい人に支えられているんですね。

 「市内のどの地域にも、歩いて通えるサロンを作っていけたらと思うんです」と語ってくれた市の担当者の言葉をかみしめながら、深川駅に向かいました。


 

津別町議選~巴さん、見事初当選!

 19日投開票でたたかわれた津別町議会議員選挙。共産党の新人・巴光政さんが332票を獲得し、4位で見事初当選を果たしました。

 私も、15・16日と応援に入り、候補カーに乗って弁士をつとめました。




 茂呂竹裕子町議の後を引き継いだ巴さん。農協職員を退職して、今は農協のスタンドに勤務。津別の伝統芸能山鳴太鼓の副会長も務めます。

 とにかく温かい人です。街頭での演説を聞いていても、その優しさが伝わります。
 
 きっと、共産党の議員として、町民の苦しみをわがこととして、町民の立場で町民の声を届けてくれるでしょう。
 
 巴さん、ともに頑張りましょう。
 そして、茂呂竹さん、4期16年ご苦労様でした。

 
  


2017年2月17日金曜日

「パパズキッチン」を訪ねて

 1月30日、札幌市白石区にあるイタリア料理の店「パパズキッチン」を訪ねました。



 まだ、開店前でしたが快く対応していただきました。かねてからぜひ、行ってみたい店だったのです。

 全国商工新聞1月9日号にこんな記事が載ったのです。
 「イタリア料理店で障がい者の就労支援ー地域社会に働く場を」「共に生きる橋渡し 担いたい」ーパパズキッチン。

 この記事を読んで、そこのオーナー加藤直明さんに、どうしてもお会いしたくなったのです。

 食事も含め、加藤さんとたっぷり2時間近くお話を伺うことができました。

 この日も、学習障害などのある人が二人と健常者の人が働いていました。はたから見ていても、なにも違和感なく元気に、そしてすがすがしく店の清掃や接客などに頑張っていました。

 加藤さんの話は、まさに本質を突くように障害者福祉の在り様や障害者への支援のあり方を縦横に語ります。

 「障害があってもなくても、すべての人に能力がある。それをどう生かすか、どう育てるかが大切だ。仕事を覚えるのに、健常者より多少時間がかかるだけなんだ」「障害者の法律の枠の中で、結局障害者を縛ってしまう。もっと多様な就労と社会参画の方法があっていいはずだ」

 加藤さんの話には、自分自身の姿も映し出されています。加藤さん自身、うつ病となり、5か月間入院した経験があります。様々に社会復帰を目指しますが、そこにあったのは生きづらさと厳しさ、偏見の壁でした。

 その時の経験が、障害者の就労支援の事業立ち上げに至り、2016年10月、「パパズキッチン」をオープンしました。




 お昼にいただいたのは、自慢の「ビーフシチュー」。じっくり煮込んだビーフが、口の中で溶けていくようです。それに、肉の量の多いこと。大満足で店を後にしました。

 加藤さんの厳しくも優しい雰囲気は、別れた後も余韻を感じさせます。また、ゆっくり話をしたいものです。

 おなかも心も、満タンで札幌駅に向いました。また一つ、札幌に楽しい店を見つけました。
 
 



 

地域で見守る認知症~砂川モデルを視察して

 1月31日、砂川市役所を訪問しました。
 
 認知症に対する施策を学ぶためです。

 砂川市は「砂川モデル」と呼ばれる先駆的な認知症対策を展開しているマチなのです。
 
 市役所の会議室には、市の高齢者福祉と介護保険の担当者、砂川市立病院の担当者、それに地域包括支援センターの担当者など7人もの方々が集まってくれ、ほぼ2時間にわたって説明を受け、議論しました。

 その内容は、まさに多岐にわたり、「さすが」というか、「うらやましい」というか、圧倒されながらも、地道に積み重ねてきた成果を実感することができまた。       

 いうまでもなく認知症は、老いなどによる脳の働きの障害ですが、症状が軽いうちに発見し、適切な治療とサポートで進行を遅らせたり、地域で暮らし続けることも可能です。これから、確実に増えるであろう認知症への対応は、地域にとっても、まちづくりにとっても重大です。

 それは他人ごとではないのです。

 国は、認知症対策として各市町村に、軽度の認知症の方を訪問し支援を行う「認知症初期集中支援チーム」の創設を求めています。

 とはいえ、そこには専門の認知症サポート医や看護師、介護福祉士などの体制が必要なのです。

 小さなマチでは簡単ではありません。

 もちろん紋別市でも苦労しています。

 ところが、砂川市では平成26年から支援チームが活動を始めています。

 そこには砂川市立病院の存在があります。

 砂川市立病院は90人の医師を有するセンター病院で、道内に18カ所しかない「認知症疾患医療センター」を完備し、年5000例に近い認知症の受診と治療を行っています。

 同時に、砂川市も独自に高齢者の見守り支援や認知症サポーターの養成、認知症の啓発、ボランティアの育成などを積極的に展開し、それらを総合して「地域で見守る認知症~砂川モデル」が誕生したのです。

         
       認知症ささえあい手帳

 これは砂川市で、全戸に配布している「認知症ささえあい手帳」です。認知症の正しい理解と支援について、わかりやすく記述されています。

 私も「認知症初期集中支援チーム」の存在は知っていましたが、どんなことをやるのか、イメージを持てないでいました。

 今回、実際に活動しているチームのメンバーから直接お話を伺うことができ、その内容を実感することができました。

 今やその取り組みは、周辺の町村を網羅し、広域での運営に広がっています。

 それにしても、砂川市立病院のすごさは圧巻です。人口1万8000人の街で90人お医者さん。

 「砂川は、この病院でもっているようなものです」―市の職員の言葉に、うなづくしかありませんでした。


 
 

久しぶりのブログ更新です~まずは流氷情報から

 今年の流氷は2月2日に接岸しました。これは昨年より22日も早く、平年より4日早い接岸です。



 2月14日の模様です。流氷がびっしり海面を埋めています。

 ところが


 今日2月17日には、こんなにも流氷が後退してしまいました。

 まさに、「風まかせ」です。