2018年5月3日木曜日

急ぎ「成年後見センター」の創設を~2017年第4回定例市議会一般質問①

〇野村淳一議員

 介護保険と高齢者福祉について質問します。

 まず、高齢者ニーズ調査などの内容と第7期介護保険事業計画への反映についてお聞きします。
 
 現在進められている第7期介護保険事業計画の策定において、さきの私の議会質問でも答弁があったように、介護予防・日常生活圏域ニーズ調査、また在宅介護実態調査、さらに高齢者意識調査を実施し、介護給付の推計や今後の事業運営の指針にするとしておりました。

 これらの調査は既に実施されたと思いますが、まずどのような内容、どのような方法で実施されたのかお尋ねします。

 また、その調査結果をどのように分析されたのでしょうか。その内容と主な特徴点は何か、高齢者の現状とニーズをどう認識するのか、それぞれについてお聞かせください。

 問題は、それらの調査の結果と内容がいかに計画にしっかり反映されるかにあります。それらの調査内容と高齢者のニーズ、家族介護の声などをどのように次期計画に反映しようとしているのか、その内容について具体的な事業計画をお聞きするものです。

 次に、成年後見センターの設置についてお尋ねします。
 
 市長は今年の市政執行方針の中で次のように述べています。

 ひとり暮らしの高齢者や認知症高齢者が増加する中、今後ますます成年後見制度の需要の高まりが予想されることから、弁護士などの専門家や社会福祉協議会、地域包括支援センターなど、関係機関の協力を得ながら、成年後見センター設置に向けて協議を進めるとしておりました。

 私もかねてから、成年後見センターの必要性を訴えてきており、市長の方針に期待をしておりました。

 まず、その設置に向けた取組状況とその見通しをお聞かせください。

 この成年後見センターは、成年後見についての相談窓口となるばかりでなく、センターそのものが成年後見人となることができる法人後見としての役割を担うことも可能になります。

 それだけに、ますます成年後見の需要、必要性が高まる中でその設置が急がれています。早急に成年後見センターの設置を求めるものであり、課題があるとしたら何なのかも合わせお聞きします。

 同時に一定の養成研修を受けた市民が成年後見人となる、市民後見人の養成も既に避けて通れない状況ではないでしょうか。市民後見人の取り組みに向けてどのような見解と認識をお持ちかお尋ねします。

 また、成年後見制度を利用したくても身寄りがないために、家庭裁判所に申し立てができない場合、親族などにかわって市長が申し立てを行う、市長申立てという制度があります。

 これもまた需要が増えることは間違いありませんし、それに向けた対策が必要です。現在における市長申立ての現状と今後の対応について、紋別市のお考えをお聞きするものです。

〇宮川良一紋別市長
 
 次に、介護保険と高齢者福祉についてであります。
 1点目の高齢者ニーズ調査等の内容と計画への反映につきましては、調査対象者別に3種類の調査を行っております。

 調査ごとに実施方法、分析内容と特徴点、現状とニーズの認識について順に説明をいたしますと、介護予防・日常生活圏域ニーズ調査は、一般高齢者、軽度介護認定者を対象に高齢者の生活状況や要望、地域課題の把握を目的として、郵送及び聞き取りにより800件実施いたしました。

 分析内容と特徴点は、地域での健康づくりやグループ活動への参加意識を持っている方が6割と高く、また郊外の独居傾向が強い地域においては施設ニーズが高い状況にありました。

 現状とニーズの認識は、介護予防を地域で進めるためには、地域づくりに参画する意向のある方の参加を促し、リーダー的な市民を育成することにより、効果的な事業実施に向けた検討が必要であり、郊外の施設ニーズの高い地区においては、介護予防の普及とともに介護サービスの理解を深めていただき、市全体で多様な介護サービスや施設整備を考える必要があると認識しております。

 在宅介護実態調査は、在宅で要介護認定を受けている方を対象に在宅介護の実態や介護離職の現状を把握することを目的として、介護支援専門員の聞き取りにより200件実施いたしました。

 分析内容と特徴点は、ニーズが高い支援としては移送サービスや外出同行など、移動支援への要望が多くなっております。

 介護離職に関する設問では、全体の1.6%が介護離職となったとの回答であり、都市部と比較して低い数値でありました。

 現状とニーズの認識は、移動支援について真に必要としている方からより深いニーズ調査を行い、支援方法などを検討していくことが必要であると認識しております。

 高齢者意識調査は、高齢者ふれあいセンターを利用している元気高齢者を対象にその生活実態を把握することを目的として、高齢者ふれあいセンターの看護師が聞き取りにより400件実施いたしました。

 分析内容と特徴点は、女性の運転免許取得率が高く公共交通の利用状況が変化していることや、個人の趣味活動を楽しんでいるものの、老人クラブへの参加は減少している傾向などの意識の変化が読み取れました。

 現状とニーズの認識は、介護保険のサービスに該当とならない軽度の生活支援サービスの要望が見受けられることから、新たな生活支援サービスについて検討が必要と認識しております。

 次期計画への反映につきましては、第7期介護保険事業計画等策定委員会でお示しすることとなりますが、現時点において介護予防事業は生活支援コーディネーターを配置することによる生活支援サービスの実施に向けた体制整備や、本年度から地域包括支援センターに配置の作業療法士を活用した住民主体の介護予防事業の創設、介護事業者が短時間で実施する通所型サービスAの実施に向けた提案を進めるとともに、多様化するニーズに対応するため小規模多機能型居宅介護サービスの整備について委員会に提案しているところであります。

 2点目の成年後見センターの設置に向けての取組状況と見通しにつきましては、さきの第2回定例会で宮川議員のご質問にお答えいたしましたとおり、障害者及び高齢者担当部局において来年度以降の設置に向け、先進地視察や弁護士などの各関係機関の協力を得ながら、勉強会を実施しております。

 成年後見センター設置に係る課題につきましては、市といたしましても可能な限り早い段階において法人後見を実施できるセンターを設置することが望ましいと考えておりますが、法人として後見業務を実施するためには福祉制度に精通した社会福祉士等の専門職が必要となり、現段階では委託を考える法人に有資格者がいない状況であることが課題となっております。

 市民後見人養成に向けての見解と認識につきましても重要性を感じており、センター設置後積極的に市民後見人を養成し、後見を必要としている方に対し、住みなれた地域で安心して暮らせる体制を整えてまいりたいと考えております。

 市長申立ての状況と今後の対応につきましては、平成25年度に高齢者1名、平成26年度に高齢者2名、障害者1名、平成27年度に障害者2名、合計6名の実績があります。今後につきましても、必要とされる方につきましては適宜市長申立てを行ってまいります。

~再質問~
〇野村淳一議員

 次に行きます。介護保険です。
 
 さまざまな調査はされました。今、話も伺いました。私もさまざまな調査の結果を拝見させていただきました。いろんなことが私も見えてきました。

 一番最初に私が驚いたのは、ひとり暮らしのお年寄りの皆さんの増加が大きいなと思いました。70歳以上でいけば、もう5割近くがひとり暮らしという状況が見えてきました。しかも、お年寄りの孤立化も進んでいるなってことを感じました。

 支援を頼むことができますかといったときに、誰に頼みますかといった調査に、いいえ、頼める人がいませんってのが33%いらっしゃった。前回の調査は17%でしたから、これも増えていることにちょっと愕然としました。

 老老介護も実態としては深刻になっている。70歳以上の方が介護しているのが4割に及んでいます。これも現実としては厳しいなと思いました。

 ただ、これもおもしろいんですよ。悩みや不安を相談する相手は誰ですかって、これ1番は家族です。2番目は知人、友人です。3番目に出てくるのが行政なんです、25%。前回は5%しかいなかったんです、今回は25%。

 行政が相談相手になってます。皆さん方が努力されてること、地域包括支援センターが親身になって相談相手に乗ってることが反映してると思いますが、一方で悩みや不安が具体化していること、これもあらわれてるんだろうなというふうに思います。

 それと、先ほど市長の答弁にもあったように、介護保険以外の身近なサービス、これに対する要望も増えてるということも言われました。

 これらの問題も含めて、これらのさまざまな調査に協力していただいた高齢者そして家族の方々、いろんな思いを込めて、要望そしてニーズを込めて調査に協力してくれました。その皆さん方の期待をしっかり受けとめて、具体的に計画に反映してほしいと思いますが、改めてご答弁いただけますか。

○山本晃男介護保険課長
 お答えします。
 今、議員からおっしゃられたその市民ニーズについては、現状としては多角化してなおかつ個別化していく状況の中で、私どもも生活コーディネーターだとかという市民からの聞き取り体制をつくって、幅広く市民からの声を聞いてより的確なサービスをつくっていきたいと考えているところでございますので、今後も市民からの話を聞かさせていただく機会につきましては、多くつくっていく中でどのようなサービスが必要なのか、そしてどのようなサービスが本当にお客さんのためになるのかというようなことを考えながら、精査しながら進めていきたいと考えております。
以上です。

○野村淳一議員
 よろしくお願いします。ニーズはより具体的になってますんで、具体的な計画づくりが必要だと思ってますんで、よろしくお願いします。

 成年後見センターですが、実際としては、めどとしては来年度なのかなと思いますし、実際それを委託する先がなかなか見つからないので難渋してるということなんだろうと思うんですけれど、認知症の高齢者が増えてくる中でこれはますます重要になってきています。

 そこで、センター設置に向けてすぐにセンターができるわけではありませんので、成年後見センター設立準備会というようなものをつくらなきゃならないと思うんです。

 その中でそれぞれの事業所、それぞれの施設がどんなニーズを持ってどんな現状なのか調査を始めることが必要なんです。

 その中で勉強会をする、あるいはその中で市民後見人のあり方もどう養成していくかってのも検討する。まずは、その設立に向けて準備委員会を早急に立ち上げる。

 幸運なことに紋別市内の弁護士さんは非常に成年後見については積極的な取り組みと発言をされていますので、そういうことはすぐできると思うんですが、その設立準備委員会なるものの設置に向けた取り組みについて教えてください。

○山本晃男介護保険課長
 お答えします。
 現状としましては、弁護士さんとあと司法関係者も含めた勉強会を開いてるような現状でございます。

 設置準備会の設立も当然視野に入れているところではございますけれども、現状としては勉強会でどのような方向で進めるのかをまず固めてからその準備会を開いたほうがいいのではないかというような判断のもとで勉強会を開いているところでございます。
以上です。

○野村淳一議員
 そんなのんびりした話では、私、ないと思っていますので、もちろん勉強会は勉強会でいいんですけど、もっと具体的に動くことだというふうに思ってますので、早急な取り組みをお願いしたいというふうに思います。

 それから、市長申立てについてですが、平成27年で2件、障害者2件ということでした。決して多い数字ではありません。

 今、身寄りがないっていったって、身寄りがないからっていかないです、少なくとも4親等まで調査しなければならないです。4親等まで調査をして、そして一件一件に確認をとる。

 膨大な時間とエネルギーがかかります。なので、国は2親等でも可能だという通知を出してます。問題はよりスピーディーな対応が必要だと思うんですが、その取り組みについてはどうですか。

○山本晃男介護保険課長
 お答えします。
 おっしゃるとおり、4親等までというような形にはなってございますけれども、どうしてもない場合は2親等の部分も理解しながら進めてございますので、決して水際でとめてるだとかということもございませんので、これについては積極的に展開していきたいと考えてございます。
以上です。

○野村淳一議員
 わかりました。よろしくお願いします。


2018年4月21日土曜日

「辺野古ゲート前の人びと」

 先日、紋別市郷土博物館で「雀の涙舎」主催による映画「辺野古ゲート前の人びと~なぜ、ここに座り続けるのか」を観てきました。

          クリックすると新しいウィンドウで開きます

 「辺野古ゲート前」とは、沖縄の辺野古新基地建設現場のことです。

 そこに、新基地建設に反対する沖縄県民が座り込みを続けているのです。

 来る日も来る日も座り込み続ける彼ら。

 まさに、なぜ、ここに座り続けるのか、その核心がドキュメンタリーとして映し出されるのです。

 「えっ、そうなの。そうだったんだ」ー私は、今までの自分の考えを変えさせられました。

   クリックすると新しいウィンドウで開きます

 
     クリックすると新しいウィンドウで開きます

 そこに座っているのは、ごく普通のおじさんとおばさんたち。

 工事用のトラックを阻止しようとゲート前に座りこみます。そこに警察機動隊が登場します。

 そして、ひとりひとりごぼう抜きにします。

 まさに、暴力的に。

 それでもひるむことなく次の日も次の日も座り込み続けます。

 そして、また機動隊が…

 おじさん、おばさんはトラックの運転手に語りかけます。

 「オジイ、オバアが生き残ったからあんたたちがいるんだよ」「基地ができたら戦争が来るよ。子どもたちに戦争を残せないよね」「あんたも一緒に基地を止めよう」と。

 ゲート前の日よけテントには、その日集まったオジイとオバアがいっぱいです。

 朝3時から準備をするといいます。お弁当を作るのです。

 そうです。ここではみんなで食事をし、歌を歌い、馬鹿話に興じながら楽しく座り込んでいるのです。

 「楽しくないと続かないからね」と話します。

 次の排除が始まるまでの間、さんしんや替え歌、踊りが厳しい時間の中で、心安らぐひと時を生み出します。

 こんな普通の沖縄のオジイとオバアが座り込んでいたなんて、知らなかった。こんなにも楽しく、生き生きと座り込んでいたなんて、知らなかった。

 だからこそ、胸を打ちます。

 あの沖縄戦での壮絶な経験が、彼らを突き動かしています。

 沖縄線での悲惨な体験を語るオジイとオバアの姿は、どの話よりも強烈に胸に響きます。

 「子や孫に同じ思いをさせたくない」-その思いが、ここに座らせているのです。

 一部に、金をもらって座り込んでいるなどと揶揄する声もあります。

 でも、真実はここにあります。

 辺野古に基地はいらない。沖縄に基地はいらない。

 このまっすぐな叫びを、私もまっすぐに受け止めたい。



2018年2月26日月曜日

先住民族アイヌとの合意形成を

 13日、紋別市役所とアイヌ民族の権利と森林資源、木質バイオマス発電所にかかわる意見交換を行いました。


 これは、先住民のアイヌの権利と環境問題などに関心のあるNPО法人の関係者やジャーナリスト、新聞記者、それに地元のアイヌ協会のメンバーらが企画し、紋別市に懇談を申し入れたもので、私も参加させていただきました。

 紋別市は森林の育成と林業の振興、環境保全を目的として『緑の循環森林認証制度(SGEC)』を取得し、その活用と保全に力を入れ、まちおこしの重要な柱として取り組んでいます。

 私も今回、初めて知ったのですが、このSGECは昨年9月と10月に『先住民アイヌ関連規格改訂』を実施し、『森林管理者はアイヌの人々の地域組織に対し、認証を取得する森林に係る森林管理計画について説明、協議しなければならない』と定められたのです。

 また、国際人権法では『森林や河川などへの影響が予想される開発事業において、地元の先住民族の方々への十分な情報提供や意見聴取、合意形成が必要』というFPIC原則というものがあるのだそうです。

 今、紋別地域の認証林を含む広い森林エリアから、木質バイオマス発電所で使用する未利用材が大量に搬出されています。

 その中には、間伐材だけでなく一般製材も含まれているといいます。

 将来に向けて、山の保全が問題になりつつあるのです。

 その意味でも、先住民への情報提供と協議、合意形成というのは重要な観点です。

 この問題で市の担当者は、先住民のアイヌに対する位置づけは必要としつつも、具体的な取り組みについてはこれから研究したい、と述べるにとどまりました。

 確かに、簡単な問題ではありません。

 そこには経済や文化、歴史などもからみます。

 差別や偏見の壁も消えてはいません。

 しかし、国際的に先住民族の人権の尊重は世界の大きな流れになっているのです。

 私も最後に発言を求め「難しい問題だが、国際的にも紋別がその先進事例をつくることが可能だ。一緒に研究しようじゃないですか」と、市の担当者に呼びかけました。

 それにしても、人権や環境問題で、いろいろな流れ、いろいろな動きが世界的に進んでいるんだなと感じましたし、勉強になりました。これからも関心をもって、行かなければなりませんね。

 札幌などからも来ていただいた皆さんに感謝です。

2018年2月15日木曜日

「合葬墓」と「水道料の軽減」~深川市視察

 2月5日、札幌市で2018年度政府予算案と地方財政にかかわる学習会に参加してきました。

 安倍政権のもと、国民健康保険制度や介護保険制度、生活保護制度などが大幅に改悪され、国民の負担が増大されようとしています。

 さらに子どもの貧困問題や雇用不安、人口減少対策など地方自治体にかかわる課題も山積しています。

 国民のためにおおもとの国政を変えることはもちろんですが、わが街で何ができるかを、真剣に考えたいと思った学習会となりました。

 翌6日、深川市を視察しました。


 テーマは二つ。

 一つは、いわゆる「合葬墓」についてです。

 近年、身寄りがいない、子どもたちも街を離れ継承者がいない、など、お墓の維持や納骨が困難な状況が生まれる場合が少なくなく、「継承者がいなくても無縁とならない墓所の整備をしてほしい」という声が聞かれています。

 実際、北見市や網走市など多くの市町村で合葬墓がつくられ、深川市でも昨年建設されました。

 これらは、個人の死生観や宗教観にかかわる問題でもありますが、少子高齢社会が進む中で、紋別市も無関心であってはならないと思い、今回深川市にお邪魔しました。

 深川市内の市営墓地の中に「やすらぎの丘」という名で建設された合同墓。約1500体を収蔵可能で、生前予約もできるといいます。

 紋別市でも、市内の社寺・教会や市民との合意を得ながら、建設に向け検討する時期に来ていると感じました。

 二つ目の視察テーマは、上下水道料金の軽減制度についてです。

 水道料金は値上げが続いています。しかもその料金は、世帯の所得に関係なく徴収されます。

 収入が増えない中、節水にも限界があります。

 低所得者への水道料金の軽減制度ができないか、つねづね考えて、議会でも取り上げてきました。

 この深川市では、昭和52年から低所得世帯への軽減制度を福祉事業として実施しています。上下水道料金の約3分の1程度を引き下げています。

 貧困と格差がますます増大する中で、この街に安心して暮らしていける政策として重要な取り組みだと感じました。

 今後の議会活動に大きく参考になりました。

 

 

 

2018年2月9日金曜日

流氷接岸


 紋別市にも流氷が接岸しました。

 なんだか、今年の流氷は勢力が強そうです。

 久しぶりというか、なんだか懐かしいような気分です。

 それにしても、流氷は美しいです。もちろん、寒さは厳しくなるのですが、それでもやっぱりきれいだと思うのです。

 紋別では今日から(2月9日)『流氷まつり』です。

「介護保険事業計画」「障害福祉計画」にパブリックコメント


 この1月も、いろいろな会議が続いたり、様々な新年会にお誘いいただいたりと忙しく過ごしたのですが、その合間を縫ってパブリックコメントの作成に取り組みました。

 さて「パブリックコメント」とは… 紋別市などがつくる事業計画の策定段階から市民の意見や要望を募集し、より市民の声を反映させようというのがパブリックコメントです。

 今回、市では「第7期介護保険事業計画」と「第5期障害福祉計画」の2本について、それぞれの「素案」に対するパブリックコメントの募集がありました。

 この二つとも、私がいつも議会で取り上げている事柄です。せっかくの機会と思い、パブリックコメントに応募することにしました。

 とはいえ、2本のパブリックコメントをほぼ同時に考えるのは、けっこう骨の折れる作業です。

 高齢者にとって、障害者にとって、そして家族にとって、本当に求められていることは何のか。

 どんなことに不安を感じ、どうしたら安心してこの街に暮らしていけるのか。

 それらの事業を担う介護者の人たちの状況はどうなのか。

 それらを念頭に、それらの内容がどう具体化されているのか、それぞれの「素案」を読み込みます。

 また、前回の計画との違いや他の市の計画の特徴なども調べます。

 そして、少しでもより良い計画になるように願い、それぞれに5項目程度の意見をまとめ、締め切りまでに提出しました。

 残念ながらパブリックコメントに応募する人は少ないようですし、その存在そのものが知られていません。

 これまでも、いくつかパブリックコメントを出してきましたが、結局、応募は私だけだったりすることも多いのです。

 でも、率直な現場からの意見や当事者からの声は必要です。それらの声が、計画をより豊かで実効性あるものにすると思っています。

 私が提出したパブリックコメントを紹介します。なお、「素案」と市からの回答は、市のホームページに掲載されます。

『第7期介護保険事業計画』について

1、介護従事者の人材確保について
 介護保険事業において焦眉の課題の一つに介護従事者の人材確保と養成、質的向上があり、避けて通れない緊急な課題となっていると考えます。今計画では、p78に「地域福祉を担う人材養成」として数行触れられている程度です。中高生からの福祉・介護に対する理解の促進、離職者への再就業の促進、介護福祉士などの養成に向けた支援、介護従事者の処遇改善、研修やセミナーの開催など、業界とともに市全体で取り組むべき課題があると考えます。より具体化を望みます。 

2、認知症対策について
 認知症高齢者への支援は、今後の介護保険事業において重要かつ緊急な課題となっています。最初に気になるのが、認知症高齢者数の推計です。P21では、平成30年度で認知症高齢者数を571人(65歳以上の7.2%)、要介護認定者のうちの割合を36.5%としています。これは少ないのではないでしょうか。例えば、道の資料でも65歳以上のうち12%近くが認知症高齢者であり、要介護認定者の58.2%が認知症高齢者だとしています。しかも、前6期の計画でも、すでに平成27年度で744人の認知症高齢者がいるとされていました。もちろん、認知症高齢者を生まず増やさないことは重要ですが、必要な対策と対応はしっかり検討すべきだと考えます。この推計の根拠と、今後の対応についてどのように検討されたのでしょうか。
 また、認知症対策についてはp49に実績が、p60に方針が述べられていますが、今後の取り組みについて、認知症カフェの開催、キャラバンメイトやサポーター養成講座の開催、様々な普及活動などを明記し、それぞれ目標値を明らかにし、市民と一体となって促進する積極的な位置づけを明確にしたほうがよいのではないかと考えます。さらに、SOSネットワークなどの活動も重要ではないでしょうか。
 認知症高齢者のグループホーム入所待機者は、どの程度いるのでしょうか。施設整備の課題は必要ないのでしょうか。気になります。

3、介護保険料の低所得者対策について
 P90で減免制度を紹介していますが、減免の条件は述べているものの、減免の内容(どの段階の保険料がどの程度軽減されるのか)が分かりません。
 また、前6期計画ではいわゆる「社福減免」について「実施されるよう取り組む」としていましたが、今回は記述がありません。その後の取り組み内容について言及すべきだと思います。 

4、提言
①高齢者の住宅対策について
 地域包括ケアシステムの構築にとって高齢者の安心・安全な住宅対策は極めて重要です。在宅で安全に暮らしていけるバリアフリーの住宅への改修は、その要ともなるものです。介護保険制度での住宅改修には限界があります。その枠を超えた場合でも、それが安全に暮らしていける改修事業なら、市独自の制度を創設し、上乗せしてでも実施すべきです。そのための市独自の住宅改修補助事業の創設を提言します。

②ちょっとした手助けの仕組みづくりを

 自立の高齢者でも、要介護の高齢者でも、ちょっとしたことができずに不便を感じ、苦労をしています。例えば、電球を代えること、家具を動かすこと、庭の草抜き、買い物や散歩の付き添い、布団干しなど。そんな、介護保険事業では救えない、でも高齢者には必要な、ちょっとしたお手伝いの仕組みが必要ではないかと思います。みんなで支える「お助け隊」的な仕組みづくりを提案します。
 

『第5期障害福祉計画』について

1、「第2章サービス見込み量と確保のための方策」全体について
 ここでは、平成27年度から29年度の実績と平成30年度から32年度の目標量を提示していますが、同時に必要なのは前回計画・第4期障害福祉計画で定めた目標量との差・違いがどうなっているかを示すことではないでしょうか。例えば、「生活介護」では平成29年度は減少すると見込んでいたのが逆に増えていること、「就労継続事業」では大きく増加すると見込んだ計画が利用量で伸びなかったこと、さらに「日中一時支援事業」では計画より大幅に実績が増えていること、などが特徴として見受けられます。前計画でのサービス見込み量と実績を明記し、その現状を分析した上で課題を明らかにし、今計画のサービス見込み量に反映するべきだと考えます。

2、「障害福祉サービス等の提供体制の確保に係る成果目標」について
 ここでは「国の基本指針に基づき、平成32年度に向けた本市の数値目標を次のように定める」としていますが、「国の指針」では5点にわたって提起しています。しかし、今計画では3点しか述べられておらず、「地域生活支援拠点等の整備」「障害児支援の提供体制の整備等(新たな項目)」の項目が示されていません。さらに精神障害者の地域移行についても、国の指針では「精神障害者にも対応した地域包括ケアシステムの構築」となり、より包括的な支援体制を求めています。確かに、紋別市としての意向はあるでしょうが、国の指針に基づくというのなら、国が示した5点にわたる成果目標について、市としての現状と課題、目指すべき方向性を明記すべきだと考えます。

3、「計画策定における基本的視点」について
 その中の「障害種別によらない一元的な障害福祉サービス等の実施」についてですが、ここでは「障害のある人」と述べられています。その範疇に、いわゆる発達障害者や高次脳機能障害者、難病患者なども含まれていると考えていいのでしょうか。当然、その方々も必要な障害福祉サービスを受けられる対象と考えます。市民にその内容を周知する上からも、それらをきちんと記述すべきと考えます。
 また、国の指針では「計画策定における基本的視点」の中に、「地域共生社会の実現に向けた取り組み」「障害児の健やかな育成のための発達支援」の項目もあったと思いますが、それらが触れられていないのはどうしてなのでしょうか。どちらも必要かつ重要な視点だと思います。

4、サービス見込み量について
 「生活介護」「短期入所」「障害児通所支援」についてですが、これらの見込み量は、計画期間中の3年間、まったく変化がありません。しかし、どの事業も、障害者のニーズは高いものであり、サービス利用の希望が多いと思います。実際、事業所等の運営上、定員の拡大などは容易ではないでしょうが、基本は障害者や家族のニーズ、その必要性から出発すべきであり、そのうえで計画を立てることが重要だと思います。障害者のニーズ、実態を反映した目標量の設定を希望します。

5、「計画の推進」について
 「障害のある人の人権の尊重と権利擁護」についてですが、「障害者差別解消法の円滑な施行」、及び「成年後見センターの設置」を文面に追加すべきと考えます。
 「従事者などの確保と資質の向上」の項目は極めて需要です。抽象的な記述が気になりますが、この立場で取り組むことを期待します。
 「計画の点検と管理」についてですが、自立支援協議会で毎年、進捗状況の把握・点検を行うとしていますが、その内容をホームページで公開することを求めます。


 

寅さんの故郷へ

 今年の正月は、思い切って妻と東京にでかけました。

 東京にいる息子との久しぶりの再会。そして、訪れてみたかった場所へ。

 一つは「いわさきちひろ美術館」。

 東京都練馬区にあるその美術館は、閑静な住宅街の中にありました。

 ちひろが暮らした自宅跡に、ちひろの死後、ちひろを愛する多くの人々の寄付などによって1977年に建てられたものです。

 子どもを生涯のテーマとして描き続けたいわさきちひろ。そのやさしい絵が、優しいまなざしがあふれる美術館でした。

 次に訪れたのが、「渥美清」演ずる寅さんの故郷・葛飾柴又帝釈天。

 わが家では、映画「男はつらいよ」の上映会がたびたび行われます。といっても、夫婦二人で酒を飲みながらですが。

 全47作。一つ一つ見ています。どの作品も、なぜか胸がジーンとして、おかしさの中にも人生の切なさを感じさせるのです。

 その映画の舞台、葛飾柴又はあこがれの場所なのです。

 

 柴又駅に降りた瞬間、「倍賞千恵子」演ずる「さくら」と寅さんが別れるシーンが浮かびます(第6作『純情編』)。

 「故郷ってやつは… 故郷ってやつはよ…」と寅さんが言いかけると電車のドアが閉まります。

 結局、寅さんはさくらに何を言いたかったのか…。深く考えさせられる印象深い名シーンです。

 そんなことを思いながら帝釈天への参道を歩きます。名物の草団子の老舗が並びます。いくども映画で流れた風景です。

 そして柴又帝釈天へ


 いつも「佐藤蛾次郎」演ずる「源公」がそうじをしていた山門をくぐり境内へ。

 そこには、「笠智衆」演ずる「御前様」がいるようです。



 足を延ばして江戸川の土手へ。

 いつも「男はつらいよ」の冒頭シーンに登場します。そこを歩くと、なんだか寅さんになった気分です。



 その足で「寅さん記念館」にも顔を出しました。「とらや」のセットが楽しい。圧巻なのは、壁一面を覆う、歴代マドンナたちの写真。どれもこれも胸に迫ります。

 いつも、マドンナに恋をしては最後に失恋。そして、また旅に出る。

 「どうして旅に出て行っちまうの?」さくらの問いに寅さんは「ほら、見な。あんな雲になりてえのよ」(第9作『柴又純情編』)

 裏の朝日印刷所の工員にもやさしい寅さん。「労働者階級のみなさん、今日も一日ほんとうに労働ご苦労様」(12作『私の寅さん』)

 そして、ふと寅さんのこんな言葉が聞こえます。「もし何かあったら葛飾柴又のとやらに訪ねてきな。悪いようにはしないから」(第13作『寅次郎恋やつれ』)

 寅さんにふと出会えた旅でした。



 帰りに、スカイツリーを(高所恐怖症のため)下から見てきました。