〇野村淳一議員
市長は、今年の執行方針の中で、成年後見センターの設置に向けて設立準備委員会を立ち上げると述べ、体制の整備を加速させるとしてきました。
言うまでもなく、認知症高齢者の増加をはじめ、知的、精神障害のある方を含め、判断能力が十分でない方への支援、権利擁護の取り組みはますます重要になっています。
その意味からも、成年後見センター立ち上げは強く望まれており、急がれてもいます。
そこでまず、この成年後見センター設立の必要性と役割について改めてお聞きします。その上で、センター設立に向けた現状と検討経過及びスケジュールについてもあわせお聞きいたします。
これまでも成年後見制度については、紋別市としても利用の促進を図ってきたと思います。そこで、現状の成年後見制度の状況についてお聞きしますが、まず成年後見の申し立てができる親族がいない場合、市長がかわって申し立てを行う、いわゆる市長申立ての件数について、さらに社会福祉協議会で実施している契約や金銭管理の支援事業、いわゆる日常生活自立支援事業の件数について、それぞれお聞かせください。また、その取組内容についてもあわせお尋ねします。
この成年後見センターには、成年後見や権利擁護に関する相談窓口とともに、他の介護、福祉機関との調整、成年後見制度の啓発などが求められる一方、市民後見人の養成や法人後見の受任も期待されています。これらの取り組みについての方向性をお聞きするものです。
認知症対策についてお尋ねします。
現在進められている認知症対策の現状について、まずお聞かせください。
その中で、1つは認知症サポーターの養成についてですが、この取り組みは認知症だけでなく、お年寄り全般への理解を広げるものでもあり、その意味からも小中学生への認知症サポーターの養成は極めて重要だと考えるものです。
もちろん学校側の理解も必要ですが、認知症サポーターの小中学生への養成を期待したいと思いますが、いかがでしょうか。
2つには、徘回SOSネットワークの取り組みについてです。
先日徘回高齢者の捜索訓練が行われたようですが、その教訓とともにネットワーク構築に向けた取り組みについてお尋ねします。
【 答弁 】
〇宮川良一市長
成年後見センターの開設につきましては、センター設立の必要性と役割につきましては、高齢者や障害者など権利擁護の支援を必要とする方が増加していることから、本年第1回定例会で藤田議員のご質問にお答えしたとおり、センター設置により適切な制度利用につながる相談対応のほか、裁判所への後見申立支援、市民後見人の育成、法人がみずから後見を担う法人後見業務などの実施を目指しております。
設立に向けた現状と検討経過につきましては、平成29年10月より勉強会を開始し、平成30年6月に紋別市成年後見センター設立準備委員会を設置、先進地視察やセンター設立に向けた協議を重ね、明年5月のセンター設立を目指しているところであります。
今後のスケジュールにつきましては、事業者向け研修会及び市民向け講演会の開催、設立後に実施する市民後見人養成研修会の開催について検討を重ねてまいります。
また、法人後見受任の方向性については、準備委員会をセンター運営委員会に移行し、裁判所など各関係機関とも協議しながら進めてまいりたいと考えております。
市長申立件数につきましては、高齢者、障害者を合わせ、平成25年度に1名、平成26年度に3名、平成27年度に2名、平成30年度に1名、合計7名の実績があります。
紋別市社会福祉協議会で行っている日常生活自立支援事業の件数と取組内容は、北海道社会福祉協議会の事業として判断能力が不十分な方に対して自立した生活が送れるよう福祉サービスの利用援助等を行うもので、現在2名の利用者がいるとお聞きしております。
認知症対策につきましては、認知症サポーターの小中学生への養成につきましては、これまで養成講座を5回開催し、425人の参加実績があり、今後も市と認知症地域支援推進員との協働により、小中学生の養成に努めてまいります。
徘回SOSネットワークにつきましては、本年10月に行われた行方不明者捜索模擬訓練の参加者からは、実際にまちなかで高齢者に声をかけることは被捜索人と一般の方と判別ができない場合もあり、ちゅうちょしてしまうとの意見も多くあったことから、声かけ時のマニュアル作成などを検討してまいります。
ネットワークの構築に向けた取り組みにつきましては、情報提供ツールであるメール@もんべつを利用し、市、消防及び警察などの連携による現状の捜索態勢に加え、広く市民の協力を得られる体制構築を進めてまいります。
【 再質問 】
〇野村淳一議員
成年後見センターについて伺います。
どちらにしても、成年後見の需要はどんどん増えてますね。市内の弁護士さんに聞いても、この数年間でどんどんその受任が増えてきて、もう限界に近いというお話でした。
実際、そういう現場ではそういう状況ですから、その背景にはもっともっと深刻な事態が広がっているんだろうなというのを予想ができます。
そういう意味で、成年後見センターができて、その相談の窓口として役割を担うのは非常に重要だというふうに思っています。
これは、社協さんに委託をするんですか、どうですか。
○山本晃男・介護保険課長兼参事
お答えします。
現実問題として、社協のほうに準備委員会立ち上げまして、社協のほうに委託するような形で進めてございます。
以上です。
○野村淳一議員
社会福祉協議会は既に、先ほど私も一般質問で取り上げましたが、日常生活自立支援事業というのを取り組んでますね。
これは成年後見の一歩手前のお年寄りを対象とするものです。同時に、生活困窮者自立支援事業というのも取り組んでいます。そして、ここに新たに成年後見センターというのが加わってくると。
私は、この三位一体の取り組みは非常に重要だなと思っていますし、それが機能的に動くことができる、そういう意味では社協さんがこれを担うというのは、私は合理的だと思うんですが、逆に言うとこれは社協さんに委託をすればそれで済むわけじゃなくて、逆に言うと紋別市がしっかりとこの体制を維持していくために相当なサポートとバックアップが必要なんだと思ってるんですね。それについていかがですか。
○山本晃男・介護保険課長兼参事
お答えします。
今議員がおっしゃられた社会福祉協議会でやっております日常生活自立支援事業及び生活困窮の事業と三位一体となって成年後見センターとやっていくのは、当然それも一連の流れで相談業務ですので、当然それは必要かと思います。
なので、市もそこにはかかわりを持ちながら、あとセンターの運営につきましては、センター運営委員会の中に市も当然事務局として入って、社協の運営、成年後見センターの運営及びその日自、生活困窮というような形でかかわれる部分はかかわりながら市民サービスにつなげたいと考えておりま
す。
以上です。
○野村淳一議員
よろしくお願いしますね。社協さんもなかなか業務が増えて大変だと思いますので、よろしくお願いします。
それから、成年後見でちょっと市長申立てについてお聞かせください。
平成30年度1人とおっしゃいました。平成29年度の報告なかったんですが、平成29年度はゼロだったんでしょうか。それから、平成30年度1人というのは、これ高齢者ですか、障害者ですか、どちらですか。
○山本晃男・介護保険課長兼参事
お答えします。
平成29年度は、障害者も高齢者も1件もありませんでした。平成30年度の1件につきましては、高齢者となってございます。
以上です。
○野村淳一議員
この市長申立ての件数ですが、どうも少ないのかなと思いますね。平成25年度1人、平成26年度3人、平成27年度2人、平成29年度がゼロか、平成30年度が1人。
どうなんでしょう。これ身寄りがなくて、2親等、4親等といろいろあるんですよ、身寄りがなくて、そして成年後見が必要だけど、申し立てることができない、そのときに市長が、紋別市がかわって申し立てを行って成年後見につなげていくという事業ですね。
これしか件数がないということは、それしか相談がなかったということですか。あるいはそのケースというのはまだまだたくさんあって、結局こうなったということなんですか、ちょっとそれだけ教えてください。
○山本晃男・介護保険課長兼参事
お答えします。
まず、成年後見の実務としまして、本当にこういう困ったケース、正直なところをいいますと、弁護士さんに相談しながら進めてございますので、実際に市長申立てのうるけてるというか、すいません、言葉がおかしいですね、市長申立てをしなくちゃいけなくて、してないというようなケースはないと思います。
そして、そういう中で、弁護士さんにどうしても負担が大きくなっている部分はあるのかなというようなところが正直なところでございます。
以上です。
○野村淳一議員
どちらにしても、これから成年後見センターができてきます。そして、この市長申立ても含めて市民後見人の制度もでき上がってくると思うので、いわゆる背景にはもっともっとたくさんそういう実態があると思いますので、ぜひこれをしっかりと受けとめて進めてください。
来年5月オープンだという、先ほど答弁がありました。期待をしています。
あと、認知症についてです。
サポーター養成について、小中学校に向けての取り組みについても今後検討していっていただけるということでしたので、よろしくお願いしたいと思います。これは要望にしておきます。
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