今回は、福井県あわら市と越前大野市、そして滋賀県湖南市の3か所です。
感想を含め、視察の内容を紹介します。
あわら市では『認定こども園』の取り組みについて視察しました。
特に、あわら市では小1プロブレム(幼稚園・保育所から一気に環境の違う小学校に入学し、不安や戸惑いから不安定になる児童)を解消するために、認定こども園と小学校との連携を強化しています。
そのために、平成27年に市内すべての幼稚園・保育所を一気に『認定こども園』に改編し、5歳児の料金を無料にしたのです。
その結果、市内ほぼすべての児童が「こども園」に入園し、連携する小学校との交流を強めてきたといいます。
この日、訪問した「伊井こども園」でも、隣の伊井小学校の教諭が見学に来ており、小学校に入学してもスムーズな対応ができるようこどもたちの様子を見守っていました。
紋別市でも「小1プロブレム」は課題となっています。一つの方向性を感じました。
次の越前大野市では、「結いの故郷づくり交付金事業」について学んできました。
これは、各地域・各町内での自主的な取り組みを支援するために設けられた補助金事業で、高齢化や過疎化が進む中で、「地域活力の維持」と「地域の活性化」を目的に設立されたものです。
登山道の整備やイベントの開催、特産物の開発など内容は様々です。
地域の活性化には一定の効果はあるものの、やはり人材の育成が課題とのことでした。
でも、積極的な地域づくりの取り組みには違いありません。
実はこの街、10数年前にも視察で来たことがあります。その時は一人でした。古い街並みを生かした商店街の活性化がテーマだったように気がします。
その時の面影を探して街並みを歩きました。やっぱりありました。松の木が印象的だった旅館、西洋風の建物を生かした博物館、あのときのままでした。
最後に訪問した湖南市は「発達支援システム」についてです。
「発達障害」という言葉さえ、それほど一般的でなかった時代から発達支援に取り組んできた街です。
幼児期から小中学校・高校、そして青年期と一貫した支援をつづけているのです。
それを可能にするために庁舎内に「発達支援室」を設け、保健、福祉、教育、就労、医療を横断し、それぞれの分野と連携を作っています。
ひとり一人に応じた支援を継続的に行うことが求められている今、大いに参考になる取り組みでした。
それにしても、説明してくれた担当者の熱量は熱かった。自信と誇り、そして使命感を感じました。
先日開催された福祉文教常任員会で、今回の視察での感想をみんなで述べあい、今後の市政にどう生かすか、協議を行いました。行きっぱなしでなく、それをまちづくりに生かす努力こそ、必要ですね。
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