2月25日、北海道後期高齢者医療広域連合議会の令和2年第1回定例会が札幌市の国保会館で行われました。
初めての予算議会。しかも、保険料の大幅引き上げの提案。40分という限られた時間の中でどう質問し、保険料値上げの問題点と矛盾、その解決に向けた道筋を示せるか。
共産党の政策部門とも協議しながら原稿をまとめ、当日を迎えました。
全道から集まった連合議員。市長村長に市町村議員から選出された32人の議員。いつもの市議会とは違った緊張感です。
ここからは、この議会の模様を紹介した「ほっかい新報」の記事を引用します。
『容認できない保険料率の大幅値上げ』
今回は向こう2年間を見通した予算の本年度に係る分の審査や北海道広域連合第3次計画の改正、臨時・非常勤職員制度の運用見直しとして会計年度任用職員制度の導入に伴う条例改正など重要な条例改正案が議題となった議会でした。
中でも20・21年度の新しい保険料率の改定に対しては限られた時間の中で、後期高齢者の暮らしと健康を守る立場を最も重視して論戦を展開しました。
『財政安定化基金活用で引き上げ抑制を』
保険料率の提案内容は、一人当たりの保険料で、現行91,313円から3,319円増の94,632円に、+3.63%もの大幅な引き上げです。(上記表)
これに対して野村淳一議員(紋別市議)は、厚労省の旧ただし書き方式による平成30年度データを示し、北海道の所得なし階層の被保険者数は全加入者の約57%を占め、全国平均を5%近く上回っていること、介護費用の増大、実質年金の引き下げ、消費税の増税など高齢者を取り巻く厳しい生活実態の中で、今回の大幅引き上げは到底認めがたい、保険料率の引き上げを抑制するため道に積み立てる財政安定化基金の積み増し・活用ーなどを強く求めました。
『制度の矛盾は明らか』
さらに、今回の大幅な引き上げの要因には、高齢者世代の負担割合が、制度発足時(08年)の10%を起点として、人口が減少する現役世代の負担の増加に配慮し、2年ごとに「現役世代人口の減少」による現役世代一人当たりの負担分を、高齢者と現役世代で折半し、段階的に引き上げる仕組みになっていることがあります。
そのため、08・09年は10%だったものが、20・21年度は11.48%と過去最高になりました。制度の矛盾は明らかです。
また、見直しを繰り返してきた均等割分と所得割分の賦課割合を55対45とし、低所得者に重い負担となっていることも重大です。
これらの問題を指摘した野村議員に対して広域連合の答弁は「ご指摘の通り」と認めつつも「保険料に代わる財源の確保が厳しい」として、引き下げの要求には応じませんでした。
(ほっかい新報3月8日付け より)
そのほか質疑では、公的・公立病院の再編統合問題と病院窓口2割負担導入についても取り上げ、「高齢者の健康づくりを進めるとしながら、地域から病院をなくし負担を増やす政策は、高齢者を病院から遠ざける全くあべこべな政策だ。広域連合として、これら国の方針にキッパリ反対の姿勢を貫くべきだ」と訴えました。
比布町の遠藤ハル子町議も、これらの反対討論に立ちました。
それにしても発言は、共産党の二人の議員だけでした…
終わって、どっと疲れが出ました。4時間半の都市間バスに揺られ、紋別へと家路につきました。もちろん、マスクをしっかり着けて…
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