2026年10月20日火曜日

百条委員会ものがたり⑩~いよいよ最終回

  今回で「百条委員会ものがたり」は最終回です。

 まず、前回からの続きから百条委員会報告書より『提言~再発防止及び是正措置』からのポイントを紹介します。


◆法的措置の検討と対応

 紋別市空港利用促進協議会の販売奨励金が、再委託禁止にもかかわらず紋別観光振興公社経由で中島氏関連会社に4年間で3億3285万円が再委託され、そのほとんどが国税当局により中島氏らの接待交際費と認定されたうえ、支出根拠となったANA発行の搭乗者実績表が中島氏の手で改竄された疑いが、百条委員会の調査で明らかになった。

 これらのことから百条委員会として市に対し、ANAの搭乗者実績表の正当性を全面的に検証するとともに、中島氏に対し支出金の返還請求の可能性を含む刑事告訴・告発の法的措置の検討を求めるものである。

 同時に、紋別観光振興公社において中島氏関連会社への不適切な支出が継続された事実は、当時の社長・副社長のみならず監査役を含む旧経営陣の責任が重大であり、道義的批判にとどまらず、必要に応じて損害賠償請求等の民事上の措置を講じることを含むべきである。


◆外部団体、特に公社のガバナンスの抜本的改革

 不正事案の舞台となった空港利用促進協議会と紋別観光振興公社という外部団体の業務及び経営状況の把握が不十分だったことが、一つの重大な教訓である。

 そのため、経営記録や資料などを調査・閲覧できるよう透明性を図るとともに、市の補助金等について不備がある場合は、返還請求できるよう検討する。

公社は、市の指定管理を受託する公的性格を有した第3セクターであり、本事案で大きく失墜した信頼を取り戻す本気の改革が必要であり、市としてもその取り組みを注視し、場合によっては市との関係及び業務内容を含め見直しを検討すべきである。


◆市のコンプライアンス・リスクの管理

 退職管理規定及び公益通報制度を周知・徹底する。適正・能力及び本人の意向を考慮した公平透明な職員の人事配置を徹底する。一方的な管理の強制ではなく自主性・自発性・自律性を尊重した働き方の構築と、あらゆるハラスメントの根絶を図る。など


◆市議会における監視機能の課題と対応

 紋別市議会としても十分な監視・チェック機能が果たし得なかったという視点から、本件を検証する必要がある。

 市議会として、本件を重い教訓とし、今後、公金の執行に対する監視機能を一層強化し、市民の信頼向上に向けて不断に取り組む決意を表明する。


 よって百条委員会は、市及び関係機関に対し、本報告で示した提言の着実な実行と、必要な法的対応を含む具体的措置を強く求めるものである。

                         以上


【 その後の動き 】

 6月2日、百条委員会の報告者は市議会において全会一致で採択され、長かった百条委員会は解散しました。

 早速、山崎市長はこの報告書を受け、新たに弁護士を依頼し、ANAに調査の協力を要請。

 その結果、確実な事実を把握したとして10月2日、紋別警察署に有印私文書偽造・行使と詐欺の疑いで中島氏を刑事告訴しました。

 百条委員会の調査が実を結んだ結果でもあります。

 今後の捜査に注目しながら、さらに事実が明らかになることを期待したいと思います。

 さて、行方がようとして知れなかった渦中の中島氏ですが、ひょんなことからその現在が明らかになりました。

 四国の徳島県で、この4月から民宿を始めていたのです。

 徳島新聞が『阿南市に移住し遍路宿開業、歩き遍路経験し人生観が一変、大手旅行会社元役員の中島さん』と題して報じたのです。

 記事では「還暦を前に歩き遍路を思い立ち、東京では味わったことがないような人の温かみに触れる中で、人生観が一変したという。『四国に恩返しがしたい』と移住を決意。お遍路さんと歩む人生の第二幕をスタートさせた」と記しているのです。

 

徳島新聞より

 同様な報道が四国放送でもテレビ放送されました。

 これを知ったときは、正直驚きましたし、信じられませんでした。今、紋別ではどんな事態になっているのか。その張本人が、のんきに第2の人生などと語っている。

 百条委員会には病気を理由に証人尋問への出席を拒否し、再度にわたる質問状をも無視し行方をくらましながら、札所巡りをしていたというのでしょうか。

 そこで彼はいったい、何を願い何を祈っていたというのでしょうか。

 やがて真実が明らかになるでしょう。

 

 「百条委員会ものがたり」はこれで終了です。



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