講師は、国保問題の第一人者、津市立三重短期大学の長友薫輝教授です。
話は、国保の問題だけにとどまらず、政府の進める社会保障制度全体の削減についてに及びました。
公的医療費の抑制のために、「入院から在宅へ」「医療から介護へ」「介護から地域へ」と、まさに「川上から川下へ」流されている。
そのつど「公的責任」は弱められ、最後そこにあるのは「自助努力」と「自己責任」…
長友教授は、だからこそ地域で社会保障をつくることが大切だといいます。
計画や方針に住民を当てはめるのは本末転倒。地域の医療・介護需要や住民の生活問題を科学的に分析・把握し、住民とともに地域づくりを進めることが社会的な役割。
地域で一番しんどい暮らしをしている人を取りこぼさない地域づくりが必要。
社会保障の活動こそ地域経済に貢献する「持続性」ある経済活動そのもの。
そして社会保障とは、私たちが心に体に無理をせず、働き生きることができる社会づくりを志向するもの。頑張らなくてもよい社会をつくること。
と、結ばれました。
それにしても、国保の問題は深刻です。小手先で、都道府県化などとやってみても、構造的な破たんは解消されません。
共産党が時あたかも、「高すぎる国民健康保険税を引き下げ、住民と医療保険制度を守ります」という政策を発表しました。
その柱は、国保を「協会けんぽ」並みに引き下げることです。そのために、全国知事会なども強く要望している公費の投入を実施することであり、「人頭割」と同じ「均等割」「平等割」を廃止することです。
紋別市も、今年、国保の都道府県化に伴い国保税が値上げされました。
もう、加入者の負担は限界です。
国保が貧困をさらに拡大しています。
その改善は待ったなしです。国レベルでの解決しかない問題です。
来年の統一地方選、参院選でもこの問題は、大きな焦点になるでしょうし、一大争点にしていかなければなりません。
この講演会が始まるまでちょっと時間があったので、丁度開催されていた「北見菊まつり」にお邪魔しました。何十年かぶりの菊まつりでした。
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