2020年4月27日月曜日

「この苦境を乗り越えよう」と

 23日、紋別の民商の集まりに参加してきました。

 道による新型コロナウイルス感染防止の休業要請の発令の前に、各店舗の状況を交流し、この苦境を乗り越える手立てを学ぼうというものです。

 私も、紋別市のコロナ対策を報告するとともに、みんなの状況を知りたいと参加しました。

 参加したほとんどが、はまなす通りに店を構える「スナック」や「居酒屋」のママさんとマスターたち。

 

 話を聞いて少し驚いたのは、もちろん客が減って経営が大変なのは当然なのですが、それよりもコロナに感染すること、させることへの恐怖のほうが大きいということでした。

 だからかえって、休業要請に応えようとしていました。

 そう、あとは、休業中の補償が問題です。

 北見民商の方からの様々な制度の説明に、みんな真剣そのもの。

 私が説明した紋別市独自の経営補助制度もみんな知っていて、「今日、申請してきたよ」という人もいましたし、個人事業主に20万円が支給される「緊急小口融資」に、すでに申し込んだ人もいました。

 国の「持続化給付金」や道の「休業支援金」など、まだ全体がわからない部分もあるものの、「使えるものはどんどん使って、何としても生き抜いていこう」と、みんな結構元気です。

 とはいえ、書類をそろえたり、パソコンを使ったりと面倒な作業もあります。

 5月に入ってからも、制度の勉強と申請の手続きをみんなでやろう、ということになりました。

 私も、出来るだけお手伝いできればと思っています。

 それにしても、先の見えない不安は付きまといます。

 あと何ヶ月続くのか、あと何ヶ月もつのか。苦悩は続きます…



 

2020年4月26日日曜日

今年ばかりは…

 徐々に陽気も春めき、ふだんなら心弾む時期だが、今年ばかりはそうはいかない。

 新型コロナウイルスの感染は、さらに拡大を続けている。

 遠軽町の厚生病院での院内感染が心配だ。

 本当に他人事ではない。

 漠然とした不安と恐怖、何とも言えない息苦しさを感じる毎日だ。

 パリ在住の作家辻仁成氏は、新型コロナウイルスのことを「人類から愛を奪う悪魔」と称した。

 札幌在住の作家池澤夏樹氏は、「人は人に会ってはいけないと言われる。互いに会わなくて、それを生きていると言えるか?」と語る。

 そう、確かに今、私たちは人との接触を忌避している。

 肩を組み歌を歌うことも、楽しく語らい酒をともにすることも、「久しぶり」「お元気で」と強く握手を交わすことも、今はできない。してはいけないのだ。

 このウイルスの最大の脅威は命とともに、私たちから愛を、人とのつながりを奪いことかもしれない。

 その脅威が徐々に姿を現しているような気がする。

 コロナ感染者への心ない中傷。
 感染が広がっている国や地域に住む人々への偏見。
 感染者を手当てする医療従事者とその家族に浴びせられる差別。

 私たちは、コロナウイルスの感染から身を守ると同時に、愛を奪う脅威からも自らの心を守らなければならないのかもしれない。

 そんな中、心洗われる、楽しい出会いと語らいがあった。

 18日、子どもの貧困や虐待、いじめや不登校など、子どもを取り巻く様々な問題をともに考え、ともに行動しようと活動を始めた若い夫婦と、私の友人を交え、懇談する機会にめぐまれた。

 もちろん、今のご時世だから、懇談した場所は密閉した室内ではなく野外。
 
 少々風は冷たかったが、外にベンチを置いて、密接せず、100%の換気の中での語らいだ。

 経済的な格差が広がる中で、子どもに与える影響も深刻化している。紋別でもぜひ、そんな子どもたちの居場所と気軽な保護者達の相談場所を作りたいーーそんな熱い話が続く。

 自らも小さい3人の子育て真っ最中のこの夫婦。

 だからこそ、子育ての喜びも大変さも、そして社会の矛盾も、実感している。

 「上から下に届ける支援でなく、同じ立ち位置で、同じ目線で助け合う、そんな取り組みを作りたいんです」と。

 そんなまっすぐな情熱に、私も熱いものがこみ上げてくる。

 これからも彼らの活動を応援しながらエールを送り続けたいと思う。

コロナ対策第2弾~飲食店に15万円補助へ

 21日の臨時市議会で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う紋別市のコロナ対策の第2弾として、飲食店やホテルなどへの補助事業が提案されました。

 もちろん紋別市でも、自粛ムードの流れの中で消費は低迷し、多くの飲食店やホテルの経営は苦境に陥っています。

 そこで市が打ち出した経営支援の内容は、市内に約200ある飲食店(紋別保健所から飲食店営業許可を受け、店内に飲食スペースがある、現存の店)に一律15万円を支給するというもの。

 市が実施している空き店舗支援事業の家賃補助が月5万円であることから、3~5月の3か月分の家賃として15万円を補助するものです。

 また市内3ホテルには3か月分の固定資産税相当額として平均250万円を、その他の旅館・民宿7施設には飲食店と同様に15万円を支給します。

 私は質疑の中で、「苦しい経営が続く飲食店への直接補助は極めて有効な施策であり、関係者からの期待も高い」と評価したうえで、「それだけに、簡便な手続きとスピード感ある対応が必要だ」と訴えました。

 担当の課長は「ただちに市のホームページに申請書を掲載するほか、商工会議所や飲食店組合にも協力をお願いする。5月中には支給したいので、早めの申請をお願いしたい」との答弁でした。

 さらに私は、「緊急事態宣言が全国に拡大され、さらに休業と外出自粛が求められる。市としても、一層の市民生活と経済活動への支援が必要になるのではないか」と今後の支援策をただしました。

 総務部長は、「タクシーやバス業界など経営が厳しい業種もある。具体的な内容は、今後さらに検討したい」と述べ、宮川市長も「第3弾、第4弾、第5弾と、どこまで行くのかわからないが、自治体としてやれることはやっていきたい」と答弁しました。

 今回の紋別市の取り組みは、飲食店などへの直接補助として道内でも先駆けた施策であり、臨時議会当日もテレビ取材が入っていました。 

 知り合いの飲食店も、「さっそく申請書を提出した。助かるよ」と言っています。 

 その後、道による休業要請が実施される中、各地でも休業に対する補償を道の事業に上乗せする取り組みが広がっています。

 もちろん、本来は国が休業補償すべきです。それがなされない中、自治体が苦労して営業と雇用を守っているのです。

 国の「無策」と「無責任」ぶりにはあきれるばかりです。

 国民への10万円支給の補正と合わせ、第3弾のコロナ対策に向けた臨時議会が連休明けにも予定されています。