2015年5月20日水曜日

紋別市子ども・子育て支援事業計画にパブコメ

 紋別市でも、「子ども・子育て支援事業計画」が策定されました。

 子ども・子育て会議のメンバーによる精力的な協議が続き、私も何度か会議を傍聴し、関心を持ってみてきました。

 そこで出された事業計画の案について、私なりの意見を付してパブリックコメントとして提出しました。

 障害児施策について、私の意見を組み入れてくれた部分もあり、少しは充実に役立ったのではと思っています。

 回答など、詳しくは紋別市のホームページに載っています。

 私のパブリックコメントを紹介します。

1、  基本施策についてー「子どもの権利条約」の普及について
 子育てを地域で、社会で、育て、見守るためにも、「子どもの権利条約」の理念を広く普及し、実践することが、まずは前提であると思います。子どもの「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」を定めた「子どもの権利条約」の理念を、社会全体に浸透するよう、普及啓発を進めることが必要です。ぜひ、その内容と取り組みを求めます。


2、「子育て家庭への支援」に関して                          この項の25ページ以降には、医療費給付事業など経済的負担の軽減に関する事項が並んでいます。そうであるなら、「就学援助事業」や「保育料」についても、市の考え方と取り組みについて触れるべきではないかと思います。アンケート結果でも、経済的支援の充実を求める声が多い中で、その声にどう答えるのか、それこそが重要な課題であり、保護者の願いでもあります。さらなる、子育ての経済的負担の軽減をめざす内容を求めるものです。特に、国も実施を求めている就学援助の対象にクラブ活動費、生徒会費、PTA会費を加えること、新しい制度のもとでの幼稚園・保育所の利用者負担を軽減すること、子どもの医療費助成で初診料負担をなくすこと、をそれぞれ求めます。

さらに、これらいくつかの経済的な項目については、「子育ての経済的負担の軽減」として別の章立てをしてはと思います。


3、「仕事と子育て両立の推進」に関して                       ここでは、「一般事業主行動計画策定支援」の項目しかありませんが、これもアンケートの中で、「子育てしながら働きやすい職場環境の整備」として2番目に要望の多かったものであり、その取り組みが求められる課題だと思います。具体的に、育児・介護休業制度の普及、労働時間短縮の啓発、女性の再就職への支援、男女共同参画社会の啓発などの取り組みを求めます。

 

4、「配慮が必要な子どもと子育て家庭への支援」に関して           児童虐待の項に入るのかもしれませんが、現在特に社会問題になっているDV対策についても言及すべきだと思います。   

「障がい児施策の充実」に関してです。ここでは3項目しか記述がありませんが、障がい児施策については、「放課後等デイサービス」や「日中一時支援」などの事業が行われ、効果をあげています。これらの内容や今後の取り組みについても触れるべきではないでしょうか。   

さらに、乳幼児期から発達に遅れがある子どもを経過観察し、家庭、保育所、小学校などとライフステージに合わせた支援を継続的に、一体的に行うことが必要です。紋別市でも、「育ちの手帳」の取り組みなど、具体的な実践が始まっていると思います。今必要なのは、その取り組みだと思います。ぜひ、事業計画に位置付けてください。   

なお、「障害児」なのか「障がい児」なのか、統一されていない感じがします。 


5、「思春期保健対策の充実」に関して                        ここでは「健康教育の推進」の項目しかなく、それももっぱら食に力点が置かれています。しかし、思春期で最も重要なのは、喫煙、飲酒、薬物の問題であり、性行動の低年齢化の課題です。自分を大切にする姿勢や生命を尊ぶ心を培うことが重要だと思います。それらへの具体的な取り組みを求めます。 


6、「計画の推進」に関して                                この計画の推進にあたって、進捗状況を把握し、評価点検し、今後の施策を検討するのは、どの機関なのでしょうか。今後の「子ども・子育て会議」の位置づけはどのようなものなのでしょうか。大事なのは、市民の意見を大いに反映させることであり、それがあってこそ、この計画が生かされると思います。少なくとも、「子ども・子育て会議」を定期的に開くことなど、その裏づけを明確にすべきだと思いますし、進捗状況や課題を市民に定期的に公開することも明記すべきだと思います。

木質バイオマス発電所問題で意見交換

 5月5日の夜、木質バイオマス発電所の建設にかかわる問題で多彩な人と意見をかわし、大変充実した時間を過ごしました。

 紋別市の港湾、埋立地に建設真っ最中の住友林業を中心とした木質バイオマス発電所。5万キロワットという全国でも屈指の規模となる発電所です。



 建設中の発電所。下はチップ工場。

 燃料となる林地残材・間伐材は紋別市周辺75キロメートル圏内から年21~22万トンを調達する計画で、その他海外からヤシ殻や石炭年4~5万トンを輸入する計画です。

 総事業費は150億円。2016年末の営業開始を目指しています。

 どれもこれも、再生可能エネルギー固定価格買取制度が出発点です。FITの1kwhあたり32円で採算が取れる。住友林業側は、年70億円強の売り上げが見込まれ、経常利益についても稼働初年度で7億円に達し、2025年には10億円以上になるとしています。

 紋別市も、赤字の続いていた港湾埋め立て会計の穴埋めができ、上下水道使用料も増え、もちろん、雇用の拡大(といっても地元雇用は16人程度)と林業振興にもつながるとして、「紋別モデル」と銘打ち、特別の担当部署をつくり、なんやかんやと一生懸命です。

 もちろん、いままで捨てられて、利用価値のなかった林地残材や間伐材が再生可能エネルギーとして活用されるのは良いことに間違いありませんし、それにより地域経済と林業振興につながるなら何も問題はありません。

 でも、懸念がないわけではありません。
 
 それを議論したのが今回の目的でした。

 集まったのは、大学の先生や林業関係や環境問題の専門家、現場で伐採事業に携わっている林業従事者、マスコミ関係者など。そのぞれの分野から、次々に問題提起がなされ、議論は白熱。

 私も、紋別市の取り組み状況や議会でのやりとりについて報告しました。

 果たして、年間22万トンにも及ぶ林地残材・間伐材の資源が持続的にあるのか、その集荷はどうするのか、将来にわたって山の資源管理と保全、再生産はどうなるのか、などの課題が次々と。

 今後とも、市民の目線で継続的に調査、分析していくことを確認しました。

 私にとっても、以前から疑問に思っていた項目だっただけに勉強になったし、刺激的でした。うれしかったし、頼もしくも感じられました。

 この日以降も、次々に情報がメールで入ってきています。

 たとえ、林地残材・間伐材といっても、この地域の資源であることは間違いありません。それは、何より住民の利益のために活用されることが第一です。

 それが、大規模発電所を稼働させるために、広範囲に材を集めることが主になれば、話は逆です。

 お隣の滝上町では、地元間伐材でチップを作り、ホテルや保育所のボイラーの燃料にしてます。それは、ささやかな取り組みでも、間違いなくエネルギーの地産地消であり、住民の利益になっています。

 お隣の興部町でも、酪農のまちらしく牛の糞尿を利用し、液肥づくりとメタンガスによる発電事業に取り組んでいます。これも、エネルギーの地産地消であり、地元産業の振興につなげています。

 どちらも、自治体と住民による「街づくり」として取り組んでいます。地元の産業と企業を育成し、それを主役として取り組んでいるのです。

 「街づくり」として、市民協働のエネルギー政策をどうつくるか。大企業による木質バイオマスの発電事業が進んでいる紋別だからこそ、重要な課題なのではないかと考えています。
 
 

2015年5月18日月曜日

ピピマルシェでおいしいパンを

 ドライブの途中で「ピピマルシェ」さんに立ち寄りました。比布町にある手づくりパン屋さんです。


 でも、ただのパン屋さんではありません。働いているのは、多くが障害者です。

 ここは、障害者の就労を支援する「NPO法人ワークサポートフレンズ」が運営する「就労継続B型」の施設でもあるのです。

 もともとは、トマト栽培とトマトジュースの生産、販売が中心でしたが、作業の規模を拡大し、いまでは町内唯一のパン屋さんです。

 私は、かつてトマト栽培の時代にもお邪魔し、見学させてもらったことがあります。

 それが、いつしかおしゃれなパン屋さんも併設されたと聞き、いつかパン屋さんも見学したいな、と思っていたのです。

 突然の訪問でしたが、代表の亀海聡さんにお会いでき、お話しをうかがえたのはラッキーでした。

 冬の時期の作業のために、パンの製造に挑戦。職人さんも招いて、パン作りの技術も習得。比布町の協力も得て、共生型の申請を行い、補助事業として建物を建設。昨年の3月にオープンしました。

 店内には数多くのパンが並びます。 



 2階はパンを食べられるテラス。扉を開けると広間があります。



 この広間で、お年寄りのつどいや料理教室、フリーマーケットなどを行っていると言います。地域の交流の場です。

 この日も、多くの客さんでにぎわっていました。
 
 私たちも、焼き立てのパンを購入しました。どれもおいしいのですが、私が気に入ったのは「塩パン」ですね。塩のあっさりと、そしてバターの風味が相まって、やめられなくなる味です。

 それにしても、亀海さんの話を聞いて、その行動力と情熱には関心させられます。刺激的で楽しいひとときでした。



 

2015年5月9日土曜日

広域紋別病院、開院へ

 4月20日、いよいよ新しい広域紋別病院が開院しました。


 旧北高跡地に建設された、この病院。建物は免震構造の鉄筋コンクリート造りの6階建て。敷地面積は2万1000㎡、建築面積は3650㎡、延床面積1万1515㎡。

 駐車場は252台が確保され、ドクターヘリ用のヘリポートも新設されました。

 診療は17診療科150床。新たに最先端のMRⅠやCT、血液検査や細菌検査などの設備とともに、電子カルテを中心とした医療情報システムも導入されました。

 私も主張していた、木質バイオマスによる熱供給システムも導入されたのも画期的です。




 とは言え、病院は新しくなっても、課題は尽きません。

 何より常勤医の招聘が重大です。現在は12名の常勤医で診ていますが、体制的にはギリギリです。医師や医療技術者にとって働きやすく、住みやすい環境をどうつくるか。新しい病院の機能とあわせ、真剣な取り組みが必要です。

 さらに新しい広域紋別病院が、地域の人々の命を守り、地域医療を支えるかけがえのない病院として、安心と信頼を培う努力が重要です。

 それは同時に、医療現場の現状を理解し、心を寄せる住民側の姿勢も求められているのです。

 それにしても、広いと思っていた駐車場がいつもびっしり。信頼と笑顔の病院へ、いよいよスタートです。

2015年5月8日金曜日

いっせい地方選挙後半戦―闘い終わって

 ほぼ1週間、応援に入っていた旭川市の道議選挙、真下紀子候補の当選の報を聞いてほっとするのもつかの間、すぐにいっせい地方選挙の後半戦、市町村議選挙が始まりました。

 私は、雄武町議選挙の応援に入りました。共産党の現職、福原みねお候補の当選を果たすためです。

 ところが、現地の状況を聞いて驚きました。何と、10人の議員のうち6人が引退を表明。一方、選挙には3人の新人が出馬を決めたものの、それでも3議席が足りない欠員状況だというのです。

 無投票どころか、立候補者がいない。雄武町にとって、もちろん初めての事態です。

 最終的には、元議員や引退を決めていた議員らが出馬することで定数通りとなりました。

 一時は、第3の人物の立候補もうわさされ、「すは、選挙か」となりましたが、結局無投票となり、福原候補も2期目の当選を果たすことができました。


 無事当選はしたものの、そこには深刻な問題が横たわっているような気がします。

 今回、無投票となった市町村が極めて多いということです。

 オホーツク管内を見ても、選挙があった1市9町1村のうち、選挙戦に突入したのは網走市、美幌町、清里町、滝上町だけで、残る斜里町、小清水町、訓子府町、置戸町、興部町、雄武町、西興部村は無投票となったのです。

 その背景には、「誰が議員になっても同じ」「議会に関心がない」「高齢化でなり手がいない」という声があるのも事実です。

 しかし、国による「人口減・地方消滅」論のもと、いっそう国主導の「地方創生路線」の押し付けが強まるなか、自治体の主体性がこれまで以上に求められ、試される時代となるでしょう。

 それだけに、本来なら議会の役割が強調され、関心が高まるべきであり、そのための努力と工夫が必要なのです。

 同時に感じるのは、共産党の役割についてです。今回の選挙で、共産党の候補がいない町村も少なくないのです。

 ぶれることなく住民の利益を守るために奮闘する共産党の議席を、どの町にでも、一人でも多くつくること。その重要性と緊急性を強く感じました。

 雄武町議選挙が無投票となり、次いで網走市議選の応援に入りましたが、ここでは残念ながら1議席後退となりました。20定数から16定数に減るなかでの厳しい闘いでした。

 こんなうれしい話も。十勝管内の芽室町で共産党の新人渡辺洋一郎さんが町議に当選しました。かつて紋別市議だった渡辺ゆかりさんの息子さんです。あの時の、あの少年が。

 時代は確かに受け継がれていっています。そこに国民の苦難がある限り、日本共産あり――この活動と、信念はとどまることはありません。


 

2015年5月7日木曜日

いっせい地方選挙―旭川にて

 4月12日、いっせい地方選挙の前半戦の投開票が行われました。

 選挙の結果は、41都道府県議選挙で日本共産党は、111議席を獲得し、前回当選者の80議席から31議席も大きく議席を伸ばしました。

 特に、一人も県議がいなかった神奈川、愛知など7県のすべてで議席を獲得し、47都道府県すべてで議席を持ったのは党史上初めての画期的成果です。

 北海道でも、1議席から4議席へ躍進し、代表質問権を得るなど会派要件を満たす結果をつくりました。

 私は、この前半戦の選挙で旭川市にほぼ1週間、応援に入りました。これまで、ただ一人の共産党の道議だった真下紀子候補の応援のためです。

 6人の定数に7人が立候補。みな有力な候補とあって大接戦。最後の1議席を、真下候補を含めた3候補で争うデットヒートだと言われ、私も緊張感を持って旭川に出向きました。

 私自身、真下道議には大変お世話になりました。道立病院が民間へ移管されるという話が出たとき、何とか地元の声を道に伝えたいと真下道議に相談しました。

 するとすぐに、道の担当職員と面談する機会をつくってくれたのです。

 真下道議もその場で、「道として地域の命を守る責任がある」と主張してくれたのです。

 この懇談の場は、その後3年ほど続きました。その時の議論は、今でも大きな財産です。

 ただ一人の共産党道議として頑張ってきた真下道議を落とすわけにはいかない。その思いは、現地の党員、後援会員からひしひしと感じられました。

 私も、旭川の党支部の同志たちと議論を交わしたり、一緒に後援会員を訪問したり、ビラをまいたりと、日夜活動が続きました。

 真下候補の街頭演説にも力が入ります。「私たち母親は、子や孫を戦場に送るために産み育てたわけじゃない。日本を『平和の国』から『戦争する国』に変えさせるわけにはいかないのです。暴走する安部政権にレッドカードを突きつける議席として私を道議会に送ってください」と。感動を広げました。

 投票結果は、紋別の自宅で聞きました。1930票の得票で、みごと4位当選。私もほっとしました。

 同時に、最後まで大奮闘だった多くの同志の顔が浮かびました。はち切れる笑顔が見えるようでした。

高等養護学校でコーヒーを

 2月の末、3月議会の一般質問の準備のために紋別高等養護学校を訪問してきました。

 実は、この4月の新年度から、障害者が就労継続支援B型を利用する場合の制度が大きく変わり、高等養護学校としても困惑しているという話を聞いたからです。

 教頭先生の出迎えを受け、校長先生ともあいさつをかわすことができました。

 その後、進路担当の先生からたっぷりとお話をうかがいました。

 高等養護学校を卒業した後、一般企業への就職のほかに、それが困難な障害者に対し、就労に向けたいくつかの事業があります。

 その一つに「就労継続支援事業A型」と「B型」というのがあります。

 「A型」は、障害者と事業者の間で雇用契約を結ぶものですが、「B型」はそれがなく、より障害の程度と希望に応じた利用が可能となる事業です。紋別市にも1か所の「A型」と、2か所の「B型」の施設があります。

 ところがこの4月から国の制度が変わり、「B型」を利用するために、新たに「就労移行支援事業所」という施設に一定期間、通わなければならなくなったのです。

 しかし、この施設は管内に北見市・網走市・美幌町にしかなく、紋別から通うのは現実的に無理です。

 進路担当の先生によると、高等養護学校の卒業生のうち3割以上が、この「B型」の利用を希望すると言います。

 「卒業生の希望を叶えるためにどうするか、苦慮しています」と言います。そして、「紋別市に就労移行支援の事業者ができることを願っています」と。

 この問題を今回の一般質問の一つの柱にしました。市の答弁は「早急に実現に向け努力する」というもので、安心しました。

 進路担当の先生と話が終った後、教頭先生から「ぜひ、喫茶店によってみてください」と案内されました。

 それは月一回、校内に開店する模擬喫茶店です。

 私がその日、唯一の部外者のお客さんでした。生徒の皆さんが、接客してくれます。おいしくコーヒーとクッキーをいただきました。

 教頭先生によると、生徒たちにとって「接客」が一番難しく、だからこそ一番やりがいのある仕事、あこがれの仕事だというのです。そして、「もっと、市民の人と触れ合える機会と場所があれば」と。

 今年、氷紋の駅の「福祉の店かもめショップ」では、新たに軽食を始めます。新しい広域紋別病院では、障害者も加わったカフェがオープンします。

 障害を持つ人たちの新たなチャレンジに「頑張れ」とエールを送ります。
 
 

南相馬から来た二人の若者

 久しぶりのブログの更新になります。これからも無理せず、気負わず、日々をつづっていきます。

 今年も4回目の3・11がやってきました。東日本大震災の発生から4年がたちました。

 死傷者数は1万5891人。今も2584人の方々が行方不明です。そして、いまだに避難している人は約22万9000人。そのうち、プレハブの仮設住宅で暮らす方は8万1000人に及びます。


 さらに、震災後の傷病悪化による「震災関連死」は3139人となり、その多くが福島原発事故が起きた福島県が占めています。


 その福島第一原発では、放射性物質を含む汚染水が海に流出するなど重大な問題が続いており、収束とは程遠い状況です。


 この日(3月11日)、NHKの震災特集の特番で、懐かしい光景を目にしました。

 宮城県南相馬市の小高小学校が中継場所となっており、私が2年前にお邪魔した学校だったからです。


 その小学校はプレハブの校舎で、福島第一原発事故による避難地域に指定され、住むことができなくなった小高地区の児童のためにつくられた校舎です。


                  南相馬市小高小学校
 
 私が校長室を訪問した時、待っていてくれたのは3人の校長先生でした。小高地区にあった3つの小学校が、ここに集まっているというのです。

 その時、「やっと外で遊ぶことができるようになったんですよ。でも、子どもたちの心のストレスが心配です」と語られた言葉が心に残っています。

 あれから2年、テレビに映る校舎の姿は何も変わっていませんでした。

 2月6日、その南相馬市から2人の若者が紋別にやってきました。

 私も参加して続けられてる「南相馬こどものつばさプロジェクト」のメンバーです。

 南相馬の子どもたちを紋別の自然の中で思いっきり遊んでもらおうというこの取り組み。この2人は、その子どもたちを引率して紋別に来てくれた女子大生です。

 大学卒業の記念の旅行先に紋別市を選んでくれたのです。

 「紋別が本当に気に入りました」「みなさんにもう一度会いたくて」と来てくれたのです。

 久しぶりに紋別のプロジェクトのメンバーも集まって楽しい楽しい宴となりました。

 被災地に、被災者に私ができることは何か。いつも考えます。そして、こんなつながりをもっともっと続けることが大切なんだろうと思っています。