2014年10月21日火曜日

市政報告会を行いました

 18日、「野村淳一市政報告会」を行いました。

 会場は、地元の「落石新興会館」。参加者は13人でしたが、いろんな話が出て、楽しい集会となりました。

 私の9月議会での一般質問の内容を中心に話しました。

 防災問題では、ハザードマップを実際に示して、できるだけ具体的な話をしました。

 介護問題では、国の制度の改悪の中身にも触れて話しました。

 生活保護問題では、市長が生存権をうたった憲法25条に触れて答弁した点を評価して話しました。

 さらに子育ての問題では、国言いなりではなく市としての理念を持つべきだと話しました。

 「いつも散歩している場所が土石流の危険地域だと知ってびっくりした。もっと、市民に知らせるべきだ」「避難すると言っても、お年寄りは一人では避難できない。その対策が急がれる」「紋別は坂が多く、お年寄りが買い物にも出かけられない。身近な交通機関が必要だ」などなど、多くの意見も出されました。

 最後に「今日の催しは、大変勉強になった。このような機会をもっともっと行ってほしい」と、うれしい言葉も出ました。

 「次の議会でも報告会を行います」と約束して集会を終えました。今度は、もっともっと多くの人に呼びかけてやりたいですね。

伊関友伸氏のセミナーに参加して地域医療問題を学ぶ

 10月4日・5日と札幌に出向き、「地域医療問題を考える」と題したセミナーに参加してきました。

 講師は伊関友伸氏。私にとって、一度は会っておきたいと思っていた人でした。



 


 
 かつて医師不足が深刻化し地域医療が崩壊するとされた時、この紋別市も例外なく重大な局面に至っていました。

 その時、私も事態の深刻さに右往左往するばかりで、議員として、どのような打開策を提案できるのか、戸惑いの日々でした。

 そんな時、伊関氏のブログが出会ったのです。そこに紹介されていた県立柏原病院の小児科を守る会の取り組みをはじめとした全国での運動を知り、病院経営のあり方を学びました。そしてなにより、地域医療においては住民こそ「お客様」ではなく「当事者」なのだという意識が必要だとも。

 それらは、わたしにとって大きな視野を持たせてくれるものでした。この紋別で多くの市民と一緒に「紋別の地域医療を育て守る会」を発足させた原動力の一つでもあります。

 伊関氏の著書「地域医療~再生への処方箋」の中には、この「紋別の地域医療を育て守る会」の活動も紹介されているんです。それは、私たちにとって大きな励ましであり、誇りでもありました。

 ですから、一度は直接伊関氏にお会いしたいと思っていたのです。

 セミナーは二日間にわたってみっちりと行われました。

 理論編として、なぜ医師不足は起きるのか、これから地域医療に起きること、自治体病院と地域医療、議員質問につなげるポイント。

 実践編として、社会保障と税の一体改革とは、国・地方自治体の機能不全、国民健康保険制度と地域医療、自治体職員の果たすべき役割。

 なかなかのボリュームです。国や道主導で医療ビジョンが策定されようとしているが、わが街でも主体的に独自の医療ビジョンを策定することが大切だ。その際、医療・福祉職員の雇用、人材育成を積極的に取り組むことが重要だ。という言葉は刺激的でした。

 参加者は20人ほどでしたので、和やかな雰囲気です。私も質問でき、理解を深めることができました。

 講演後、名刺を交換し、一緒に写真に納まりました。紋別の状況もよくご存じでした。「わからないことや困ったことがあったら連絡しても良いですか」と無茶な要望にも、快く「良いですよ」と応えてくれました。

 頭はパンパンでも、心は軽やかに家路に着きました。

 

2014年10月17日金曜日

芝居が終りました

 「劇団海鳴り」の芝居が終りました。

 私の出番は少ないと言っても、それなりに緊張するものです。でも、無事終えてホッとしています。



 10・11日の二日間の公演でした。
 いがらし陽子さん脚本の『望洋~紋別水産加工業界の革命児 波乱の生涯』です。

 船上でカニの缶詰を製造する「蟹工船」の実用化を日本で初めて成功した松崎隆一氏。その技術をかわれ紋別に移住し、日本缶詰生販を創業。やがて道内でも屈指の缶詰工場として発展し、水産加工の近代化とともに、紋別の発展にも大きく貢献した人物。この松崎氏をモデルに書き下ろされた作品です。

 私の役どころは、当時の紋別町長。缶詰工場の落成式で祝辞を述べるという設定です。一場だけの、一台詞だけの役なのですが、それでもみんなの足を引っ張らないようにと緊張しました。

 松崎氏は、プロレタリア作家小林多喜二の小説『蟹工船』に出てくる「鬼監督・浅川」のモデルとも言われている人物です。

 劇中で松崎は、その多喜二とも出会い、最後のシーンでは、天国で二人で語り合います。

 多喜二「私はあの小説(蟹工船)で、あの時代を書かなければならなかったんです」
 松崎「私は、自分を正当化するつもりはありませんし、言い訳もいたしません。ただ、その事があなたの命を縮めたのだとしたら…」

 多喜二が官憲に捕えられ虐殺された背景が滲み、松崎の苦悩が心に沁みるシーンです。

 それにしてもやはり出番の多い役者さんは大変です。本番ぎりぎりまで稽古を重ね、それでも不安な部分があっても、本番の舞台ではそれなりに演じ切る。袖で見ていて、はらはらしたり感心したり。

 そして幕が下がり、「やったー」「おわったー」の歓声。ハイタッチにも力がこもります。この時の達成感がたまらないんです。

 今回は、北海道演劇祭の一環としての上演で、道内各地から6劇団が紋別に集結し、それぞれに腕を競い合い、交流を深めました。

 私も、札幌の「劇団新劇場」の作品「高き彼物(かのもの)」を見ました。

 ところで、「劇団海鳴り」も再来年で結成50周年だと知りました。

 私と「海鳴り」さんとの付き合いも長くなりました。出させていただいた芝居も7・8本になります。

 「常紋トンネル」「ああ野麦峠」「石川一座放浪記」…
 
 どれもこれも、良い思い出です。あの時の緊張感は今でもあざやかによみがえります。

 一つのことをみんなで成し遂げる。そんな貴重な経験を味わうことができました。

 ほっとしながらも、なんだか少し心さびしさも感じています。

2014年10月8日水曜日

第3回市議会報告④―保育士のいない保育所ができる!?

  (「オホーツク民報」10月5日号より)

 ――問題の多い「子ども・子育て新制度」――

 平成24年8月に成立した「子ども・子育て関連3法」に基づいて、来年4月から「子ども・子育て新制度」が施行されます。

 これにより保育所・幼稚園など子育てにかかわる仕組みが大きく変わります。

 野村議員は、その中で新しく創設される特定地域型保育事業を取り上げました。

 これは、待機児童の解消を目的に、小規模保育、家庭的保育、事業所内保育、居宅訪問型保育といった定員が1~19人の小規模の保育事業を整備しようとするもので、今議会に設置と運営に関する条例案が提案されました。

 野村議員は、「この条例案を読んで驚いた。その保育施設の職員について、保育士資格のない人でも保育に従事できるようになっているからだ。

 今も、少人数の僻地保育所であっても保育士資格が必要であり、それこそが子どもを預かり安全に保育する責任ではないのか。小規模な保育だからと言って、資格がなくてよいなどとするのは、間違いだ。子どもの保育を等しく保障する観点から、すべての事業で保育者は保育士資格者とすべきだ」と訴えました。

 これに対し市は、「厚生労働省令の基準により定めたもので、職員は実習なども含めた研修を修了した者となっている」と述べるにとどまりました。

 野村議員は、「この新たな保育事業は、もっぱら大都市の待機児童対策が中心だ。しかし、紋別市に求められる子育て対策は、少子化をどう食い止めるかだ。すべての子どもに安全で信頼の保育を行うことが重要なのに、なぜ保育士を減らし、保育の質を下げる方向に進むのか。国言いなりではなく、紋別市としての子育て対策を講ずるべきだ」と重ねて訴えました。

 ――紋別保育所指定管理 2事業所が応募、
                 落石児童館は閉館へ――

 現在建設中の紋別保育所は来年4月から、民間事業所が管理運営する指定管理へと移行されます。

 利用者にとって安心と信頼の保育所となるよう十分なチェックが必要であり、野村議員は、その応募状況と選考基準についてただしました。

 市によると、市内の学校法人と株式会社の2つの法人から応募があり、選考には保護者の代表なども新たに加え、総合的に判断したいとしました。

 また、紋別児童館が旧北高グラウンド跡地に移転建て替えされるに伴い、落石児童館(落石2丁目)が閉鎖される計画が、野村議員の質問で明らかにされました。

 野村議員は、利用者と住民の合意を尊重するように求めました。

 ――小規模保育所設置条例審議で紛糾――

 今議会に提案された「小規模保育所の設置及び運営に関する条例」などが市議会福祉文教常任委員会で審議されましたが、
市の答弁が不十分として一時中断される事態となりました。これは野村議員が指摘したものです。

 条例案の中に「小規模保育事業」としてA型、B型、C型があり、それぞれに職員の規定がなされています。

 A型はすべてが保育士とされ、B型は保育士が半分で良く、C型は保育士資格がなくても良いことになっています。

 野村議員は、その違いについての根拠をただしましたが、その場では十分な回答ができないとして紛糾、答弁調整のため休憩となりました。

 その後の答弁では「多様なニーズに応えるもの」という内容にとどまったため野村議員は納得せず、「これまでの基準を後退させず、保育士を配置すべき」と再度訴え、条例案に反対しました。

2014年10月6日月曜日

第3回定例市議会報告③―豪雨災害を防ぐために

 (「オホーツク民報」9月28日号より)

 記録的な豪雨による土砂災害で広島市や礼文町で被害が発生しました。近年の豪雨は、全国どこでも起こりうる現象であり、紋別市も例外ではなく、8月には市内に被害も発生しています。



    (8月5日に発生した大雨による被害。紋別市渚滑町)

 野村議員は、「従来の想定をはるかに超える集中豪雨の可能性を含め、大雨に対する対策を見直し、改善することが急がれている。土砂災害の対策で最も大切なことは、住民に危険個所を周知し、避難対策を整備することだ。

 全道には約1400か所の土砂災害警戒区域があるが、紋別市には1か所もない。しかしそれは安全だからではなく、市内37か所も土砂災害危険個所が存在している。市民の多くは、その存在を知らず、その危険性も認識していない。土砂災害警戒区域への指定に向けた取り組みはどうなっているのか。

 また、今回の広島市での土砂災害では、避難誘導の課題も見えてきた。避難には『避難準備情報』『避難勧告』『避難指示』の3種類があるが、それらの発令基準が設定されていない自治体が道内で9市あり、紋別市も含まれている。今後どう対応するのか」と、市の取り組みをただしました。

 市側は、「土砂災害警戒区域は北海道が調査、指定するものだが予算の関係で進んでいない。今後、道に要望する。また、避難勧告などの発令基準は、土砂災害警戒システムや現地確認などの情報をもとに判断しているが、対応の遅れが懸念されるため、今後早急に現行基準の見直しを進めたい」と答えました。

 さらに野村議員は、8月の大雨による渚滑地区の被害状況と対策をただしました。

 市は、「渚滑地区で道路の冠水による家屋への浸水被害が発生したが、土のうや排水ポンプをもちいて被害を最小限にとどめた。今後は、災害発生個所のマップ作製や土のう及び排水ポンプの備蓄を強化するとともに、冠水箇所における道路排水の改良を検討していく」と答弁しました。




第3回定例市議会報告②―生活困窮者への支援策の充実を

 (「オホーツク民報」9月21日号より)

――改定生活保護法~従来と変わらぬ運用を――

 昨年成立した改定生活保護法が7月1日から施行されました。

 ここには、生活保護利用者を削減し、生活保護費を強引に抑制するため、口頭でも認めていた保護申請を否定したり、親族への扶養調査を強化するなど、いわゆる「水際作戦」の強化が持ち込まれています。

 野村議員は、「アベノミクスによる貧困と格差の拡大のもとで生活保護制度の充実こそが求められており、従来通り、保護を必要とする人に必要な保護をきちんと実施すべきだ」と訴えました。

 市側は、「これまで通り、口頭の申請も認めており、扶養調査も限られた場合のみとしている。生存権を保障した憲法25条を基本とした生活保護制度の運用を行っていく」と述べました。

――生活困窮者への支援に向けた取り組みを――

 来年4月から「生活困窮者自立支援法」が施行されます。

 これは、生活保護に至る手前の困窮者に就労支援を行い、自立を促進するのが目的とされています。その一方で、生活保護申請を行わせないようにする「水際作戦」を助長するものだ、という指摘もあります。

 野村議員は、「なにより生活困窮者との生活相談が重要だ。そこには、リストラや多重債務、障害など様々な問題がからんでいることが多い。それだけに他の機関との連携が重要であり、相談担当者は生活保護をはじめ、行政組織や福祉施策に精通した人物が必要だ」と指摘しました。

 これに対し市は、「相談業務は自治体の必須事業であり、その担当者は福祉施策に精通した人材を配置する。当面、生活保護相談業務にも同席させ、必要な保護申請につなげるよう取り組む」と述べました。

――「サポステ」との連携を――

 次に野村議員は、社会問題ともなっている若者の「ひきこもり」などの支援に取り組んでいる「若者サポートステーション(サポステ)」が、紋別でも月1回の出張相談を実施し、成果を上げているとし、市との連携の強化を要望しました。これに対し市は、「今後は、サポステとも連携し、若者の自立に向けた就労支援とともに、必要に応じた福祉的支援にも対応したい」と答えました。

    

第3回定例市議会報告①―集団的自衛権行使の「閣議決定」撤回を

 (「オホーツク民報」9月21日号より)

 日本共産党の野村淳一議員は、安部政権が7月1日に強行した集団的自衛権行使を容認する憲法解釈の閣議決定について、宮川市長の認識と見解をただしました。

 その中で野村議員は、「この閣議決定は『憲法9条のもとで海外での武力行使は許されない』としてきた政府見解を180度転換し、『海外で戦争する国』へと道をひらくものだ。こうした憲法改定にも等しい大転換を、国会での審議もせず、与党の密室協議で、一内閣の判断で強行するなどとは立憲主義を根底から否定するもので、絶対に許されない」と厳しく批判しました。

 その上で野村議員は、住民の生命と安全を脅かす集団的自衛権行使容認の閣議決定に対する宮川市長の認識をただすとともに、憲法違反の閣議決定の撤回と、その具体化といっさいの立法作業を中止するよう国に強く求めるべきだと訴えました。

 これに対し宮川市長は、「従来の政府見解をくつがえした極めて重大な内容であり、国民生活にも影響を及ぼしかねない重大な問題だ。私としては、重大な内容にもかかわらず、国政の場における議論や国民的議論が十分に尽くされないまま、閣議決定に至ったことは、まことに残念に感じる。私は、市民の生命・財産を守る責務を有するものとして、国が立法化を進めるにあたっては、平和が保たれ、国民の生命・財産が不当に脅かされることのないよう、国民的議論を尽くしていくことが重要だと考える」と答弁しました。

 重ねて野村議員は、「安倍首相は行使を容認すれば抑止力が高まるというが、日本がこれまで戦争に巻き込まれずにきたのは、米軍の抑止力があったからではなく、憲法の歯止め、9条があったからだ。行使容認は、日本に新たな敵をつくりだし、国民の生命を脅かすものだ」と訴えました。

――集団的自衛権行使容認反対の意見書、賛成少数で否決――

 未来の会が提出した「集団的自衛権行使容認を行わないことを求めた意見書」が、野村議員を含む賛成4、反対11で否決されました。全国では、191の地方議会で集団的自衛権行使容認に反対する意見書が可決され、さらに拡大しています。

 

2014年10月3日金曜日

第3回定例市議会 野村淳一議員~防災・福祉・子育てなどを問う

 (「オホーツク民報」9月7日号より)

 紋別市議会の2014年第3回定例会が9月2日に開会され、初日は平成25年度の各会計決算、26年度の補正予算案をはじめ、19の議案が提案されました。

 提案された一般会計補正予算案の主なものを紹介します。

 地域包括支援センターの移転事業費として734万6000円が計上されました。地域包括支援センターは、介護保険事業や高齢者福祉の中心的役割を担っており、現在安養園内にあります。

 しかし、気軽に相談に行くには遠く、市街地に移転できないかという要望がありました。野村議員も、6月議会でこの問題を取り上げ、今回の市街地への移転が決まりました。

 移転場所は本町3丁目の旧JA金融共済店舗。1階に事務室と相談室、多目的トイレが設置され、2階は会議室として利用されます。来年4月にオープンする予定です。

 この移転に伴い、現在の包括支援センターを特別養護老人ホームに転換し、20床程度増やす計画になっています。

 藤幼稚園が認定こども園を整備する補助金として1億9155万円が計上されました。園の敷地内にあらたに幼保一体型の園舎を建設するものです。1階が保育園、2階が幼稚園になります。来年4月のオープンを予定しています。なお、補助金のうち1億2700万円は国の補助です。

 森林体験交流施設(大山スキー場ヒュッテ)の整備事業として4409万円が計上されました。老朽化している木製の外階段、外壁や屋根などを改修します。

 また、木質バイオマス発電所の排熱利用調査事業として637万円が計上され、ハウス野菜栽培などの可能性を調査します。

    ――決算 3億円の黒字―― 
 
 今議会に平成25年度の各会計決算が提案されました。
 
 一般会計では、歳入歳出の差引による決算収支は3億1450万円の黒字となっており、翌年度への繰り越し財源を差し引いた実質収支では2億9184万円の黒字となりました。

 国民健康保険会計は、1億4378万円の黒字となりました。

 これら各決算内容は、議員7人による決算審査特別委員会で審査されます。(野村議員は委員に選出されませんでした)

 また、一般質問には、阿部徳明、横内寿治、加藤裕貴、藤田孝太郎、梶川友子、野村淳一の6人が登壇します。

  ――野村淳一議員の一般質問項目――

 1、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」について
  ①立憲主義を破壊し、「海外で戦争する国」へ道を開く、集団的自衛権行   使容認の「閣議決定」に対する市長の見解を問う
  ②同時に、憲法違反の「閣議決定」の撤回と、その具体化にかかわるい   っさいの立法作業の中止を国に求めること
 2、防災対策について
  ①紋別市の土砂災害危険区域における土砂災害警戒区域及び特別警   戒区域の指定の現状と安全対策について
  ②災害時における避難計画と避難誘導のあり方と、その具体化に向け    た取り組みについて
  ③8月に発生した大雨による被害状況と改善に向けた対策
 3、介護保険事業と高齢者福祉について
  ①第6期介護保険事業計画の策定状況とパブリックコメントの実施につ    いて
  ②特別養護老人ホームの入所制限にともなう対応について
  ③認知症高齢者による徘徊・見守りなどに対する対策の強化を
 4、生活保護と生活困窮者対策について
  ①「水際作戦」の進行が懸念される改定生活保護法(7月1日施行)に対   する市の対応と運用について
  ②生活保護利用者の就労を支援する「就労自立給付金」への対応と運    用について
  ③「生活困窮者自立支援法」(来年4月1日施行)の内容と課題につい    て。・自立相談支援事業の役割と体制、・生活保護の利用を抑制する    「水際作戦」にならないか
  ④「若者サポートステーション」との連携と協働を
 5、子育て支援と保育行政について
  ①子ども・子育て新制度とは。現在の保育制度が変わるのかどうか。
  ②子ども・子育て新制度に伴う条例改正案についてー職員に保育士資    格がいらないなどの問題点について
  ③新制度にともなう保育料などの保護者負担について
  ④保護者のニーズ調査の結果と内容について
  ⑤紋別保育所の指定管理に向けた応募状況と選考方法に ついて
  ⑥落石児童館を含めた今後の児童館のあり方について

市議会議事録がやっと公開されました

 紋別市議会の議事録がやっと公開されました。

 紋別市のホームページの市議会のサイトからご覧いただけます。

 私が、このブログを始めた理由の一つが、この議事録の問題がありました。

 いまどき、議事録をホームページで公開していない市なんてありません。共産党市議団としても公開するよう繰り返し訴えてきましたがなかなか実現されず、そうであるなら、少なくても自分の分は自分で公開しようと、このブログを始めたのです。

 でも、やっと、議事録の公開が実施されました。それも、4年前にさかのぼってです。これからは、市はサイトで、私の質問の内容を読んでくだされば幸いです。

 ただ、9月に行われた市議会の模様は、まだ議事録が出来上がっていないので公開されていません。そこで、9月議会の内容を、共産党紋別市委員会がほぼ週刊で発行している「オホーツク民報」の記事で、紹介していくことにします。

タンカー事故に備えて―防災訓練で

 9月25日、紋別市の総合防災訓練が行われ、視察してきました。

 今回の訓練の想定は、宗谷海峡を航行する10万トンのタンカーの衝突事故により、原油5800トンが流出し、二日後に紋別付近沿岸に漂着するというもの。

 会場となった海洋公園で、もっとも目につくのが巡視船「れぶん」。今年1月に稚内に就航したばかりの大型新造船です。



 この日は、船体に装備されている遠隔放水銃による油撹拌作業や油回収装置を船体に設置しての油回収訓練も実施されました。

 紋別海保の巡視船「そらち」は350トンですが、巡視船「れぶん」は1250トンとはるかに大きく、いざというとき頼りになりそうです。

 さて岸壁では、漂着した油を回収する訓練が行われました。

 オイルフェンスを張り、油吸着マットを使い、まさに人海戦術です。



 
 途中、具合が悪くなった人が出たという想定で、救急車も出動。また、ガリンコ号でも緊急事態が発生したという想定で救命いかだを使用した訓練も行われました。



 
 もちろん訓練なので、段取りがされ、人員も配置され、シナリオもできあがっており、少々緊張感に欠けるところもありますが、それでも、ひとつひとつの手順を確かめておくことは、重要です。

 サハリンにおける油田開発はますます拡大し、タンカーの往来も頻繁です。油流出事故は、まさに想定外ではありません。

 17年前、タンカー「ナホトカ号」の事故により原油が流出。日本海沿岸に漂着し、多大な被害が発生した事件を記憶している人も多いと思います。

 その数年後、私は被害の大きかった福井県三国町を視察しました。事故が起きた1月、寒風吹く中、町民とボランティアで一つ一つの石にこびりついた重油を拭き続けた様子を聞いてきました。あらためて、災害への備えが必要だと実感したものでした。

 御嶽山が噴火しました。多くに犠牲者が出ました。今日もテレビで、救助の模様が映っています。雨が降り出して、心配です。

 何の前触れもなく、突然の噴火。心が痛みます。

 自然の猛威の前に、人はあまりに無力です。自然災害は、時も場所も選びません。

 でも、その被害を最小限にくい止める知恵はあるはずです。犠牲者の冥福を祈りながら、その努力を続けなければと強く思っています。


2014年9月23日火曜日

「柳家さん喬紋別落語会」が、無事終わりました

 9月6日、「柳家さん喬紋別落語会」が無事終わりました。

 会場の文化会館ホールには150人の方々が来てくださいました。実行委員長として、私もほっとしました。

 そして私自身、さん喬師匠の噺をじっくり楽しませてもらいました。




 最初の噺は、お馴染みの『時そば』。
 
 そばを食べ終えた後でお代を払うとき、途中で「時刻(とき)」を聞いてお金をごまかすというもので、何と言っても「そば」を食べる仕草が見せ所です。

 さん喬師匠の名人芸に、会場から笑いとともに感嘆の声が上がりました。

 落語好きなら一度は演じてみたい噺。私も、一生懸命おそばを食べる仕草をまねたものです。もちろん、簡単にはいきませんが…

 ところで、どうして蕎麦屋の客が突然時刻を聞いて、蕎麦屋がとっさに答えられたのだろうか、疑問に思ったことはありませんか。

 そこで、調べたことがあります。実は、当時の江戸では時間を知るには寺の鐘が頼りでした。とはいえ、鐘の音が聞こえる範囲は限られています。

 一方、広く町内を売り歩いている行商人は、どこかで鐘を聞いています。そこで、時刻を知るには行商人に聞くのが、一般的だったんですね。当時、蕎麦は行商が主流。だから、蕎麦屋もすぐに答えられたというわけです。

 さて二つ目の噺は『笠碁』。

 碁を打ちながら、ちょっとしたことで喧嘩別れ。でも、やっぱりお互い碁が打ちたくて仕方がない。でも、こちらから頭を下げるのはしゃくだ。と、意地の張り合い。そんな、江戸っ子らしいいじましさとかわいらしさが笑いを誘います。

 最後の噺は『百年目』。まさに大ネタです。

 大店の番頭。堅物で通っているものの、実は大の遊び人。その日も、向島の花見としゃれ込み、芸者を揚げて遊んでいるころで、店の旦那さんとばったり遭遇。

 店に戻っても、旦那さんに何を言われるか気が気でない。あんな姿を見られた以上、きっと、クビに違いない…

 そして、ついに旦那さんから呼び出しが…

 話の前半は番頭の豹変ぶりがおかしくて、後半は番頭を諭す旦那さんの一人語りが圧巻です。

 旦那「昨日はずいぶんと面白そうっだたな。実はね、帳簿に穴が空いていないか調べさせてもらいましたよ。でも、これっぽっちも間違いはなかった。自分が稼いで、自分が使う。おまえさんは器量人だ。約束通り来年は店を持ってもらいますよ」--旦那さんの懐の大きさが胸に迫ります。

 それにしても、さん喬師匠の噺は、まさに一つの舞台を見ているようで、人物が生き生きと動き、話し、隅田川の風を感じ、桜の香を嗅ぎ、番頭の鼓動が聞こえるようで、旦那の吸うたばこの煙が見えるようで、わくわくし、どきどきし、じーんと心が豊かになるのです。

 足を運んでくれたお客さんも、堪能してくれたと思います。

 それにしても、今を時めく柳家さん喬師匠の噺が、こんなにたっぷり聞けるとは、なんと贅沢なのでしょう。これもそれも、さん喬師匠の大ファンで、個人的にも交流のある、あるご夫婦の尽力が大きいのです。心から感謝です。

 打ち上げでも、さん喬師匠を囲んで、大いに盛り上がりました。

 来年もまた、楽しみです。今度はどんな噺が聞けるやら。

 お後がよろしいようで…
 

2014年8月13日水曜日

どうなってるの議長選挙!

 8日、紋別市議会臨時会が開かれました。市議選が終って、初めての議会です。

 当然議題は、新しい議長・副議長の選出です。

 今回の選挙で自民党系議員が10人当選し、当然議長もそのへんから選ばれるだろうと思っていたのが、ふたを開けてみればびっくり。民主党の重鎮、柴田氏が議長に選ばれたのです。

 まあ、そのあたりは、いろいろあったようで、実は私のところにも事前に票の工作とも思われる電話が数本かかってきていました。もちろん私は、聞き及ぶだけにとどめていましたが…。

 そのへんのいきさつは地元新聞の民友新聞の記事を、まずは紹介します。


新しい議長に柴田央氏(民主)、副議長は阿部秀明氏(自民)
89日付け)
 7月の市議選で当選した議員16人による初の市議会(第3回紋別市議会臨時会)が8日、市議会議場で開かれ、第20代議長に柴田央氏(70、民主党、会派=未来の会)を、また新しい市議会副議長に阿部秀明氏(64、自民党、会派=自民クラブ)を選出した。7月の市議選で、自民党・公明党など保守系議員が11人当選し、圧倒的多数を占めるなか、4人しかいない民主系議員の会派から議長が選ばれるという異例の展開となった。歴代の議長で革新系が就任するのは初めて。
 新しい16人で会派の再編が行われ、これまで最大会派だった自民系の会派「21の会」(7人)が二つに分裂。「自民クラブ」(石田久就会長、4人)と「21の会」(山中憲一会長、2人)となった。さらに自民系会派として従来からある「新風の会」(宮川正己会長、4人)は、同じメンバー構成。また民主系は人数は1人減らしたものの従来通り「未来の会」(鈴木敏弘会長、4人)として活動する。これまで「21の会」に所属していた公明党の梶川友子氏は会派から出て「諸派」として1人で活動する。またこれまで「日本共産党市議団」(2人)に所属していた野村淳一氏は、改選後は共産党議員が1人だけであるため、こちらも「諸派」になった。
 今回の会派構成の大きな特徴は、自民系会派が従来の2つから、3つに細分化されたこと。このうちの一つ「自民クラブ」が、民主系の「未来の会」と統一戦線を組んで正副議長選挙に臨んだ。両会派は水面下の交渉で議長は柴田央氏(未来の会)、副議長は阿部秀明氏(自民クラブ)を推すことで合意していた。
 正副議長の選挙は全員の投票で行われ、議長選では柴田央氏が9票、宮川正己氏が4票、山中憲一氏が2票、野村淳一氏が1票で、柴田氏が当選を決めた。
 副議長選では阿部秀明氏が9票、阿部徹氏が4票、藤田孝太郎氏が2票、野村淳一氏が1票で、阿部秀明氏が当選した。
 柴田氏と阿部秀明氏の各9票は、「自民クラブ」と「未来の会」のあわせて8人が投票したのに加え、会派に属さない諸派から1票が入ったものとみられる。
 柴田議長は当選後「いままで同様、議会の民主的な運営に努めたい。一般質問のあり方も検討するなど、より活性化させる方向で考えたい」と述べた。
 阿部(秀)副議長は「議長の補佐役として、スムースな議会運営を目指したい」と述べた。

 
 実は翌日の民友新聞には、「なぜ柴田議長は誕生したか?~自民会派、離合集散。息詰まる権力闘争」と題した署名記事が掲載されました。

 当初、自民系(公明1名)の7人で構成する最大会派「21の会」から議長が選出されると考えられていましたが、議長に名乗りを上げたのが山中憲一氏と飯田弘明氏の2名。対立は深まり、ついに分裂。山中派4人、飯田派3人という構図に。

 ところが、切り崩しが始まり、状況は一変。山中派のうち一人は飯田派に、一人は諸派に態度を変えたのです。計算が狂い2人になったものの山中派は、同じ自民系の会派「新風の会」(4人)に接触。6人なら最大会派、議長は取れる…

 ところが飯田派も、ウルトラCともいえる手を打ってきます。それは民主系の会派「未来の会」(4人)と手を結ぶことだったのです。飯田派4人と「未来の会」4人で8人。6人を上回る…

 5日、市内某所で飯田派4人と未来の会4人が会合を開き、議長候補に「未来の会」の柴田氏、副議長候補に飯田派の阿部秀明氏で合意。飯田氏本人は議長候補から降りました。民友新聞の記事では「未来の会」の関係者のコメントとして「21の会から造反組を出し、こちらに相談を持ちかけてきた以上、飯田氏自身が議長候補となるのは難しいと判断したのだろう」としています。

 そして当日を迎えます。このへんの状況は私の耳にも入っていました。ほぼ前日までに決着していた議長選。当然私は、どこにも組みせず、自分の名前を書いて投票しました。結果は予定通り、柴田央氏(未来の会)9票、宮川正己氏4票(新風の会)、山中憲一氏(21の会)2票、野村淳一氏1票で決着しました。副議長も阿部秀明氏で決まりました。

 まさに権力闘争に明け暮れた日々。魑魅魍魎の世界です。結果、圧倒的な力を持つ自民党ではなく、民主党の議長が誕生するという、よくわからない結末となりました。

 ある市民がこう言って揶揄していました。「これを舞台にでもすれば面白いのに」と。

 これによって会派が大きく変化しました。
 自民クラブー石田久就、飯田弘明、阿部秀明、横内寿治
 新風の会  ー宮川正己、阿部徹、青田輝智、阿部徳明
 未来の会  ー鈴木敏弘、柴田央、青木邦雄、加藤裕貴
 21の会   ー山中憲一、藤田孝太郎
 諸派     ー野村淳一(日本共産党)、梶川友子(公明党)

 問題は、こんなことで議会内に「しこり」が深まることです。そして、市民の「不信」を広げることです。

 そして、議会としてのチェック能力が低下する恐れを感じます。

 なぜなら、主義も主張も違う自民系の自民クラブと民主系の未来の会が手を結んだ大義は、同じ宮川市政の与党としての「宮川市政の安定」にほかならないからです。その裏には、宮川市政に批判的な「新風の会」には主導権を握られたくないという思惑が働いたことも事実です。

 議会は、行政を守り、維持・安定させるためにあるのではありません。それ以上に、市民的立場で行政を監視・監督しチェックするためにあるのです。それこそが議会の重要な役割であるはずです。

 私はこれから諸派という身分ですが、日本共産党の議員としての自覚と誇りを持って、しっかり市民の声を届け、行政をチェックするため一層頑張らなければ…
 と、ますます考えさせられた出来事でした。

 それにしても、議会とは不思議な世界です。



2014年8月11日月曜日

楽しい思い出をありがとう―南相馬のこどもたち

 ちょうど今、「子どもたち無事に親御さんのもとに戻りました!」というメールが届きました。

 台風の影響でフェリーの運航が気になっていただけに、ほっとしました。これでやっと、今年の南相馬の子どもたちを招く取り組みが無事終わりました。

 昨年に引き続いて取り組んだ南相馬の子どもたちを紋別に招くプロジェクト。私も昨年同様実行委員として参加しました。

 小学4年生から中学1年生まで男女8人ずつの計16人。

 紋別に到着したのは6日の午後4時半。宿泊先の大山山頂コテージ。そして歓迎式はYAMAカフェで行われました。


 疲れも見せず、レストランしまの「島竹カレー」にレストランみうらのオードブル、ばんちゃんの「からあげ」と、元気に食事。

 翌日は、興部町にお出かけです。今回、興部町さんが全面協力してくださったのです。まずは、興部町長さんに表敬訪問。

 次は、興部の子どもたちとも一緒に農業科学研究センターで、パン・バター・ピザづくりを体験。



 そのあとは、支倉牧場に出かけ、バイオマス発電を学びました。牛のふん尿と生ごみを原料に発電をしている支倉牧場。無駄なものが、捨てていたものが新しいエネルギーになる。子どもたちも興味津々です。


 紋別に戻って、今度はオホーツクタワーの見学です。


 実際に、カニやエビにさわっておおはしゃぎです。

 さて、翌日はコムケ湖で1日遊び放題です。カヌーやエビ釣りなど、コムケの会のみなさんの協力で安全に楽しみました。

 とは言え、その日は臨時議会のため私は参加できず、夜のキャンプファイヤーにだけ顔を出しました。それでも、元気に駆けまわる子どもたちを見て、本当に楽しかったんだろうなあと感じました。

 3日目は、流氷科学センターととっかりセンターの見学です。




 お昼は、子どもたちが楽しみにしていたラーメン。

 午後からは、社協が主催するボランティアセンターの子どもたちの一泊研修に合流です。紋別と網走の子どもたちに南相馬の子どもたちも加わって50人近い交流会です。

 内容は社協のみなさんにお任せし、私たちは食事作りです。焼きそばにジンギスカン。量が量だけに、忙しい。その日は青年の家に宿泊です。

 いよいよ最終日。ボラセンジュニアの子どもたちとモザイクアートづくり。



 最後は、出来上がった作品の前で記念撮影です。みんなの写真を切り貼りして「HAPPY」という文字が完成しました。



 いよいよお別れのときです。「楽しかったです」「また紋別に来たいです」とうれしい感想が聞かれました。それにしても、みんな無事でおわることができて、本当によかった。バスの中から思いっきり手を振る子どもたち。「また来いよ」と声をかけ、バスが見えなくなるまで、私たちも手を振り続けました。

 現地ではまだまだ放射能の被害が続いています。トンボもホタルもカエルもめっきりいなくなったと言います。海には巨大な防波堤ができ、海すら見えなくなったと言います。

 将来への不安は尽きることがありません。その中で、子どもたちは何を思い、何を感じているのだろうか。

 ただ今だけは、何も心配いらないこの自然の中で思いっきり遊んでほしい。そして、何かをつかんでほしい。そのことだけを思い、取り組んできました。10人程度の実行委員で始めたプロジェクトも、多くのボランティアと多くの協力・協賛で続けることができました。

 あっという間の1週間だったように思います。きっと、子どもたちの心にも、たのしい思い出として刻まれたと思います。

 あの笑い声、あのはしゃぐ声が、今も聞こえます。楽しい思い出をありがとう。  それにしても確かに疲れた…


柳家さん喬落語界のポスターができました

 

 やっと「柳家さん喬紋別落語会」のポスター、チケット、チラシが刷り上がりました。

 なんだかわくわくしてきます。今回はどんな噺が聞けるのか、今から楽しみです。

 とは言え、チケットを売らなければなりません。これもまた実行委員長の責任です。みなさん、ぜひさん喬師匠の落語を聞きに来てください。

 笑って泣いて、必ず楽しめる高座です。

 9月6日(土)、15時より。会場は文化会館。入場料は、一般前売り2000円、当日2500円。75歳以上前売り1000円、当日1500円。チケットは、私・野村(090‐4228‐7521)まで連絡ください。

劇団海鳴り―制作発表

 先日、劇団海鳴りの制作発表が稽古場であり、私も参加しました。


 今回の作品は、紋別で日本缶詰生販株式会社(日缶)を創業した北海道の水産加工業界のパイオニアとなった松崎隆一を題材にした創作劇「望洋~缶詰製造加工に命を賭けた男の波乱の生涯~」です。

 私は、当時の紋別町長役。日缶工場の落成式で祝辞を述べるという役回り。出番はその一か所ですが、足を引っ張らないように頑張らねば…

 制作発表には、原作となるノンフィクション「北洋の彼方に~蟹工船の幻影」を書いた歯科医師の齋藤望さんや、当時の松崎家の家政婦だった佐藤洋子さんも駆けつけました。

 松崎隆一は、「蟹工船」にも関係し、小林多喜二の小説「蟹工船」に登場する鬼監督のモデルともささやかれている人物です。

 劇には、その若き日の小林多喜二も登場します。

 今回の演劇は、北海道演劇祭に合わせて上演されます。紋別市での開催は22年ぶりです。札幌、江別などからも劇団が集結します。

 だんだん緊張してきました。本番は10月10・11日です。なんとか、無事に紋別町長を演じたいものです。

 

2014年7月30日水曜日

今年も南相馬の子どもたちがやってきます

 昨年に引き続き、今年も福島県南相馬市の子どもたちが紋別にやってきます。

 放射能汚染で不自由な生活を強いられている子どもたちに、北海道の自然の中で思いっきり遊んでもらおうと始まったプロジェクト。

 私も、その実行委員会の一員として、昨年から参加させていただいています。




 これは昨年の写真です。みんな笑顔で楽しそうです。

 今年の参加者は、小学4年生から中学3年生までの16人。

 そして今回は、遊びと同時に学びと交流も大きなテーマです。

 昨年同様、コムケ湖でのカヌーや水遊び、キャンプファイアーといった楽しい行事とともに、興部町の協力を得て、酪農体験やバター作り、バイオマスエネルギー見学などの学習の日程も組み込まれています。

 そして、紋別市と網走市のボランティアセンターの子どもたちによる宿泊研修にも参加し、大いに交流を深めるメニューもあります。

 昨年同様、みんな楽しい体験をしてくれたら、と思います。

 昨年、南相馬市に行ってきました。避難を続けている小学校の校長先生にお会いしました。

 「一見元気そうですが、長引く仮設住宅での生活などで、心には大きなストレスを抱えています。だから、紋別さんのような取り組みは、本当にありがたいのです」

 その時の、校長先生の言葉がよみがえります。

 私も、できる限り現場に出て、子どもたちと一緒に楽しむつもりです。

 あとは、天気が良いのを祈るだけです。

2014年7月29日火曜日

柳家さん喬落語会を開催します

 2年ぶりに「柳家さん喬紋別落語会」を開催することになりました。

 昨夜、第一回目の実行委員会が開かれ、引き続き私が実行委員長になりました。

 落語ファンが集まって、さん喬師匠の噺を、本物の江戸落語を聞こうと始まってから今回で5回目の落語会です。

 日時は、9月6日(土) 午後3時から、会場は文化会館ホール。前売券2000円、当日券2500円。75歳以上は前売券1000円、当日券1500円。

 8月の4日ごろにチケットとチラシの印刷が仕上がる予定ですので、よろしくお願いします。多くの人に楽しんでほしいと思います。

 前回は「湯屋番」「ちりとてちん」「抜け雀」の演目でした。さて今年は何が掛かるか、今から本当に楽しみです。

2014年第1回定例市議会報告③―子育て支援と保育行政について

○野村淳一議員
 子育て支援と保育行政について質問いたします。
 まず、新しい紋別保育所と紋別児童館の建設についてです。
 
 平成26年度予算にも4億7000円余りの建設費が計上され、実施設計も示されました。

 私は、これら設計にあたって、保育士など現場の声や児童館に通う児童などの意見も反映させるよう求めてまいりました。

 また、保育所については、全国保育協議会の面積指針をもとに、ゆとりある広さが必要であることも訴えてまいりました。

 これらを含め、設計に当たってはどのようなコンセプトのもと検討されたのかお聞きするとともに、主な特徴点についてお尋ねします。

 また、建設に当たっては認証材の積極的な活用、火災ややけどの危険性のない暖房システムの導入、環境に配慮したエネルギー使用などが考慮される必要があります。その点での方向性をお聞きします。

 今議会に紋別保育所設置条例の一部改正案が提案されています。

 この中身は、指定管理制度の導入を意図したものです。改めて、市立保育所を指定管理に移行する必要性が果たしてあるのか、この改定の理由と目的についてお知らせください。

 北海道労働局は1月27日、道内の保育所220か所を対象にした立ち入り調査などを行った結果、全体の82%の181か所で労働基準法などの法令違反が見つかり、是正勧告したことを発表しました。

 その多くが労使協定の締結や届け出をせずに時間外労働を行わせた法定労働時間に関する違反、また労働条件を明示していない問題や時間外労働の割増賃金の不払いなどであり、保育士に対する多くの不当労働があったことが明らかになりました。

 言うまでもなく、保育士は子どもの養育にかかわる重い職責を担う仕事です。大切な子どもたちの安全と成長を育む、かけがえのない仕事です。

 しかし、厚生労働省による2012年の保育士の平均月収は約21万円で、全産業平均より10万円以上も低く、非正規雇用が増える一方です。その上、このような法令違反が続くようでは離職や採用難にますます拍車がかかるでしょう。

 子どもを安心して産み育てられる環境をつくるためにも、保育士の正規雇用の促進と待遇改善は待ったなしの課題です。それはすべての市民の願いでもあると信じます。


 まず、紋別市において、先に述べたような法令違反はないのか、お聞きします。その上で、紋別の保育士、特に臨時保育士の労働環境と労働条件について、それが職責に見合う待遇とお考えかどうか、どのような認識を持っているのか、お聞きします。また、臨時保育士の平均月収はお幾らでしょうか。そして、正規雇用の考え方と見通しはどうか、それぞれお聞きします。


 厚生労働省の保育所保育指針には、保育所の社会的責任として、保護者の苦情などに対し、その解決を図るように努めなければならないと定め、その解説書では、苦情の解決として、保育所が苦情解決責任者である施設長のもとで苦情解決担当者を決め、苦情受付から解決までの手続きを明確化し、書面における体制整備をすることが必要です。


 また、中立、公正な第三者の関与を組み入れるために第三者委員を設置することも求められていますと規定しています。


 この保護者からの苦情の解決について、紋別市ではどのように取り扱われているのか、お聞きします。


 さきの紋別保育所における保育士の不適切な保育指導の事案に関しても、まずは保護者からの苦情が発端だったと思います。


 この時、これら指針に基づいた措置が行われたのかどうかお聞きするとともに、この規定にそくし、中立、公正な第三者委員による検討が必要ではなかったかと考えるものですが、いかがお考えか見解をお尋ねします。


 昨年12月、最高裁決定を受けて、遺産相続についての民法が改正され、結婚している男女間の子どもと結婚していない男女間の子どもの相続分は平等になりました。


 しかし一方で、所得税法の寡婦控除は死別や離別によるひとり親を対象としており、同じひとり親でも結婚していない非婚の場合は対象になりません。


 結果、控除がない分納税額が増え、税額に応じて負担する保育料などが重くなることになります。


 これではおかしいと、非婚のひとり親世帯の経済的負担を軽減するため、寡婦控除を非婚にも適用し、保育料などを軽減する自治体が増えてきています。


 いわゆるみなし寡婦控除です。


 多くの場合、非婚のひとり親世帯は経済的に厳しい現状にあります。結婚歴の有無で格差が生まれるのは不合理であり、みなし寡婦控除の実施は当然であると思います。


 紋別市の場合はどのような対応を取っているのかお聞きするとともに、保育料について適用すべきだと考えますが、いかがでしょうか。


○宮川良一市長

 1点目の紋別保育所と児童館の建設につきましては、市立保育所長と父母の会会長、児童館厚生員と児童館母親クラブ会長で組織する懇話会に設計事業者と市の担当職員を加えた中で検討を重ね、児童館を利用する児童と保護者を対象にアンケートを行い、施設のコンセプトを構築し、設計に反映させたところであります。

 施設の設計に当たっては、小さな子どもたちの大きな家、家の中に森をつくるをコンセプトに、室内空間を木につつまれた、日だまりのある優しい空間としてイメージし、環境にやさしい木材や自然素材の活用、外壁には塩害に強い鋼板材の使用などを基本に検討したところでございます。


 施設の特徴といたしましては、子どもたちが木に触れ合い、ぬくもりを感じながら過ごせるように、室内には認証材などを活用するほか、保育所と児童館の玄関を共有し、保護者が児童の送迎の際に休憩や団らんができるスペースを設けたほか、保育所については、病気の回復期にお子さんを一時的に預かる病後児スペースの設置、各保育室は全国社会福祉協議会の調査研究で示されている広さを考慮したほか、児童館については、従来からの集会室や図書室、バドミントンなどの軽スポーツができる、ゆとりのある遊戯室の設置のほか、インターネット閲覧コーナーや児童館行事、子育て支援行事に活用できる子育て支援スペースを設けております。


 また、暖房設備につきましては、土壌蓄熱床暖房方式を採用することで室内の温度と湿度が一定に保たれるなど、健康と安全性に配慮したものであります。


 2点目の保育所の指定管理者制度の導入の理由と目的につきましては、本市の第5次行政改革において、民間にお願いできる業務については民間にを基本に取り組んできたところであり、基本方針に基づき、市立保育所の運営を民間事業所にお願いするものであります。


 3点目の保育士の労働環境につきましては、北海道労働局による調査が昨年12月19日に市立保育所2施設を対象に、名寄労働基準監督署により行われたところであります。


 本市におきましては、従前保育所は官公庁の事業所として労働基準法に基づく協定は不要と認識しておりましたが、保育所については保健衛生業に該当するとのことであり、労働基準法第36条の規定による時間外労働または休日労働をさせようとする場合の協定が必要であるとの指摘を受け、本年1月28日に各保育所において協定を締結し、是正をしたところであり
ます。

 本市における臨時保育士等の労働環境と労働状況につきましては、臨時保育士の平均月収は約17万円であり、日額賃金は全道各市との比較においては中位にあり、有給休暇や特別休暇を付与するほか、社会保険等に加入をしております。


 正規雇用の考え方と見通しにつきましては、みどり保育所は市内保育環境の変化を考慮し、市の直営で運営することから、正規保育士はみどり保育所に集約するため、新たに保育士を雇用することは現在のところ考えておりません。


 4点目の苦情処理の対応につきましては、紋別市児童福祉施設に関する苦情解決取扱要綱を定め、各保育所に苦情解決責任者及び受付担当者を置くとともに、利用者の立場に配慮した適切な対応を行うため、紋別市民生委員・児童委員連絡協議会から推薦をいただいた方々に第三者委員を委嘱し、苦情の解決に当たっております。


 なお、通常の苦情の申し出につきましては、各施設の受付担当者または第三者委員が直接受け付けすることができるものでありますが、さきの紋別保育所における保育士の不適切な保育指導に関しましては、保護者から市担当部局による調査の依頼が強くありましたので対応したところであります。


 5点目のみなし寡婦控除につきましては、本市において制度の適用は行っておりません。


 新聞報道では婚姻歴のないひとり親家庭に対しても税法上の寡婦控除をみなし適用し、保育料や公営住宅の家賃などを軽減する自治体もありますことから、国及び道内各市の対応状況について注視してまいります。


 <再質問>

○野村淳一議員
 保育の問題であります。
 指定管理の問題について教えてください。

 今、市長の答弁では、第5次行政改革の中で、民間にできるものは民間にという形で、方針上そうなっているという話でした。

 改めて聞きますが、紋別市の保育所を指定管理にする、行政改革にそう載っているわけですから、なぜその行政改革にそれが載っているのか、保育所を指定管理にするのか、もう一度教えてください。

○内田 誠児童家庭課長
 先ほど市長が答弁したとおりでございますが、民間にお願いできる業務については民間にを基本に取り組んできたところであり、住民サービス等の向上と基本方針に基づき運営を民間事業者にお願いするものでございますが、保育所におきましては、少子化の影響により出生率等から入所児童、対象児童数については定員割れをしている状況下にあるものの、女性の社会進出や経済状況による共働き世帯の増加、核家族化等の流れの中で保育所の入所率は横ばい状況にあり、子育てをしている親の社会環境の変化により保育のニーズも多様化している状況にあります。

 このようなことから、保育サービスの質を確保しながら柔軟に対応していくには民間活力の導入が必要であると思います。

 官では限界のある延長保育や一時預かり、休日保育、さらには病後児保育などの保育サービスの向上、民ならではの発想、独自教育などの事業展開が可能になるのではないかと考えてございます。

○野村淳一議員
 指定管理する、その理由の中に重要な言葉が抜けているんです。

 今回、どうしたんですか、前も、部長ですが、議論したときにこうおっしゃったんです。

 指定管理にする理由は住民サービスの向上と経費の削減なんだと、こうおっしゃったんです。間違いありませんか。

○佐藤久祐保健福祉部長
 お答えします。野村議員のご質問の件でございますけれども、まず経費の削減の部分も当然ございますが、地域住民のサービスの向上というものが大前提でございます。

 それで、紋別市の行政改革につきましては、行政コストの削減というものも柱でございますけれども、民間にできるものは民間に移譲していこうというような大前提で今まで進んできてございます。

 それで、この問題、あるいは除雪等についても民間移管をしていくということで、民間の力をおかりしながら保育の質を落とさないでいけるのが現在の手法というふうに考えてございます。

○野村淳一議員
 もともとこの問題が出てきたのは、行政改革のプランの中で出てきたんです。何が問題かと言ったら、行政改革ですよ。経費を削減することが最大の課題として、ここに公立保育所の民間移管と、それで指定管理が出てきたんです。

 例えば聞きますけども、私が質問して初めて分かったんですけど、この間、紋別保育所を27年に指定管理し、次いで渚滑保育所も指定管理にし、みどり保育所は公立で残すんだと、こういう話をされました。

 いったいこれは誰がどこで決めているんですか。教えてください。

○佐藤久祐保健福祉部長
 それにつきましては、庁内で検討を重ねて決定をしたということでございます。

○野村淳一議員
 保育の問題というのは極めて重要なことですし、市民のこれからの問題でも、子育ての問題でも重要な問題なんですよ。

 保育所はいったいどういう運営になるのか、だれが責任を持つのか。これは全市民的な問題じゃないんですが。

 例えばそういう方向を出すんだったら、紋別市の保育ビジョンを検討する、あるいはその策定委員会、検討委員会、あり方懇談会、学識経験者あるいは一般市民を含めて、紋別の保育のあり方を検討する。

 その上で、どういう子育てをしていくのか、その中で保育はどうすべきか、保育行政はどうすのか。そのために、じゃあ形態はどうするのか。そうやって市民の中で議論する、その中で出されてくるもんじゃないんですか。

 どこの保育所を指定管理にし、どこを民間で認定し、ここは公立で残す、こんなもんを勝手に決められて、勝手ですよ、市民から見れば。

 突然紋別保育所が指定管理になるんだと言われているのと同じじゃありませんか。これが市民本位の行政と言えますか。もう一度教えてください。

○佐藤久祐保健福祉部長
 今の野村議員さんのご質問でございますけれども、私ども唐突にこの問題を出したわけではございません。

 当然、保育に欠けることのないような質の確保については、十分に民間の事業所でもできるというような前提でお話を進めさせていただきました。

 また、今月中に開催予定であります子ども・子育て会議の中でもその理解を進めていけるというような形で提案をしながら協議をしていきたいというふうに考えております。

○野村淳一議員
 そうであるなら、この保育所のあり方を子ども・子育て会議に諮問すればいいじゃないですか、いかがですか。

○佐藤久祐保健福祉部長
 子ども・子育て会議の中で、当然市町村事業という形でいろいろと皆様に、委員の方々にご説明をしなければなりませんので、その中で理解を得ていきたいというふうに考えております。

○野村淳一議員
 理解を得るということは、ちゃんと協議をし、変更する可能性もあるというふうに理解してよろしいですか。もう一回。

○佐藤久祐保健福祉部長
 協議を進めていくということでございますので、その中身については今どのようになるかをお答えはできません。

○野村淳一議員
 私は、その保育行政については本当にやっぱり市民的な議論が必要だということは改めて強調しておきたいと思います。

 住民にとってみれば、保護者にとってみれば、自分の子どもを預ける保育所ですよ。どうなるかわからない。それが27年にこうなるんだと言われでも、不安ですよ。これ、どうなるのか。

 こういう進め方は私は理解できません。私は指定管理の方向については厳しく指摘をし、反対したいと思います。

 その上で、苦情の問題でお聞きします。

 さきの紋別保育所の事案について、オホーツク総合振興局からこの苦情の解決について指導監査がありませんでしたか。

○内田 誠児童家庭課長
 指導監査で、苦情処理の対応について指導を受けているところでございます。

○野村淳一議員
 内容を教えてください。

(休憩)

○内田 誠児童家庭課長
 失礼しました。道からの改善する事項につきましては、苦情解決の仕組みについて苦情取扱要綱を定めているが、要綱通りに処理されていないので、速やかに当要綱に基づき苦情解決に当たり、今後苦情解決体制が有効に機能するように努めるようにということでご指導を受けたところでございます。

○野村淳一議員
 苦情解決取扱要綱に定めがある通り、それが運用されていなかったという指摘なんです。

 いわゆる第三者委員の設置を含めて、それはどうなんですか。されているんですか。されていないんですか。この指摘についてはどのように認識を持っているんですか。

○内田 誠児童家庭課長
 先ほど市長が答弁した通り、取扱要綱を定め、紋別市民生委員・児童委員連絡協議会のほうからご推薦をいただき、第三者委員を委嘱している状況でございます。

○野村淳一議員
 もう時間もありませんから最後にします。

 オホーツク総合振興局からもこういう指導監査が来ています。実際はこの苦情解決処理というのが機能していないという指導だったと思います。

 苦情というのはいろいろあります。しかし、それは苦情を受けて、それを真摯に受け止めて、そしてそれを保育行政に返していく、それがよりよい保育をしていく基本なんだということで、しっかりと苦情を受け止めて、それを公正公平に解決するということはこれからも重要なことです。ぜひこれは肝に銘じて進めていただきたいと思います。

 以上で終わります。