2018年4月21日土曜日

「辺野古ゲート前の人びと」

 先日、紋別市郷土博物館で「雀の涙舎」主催による映画「辺野古ゲート前の人びと~なぜ、ここに座り続けるのか」を観てきました。

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 「辺野古ゲート前」とは、沖縄の辺野古新基地建設現場のことです。

 そこに、新基地建設に反対する沖縄県民が座り込みを続けているのです。

 来る日も来る日も座り込み続ける彼ら。

 まさに、なぜ、ここに座り続けるのか、その核心がドキュメンタリーとして映し出されるのです。

 「えっ、そうなの。そうだったんだ」ー私は、今までの自分の考えを変えさせられました。

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 そこに座っているのは、ごく普通のおじさんとおばさんたち。

 工事用のトラックを阻止しようとゲート前に座りこみます。そこに警察機動隊が登場します。

 そして、ひとりひとりごぼう抜きにします。

 まさに、暴力的に。

 それでもひるむことなく次の日も次の日も座り込み続けます。

 そして、また機動隊が…

 おじさん、おばさんはトラックの運転手に語りかけます。

 「オジイ、オバアが生き残ったからあんたたちがいるんだよ」「基地ができたら戦争が来るよ。子どもたちに戦争を残せないよね」「あんたも一緒に基地を止めよう」と。

 ゲート前の日よけテントには、その日集まったオジイとオバアがいっぱいです。

 朝3時から準備をするといいます。お弁当を作るのです。

 そうです。ここではみんなで食事をし、歌を歌い、馬鹿話に興じながら楽しく座り込んでいるのです。

 「楽しくないと続かないからね」と話します。

 次の排除が始まるまでの間、さんしんや替え歌、踊りが厳しい時間の中で、心安らぐひと時を生み出します。

 こんな普通の沖縄のオジイとオバアが座り込んでいたなんて、知らなかった。こんなにも楽しく、生き生きと座り込んでいたなんて、知らなかった。

 だからこそ、胸を打ちます。

 あの沖縄戦での壮絶な経験が、彼らを突き動かしています。

 沖縄線での悲惨な体験を語るオジイとオバアの姿は、どの話よりも強烈に胸に響きます。

 「子や孫に同じ思いをさせたくない」-その思いが、ここに座らせているのです。

 一部に、金をもらって座り込んでいるなどと揶揄する声もあります。

 でも、真実はここにあります。

 辺野古に基地はいらない。沖縄に基地はいらない。

 このまっすぐな叫びを、私もまっすぐに受け止めたい。