2018年11月3日土曜日

「障害福祉」「成年後見センター」~名寄市を視察

 名寄市では「障害者福祉」と「成年後見センター」について視察してきました。

 障害者福祉では、特に「就労支援」と「名寄市手話条例」についてお話を伺いました。

 紋別市と同じ人口規模の街ですが、障害者福祉では一歩も二歩も前に進んでいます。(医療もそうですが…)

 特に障害者の就労支援では、7つの法人で就労継続支援A型が1か所、B型が12カ所、就労移行が2か所と充実しています。



 そこで就労している障害者は150人程度になると言います。それでも「まだ足りない」とも言います。

 パンや豆腐・チーズの製造、清掃や食堂、農作業や除雪など、作業も多彩です。今度、パソコン業務専門の事業所も開設されるといいます。

 障害者が、それぞれの特性と個性に応じて職種を選べる環境はうらやましい限りです。

 同時に、一般就労にも力を入れており、年間10人程度の一般雇用が出来ているといいます。それを支え支援するために、名寄職親会などが独自に「ジョブコーチ養成講座」も開催しています。

 「名寄手話条例」は、地元の手話サークルからの養成もあり、議員提案で成立したといいます。

 やはり、住民からの働きかけが重要なのだと感じました。

 また、障害の理解啓発のために、「アール・ブリュット展」や「市民向け研修会」の開催なども行っています。

 それにしても、これらの施策。一朝一夕にできるものではありません。民間の法人も含めた、長年の取り組みがあったればこそです。

 大いに刺激を受けました。

 名寄市の「成年後見センター」は、社協に委託し、この1月に開設されました。

「成年後見センター」が入る名寄市総合福祉センター


 開設までに、「検討会」6回、「職員向け勉強会」8回、「市民向け研修会」を開催したといいます。

 何より、成年後見の意味と役割を、関係者がしっかり認識することが大事だといいます。

 紋別市でも現在、センター設立に向けて準備が進められていますが、なかなか苦労している状況のようです。

 確かに、成年後見の意義とセンターの必要性を、しっかり学ぶことが必要なんですね。

 それにしても、これらすべての内容を説明してくれた柴野主幹の知識量には驚きました。話は、冷静で淡々としているのですが、その底にある障害者への思いやりと仕事への情熱を感じました。

 市役所を後にして、「社会福祉法人なよろ陽だまりの会」が運営する就労継続B型事業所「喫茶陽だまり」で、オムカレーをおいしくいただきました。
  


2018年11月2日金曜日

「開業医誘致制度」~士別市・稚内市を視察

 10月24日から士別市、名寄市、そして稚内市と視察に行ってきました。

 士別市と稚内市は同じテーマーー「開業誘致制度」についてです。

 この制度は、開業医を市外から誘致するために助成金を支給するというもので、両市ともすでに実績をあげています。

 紋別市でも広域紋別病院の医師確保とともに、地域医療を支える開業医の減少と高齢化は大きな課題となっています。

 その開業医をどうやって誘致しているのか、両市の取り組みをぜひ知りたくてお邪魔しました。

 この制度を全国で最初に手掛けたのが稚内市で、次いで実施たのが士別市です。日程の関係上、まずは士別市から訪ねました。

 士別市が「開業医誘致制度」を策定したのは7年前。

 当時、開業医は4医院しかなく、センター病院である士別市立病院に患者も救急も集中し、医師の負担がピークに達してました。

 しかも、医師の高齢化でさらに開業医が減る事態となっていたのです。

 このままでは医療は成り立たないと、稚内市の実践をもとに策定されたのが「士別市開業医誘致条例」でした。

 制度の内容は、市内に10年以上開業することを条件に、クリニック開業に係る土地取得、建設、設備などの費用の一部を助成するというもので、総額最大4000万円程度の助成となります。

 この制度を実施した結果、2つの内科のクリニックが開院し、来年には整形外科のクリニックも開院する予定だといいます。

 確かに安い助成額ではありません。

 「でも」と士別市の担当者は「今では医師一人招へいするのに年間2000万円程度の給与が必要です。そう考えたら、この地域にずっと開業してくれる医師が増えることは決して無駄ではありません。住民の健康と安心をつくるうえで、十分役立つ施策だと思っています」と話されました。

 ついでお邪魔した稚内市でも、この開業医誘致制度をつくった動機は同じです。一次医療を支える開業医の高齢化と減少。その危機感から、この制度が生まれました。

 とはいえ、全国で初めての制度だけに、庁内にプロジェクトチームをつくり、検討を重ねたといいます。

 でもなぜ、市立稚内病院の医師誘致ではなく、開業医誘致なのか。

 身近なかかりつけ医=開業医を増やすことで、適切な医療を提供できる。そして、一次医療と二次医療の役割を明確にすることで、地域全体の医療と住民の健康を向上すること、拡充することができる。ーー稚内市の挑戦がスタートしたのが平成18年4月でした。

 それからこれまで、すでにこの制度を活用して5つのクリニックが誕生しています。




 その内容も多彩で、内科はもちろん、整形外科、小児科、耳鼻咽喉科と、市民にとって身近なかかりつけ医として利用されています。

 その一つ、小児科のクリニックを訪ねました。



 名寄市でも、この「開業医誘致制度」を来年度から実施する計画だといいます。

 紋別市でも、地域医療を土台で支える身近な開業医の体制をしっかり支え、強化することが必要です。

 そのための具体的な施策が、今こそ必要なのだと、強く感じた視察でした。

 


 

2018年11月1日木曜日

川汲(かっくみ)アールブリュット美術館

 先日、津別町にある「川汲(かっくみ)アールブリュット美術館」を訪ねてきました。





 「アールブリュット」とは、フランス語で「生(き)の芸術」を意味するもので、専門的な美術教育を受けていない人が、心に浮かぶものをありのままに表現したアートを指すものですが、日本では主に知的障害者や精神障害者による芸術を指すことが多いとされています。

 私もかねてから、このアールブリュットには関心があり、当別町の「かたるべの森美術館」など、幾度か道内の他の美術館や展覧会に足を運んでいました。

 それが、こんな近くに美術館があるなんて知りませんでした。

 実は、この美術館、私は実行委員長を務める「柳家さん喬紋別落語会」のメンバーで、美幌町在住のご夫婦が中心に運営しているのです。

 しかも、それを知ったのがついこの間。ということで、さっそくお邪魔しました。

 広いガーデンの中にミニ図書館や集会所などが配置され、その一角に美術館がありました。

 どれも障害者が心のまま描いた作品です。そのほとんどが題名すらありません。何を描こうとしているのかもわからないものもあります。

 でも、言葉ではなかなか表現しきれない思いを、画用紙に思い切り描き殴っています。

 自分の気持ちを思いっきり表現しているのです。

 だからこそ、じっとその絵を見ていると、なんとなく引き込まれていく気がします。

 この美術館のご主人。設計士の資格を持ちながら社会福祉士としても活動し、介護技術の著書もある方です。

 話もまた楽しく、興味深く、時間を忘れました。

 残念ながら、9月いっぱいで今年の営業は終わりました。来年は5月から。興味のある方は、ぜひ。

 紋別市でも、このような美術展を開催したいものです。

コムケ湖の環境保全とラムサール登録へ~2018年第2回定例市議会一般質問③

3、自然環境の保全について
①コムケ湖のラムサール条約登録について
②自然環境保全に向けた環境調査について


コムケ湖のワタスゲの群落

〇野村淳一議員
 最後に、自然環境の保全について質問いたします。

 1つは、コムケ湖のラムサール条約への登録についてです。

 紋別市は、平成25年度に作成した紋別市環境基本計画で、コムケ湖について、関係各団体の協力のもとにラムサール条約登録を推進すると述べています。

 宮川市長も平成25年の市政執行方針でコムケ湖のラムサール条約の登録について、産業や観光など地域の活性化に結びつけるワイズユースの視点に立ち、関係者のご意見を十分お聞きしながら、地域総意の取り組みとなるよう努めてまいりますと述べています。

 しかし、それ以降、市長の市政執行方針からこのラムサールの言葉は消えてしまいました。

 コムケ湖には、270種を超える野鳥が飛来し、生息し、50種を超える花々が咲き競う紛れもなく全国的にも価値のある貴重な湖であり、湿原です。しかし、その資源は年々変化し、減少、後退しています。

 今こそ、本格的な調査と保全に向けた取り組みが必要であり、ラムサール条約の登録に向けた行動が必要なのです。

 ラムサールへの登録は、それ自体紛れもなく新たな付加価値となり、観光につながり、交流人口の増大につながるものです。根室市のラムサール登録湿地、風蓮湖、春国岱を中心にした世界的な野鳥観光の急増がよい例です。

 そこで、ラムサール条約の登録に向けての現状と認識についてお聞きするとともに、今後どう取り組みを進めるのかお尋ねするものです。

 また、コムケ湖周辺の環境保全について、どのような認識をお持ちか、今後の取組方向とあわせお聞きします。

 言うまでもなく、紋別の豊かな自然環境は、かけがえのない財産です。流氷をはじめその雄大で生命力にあふれた美しい自然は、多くの観光客を魅了します。だからこそ、しっかり守り、大切にしたいものです。

 しかし現在、コムケ湖とオムサロを含めた原生花園では、牧草などの輸入で植生の維持が困難になりつつあります。一方海岸線では、砂浜の侵食で海浜植物の減少・後退が著しい状況にあります。

 市民グループのコムケの会などが自主的に木道を整備したりと環境の保全と自然に親しむ取り組みを続けていますが、それだけでは到底限界があります。

コムケの会が自主的につくった木道


 今必要なのは、自然環境の保全に向けた本格的な調査とその体制づくりです。

 紋別市として、現在の自然環境に対する認識とその対応をお聞きするとともに、改めて自然環境の実態調査が今こそ必要と考えるものですが、いかがお考えかお聞かせください。

【 答弁 】

○宮川良一紋別市長
  次に、自然環境の保全についてであります。

 1点目のコムケ湖のラムサール条約登録につきましては、環境の保全や観光資源としての効果が期待される一方、コムケ湖周辺で生業している方々の生産活動への懸念などさまざまなご意見があり、これらの意見は公平な視点で十分に尊重し配慮されなければならないものであります。

 ラムサール条約の登録に向けては、地元の利害関係者の合意形成が大前提であり、関係者の考え方に隔たりが見られる現状において手続を進めることは難しい状況にあると認識しており、引き続き関係団体等のご意見を伺ってまいります。

 また、コムケ湖及びその周辺地域は、豊かな自然環境と活発な経済活動が共存する場として後世へ引き続いていくことが大切であると考えており、今後とも地域住民の皆様のご理解やご協力はもとより、国や北海道、コムケの会などの環境保護に取り組む団体、農協や漁協、産業界など各方面の関係機関との連携を図りながら、コムケ湖や周辺環境の整備、維持、保全に取り組んでまいります。

 2点目の自然環境保全に向けた環境調査につきましては、自然環境は多岐にわたりますことから、実態を把握している水環境についての認識となりますが、河川においてはおおむね良好な水質を維持しており、コムケ湖及びシブノツナイ湖においては富栄養化が進行していることから、今後も観察が必要な状況にあります。

 対応については、富栄養化の一因となる生活排水対策を継続して実施しているところであり、水環境の水質監視を含め、今後も継続して実施してまいります。

 自然環境保全施策を展開する上では実態調査が必要となりますが、保全する自然環境の対象とその保全方針により、調査主眼や手法などが異なることから、市全域を対象とした総合的な調査については、今後の研究課題とさせていただきます。

【 再質問 】

○野村淳一議員
 自然環境の問題について、ラムサールについてお聞きします。

 確かに、産業界を含めて利害関係者がたくさんいらっしゃるので簡単には進みません。無理やり進む話でももちろんありません。時間がかかるものなのかもしれません。

 改めてお聞きしますが、紋別市としてはコムケ湖をラムサール登録湿地にするということでの考え方は変わらないんですね、その方向性は。それをまず確認させてください。

○富樫豪志企画調整課長
 お答えいたします。
 ラムサール条約の登録に向けては、地元の合意形成が大前提であるということ、そういった部分で、さまざまな団体の方々がさまざまな立場から多様な意見をお持ちになっております。

 私ども市といたしましては、そういったご意見を公平な視点で伺いながら、今後どうあるべきかという部分を検討していくという立場で変わっておりません。
以上でございます。

○野村淳一議員
 確かにそうなんです。ただ、平成24年4定、私の質問に市長は当時こう答えてるんです。関係団体との協議を深めながら、合意形成に向けて取り組んでまいります。合意形成に向けて取り組んでまいりますと。

 これは、ラムサール登録に向けて、合意形成に向けて取り組むと。ここでは明確に、ラムサール登録に向けての合意形成というふうにはっきり打ち出してると思うんですが、その認識で変わらないかとお示しを。

○富樫豪志企画調整課長
 繰り返しになるかもしれませんが、各団体のご意見というのは尊重されるべきものであって、団体の犠牲の上にワイズユースというものが成り立つというものではないというふうに考えておりますので、引き続き関係団体のご意見などを伺ってまいりたいと考えております。

○野村淳一議員
 わかりました。もちろんそれはそのとおりなんです。ただ、どこを向かってやるかということも重要だと思ってるので、繰り返し質問したということです。

 貴重な湿原です。どう守るか、後世に引き継ぐという意味では非常に重要な意味を持つと私は思っています。

 この北海道のオホーツク沿岸は、浜頓別のクッチャロ湖から網走の濤沸湖、それから尾岱沼、そして風蓮湖、そして釧路湿原と、全部ラムサール登録。まさにラムサール街道なんです。

 ここにコムケ湖が加われば、世界的にこんなところないんですもん。すごい価値のある地域だなあと、非常に夢も私は持ってますから。ぜひそういうことも含めてお願いしたいと思います。

 それから、自然環境の問題についてです。
ちょっとお聞かせいただきたいんですけど、例えば自然環境調査をするとしたら、どこの部が、どこの課が担当するのか、それだけちょっと教えてください。

○清水博昭環境生活課長
 お答えいたします。
 自然環境については、現在特に所管部局はない状況にございまして、先ほどもお話ございましたラムサールの部分について言えば環境基本計画策定当初、その環境基本計画に基づく施策として、企画調整課として取り組んでいくとして位置づけられたものでございます。
以上でございます。

○野村淳一議員
 いいんです、ラムサールはそうでしょう。

 だから、その自然環境調査をする、実態調査をするということになれば、さっきの答弁ではこれから全体になるので研究課題だとおっしゃったけど、だからそういうのも研究するのも、何をするにしても、どこの課が責任を持つのかということを教えていただきたいんです。

○佐藤久祐総務部長
 お答えをいたします。
 事務の所管の問題にも絡んでまいります。そういうことでございますので、私どもといたしましては、今清水環境生活課長が言ったとおり、水環境はこういう形ということで、今分かれておりますので、その辺は今後に向けて、事務の再編も含めまして検討してまいりたいと考えております。

○野村淳一議員
 紋別の自然環境に関係する取り組みはそこにあるような気がしてならないんです。

 コムケの会が、ワタスゲのところにも木道をつくりたいと思って市に問い合わせ行きます。どこに行っていいかわかんないんです。あそこへ行ったらここへ行け、ここへ行ったらあそこへ行けって。なかなか前に進まないんです。

 本当に、今紋別の自然環境、これから生かしていただきたい。

 ワタスゲがこれからすごく花咲くんです。インスタ映えするんです。最高の場所ですから。秋はサンゴソウ、これまたコムケの会が木道をつくってそこに行ったらインスタ映えするんです。いいですよ。だから、こういうことを含めてちゃんと管理をし、あるいは保全し、一緒になってやっていく部を、担当をちゃんとつくっていただきたい。まずこれを言っておきたい。

 最後になります。時間がありません。自然環境の関係で、今言った野鳥の問題、それから草花言いました。野生動物もそうなんです。

 実は熊の問題なんですが、今紋別公園で熊の出没云々かんぬんと言われています。人間の生ごみにも何か興味を持ってるということですから、非常に危険だなあと思っていますが、市民も不安を持ってます。正確な情報が必要だというふうに思います。

 ご答弁できればしていただきたいんですが、今の現状の認識と、対応、対策がもしあれば教えていただきたいんですが。これを最後の質問にします。

○徳正修一産業部長
 お答えをいたします。
 熊の足跡がごみステーション、個人のごみ箱なんですけども、メッシュで既成のごみ箱。上がふたが開くような形になってるもの。その上のふたに前足が乗っかったような足跡がありました。

 また、その下、アスファルトですけれども、後ろ足の足跡も見つかりました。

 そこで、見つかったのが6月6日でしたから、すぐ広報を出して注意喚起を行いました。紋別公園に隣接する潮見町5丁目の民家の前だということで、広報を出して周知をするとともに、紋別公園の入り口等の通行をとめ、進入禁止ということで、中に入らないような対策もあわせて行いました。

 また、猟友会とも相談をいたしまして、これまで2回熊のふんが発見されたということで、箱わなも仕掛けて、ただこれは大山の、紋別公園内ではなくて、大山の中のほうに仕掛けておりました。

 ただ今回は、生ごみのごみステーションのほうに出てきたということもありまして、紋別公園に立ち入らないような措置をした上で紋別公園の中に箱わなを設置をし、現在餌も入れて、わなの供用を開始をしているところです。

 また、知床財団というエキスパートのところとも相談をさせていただきまして、近々現地を見て、現地にあわせた対応策ということも検討していきたいというふうに考えております。
以上です。


 

地域医療の充実の為に~2018年第2回定例市議会一般質問②

2、地域医療について
 ①広域紋別病院について
 ②休日夜間急病センターについて
 ③開業医誘致制度について
 ④医療と介護の連携について




〇野村淳一
 次に、地域医療について何点か質問します。

 まず、広域紋別病院についてですが、今年度紋別市は企業団負担金として、総額5億5,400万円を支出しています。

 特に拡大分として、昨年より1億円余り増額しています。

 もちろん公立病院として住民の健康と命を守る立場から、医師が不足する中、不採算部門も担っているもとで赤字が発生することはやむを得ないと考えるものです。その分を一定紋別市が負担することもやむを得ないと考えます。

 もちろんそのためには、病院側の経営努力が前提であり、それらの情報がきちんと公開され、そのもとでの市民の合意が重要であることは言うまでもありません。

 その意味でお聞きしますが、今回の企業団への負担金の内容とその根拠、そして今後の見通しとその考え方についてお尋ねするものです。

 今議会に、休日夜間急病センターのセンター長が市の職員として配置される条例案が提案されております。

 急病センターの充実は誰もが望むものですが、今回の対応によって何が変わるのか、どんな役割を担うのか、さらに紋別の地域医療とのかかわりではどうなのか、広域紋別病院との関連も含め、それぞれお聞きするものです。

 地域の命は地域で守る。そのためには、やはり医師の確保が欠かせません。私はこの間、医師確保のために医学生への奨学金制度の創設を訴えてきましたし、その必要性は今も感じています。

 一方で、地域医療の充実のため、医師確保の一助としてクリニックの開業資金を助成する開業医誘致制度を実施している市が道内にもあり、成果を上げています。

 特に稚内市は、小児科、内科、耳鼻咽喉科など5つのクリニックがこの開業医誘致制度で開院しています。名寄市では、地元医師会がこの開業医誘致制度をつくるよう市に要請したとも聞いています。

 紋別市も全く可能性がないまちではないと考えます。開業医誘致制度、検討に値する施策と考えますが、いかがお考えか見解を伺うものです。

 少子高齢社会を迎え、地域医療を取り巻く環境は、これからも大きく変化していくでしょうし、その変化に応じたシステムを整備することが求められるでしょう。

 高齢化のもと、入退院時における医療と介護のネットワーク、さらに家族との連携・協議が大切になっています。

 高齢者が住みなれた地域で最後まで自分らしく暮らすためにも、医療と介護の円滑な連携は不可欠です。それらに向けた取り組みについて、現状と今後の方向についてお聞きするものです。

〇宮川良一紋別市長
 次に、地域医療についてであります。
 1点目の広域紋別病院につきましては、企業団負担金を拡大した理由と内容につきましては、さきに阿部徹議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。

《 阿部徹議員への宮川市長の答弁
「市の財政負担の私の見解につきましては、平成30年度予 算の編成に当たり、企業長より基金延命のための基準外繰出しを要請された際、基準内繰出しについては企業債元利償還金の交付税算入額と繰出基準額との差額2,800万円を増額し、基準外繰出しについては企業団の経営改善努力によって解消された赤字相当額を新たに繰り出すことで合意し、本年度においては委託料など経費縮減5,200万円、診療報酬請求書の精査による増収2,000万円など約1億円を措置したところであります。この結果、企業団の収支不足は前年の9億2,400万円から8億円まで減少したところであります

 今後の影響につきましては、市立病院を設置する人口3万人以下の市における病院事業への実繰出額から交付税算入額を除いた額は平成28年度の実績となりますが、根室市が12億5,000万円、士別市が8億5,000万円などで、基準額以下の繰り出しの砂川市と本市を除いた10市の平均繰出額は5億2,000万円となっております。本市におきましても、広域紋別病院に対する基金枯渇後の繰り出しは、この平均額をやや上回ることとなる見通しであり、こうした多額の財政負担が発生していることは、不採算医療や政策医療を実施しなければならない公的病院の構造的な問題であり、国に恒久的な財政措置を要望してまいります。


 また、企業団とともに医師招致活動をさらに推進し、医師を常勤化することにより外来診療で病気を発見し、手術、入院、退院と地域で完結できる医療提供体制を築き上げることにより収益の増加を図るなど、将来の本市財政への影響を極力軽減できるよう努めてまいります。」 》


 負担金を拡大した根拠は、議員ご指摘のとおり、病院設置自治体においては住民の命と健康を守るため実施している不採算医療や政策医療など病院の責めによらない赤字を一定程度補填する必要があると認識しているためであります。

 しかし、漫然と発生する赤字の補填を市が続けても、市の負担だけが増え、赤字体質の改善は進まないことから、企業団に対して主体的に経営改善を強く求め、改善相当額と同額を市が負担金として支出することで、企業長と合意したものであります。

 今後の見通しにつきましては、本年度予算編成後に実施した入札においても複数社による競争入札の結果、既に2,300万円ほどの入札減が発生していることや、診療報酬の過誤請求や請求漏れについて、医師や事務職員が具体的な目標を持って解消に取り組んでいるなど、さらなる増収対策を進めたと伺っており、今年度の拡大した負担金1億円に、これらの取り組みによる改善効果額を上積みし、来年度の負担金とする予定であります。

 2点目の休日夜間急病センター長につきましては、さきの第1回定例会で議員のご質問にお答えいたしましたとおり、休日夜間急病センター長兼保健センター長として7月より勤務していただく予定であります。

 業務内容は、保健センター長としては医師の観点から病気予防への対策を、休日夜間急病センター長としては診療業務のほか、管理運営を含めた診療体制の強化を図るとともに、これからの地域医療の方向性を示す中心的な役割も担っていただきます。

 また、前任地である鹿児島大学や奄美大島の医療関係者とのネットワークを活用しながら、最重要課題である広域紋別病院の医師確保も担うため、診療業務に限定した委託医師ではなく、医療全般に係る幅広い業務について責任を持って対応していただくため、市職員として採用するものであります。

 3点目の開業医誘致制度につきましては、現在道内で同制度の運用をしている4市のうち、稚内市では制度を開始した平成18年から昨年までの間で5件、士別市では平成23年から現在まで2件の利用があり、新たに平成31年5月の開業を目指して1件の利用申込みがあると聞いております。

 本市の地域医療を維持していくためには、1次医療機関と2次医療機関がそれぞれの役割を果たし、補完し合う医療提供体制が重要と考えております。

 そのため、今後の高齢化に伴う1次医療の機能低下や在宅医療を担うかかりつけ医の不足が懸念されていることから、1次医療機関の充実に向け、紋別医師会からのご意見を伺ってまいりたいと考えております。

 4点目の医療と介護の連携につきましては、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が医療機関等におけるカンファレンスなどに参加し、支援者情報の共有を行いながら、医療と介護が一体的に提供できるよう取り組んでおります。

 また、本年4月からは医療機関との連携に積極的に取り組む居宅介護支援事業所には、入退院時連携に係る評価として反映されることから、これまで以上に連携が進むことを期待しているところであります。

 今後の方向性といたしましては、地域包括支援センターと市が中心となり多職種協働による地域ケア会議の充実強化を図ることで、要支援者にとってより一層効果的なケアの提供に努めてまいります。

《 再質問 》

〇野村淳一
 地域医療についてお聞かせください。
 きのうも、広域紋別病院のいわゆる赤字の問題について議論がありました。

 不採算部門、それから政策的医療にかかわる部門、3億5,000万円程度でしたか、それに病院そのものが経営努力をした分1億数千万円。市長も言われましたが、それに今年はさらに幾らかプラスされるということだと思います。

 私は、これは大筋それで、そのことに対しては異論はありません。今の医療機能を維持していくためにはやむを得ない状況にあるというふうに思っています。

 ただ、紋別は基金があるんです。これは、あと5年、6年で枯渇するとかいいますが、でもまた基金があるんです。なので、今市長のおっしゃったような取り組みを市としても行いながら、基金をあと1年、5年、10年と先延ばししながら、その間で医師を確保し、そして広域紋別病院の機能を充実させ、あるいは制度、仕組みを改変し、そういう形で猶予を持ちながら医療を維持していく、広域紋別病院を維持していくと。その可能性は紋別にあるんだと思っています。

 そういう意味では、私は余り絶望していないので、ぜひ病院側と共同歩調をとりながら取り組みを進めていただきたいというふうに思うんですが、ただ市民の目から見ると、やっぱり9億円だ、8億円だの赤字というのが表に出てくるんです。

 それで基金がこれしかないとなれば、今後どうなるんだという不安がやっぱり先に募るんです。

 今おっしゃったような、市が考えているような考え方、あるいは病院が努力している方向性、これらをちゃんと市民に情報を公開し説明する、そういうことが必要ですし、そうして市民と一緒になって病院を維持していくという取り組みがいよいよ必要になってると思うんです。広報などを活用することも重要だと思います。その点についてはいかがですか。

○西田尚市広域病院連携推進室参事
 お答えいたします。
 今質問のありました広報等の活用等でございますけれども、企業団におきましても、市民に対しまして、年に2回企業団議会を開催しておりまして、今言われました、昨年からコンサル等を病院のほうも入れまして、病院の企業努力ということで、今回1億円ほどの拡大分、市からいただいております。

 そういう部分につきましても、企業団議会等で周知をしている部分もございます。

 市も、市議会も含めまして企業団とお互い連携をとって周知のほう行ってまいりたいというふうに思います。
以上でございます。

○野村淳一
 市民は、やっぱりそういう意味では前向きに考えてるんだと思うんです。だんだんだんだん入院患者が増えて、外来もずっと横ばいだということですから、だんだん病院に対する信頼、そしてその役割もしっかり定着してきていると思うんで、そういう意味ではもっともっと情報をいろんな形で公開するような取り組みをしていくようにしてください。よろしくお願いしたいと思います。

 あとは、時間がありませんので、開業医誘致制度についてちょっとお聞きします。

 さっきも市長の答弁もありましたが、一定成果が上がってる自治体が多いんです。1次医療の充実、かかりつけ医の確保という意味では非常に意味があるものです。

 紋別も、紋別医師会の意見を伺っていきたいという方向だというふうに思いました。この問題について、もうちょっと積極的な取り組みが必要だと思いますし、先進的なところの取り組みをしっかりと学ぶことも必要ではないのかなあと思っています。

 かつて紋別にも、紋別で開業したいという医者がいて、土地を物色したけどなかなかうまくいかなかったという話もかつて聞いたことがあります。

 もしそういうときに、こういう制度があったらというふうに思ったりもしています。その辺について、もう一つ踏み込んだご答弁いただけませんか。

○大野貴光保健福祉部参事兼広域病院連携推進室参事
 お答えします。
 1次医療の役割というのは、今後の在宅医療とかの推進に向けては必要になってくるということは認識しております。

 今現在、いろんな、例えば議員さんからご提案いただいてました開業医誘致ですとか、以前、医師の修学資金の支援等ございますが、1次医療の関係ですので、医師会のほうとも相談しながら、どのような有効な方法があるか、手法があるかということを研究、そういうようなことを相談しながら1次医療の確保充実に努めてまいりたいなと考えてます。
以上でございます。

○野村淳一
 積極的な取り組みをお願いしたいと思います。

子育て支援に全力を~2018年第2回定例市議会一般質問①

1、子どもの貧困対策と子育て支援について
 ①生活保護・母子加算の削減について
 ②就学援助の新入学準備金の早期支給について
 ③高校生の入学準備金支給について
 ④保育料の多子軽減と保育士の養成について
 ⑤どさんこ・子育て特典制度について
 ⑥「子どもの生活実態調査」について

○野村淳一
 最初に、子供の貧困対策と子育て支援について質問いたします。

 生活保護基準が、この10月から3年間で段階的に、最大5%引き下げられることが決まりました。この引き下げは文字どおり社会保障費の抑制が狙いであり、これにより、国は160億円の削減を計画しています。

 今回の生活保護基準額の引き下げは、低所得者の消費水準が一層悪化していることを理由としています。しかし、それこそが安倍政権が景気は上向いてきているという言葉を皮肉にも政府みずからが否定したことにならざるを得ません。

 国民の暮らしが悪化したからといって、その都度生活保護基準額を引き下げていけば、政府が率先して貧困のスパイラルを生み出すことになるのです。

 今こそ、最後のセーフティーネットとして、生活保護制度の拡充こそ必要であり、何よりも生活保護の捕捉率を高める努力こそ重要なのではありませんか。

 さらに重大なのは、母子加算の額を最大で約2割引き下げ、ゼロ歳から2歳児までの児童養育加算も5,000円引き下げたことです。

 児童養育加算を高校生にも適用するとはいうものの、一方で最も苦しい子育て世帯への母子加算額を引き下げておいて、子育て応援などと述べる資格は安倍首相にないと言わざるを得ません。

 これら一連の生活保護基準額の削減について、国に対し計画の撤回を要請するよう求めるものであり、市長はどのような認識をお持ちなのか、見解をお聞きします。

 特に、生活保護利用者の子育て世帯における影響はどのようなものなのか、その内容と件数及び金額をお知らせください。

 生活保護基準額の引き下げは、医療、介護、障害福祉、教育、住宅政策など広く他の制度にも影響を及ぼします。特に子育て関連ではどのような状況が生まれ、どのような影響が出ると考えられるのかお聞きします。

 特に就学援助は、その基準が生活保護基準の1.3倍となっており、対象から除外されるなど影響が強く出る可能性があります。

 当然、子育て世帯に影響があってはならないし、出ないよう配慮することが必要です。紋別市として、どのように対応するのかお尋ねいたします。

 その就学援助についてですが、今年度から、中学校における新入学準備金の支給時期が2月に改善され、大変喜ばれています。

 そこで、小学校でも2月中には支給できるよう改めて求めるものですが、いかがでしょうか。

 参考までに、道内で入学前に支給している、または予定している市は幾つあるのかお知らせください。

 これら就学援助は、言うまでもなく小中学生の義務教育が対象になっています。しかし、その生徒の高校入学時にも同様に制服やかばん、さらに教科書代など一定の費用がかかるものの、就学援助の入学準備金のような制度はありません。
 
 それは、その世帯にとって大きな重荷になっていることは間違いないでしょう。

 これらを受け、子供の貧困対策の一つとして、就学援助制度の要件を満たす世帯を対象に、高校においても入学準備金制度を創設している自治体が増えてきています。恵庭市、北広島市、石狩市などがそうであり、北見市のように給付型の奨学金を支給している自治体も増えています。

 紋別市も、紋別高校の生徒に対し、学力向上やクラブ活動、市外からの生徒などに支援を実施しており、それら学生を励ましています。

 それらに加え、紋別も同様に子育て支援、子供の貧困対策の一つとして、保護者の経済的な負担軽減のため、就学援助制度の要件を満たす世帯を対象に、高校の入学準備金制度の創設を求めるものですが、いかがお考えかお尋ねするものです。

 次に、保育行政についてお聞きします。
 まず、保育料についてですが、特にお子さんを2人以上養育している多子世帯に対する保育料の軽減は極めて重要だと考えます。そこで、この多子世帯における保育料の軽減の実施状況はどのようなものか、まずお聞かせください。

 無償化に向けた政府の動きもあるようですが、子供の貧困対策、子育て支援策の一つとして、所得制限の縮小、撤廃など、多子世帯への保育料軽減策の対象拡大に向けた検討をすべきと考えますが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。

 次に、保育士の配置、確保についてです。
 現在、市内の保育所の保育士の充足率はどのような状況か、まずお知らせください。

 保育士不足が叫ばれて久しい中、保育士の確保に向けて紋別市としてはどのように対応しているのか、どのように取り組んでいるのかお聞かせください。

 市内のこども園などを含め、保育士は慢性的に不足していると考えます。それぞれの事業所の個別の努力にも限界があります。

 そこで、保育士を養成するため、保育士資格取得のための奨学金制度の創設はできないかと考えるものです。紋別市内で勤務すれば、奨学金は免除する。

 それは、保育士の養成確保とともに、若者の労働力と働きがいを地域で生かす道にもなるものだと考えます。市長の見解をお聞かせください。

 その上で、市立保育所と指定管理保育所との間に保育士の処遇、給与に違いがあるのかどうか、お聞きするものです。

 一昨年、紋別市はどさんこ・子育て特典制度を導入しました。

 子供と同伴で買い物や施設を利用した場合、協賛店からさまざまな特典サービスを受けられるもので、社会全体で子育てを応援する仕組みとして北海道が導入し全道で取り組まれている制度です。まさに、子育て世代にとってその特典やサービスが大きく役立っています。

 そこでまず、この制度の現在の取組状況をお聞きします。特典カードの配布方法と配布枚数、利用状況、周知についてそれぞれお聞かせください。

 この制度を生きたものにするためには、協賛店の拡大が何より重要です。紋別市内における協賛店の軒数とその募集の取り組みについてお尋ねするものです。

 現在、7人に1人が貧困状態にあると言われている子供の貧困。しかし、その実態は余りよくわかっていないのが現状です。

 昨年、北海道は子どもの生活実態調査をまとめ公表しました。ここにも、子供の貧困のありようが明確に示されておりました。

 紋別市は、ひとり親の子供が多いと言われています。それだけに、子供たちの生活実態を把握することが重要ですし、それなしに子育てへの支援策も見えてはきません。それだけに、紋別市として調査する必要性があり、緊急性があるのです。

 子供の真の生活状況を把握し、それに応じた子育て支援策を講じるためにも、紋別版の子どもの生活実態調査を実施するよう求めるものですが、いかがでしょうか。市長の見解をお尋ねします。

○宮川良一紋別市長
 それでは、野村議員のご質問にお答えいたします。

 初めに、子供の貧困対策と子育て支援についてであります。
 1点目の生活保護・母子加算の削減につきましては、今回の生活保護基準の見直しにつきましては、国の見解では社会保障費の抑制が目的の改正ではなく、現行の生活扶助基準額において年齢、世帯人員、地域に応じたバランス、一定低所得世帯の消費実態におけるそれぞれの比較を行い、その結果、確認された乖離を是正したものであるとされております。

 なお、生活保護受給世帯への影響を緩和する観点から、見直しに伴って生ずる減額幅を最大5%以内に抑制するとともに、平成30年10月から3年をかけて段階的に施行することとなっております。

 厚生労働省で試算しました子育て世帯における影響の例につきましては、40代ひとり親と中学生、小学生2人の世帯では、都市部では8,000円の減額となりますが、地方郡部は1,000円の増額となります。

 30代夫婦と3歳から5歳の子1人の世帯では、都市部は3,000円の減額となりますが、地方郡部は6,000円の増額となります。

 このことから、母子加算及び3歳未満の子に対する児童養育加算については全国一律の減額幅となっておりますが、一方生活扶助基準については地方郡部に配慮された改正となっております。

 本市の子育て世帯への影響につきましては、母子世帯を含めた38世帯のうち、生活扶助と母子加算の見直しにより12世帯が月平均4,000円の減額となり、25世帯は生活扶助の見直しと児童養育加算が高校生まで拡大されたことにより、月平均8,000円の増額、残りの1世帯は増減なしと推計しております。

 このことから、今回の生活保護基準の見直しは、都市部との格差が一定程度是正されたことで、比較的地方郡部に配慮された改正であるものと認識しており、計画の撤回を国へ求めることは考えておりません。

 生活保護基準の見直しにより影響を受ける保育料等の子育て関連の制度につきましては、生活保護基準が減額となる場合に、それぞれの制度の趣旨や目的、実態を考慮しながらできる限りその影響が及ばないよう対応することを基本的考えとするとしており、市といたしましてもこの趣旨に十分配慮し、適切に対応してまいりたいと考えております。

 4点目の保育料の多子軽減と保育士の養成につきましては、所得制限の縮小など多子軽減の対象拡大は、現在、国徴収基準額の8階層を25階層に細分化し利用者負担の軽減を図っており、平成28年度より年収360万円未満相当世帯を対象に年齢上限を撤廃し、第2子目を半額、第3子目以降を無料に、平成29年度は市民税非課税世帯に対し、第2子目以降を無料に、また3歳未満の年収640万円未満相当世帯を対象に、第2子目以降を無料とする軽減策を実施し、平成30年度につきましても継続して実施しております。

 今後の保育料多子軽減対象の拡大に向けた検討につきましては、現在、国において平成31年10月より幼児教育、保育の無償化を予定していることから、本市は国の施策を基準としておりますので実施することは考えておりません。

 市内保育所の保育士の充足率と保育士不足の市としての対応と取り組みにつきましては、保育士の充足率は市立認可保育所及び僻地保育所の入所児童数に対する保育士の配置要件を満たしておりますが、常勤保育士の休暇の際に勤務する代替保育士等を活用しながら対応している状況となっております。

 保育士不足への対応と取り組みにつきましては、指定管理保育所を含めた保育士の賃金改善をはじめ、担当課や保育士が潜在保育士等への勧誘を積極的に進めております。

 今後も必要に応じて賃金改善に対応していくほか、潜在保育士等への勧誘に継続して努めてまいります。

 保育士資格取得のための奨学金制度の創設につきましては、北海道社会福祉協議会の保育士修学資金貸付制度は道内で5年間保育士として勤務した場合には返還免除があることから、市独自の奨学金制度の創設については考えておりません。

 市立保育所と指定管理保育所での保育士の処遇、給与の違いにつきましては、指定管理保育所での保育士の処遇及び給与は市の臨時保育士とほぼ同額の給与水準であると指定管理者から聞いております。

 5点目のどさんこ・子育て特典制度につきましては、現在の取組状況と特典カードの配布方法、配布枚数、利用状況、周知は平成28年4月より国と全国の自治体が協力し、子育て支援パスポート事業として開始しており、本市では特典カードを小学校に約900枚、保育所及び認定こども園に約600枚を配布しております。

 利用状況につきましては、大手ドラッグストア等で利用されており、周知につきましては、保育所等にリーフレットを掲示しているほか、市ホームページに掲載し周知を図っております。

 その他の協賛店の軒数は、広報もんべつ等で周知しておりますが、実績がない状況にあります。また、商店街におきましては、たまるんカードなどの独自サービスがあることなどから、これ以上の周知の拡大は考えておりません。

 6点目の子どもの生活実態調査につきましては、北海道が行った子どもの生活実態調査のような児童へのアンケート調査は考えておりませんが、教育委員会をはじめとする関係部署での庁内協議にて調査内容や方向性が決まり次第、学校や保育所等、現場へのアンケート調査や意見の聞き取りを行うことで本市の子供の貧困の実態把握に努めてまいります。

○斉藤房生教育長
 それでは、野村議員の子供の貧困対策と子育て支援についてお答えをいたします。

 初めに、生活保護・母子加算の削減についてのうち、就学援助の影響についてでありますが、文部科学省からは就学援助は児童生徒が義務教育を円滑に受けられるよう配慮し、影響の及ばないよう各自治体において適切に対応するように通達が出されているところであります。

 本市におきましては、引き続き平成25年度の生活保護基準額を用いて認定しておりますので、影響はございません。

 次に、就学援助の新入学準備費の早期支給についてでありますが、中学校1年生への支給につきましては入学前の2月の支給を実施したところであります。

 小学校1年生への支給につきましては、入学前の2月の支給実施に向け、対象世帯の把握や所得の認定方法など事務手続について検討しているところであります。

 道内で入学前の支給を行っている市は16市で、平成30年度以降実施を予定している市が12市となっております。

 次に、高校生の入学準備金支給についてでありますが、高校では小中学校での就学援助のような制度がありませんが、北海道では返済不要の高校生等奨学給付金を実施しております。

 また、入学準備金とは異なりますが、本市では紋別高等学校活性化支援事業により、保護者の経済的な負担軽減がなされ、本年度から高校のPTA会費、生徒会費の減額改定が行われております。高校生の入学準備金支給については、今後の研究課題とさせていただきます。
以上、答弁といたします。

【 再質問 】

○野村淳一
 では、何点か再質問させていただきます。
 最初に、子供の貧困対策と子育て支援についてであります。

 きのうも人口減少問題が議論になりました。もちろんこの問題は、一つの自治体でどうこうできるものではありません。国そのものがどう施策を持つかというのが重要です。

 それはもちろん、子育て支援も同じなんです。つい先日、東京で5歳の児童が虐待によって亡くなりました。許してくださいというたどたどしい文字で、そんなメモが残っていたといいます。

 何でこんな悲惨な事件が起こるのか、繰り返されるのか。憤りとともに情けなく、そして歯がゆくさえ思います。子供たちの命を守ることができないのかと、この国はとも思ってしまいます。

 子育て支援、子供たちはまさに国、私たちのまちの宝です。もちろん国そのものの課題でもあると同時に、我々この自治体で何ができるか、手をこまねいているわけにはいかないと思っています。

 そういう意味で、子育て、全ての子供が健やかに成長するというのは全ての市民の願いですので、積極的で大胆な子育て支援を講ずること、これは行政の重要な課題だと思っています。その意味で、今回は幾つか提言を踏まえて取り上げさせていただきました。

 生活保護との関係です。
 確かに、これ都市部と地方部では違うんです。ただ、私は生活保護基準を引き下げるという行為そのものに怒りを感じます。

 だんだんだんだん、最後のセーフティーネットと言われる生活保護が脆弱になり、か細くなってる。網の目からこぼれる方がどんどん増えてるという実感を持たざるを得ない。私は強く抗議をしたいというふうに思うんです。

 ただ、今紋別は今答弁ありました、私、ほっとしました。これ二、三日前の道新にも載ってましたが、生活保護基準が下がることによって就学援助からこぼれる方がいるんではないのかという記事があって、幾つかのまちではまだ検討中だという報道があった。

 紋別は、今答弁があったように就学援助も、それから保育料も、今回の引き下げ、あるいは前回もそうでしたが、引き下げには該当しないで影響がないようにしたいというご答弁だった。これは非常に救いです。うれしく思います。これはぜひそうやってやってほしいということで、進めてください。

 就学援助についてお聞きします。
 小学校について、今ご答弁がありましたが、来年2月からの支給を実施するということでよろしいのかどうか、もう一回改めてご回答ください。

○浜屋武志学務課長
 小学校の入学準備金でよろしいでしょうか。
 来年2月実施に向けて、現在他市にて実施している取扱状況等調査しまして、事務手続を検討しているところで、実施に向けて検討をしているところであります。

○野村淳一
 これもうれしいご答弁だというふうに思います。わかりました。

 それから、高校に対する入学準備金ですが、恵庭市を調べてみたら、就学援助の要件に該当する世帯で独自に市がやってるんですが、1世帯1万5,000円なんだそうです。これは何のお金かというと、教科書代なんだそうです。その分を市として援助をしようという取り組みだそうです。

 そして、この高校生入学準備金の資金はどうやってるかというと、ふるさと納税なんです。ふるさと納税の項目にこれを入れて、そしてこれで基金をつくって、そして高校生の入学者に教科書代を助成しようという取り組みをやっていると。

 これはなかなか見識のある取り組みだなあと思っております。研究課題だとおっしゃったので、ぜひそういうことも含めて積極的に研究をしていただいて、導入に向けた取り組みを進めていただきたい、これは要望にしておきたいと思います。

 保育士の関係です。
 代替えの保育士さんを活用して何とかぎりぎり回ってんのかなあというのが実感だと思うんです。それだって本当に大変だと思います。なかなか抜本的な解決にならないんだろうと思うんです。そうはいっても何とか今維持しているようなので、努力していただきたいと思うんですが、若干聞きます。

 保育士さんの待遇で、市立保育所と指定管理の保育所で給与はほぼ同じというふうに言われました。

 ちょっと私、ハローワークの求人票で確認したんですが、若干、二、三万円低いのかなあという印象を持ったんです、求人票で見ると。改めてご答弁いただけませんか。

○伊藤聖児童家庭課長兼臨時給付金対策室参事
 お答えいたします。
 市の臨時保育士と指定管理保育士の給与がほぼ同額ということですけども、平成29年度、昨年度から日額1,000円アップして、日額8,220円ということです。

 それは指定管理の部分で紋別保育所、渚滑保育所の部分についても同額程度と聞いております。

 ただ、今野村議員おっしゃった、若干安い部分は代替え保育士さんとか常勤でない方の部分については時給となっておりまして、その部分については据え置いてる部分でございます。
以上でございます。

○野村淳一
 指定管理ですから、きっともって、それを契約するときにその保育士さんの給与の内容、とりあえず今言った代替えさんも臨時さんもそうです。それをきちんと皆さん方も把握した上で契約されてるんだと思うんです。

 もちろんそれは、企業の判断かもしれませんが、しかし本当に、今おっしゃったように保育士さんの待遇をどう改善するかというのは国を挙げての課題になっていますので、その点についてはもう一度ご答弁いただけますか。

○伊藤聖児童家庭課長兼臨時給付金対策室参事
 保育士の待遇については懸念しているところであります。ただ、給与等につきましてはもちろん、国のほうで上げて民間との差が開くこともないように、市立保育所の保育士の部分も国等の動きを見ながら検討していきたいと考えております。
以上でございます。

○野村淳一
 そうなんでしょうけど、目の前の話してるんだ、私。今の話してるんですよ。

 その指定管理の保育士さんにしたって、それはもちろん企業の判断かもしれないが、しかし、そういう形で契約をし、そしてそのための資金を出してるわけですから。同じような形での対応をするということは、そういう指導をできないもんなんでしょうか、これだけ聞きます。

○伊藤聖児童家庭課長兼臨時給付金対策室参事
 お答えいたします。
 今年度4月から指定管理、紋別、渚滑に加えて、元紋別と上渚滑も指定管理としてお願いしているところでございます。

 指定管理者であります事業所に対しては声かけしていきたいと考えております。
以上でございます。

野村淳一
 わかりました。
 次に、どさんこ・子育て特典サービス、これ、紋別ではまだ協賛店がゼロなんです。ですから、全道的に対応しているツルハさんだとかサツドラさんだとかというところだけになるんです。ここではおむつ買ったら何割引かなるんでしょう。

 ちょっとホームページ見たら、雄武町でこの制度を取り組んでいて、町内20店舗ぐらいがこれに参加してるんです、協賛店に。あの小さなまちで20店舗、大きな力です。

 食堂などではドリンクを1杯サービスをする、床屋さんでは子供のカット代100円から200円引きにする。花屋さんでは500円ぐらいの花束1つプレゼントする。そして、さっきはたまるんカードという話もありましたが、雄武もそういうポイントがあるんだそうです。そういうカードを見せれば、ポイントを2倍押してくれるんだそうですよ。こういうようなサービスなんです。

 これは、文字どおりまち全体で子育て世帯を、子供たちを応援しようということのメッセージなんです。これが、まち全体が子育てに優しいまち、思いやりのまちにつながるんだと思うし、企業も店もメリットがあると思うんですが、もう少し積極的な取り組みが必要だと思いますが、いかがですか。

○伊藤聖児童家庭課長兼臨時給付金対策室参事
 お答えいたします。
 協賛店につきましては、今議員おっしゃったとおり、管内調べたら、雄武町と津別町でやってるということです。ほかの市のほうも調べたんですけども、なかなか協賛店の厚意により提供されていくものなので、なかなか厳しい部分も聞いております。

 ただ、今までどおり周知については、協賛店、広報、ホームページ等では周知してまいりたいと考えております。
以上でございます。

○野村淳一
 どうなんだろう。もう少し私は積極的な取り組みを求めたいです。商工会議所なんかとも連携をとりながら、ぜひもうちょっと前向きな取り組みを期待したいと思います。

 実態調査についてはいろいろこれからも検討するということなので、期待したいと思います。