1月31日、砂川市役所を訪問しました。
認知症に対する施策を学ぶためです。
砂川市は「砂川モデル」と呼ばれる先駆的な認知症対策を展開しているマチなのです。
市役所の会議室には、市の高齢者福祉と介護保険の担当者、砂川市立病院の担当者、それに地域包括支援センターの担当者など7人もの方々が集まってくれ、ほぼ2時間にわたって説明を受け、議論しました。
その内容は、まさに多岐にわたり、「さすが」というか、「うらやましい」というか、圧倒されながらも、地道に積み重ねてきた成果を実感することができまた。
いうまでもなく認知症は、老いなどによる脳の働きの障害ですが、症状が軽いうちに発見し、適切な治療とサポートで進行を遅らせたり、地域で暮らし続けることも可能です。これから、確実に増えるであろう認知症への対応は、地域にとっても、まちづくりにとっても重大です。
それは他人ごとではないのです。
国は、認知症対策として各市町村に、軽度の認知症の方を訪問し支援を行う「認知症初期集中支援チーム」の創設を求めています。
とはいえ、そこには専門の認知症サポート医や看護師、介護福祉士などの体制が必要なのです。
小さなマチでは簡単ではありません。
もちろん紋別市でも苦労しています。
ところが、砂川市では平成26年から支援チームが活動を始めています。
そこには砂川市立病院の存在があります。
砂川市立病院は90人の医師を有するセンター病院で、道内に18カ所しかない「認知症疾患医療センター」を完備し、年5000例に近い認知症の受診と治療を行っています。
同時に、砂川市も独自に高齢者の見守り支援や認知症サポーターの養成、認知症の啓発、ボランティアの育成などを積極的に展開し、それらを総合して「地域で見守る認知症~砂川モデル」が誕生したのです。
これは砂川市で、全戸に配布している「認知症ささえあい手帳」です。認知症の正しい理解と支援について、わかりやすく記述されています。
私も「認知症初期集中支援チーム」の存在は知っていましたが、どんなことをやるのか、イメージを持てないでいました。
今回、実際に活動しているチームのメンバーから直接お話を伺うことができ、その内容を実感することができました。
今やその取り組みは、周辺の町村を網羅し、広域での運営に広がっています。
それにしても、砂川市立病院のすごさは圧巻です。人口1万8000人の街で90人お医者さん。
「砂川は、この病院でもっているようなものです」―市の職員の言葉に、うなづくしかありませんでした。
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