2020年10月2日金曜日

新型コロナウイルスへの対応と対策について~2020年第2回定例市議会一般質問①

◎質問項目
1、新型コロナウイルスへの対応と対策について 

 
   ①医療分野における対応と対策 
  ・広域紋別病院の位置づけ
  ・PCR検査の現状 
  ・防護服などの配備  
  ・コロナ後の医療体制 
  ・国保税の減免 
 
 ②介護・障害福祉分野における対応と対策 
  ・介護・福祉事業所の現状と支援 
  ・感染防止対策 
  ・防護服などの配備 
  ・介護保険料の減免 
  ・利用者の感染対応について 
  ・感染対策と介護計画 

 ③子育て分野における対応と対策  
  ・児童虐待・DVへの対策  
  ・保護者の感染と児童の預かり 
  ・予防接種への支援  

 ④暮らしの分野における対応と対策 
  ・公共料金への対応 
  ・生活保護利用の対応 
  ・特別定額給付金について

  ⑤教育分野における対応と対策 
  ・休業中の対応 
  ・学校生活と学習への支援  
  ・感染防止対策と少人数学級 
  ・感染が判明した場合の対応 
  ・就学援助の対応 
  ・奨学金への対応


◎野村淳一議員

 私は、さきに通告いたしておりました順に従い、質問させていただきます。 

 最初に、新型コロナウイルスへの対応と対策について質問します。  

 5月25日、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が全面的に解除され、北海道もこの6月1日から休業要請が撤回されました。しかし、感染は完全におさまっておらず、次の感染の波が、いつ、どのように起きるのか、予断を許さない状況が続いています。  

 安倍政権が緊急事態宣言を出した4月7日から50日間、国民は、感染拡大を抑えるために外出自粛、休業要請などに応え、生活の先行きに強い不安を抱えつつ、人との接触を極力避けるよう、我慢と忍耐の生活を続けてきました。

 感染を減少させることができたのは、国民の大変な努力によるものです。

 感染者数の急増で医療体制が逼迫していた地域でも何とか持ちこたえ、危機を乗り越えつつあるのも医療関係者が昼夜 を分かたず尽力してきた結果です。

 改めて、医療従事者に心からの感謝を申し上げたいと思います。 

 これに対し、安倍政権は、国民に自粛と協力を求めるばかりで、その影響を保障するという立場に立たず、医療・検査体制のおくれを初め、余りにも後手後手の対応だと言わざるを得ません。

 まさに、ウイルスの存在を前提に、これからは市民生活も経済活動も維持させることになるのです。それだけに息の長い支援と対策が求められます。  

 紋別市も、この間、感染防止対策と経済対策に尽力してきましたし、各分野においても懸命の取り組みを行ってきたと思います。

 これらを今後に生かすためにも、それらの対応と対策、支援の取り組みと課題について、以下、数点にわたり質問いたします。  

 第1は、医療分野における対応と対策についてです。 

 この間、市内の医療機関は、新型コロナウイルスの感染対策に懸命の努力を図ってきました。その中でも、特に感染症指定医療機関である広域紋別病院について、改めてその位置づけと役割をお聞きするとともに、新型コロナウイルスへの診療・治療体制とその現状についてお尋ねします。  

 また、国も道も、PCR検査について今後拡大するとしていますが、その検査の現状と今後の見通しについてお知らせください。 

 さらに、心配されている各医療機関でのマスク、防護服、手袋、フェイスシールドなどの備蓄状況についてもお尋ねします。

 新型コロナウイルスの発生と感染拡大は、地域における医療体制の安定的維持と機能充実の必要性と緊急性を改めて認識させられました。

 地方から病院をなくす地域医療構想に見られるこれまでの国の財政中心、効率重視の医療政策に歯どめをかけ、コロナ時代におけるウイルスとの共存を前提にした安心と命を守る新たな地域医療の構築に今こそ転換すべきと考えます。市長の認識をお伺いします。  

 新型コロナウイルスの影響により収入が減少した場合、国民健康保険税を減免する新たな措置が国により通知されていると思います。その概要と周知についてお知らせください。 

 二つ目に、介護・障害福祉分野における新型コロナウイルスへの対応と対策について質問します。  

 感染リスクの高い介護・福祉分野で日夜懸命に従事されている皆さんに、まず最初に心からの敬意と感謝を申し上げたいと思います。 

 今回の新型コロナウイルスの感染拡大は、介護・障害福祉分野にも多大な影響を及ぼしています。

 介護施設におけるデイサービスやショートステイの利用減に伴う減収、障害者施設におけるデイサービスや日中一時サービスの利用減に伴う減収や施設外就労の減少、さらに、緊張が続く感染防止への取り組み、不足する介護職員の確保など、各事業所はかつてない緊張と困難に至っています。 

 これらの現状をどのように把握し、それらへの支援をどのように考えているのか、まずお聞きします。 

 特に、これら事業所は、常にクラスター発生のリスクを抱え、感染防止対策が最重要課題となっており、その徹底が何より求められています。

 各事業所でも懸命の努力が続いていますが、その手だてや内容が適正なのかどうか、医師や看護師、保健師などから専門的なアドバイスや指導、助言が必要ではないかと考えます。  

 遠軽町では、介護事業所が医師を招き、感染防止の勉強会を実施していると聞きます。

 保健所、医師会などとも連携し、専門的な知見と情報を共有する取り組みを求めるものですが、いかがでしょうか、見解をお聞かせください。  

 同時に、各事業所におけるマスク、防護服、手袋、フェイスシールドなどの備蓄状況についてもお知らせください。  

 新型コロナウイルスの影響により収入が減少した場合、第1号被保険者の介護保険料が新たに減免される措置が国により通知されていると思います。その概要と周知についてお知らせください。 

 さらに、介護施設などの利用者が感染した場合、また、その疑いがあるとされた場合、感染防止の観点からどのような対応となるのか、お尋ねします。 

 ことしは、第8期の介護保険事業計画と第4次障害者計画を策定する年度でもあります。

 今回の新型コロナウイルスの発生は、介護・障害福祉分野にもこれまでにないさまざまな課題と対策が新たに求められるでしょう。

 それらを次期介護保険事業計画と障害者計画にしっかりと位置づけるべきと考えますが、いかがお考えか、お尋ねするものです。 

 3点目は、子育ての分野における対応と対策についてです。  

 長引いた学校休業や外出自粛、休業要請によって、子育てにもさまざまな影響が心配されます。

 日常と違う環境が大きなストレスを生む場合も考えられ、家庭内におけ る児童虐待、DVなどの事案も懸念されます。それらへの対応と支援にはどのように取り組まれているのか、お聞きします。  

 また、保護者が新型コロナウイルスに感染した場合、入院、隔離となります。そのとき、残された児童の保護、預かりについてはどのように検討され、どのように対応されるお考えか、お聞かせください。 

 秋から冬に向けてインフルエンザの流行が懸念され、同時に新型コロナウイルスの感染拡大も危惧されています。

 それだけに早目のインフルエンザの予防接種が重要になってきます。

 少なくとも、子供たちのインフルエンザの予防接種を積極的に展開する必要があります。

 そのためにも、高校生までのインフルエンザ予防接種の無料化を急ぎ決断し、実施すべきではありませんか。今がそのタイミングと考えますが、市長の判断をお伺いします。 

 四つ目に、暮らしの分野における対応と対策について質問します。  

 まず、新型コロナウイルスの影響で収入が減少した世帯に対し、公共料金の支払いに対する新たな措置がとられています。  

 そこで、上下水道料金と公営住宅家賃に対する支援の内容と取り組みについてお聞きするとともに、紋別市としても独自の減免制度の導入を求めるものですが、いかが お考えか、お聞かせください。  

 生活保護制度の受給要件についても、新型コロナウイルスにより特例措置が実施されていると思います。その内容と取り組みの状況、また、その周知についてお聞きします。 

 さらに、1人10万円の特別定額給付金についてですが、まず、その申請件数と送金件数、対象世帯に対する割合についてお知らせください。

 また、いまだ申請していない世帯については、どのように対応されるお考えか、お示しください。  

 新型コロナウイルスに関して、最後になりますが、教育分野における対応と対策についてお尋ねします。  

 新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う急激な社会状況の変化は、子供たちにも深刻な影響を及ぼしています。

 何よりも、新型コロナウイルスの感染から子供の命と健康を守るとともに、豊かな成長と発達、そして、学ぶ権利をどう保障するかが私たちに問われていると思います。  

 その点で、長く続いた学校休業中の子供たちの生活、そして、学習への支援がどのような内容で行われていたのか、まずお聞きします。 

 6月1日からやっと学校が再開となり、授業が始まりました。多くのストレスや不安を抱え、それでも仲間や先生と会えることを楽しみに子供たちは登校しています。

 今必要なのは、4月にできなかった新しい出会いの場を丁寧につくり、おくれているからと授業や課題を詰め込むのではなく、まずは仲間とともに安定した学校生活をつくることだと思います。 

 その点で、教育委員会として、今後の子供たちの学校生活と学習に対し、どのような考え方で取り組まれるのか、見解をお尋ねします。 

 そして、何よりも学校での感染を阻止しなければなりません。まず、現在の学校における感染防止対策をお聞きします。  

 また、人との接触を減らし、人との間隔をあけるには、現在の教室の状況では到底無理があります。そのためにも、少人数学級の導入が絶対必要です。

 将来を見据え、20人以下の少人数学級の導入に向けた検討を教育委員会としても始めるべきと考えますが、いかがお考えか、お聞かせください。 

 5月26日の北海道教育委員会の通知では、臨時休業の取り扱いについて、児童生徒や教員の感染が判明した場合でも、学びの保障の観点から、直ちに一斉の臨時休業を行わず、感染者の出席停止、時差通学や分散登校などで工夫するとしています。  

 これは、これまでの学校休業の考え方と大きく異なり、保護者に戸惑いと不安を生じさせています。どういうことなのでしょうか、お尋ねします。

  新型コロナウイルスの影響で収入が減少した世帯に対し、就学援助の受給措置が新たに一部変更されていると思います。その内容と取り組みの状況、保護者への周知についてお聞きします。  

 同時に、新型コロナウイルスで保護者の収入が減少したことにより、高校、大学などの勉学を中止せざるを得ない学生も少なくありません。

 若者の未来を守り、支援するためにも、紋別市の奨学金制度の新たな募集を開始するとともに、これを契機に給付型の奨学金制度の創設を重ねて求めるものですが、いかがでしょうか、見解をお聞かせください。 


◎宮川良一市長

 それでは、野村議員のご質問にお答えいたします。 

 初めに、新型コロナウイルスへの対応と対策についてであります。  

 1点目の医療分野における対応と対策につきましては、感染症指定医療機関は一般病院で対応するには危険性が高い感染症患者を収容し、治療する特別な医療施設であり、特定感染症、第1種感染症、第2種感染症、結核の4種類に分けられ、国、都道府県知事が医療機関を指定しております。 

 広域紋別病院は、第2種感染症指定医療機関に位置づけられており、感染症患者については受け入れをする責務があります。

 診療体制といたしましては、高熱、倦怠感、呼吸困難等の症状のある方は、保健所へ相談の上、疑いがあるときは広域紋別病院の感染診察室においてPCR検査を実施し、結果が出るまでは感染症病床に入院することになります。  

 また、広域紋別病院は、西紋別地域唯一のセンター病院としての役割を継続する必要があることから、院内感染を未然に防ぐため、外来で受診される患者には、正面玄関風除室において検温、問診を実施し、発熱症状などがある方については、専任の担当医が院外臨時診察室でスクリーニング検査、胸部エックス線、CT検査などの結果をもとに診察を行った上で、疑われる患者は医師の判断で感染診察室においてPCR検査を実施し、結果が出るまでは感染症病床に入院となります。

 疑いのない患者については、通常予約科の一般診療の受診となります。  

 このように、広域紋別病院では、患者動線と医療従事者を分けて診察することで感染防止に努めていると伺っております。  

 2点目の検査の現状と今後の見通しに関し、北海道のPCR検査の1日当たりの上限については、4月度は400件でありましたが、5月中には1,000件まで検査ができるように拡充し、さらに、今後、各地域においてPCR検査センターを順次開設し、1 日当たり1,400件の検査を可能にする方針とされております。 

 3点目の各医療機関のマスク、防護服、手袋、フェイスシールドなどの衛生器材の備蓄状況については、北海道や北海道医師会、企業などからの寄贈や市が購入した防護服などを含め、紋別医師会で各医療機関の在庫状況を集約し、衛生器材の確保に努めるなどし、診療に当たっている状況とお聞きしております。

 万全な感染対策で診察や治療が行えるよう、必要数の確保につきましては今後も支援してまいります。 

 4点目のコロナ後の医療体制につきましては、令和元年第4回定例会で議員のご質問にお答えいたしましたとおり、地域医療構想に対する本市の立場に変わりはなく、地域の実情に十分配慮する必要があると訴えてきております。

 今後につきましても、新型コロナウイルスへの対応を進めながら地域の医療提供体制の充実に努めてまいります。 

 5点目の国保税の減免措置に関し、その概要につきましては、国により、新型コロナウイルス感染症の影響で一定程度収入が下がった方などに対して、国民健康保険、国民年金等の保険料の免除を行うことができるとされたことを踏まえ、本市といたしましても、新型コロナウイルス感染症により主たる生計維持者が死亡し、または、重篤な傷病を負った世帯の方については国保税を全額免除、また、新型コロナウイルス感染症の影響により主たる生計維持者の収入減少が見込まれる世帯の方については国保税の一部を減免するよう取り扱い基準を制定したところであります。 

 周知につきましては、現在、税務課窓口にリーフレットを設置するとともに、市ホ ームページにも掲載しております。

 今後につきましては、広報もんべつ7月号に掲載するほか、納税通知書にリーフレットを同封し、制度の周知を図ってまいりたいと考えております。 

 次に、介護・障害福祉分野における対応と対策についてであります。 

 1点目の介護・福祉事業所の現状と支援につきましては、新型コロナウイルスの影響による介護保険、障害福祉サービスともに、職員の離職などでサービス提供に支障を来すような報告は受けておりませんが、感染防止に係る経費の増加や通所系サービス及び訪問・居宅系サービスにおいては介護報酬の減少が見受けられるため、市独自の施策として新型コロナウイルス感染症対策補助金の支援対象としております。  

 2点目の感染防止対策につきましては、これまで障害児関連の事業所による対策会議を実施しており、今後におきましても、感染予防に配慮した中で、休日夜間急病センター長を中心に、医療分野の専門的知見から、各事業所に向け、感染防止に関する取り組みを実施してまいりたいと考えております。  

 3点目の防護服などの配備につきましては、さきに橘議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。  

 4点目の介護保険料の減免の概要につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響で主たる生計維持者が死亡し、または、重篤な傷病を負った第1号被保険者の保険料は免除とし、感染症の影響で、事業収入や給与収入など、いずれかの減少額が30% 以上となることが見込まれ、かつ、減少が見込まれる事業収入などに係る所得以外の前年度の所得合計額が400万円以下である第1号被保険者のうち、それぞれ200万円以下の所得の方は減額が見込まれる所得と合計所得の割合を保険料額に乗じた額を減免し、200万円を超える所得の方は同様に算出した額の10分の8を減免することとなります。  

 周知につきましては、市ホームページや広報もんべつに掲載を予定しておりますが、制度の内容や計算方法が複雑であることから、市担当窓口に問い合わせをいただくよう促してまいりたいと考えております。  

 5点目の利用者の感染対応についてですが、介護事業所等においては、感染拡大の防止に備え、利用者の感染、または、その疑いについて速やかに把握できるよう、日ごろから、当事者及び家族に対し、感染を疑う体調の変化と、受診と検査の状況について情報提供の協力を依頼し、市へ報告するように促しております。 

 また、社会福祉施設については、初期対応に関する厚生労働省通知により、協力医療機関への相談、保健所の指示に従うなどが示されております。 

 6点目の感染対策と介護計画につきましては、現在のところ、国から介護保険事業計画等における感染対策などの位置づけは示されておりませんが、今後、国の動向を注視しながら、策定委員会の中で感染予防について議論を深めてまいりたいと考えております。  

 次に、子育て分野における対応と対策についてであります。  

 1点目の家庭内における児童虐待、DVへの対応と支援につきましては、児童虐待及びDVなどの家庭内における課題への適切な対応や相談体制の強化充実を図るため、本年4月より虐待・DV対応担当職員を配置したところであります。 

 小・中学校の休業期間中においては、国の定める子どもの見守り強化アクションプランに基づく体制を確保していたものの、残念ながら身体的虐待が1件発生しており、その対応については、市と児童相談所が連携し、加害者である父親への指導や児童への心のケアなどを行い、現在も経過観察中ではありますが、父と子の関係は良好であります。 

 なお、DV案件については発生しておりません。  

 2点目の保護者が新型コロナウイルスに感染した場合の児童の保護、預かりにつきましては、国の指針に準じた対応をすることとしており、児童が検査の結果、陰性であった場合は、基本的には、保護者にかわり、親族等が自宅で養育することとなります。また、養育が可能な親族等がいない場合は児童相談所の一時保護所での一時保護などの対応となります。  

 3点目のインフルエンザ予防接種の支援につきましては、令和元年第4回定例会で 議員のご質問にお答えいたしましたとおり、予防接種の助成拡大について検討してまいります。 

 次に、暮らしの分野における対応と対策についてであります。  

 1点目の公共料金への対応のうち、上下水道料金に対する支援の内容と取り組みについてですが、国は、公共料金の支払いが困難な事情がある方に対して、支払いの猶予など、柔軟な対応をするよう、全国の水道事業者に要請しているところであります。 

 これを踏まえ、本市では、市ホームページで上下水道料金の支払いに関する相談窓口の記事を掲載し、現在のところ、11件の相談があり、対応しているところであります。  

 独自の減免制度の導入につきましては、上下水道会計単独での制度創設は、他の使用者の方へ負担を求めることになり、公平性の観点からもそぐわないことから、現在のところは考えておりません。 

 公営住宅家賃に対する支援についてですが、本市の家賃減免制度は、入居者の収入と生活保護法に基づく保護基準月額を比較し、算定するものであり、入居者の負担軽減に十分に配慮した制度であると認識しております。  

 減免及び徴収猶予の制度につきましては、5月に改めて文書を全戸に配付し、周知したところ、新たに、8世帯、合計で142世帯が減免対象となっており、入居者に利用され、居住の安定が図られる制度として対応していることから、独自の減免制度の導入は現在のところは考えておりません。 

 2点目の生活保護利用の対応に関し、新型コロナウイルス感染症に関連した生活保護業務の主な内容として、生活保護の申請相談については、保護の申請意思を確認した上で、申請の意向、意思がある方に対して、生活保護の要否判定に必要な情報のみ聴取することとし、その他の保護の決定、実施及び援助方針の策定に必要な情報については、後日、電話により聴取する等、面接時間が長時間にならないように配慮すること、稼働能力の活用については、実際に稼働能力を活用する場を得ることができるか否かについても評価することとしているが、緊急事態措置の状況の中で、新たに就労の場を探すこと自体が困難であるなどのやむを得ない場合は、緊急事態措置期間中、こうした判断を保留することができること、一時的な収入の減により保護が必要となる場合の取り扱いについては、保護開始時において就労が途絶えてしまっているが、緊急事態措置期間経過後に収入が増加すると考えられる場合で通勤用自動車を保有しているときは保有を認めるよう取り扱うこととなっております。 

 なお、取り組み状況と周知については、5月末現在で、本市において新型コロナウイルス感染症の影響による保護相談はありませんが、全国的に生活保護申請が増加傾向にあることから、生活困窮者自立支援事業の受託先である社会福祉法人紋別市社会福祉協議会との連携を強化するとともに、職員間の情報共有を徹底するなど、生活保護の適正実施に努めているところであります。  

 3点目の特別定額給付金に関し、申請件数と送金件数、その割合については、6月5日現在の申請件数は1万1,286件、送金件数は1万1,165件、対象世帯数に対する割合は94.21%となっております。 

 申請していない世帯への対応につきましては、今月中に改めてお知らせのはがきを郵送し、申請漏れのないよう対応するとともに、市ホームページや広報もんべつ、新聞等により周知に努めてまいります。 


◎堀籠康行教育長

 それでは、野村議員のご質問にお答えいたします。 

 教育分野における対応と対策についてであります。 

 1点目の学校休業中の子供たちの生活、学習への支援についてですが、各学校では、分散登校の中で児童生徒の心身の健康状態や学校における学習状況の把握、臨時休業中の家庭学習課題の配付や回収、心のケアに関する個別相談等が行われてきたほか、随時、電話等による健康状態の把握や郵送での家庭学習課題の配付などを行っております。  

 2点目の今後の学校生活と学習に対する取り組みと考え方についてですが、学校教育が協働的な学び合いの中で行われる特質を持つことに鑑み、授業時数の確保に努めることは当然のこととして、学校行事等を含めた学校教育ならではの学びを大事にしながら教育活動を進められていくことが大切であると考えております。  

 新しい生活様式を踏まえた学校の行動基準に従い、地域の感染レベルに応じた十分な対策を行った上で、児童生徒の学びを保障していくことができるよう、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。 

 3点目の学校での感染防止対策につきましては、さきに加藤議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。

 なお、少人数学級についてですが、市内小・中学校の1学級の児童または生徒の数は、関係の法律及び北海道の基準に基づき、これまで、普通学級では小学1・2年と中学1年は35人、その他の学年は1学級40人で編制しておりましたが、今年度より、 小学3・4年につきましても35人となっており、今後も、少人数学級の推進、拡充が検討されていると聞いているところであります。 

 4点目の今後学校で感染者が発生した場合の対応につきましては、直ちに地域で一斉の臨時休業を行うのではなく、保健衛生部局と感染者の学校内での活動の状況や地域の感染拡大の状況等を確認しつつ、学校内での感染が広がっている可能性が高いと判断された場合、学級・学年・学校単位の臨時休業を行うこととなり、児童生徒の学びの保障も考慮しながら臨時休業の必要性について検討していくこととしております。  

 5点目の就学援助につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響等により家計が急変した保護者に対しては就学援助の柔軟な対応を行うこととしており、年度途中での申請について改めて周知しているところであります。  

 6点目の給付型奨学金制度についてですが、現在本市が行っております制度は、貸与を受けた者が学校卒業後に償還した奨学金を次世代の資金として循環していく仕組みとなっております。

 今後も現行の制度を継続し、給付型の制度については考えておりません。 以上、答弁といたします。


【 再質問 】


◎野村淳一議員

 私も、この間、新型コロナウイルスの問題から、さまざまな医療機関や介護施設、障害者施設のところを訪問し、あるいは、電話などで状況を伺ってきましたが、その中でさまざまな声をいただきました。

 どれもこれも本当に大切な意見であり、要望だったなと思ったものですから、今回、その皆さんからいただいた要望を並べさせていただきました。

 それで大変分量も多くなったのですが、丁寧なご答弁だったと思います。 

 それでは、再質問いたします。 

 最初に、医療関係についてです。これは、きのうは田中議員が、そして、先ほど橘議員の中でも医療の問題が出され、 市長からも答弁がありました。

 広域紋別病院としての役割は十分わかりましたし、副院長を先頭に、今、必死の取り組みがされているということもわかりました。  

 ただ、ご答弁のうち、PCR検査についてです。 道もこれを拡大するという方向だと言いました。そして、PCRセンターの設置というご答弁もありましたが、PCRセンターというのはどのようなもので、また、紋別市、あるいは、西紋や遠紋の2次医療圏では何か動きがあるのでしょうか、教えてください。 

◎大平朱美・健康推進課長 

 お答えいたします。PCRセンターにつきましては、紋別市というか、この管内において、センターの設置は検討されておりません。 

 これまでは北海道のPCR検査センターで行っておりましたけれども、その後、札幌市に開設しております。

 また、5月25日には苫小牧市、函館市にも開設されており、今後、千歳市、江別市、旭川市にも設置するという報告が道からあります。

 そのほか、新聞報道にもありましたが、余市町では、その管内のまちで検査センターを設置するということもあります。  

 このように、それぞれのところでセンターを設置して検査をしていくという方向で動いているというふうにお聞きしております。 

◎野村淳一議員

 それは、それぞれの自治体がそれぞれの取り組みの中で検討し、 設置されていると理解をしています。

 しかし、これから第3波、第4波というのでしょうか、どうなるかはわかりませんが、それに向け、PCRセンターの設置についてもぜひ頭に入れて、ぜひ広域紋別病院とも連携をとりながら進めていっていただきたいというふうに思います。 

 次に、国保税の減免についてお聞きします。 今ご答弁がありましたが、新型コロナウイルス感染症によって収入が減少した場合について、一定の割合や一定程度というような表現がありました。

 ところで、介護保険に関しては3割というご答弁がありました。 

 国保では、何かそういうような具体的な基準はないのでしょうか。 

◎伊藤 聖・税務課長

 お答えいたします。 今、議員がおっしゃられました具体的な要件についてでございますけれども、3点ほどあります。 

 1点目は、給与収入、事業収入、不動産収入または山林収入のいずれかが前年に比べて3割減少していること、2点目は、前年の所得の合計金額が1,000万円以下であること、3点目は、収入減少が見込まれる種類の所得以外の前年の所得の合計額が400万円以下であることです。  

 この3点の要件に該当される方が今回の減免対象となる予定でございます。 

◎野村淳一議員

 基本的には3割以上減少したという方が該当になるということですね。 これは、今年度はそうだということなのです。

 つまり、ことしの2月、3月、4月 の中で3割減少した方です。

 ですから、これをことし1年の収入の見込みとして算定する、それで減免の基準に該当するかしないかが決まるということなのですよね。

 ただ、それをどういうふうに算定するかをお聞きしたかったのです。 

 実は、これは介護保険料も国保もそうですし、後期高齢者医療制度の保険料も同じ基準だと理解しています。

 でも、後期高齢のほうは、北海道が広域連合一本で、保険 者です。

 皆さんのところにもマニュアルが来ていると思いますし、私の手元にもあるのですが、そこにはこう書いているのです。

 減収後の額が最も低い月を12カ月分に換算し、見込み額を算出する、これが後期高齢の医療費の減免の基準ですと。  

 2月、3月、4月で収入がそれぞれ変わります。全く収入がなかった月もあるでしょう。例えば、3月は5万円しか収入がなく、その月が一番低かったら、5万円掛ける12でその方の収入を見込むという考え方です。 

 これは、国保も介護保険も一致している考え方ということでよろしいですか。 

◎伊藤 聖・税務課長

 議員のおっしゃるとおり、国民健康保険税につきましても、一定の月で減少した場合を1年間分と計算して、3割減少の見込みであれば対象になるところでございます。 

◎野村淳一議員

 今、一定の月とおっしゃいましたが、後期高齢の場合は、最も低い月に12カ月分を掛けて、1年の収入にみなすとしています。こういう解釈でよろしいのかを聞いています。 

◎伊藤 聖・税務課長

 議員のおっしゃるとおりでございます。 

◎野村淳一議員

 周知についてはぜひよろしくお願いしたいと思います。

 そういう内容だということはぜひ加入者の方に伝えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 

 次に、介護分野におけることについてです。

 ご答弁は大筋で理解をいたしましたが、1点だけ確認させてください。

 施設利用者が感染した場合です。答弁で理解はいたしましたが、実は、市内の介護施設や障害者施設の関係者の皆さんに出した市の文書があります。

 感染予防、感染拡大防止に向けた対策というものです。

 ここに、感染者が発生した場合の対応ということで、施設利用者が感染あるいは感染の疑いが判明した場合、利用施設に連絡を入れることを利用者に事前に依頼しておくこととあります。  

 これを読むと、感染あるいは感染の疑いがある利用者がみずから利用している施設に連絡することとなりますが、そういう押さえでよろしいですか。 

◎大平朱美・健康推進課長

 お答えいたします。利用している施設では、そこで感染した方が出た場合、または、PCR検査を受けたという場合、その情報はご本人やその家族以外からは得られることがありません。 

 しかし、感染拡大防止という意味から、利用者またはその家族の方が利用した施設に連絡をしてほしいということで依頼するものです。 

◎野村淳一議員

 感染した、あるいは、疑いがあるというのは極めて重要なプライバシーの問題となります。だから、例えば、本人が感染した、あるいは、その疑いがあるとなっていても、病院や保健所から施設に電話することは絶対ないということですよね。本人あるいはその家族しかできないというわけですね。 

 でも、介護あるいは障害福祉ということから言うと、その利用者は認知症がある可能性もあります。それから、知的や精神の障害者という可能性もあります。

 さらには、家族がいらっしゃらないという場合もあるのかなと思うのです。

 そうすると、本人が電話する、連絡するというのはなかなか大変なのかなと思ってお聞きしたのですが、 いかがですか。 

◎大平朱美・健康推進課長

 お答えいたします。 今、野村議員がおっしゃったとおり、いろいろな症状をお持ちのため、自分で自分の体調を申し出ることができない方はいらっしゃると思っております。

 でも、そうした方の状況を一番理解されている身近な方が介護されている事業所の職員、または、ヘルパー職員であります。 

 ですから、本人が体調を崩し、PCR検査したいとなっても保健所に連絡できないこともあり、介護している方から保健所等に連絡をされ、受診をしてもらい、それに同行するという流れも考えられます。 

 こうしたことから、本人の体調を一番把握している身近な方が検査につないでいただければというふうに考えております。 

◎野村淳一議員

 例えば、あるお年寄りがそういう状況で、疑わしいのではないかという話になったとしても、利用している施設には随分後になってその情報が入ってくるということもあるかもしれません。

 しかし、本当に何かがあったときに機敏に対応できれば、もうちょっと情報が早く入ればというような話もされておりました。  

 これについては、検討の余地がまだあるのかなと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  

 次に、子育ての分野に関し、インフルエンザの予防接種についてです。  

 子供たちの無料化を求めたところ、市長から検討するという話がありました。これは、ことしの秋、冬に向けて実施されるということで判断していいのかどうか、もう一度、具体的にご答弁ください。 

◎大平朱美・健康推進課長

 お答えいたします。 12月の定例会のときには実態を把握してということで答弁をいたしました。 

 本来であれば、2月や3月にアンケートをとりたかったのですけれども、コロナの関係で学校が休みになったこともあり、まだできておりません。 

 今後、インフルエンザにかかったことがあるか、または、予防接種をしたか、予防接種をしたいかなどのアンケートを早急にとり、検討してまいりたいと思っております。

◎野村淳一議員

 ことしの秋、冬の問題ですので、早急に結論を出し、予算化していただきたいことを改めて要望しておきます。

 暮らしの分野に関して、特別定額給付金について1点だけお聞かせください。

 先ほど94.2%というお話がありました。残りはわずかなのだろうなと思います。また、はがきも出しているということでした。  

 しかし、私はある方から電話をいただきました。それは、生活保護を受けている方でして、字を読むのが困難なお年寄りでした。

 実は、今、皆さん方にいろいろな通知が行っているのですが、その中には特別定額給付金の申請に当たり収入認定は行いませんと書いてある書類があります。

 でも、この方は意味がわからなくて、行いませんというものを見て、私は当たらないのだと判断し、私に電話をしたのです。

 そんな話はないという話になったのだけれども、現場ではそういうことも間々あるのです。

 先ほどはがきということもありましたが、ぜひ、町内会や民生委員、介護・福祉現場などから改めて声をかけていただいて、最後の一人まで給付金が滞りなく当たるようにしていただきたいと思いますが、一言お願いできますか。 

◎福井雅一・特別定額給付金対策室参事

 お答えいたします。 今、議員のおっしゃるとおり、そういうこともあるかと思います。

 まずは、先ほど答弁がありましたとおり、周知を図り、状況の把握に努めるとともに、関係機関と連携を図りながら対応していきたいというふうに考えております。 



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