今回はそのうち、士別市の視察の内容を報告します。
士別市を訪ねた目的は、新しく建設された保育所と児童館を視察するためです。
実は、今年の2月にも士別市を視察しました。その時のテーマは「子育て日本一の街づくり」。
そうなんです。士別市は「子育て日本一」を宣言している街なのです。
その時も、大いに刺激的な施策を学んだのですが、その際、保育園と児童館を新しく建てたこと、しかもなかなか興味深い方法で建てたことを知りました。
紋別市も平成27年の建設予定で、旧北高グラウンドに紋別保育所と紋別児童館を移転改築する計画がすすんでいます。
その意味でも、士別市の例は参考になるものです。
2月の時は、残念ながら時間がなくて視察できませんでしたが、やっと今回の視察となりました。
訪問した保育園の名は「あいの実保育園」。
昨年4月にオープンしたばかりで、2階には「子育て支援センター」と「一時保育所」を併設しています。
内装は、とにかく木材がふんだんに使われており、柔らかな空間を演出しています。
特に注目したのは、施設の面積と保育士の体制です。
国は認可保育所の施設基準を、1歳児は一人当たり3・30㎡以上、2歳児以上は一人当たり1・98㎡以上と定めています。
多くの保育所はこの基準を目安にしており、さらに国は都市部の待機児童解消を名目に、その基準すら削減する方向を強めています。
ところがここ士別市では、この面積基準では子どもらをのびのびと遊ばせるには狭いと、全国保育協議会が提唱している一回り広い面積基準を用いて建設したのです。
保育士についても、国の基準では0歳児は一人の保育士で3人の赤ちゃんを、3歳児では一人の保育士で20人の児童を見なければなりません。
ところがここ士別市では、0歳児は一人の保育士で2人を、3歳児20人を2人の保育士で対応しているのです。
士別市独自で保育士の配置基準を設け、安全で安心の保育を実施しています。
もちろん、新たな建設費も人件費もかかるでしょう。
でもそこには、子育て支援に本気で力を入れている市の姿勢を感じます。
所長さんは「市は、私たち現場の声をよく聞いてくれています」と明るく語ってくれました。
現場と行政との信頼関係。その必要性を強く感じました。
この日も暑い日で、広い庭ではプールで水遊びスルにぎやかな子どもたちの歓声があふれていました。
次に、今年オープンしたばかりの児童館「ありぼのこどもセンター」にお邪魔しました。
建設にあたって、子どもたち自身の意見を反映させようと、「子ども委員会」を立ち上げ準備してきたと言います。
時間と手間はかかっても、子どもたちを主役にしようという市の気概を感じました。
士別市-子育ての街づくりへ、着実に動いていました。
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