2014年2月13日木曜日

子どもの読書推進計画案にパブコメ

 紋別市では平成26年度から5か年計画で、「第3次紋別市子どもの読書推進計画」の策定が進められているます。

 このほど、その案がまとまり、パブリックコメントの募集がありました。

 私も、最初の読書推進計画の時から関心を持って見てきましたし、議会でも取り上げてきました。今回の計画案でも私なりの考えをまとめ、次の内容でパブコメに提出しました。(第3次推進計画案の本文は、紋別市のホームページを見てください)

1、計画案「第2章 第2次計画の取り組み状況について」の内容についてですが、第2次計画では大きく「家庭・地域における読書活動の推進」「幼稚園・保育所・学校・児童館等における読書活動の推進」「図書館における読書活動の推進」に分け、それぞれに具体的取組を定めていました。当然、今回もそれらの項目・内容に応じて総括され、課題と問題点を分析すべきではないだろうかと考えます。しかし今回の文書は、それとはまったく無関係に論じられており、その点での整合性が取れず、わかりにくい印象を持ちます。やはり、第2次計画の方針に沿って総括すべきではないでしょうか。

2、この間の状況についてですが、市立図書館での児童書の 貸出数が減少してきています。これについては触れられていませんが、この傾向をどのように分析されているのでしょうか。今後の取組にもかかわる問題だと思っています。

3、「第3次計画」の「家庭・学校等・地域における読書活動の 推進」についてです。子どもが本に触れ、親しみを持つためにも、計画案で述べられている「読み聞かせ」の取り組みは大切だと思います。家庭でも学校等でも地域でも、それが数多く行われることは地域づくりとしても意味あるものだと思います。そのためには、「読み聞かせのできる人」を数多く養成することが必要だと思います。保護者・教職員・保育士・ボランティアへの「読み聞かせ講習会」があれば、もっと多くの市民が参加できると思います。また、子どもにどんな本を読ませたらいいのかわからない時、図書館に気軽に相談できる「読書相談室」などの設置も検討できたらと思います。

4、計画案でも述べているように、「子育て家庭だけでなく地域にも読書活動を広げるため、住民に啓発活動を行う」という視点は重要です。計画案の中で「家庭内での読書活動(家読)を推進するため、保護者に対しての読書への働きかけと市立図書館の利用を促進します」と述べていますが、問題はそのためにどうするかという具体化です。当然それは、図書館だけでできるものではなく、それこそ地域全体で本に親しむ環境と意識をつくることです。恵庭市では、市民読書条例をつくりました。将来は、その方向が必要であり、検討すべき課題だと思います。その点での市教委の認識をお聞きします。

5、「読書環境の整備」についてです。まず、学校図書館の整 備についてです。いまや学校図書館は「読書センター」だけでなく、「学習・情報センター」としての機能を包含した「学び支える学校図書館」の役割が求められており、同時に「子どもの(心の)居場所」としての役割も担っています。平成24年度から「学校図書館整備5か年計画」がスタートし、財政措置も講じられています。これらの内容をどのように認識し、今回の計画に生かしているのか、あまり見えませんが、いかがなのでしょうか。

6、当然、国の財政措置は、学校図書標準の達成と学校司書の配置などを目的にしたものです。しかし計画案では、「計画的に蔵書の購入を行い、資料の充実に努めます」と述べただけで、図書標準については触れていません。少なくとも、「学校図書館機能の充実を図るため、最大限の予算確保に努める」とした姿勢が必要であり、計画中に標準を何パーセントまで達成するとした目標を定めるべきではないでしょうか。

7、学校司書についてですが、来年度から巡回司書が2名に 増員されることは評価できます。しかし、本来は少なくとも大規模校には専任の学校司書が配置されることが必要です。計画案では「学校図書館巡回司書の派遣事業を拡大し、…」と述べていますが、それはさらに巡回司書の増員を図ることを意味しているのでしょうか。当然、その方向が必要になるでしょう。できれば、「学校図書館巡回司書の増員を図りながら派遣事業を拡大し、…」と記述した方が良いのではないかと思います。

8、「障害のある子」についてです。いわゆる「ひきこもり」や集団生活になじめない子も含め、図書館を利用しにくい子どもの読書活動を支援するために、本の宅配サービスの実現を検討できないでしょうか。

9、図書館のホームページについてです。インターネット検索 が子どもでもできるように、子ども用のサイトを併設してはどうでしょうか。

10、(略)

11、これらの推進計画をどのように進めていくのか、その推進体制はどうなっているのでしょうか。いったいどこで計画の推進を推し進め、どこで検証し、どこで見直し、どこで具体化するのかが示されていません。図書館協議会委員、学校教職員、幼稚園教諭、保育所保育士、市民ボランティアなどで組織する「子ども読書推進会議」のような組織が必要ではないでしょうか。                                以上
 

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