2017年4月6日木曜日

「モンベツ・ベジタブル・ファクトリー」が待望の稼働へ

 植物工場「モンベツ・ベジタブル・ファクトリー」が、ついに4月3日、待望のオープンを迎えました。この日のオープニングセレモニーに参加してきました。

 


 元紋別の健康プールの隣に建設された、2048㎡(32m×64m)の4連棟の鉄骨ビニールハウス。ここで、ベビーリーフと呼ばれる若い葉物野菜が水耕栽培されます。

 これを担うのが、社会福祉法人紋別市百年記念福祉会。障害者の就労継続支援A型事業所として、障害者の就労と自立に向けスタートしました。

 障害者が安心して住み続けられるまちづくりをめざす宮川市政の目玉事業で、紋別高等養護学校の卒業生の雇用の場としても位置付けられ、事業費2億9000万円をかけ建設されたものです。

 ハウスの中を見学させてもらいました。


 ハウス内は、ベビーリーフを育てる栽培ベッドがあり、そこに苗を植え付けた育苗用のシートを敷き詰めて育てていきます。このシートの下に肥料を含んだ水が流れています。



 この日は、試験的に栽培しているサンチュがやっと芽を出したばかり。あと数週間もすれば、もっと青々と成長し、収穫できるようになるのだそうです。

 水耕栽培により、一年間を通して生産でき、約二七トンの収穫を計画しています。


 この時は、天井に遮光幕が張られていました。日差しが強すぎる場合などに張られるもので、センサーにより自動でコントロールされているといいます。


 育苗ベッドから栽培ベッドに移植していく作業です。

 ここで生産されるベビーリーフは、道内で11のグループ農場を持つ有限会社アドワンが、全量を買い取り、販売する仕組みです。アドワンの製品は、野菜サラダとして「nana」ブランドの名で、すでに市内のスーパーにも並んでいます。

 今は、障害者の従業者4~5人からのスタートとなりますが、15人程度の雇用をめざすとしています。

 この植物工場、ここまでくるには多くの課題がありました。もともと、木質バイオマス発電所から出る温排水を活用できないか、という検討から始まった計画です。それが、コスト的にも難しく、温排水の活用は無理となったものの、この事業は障害者の就労に向いているとなり、一転、地方創生事業として事業化されたのです。

 とはいえ、どこが委託事業者となるか、財源はどうするか、経営収支はどうか、ベビーリーフの販路はどうするか、など課題がありました。

 わたしも、いくども福祉関係者と意見交換をし、議会でも繰り返し質疑してきました。

 また、独自に札幌市のアドワン本社を訪ね、アドワンの農場も視察してきました。

 課題はまだまだあります。でもこうやって、障害者の働く場が増えたことは嬉しいことです。ここからがスタートです。

 きっと、学校給食に使われ、市内のスーパーに「モンベツ・バジタブル・ファーム」産のベビーリーフが並ぶ日も、そう遠くはないかもしれません。

 

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