多少疲れも残る中、5時間以上のドライブです。
と言うのも、根室市の市立根室病院を視察するため。今年1月にオープンしたばかりの新病院なのです。
紋別市でも広域紋別病院の建設が始まりました。
市立根室病院が道内で一番新しい公立病院として、どのように建設され、どのような機能をもっているのか、どんなデザイン・姿なのか、などなど知りたいことがたくさんあります。
興味津々で、その新しい病院に向かいました。
実は、市立根室病院にお邪魔するのは今回で2回目です。
前回は、まだ建設途中の一昨年に視察しています。
その時と比べれば目を見張る変化です。
ただ、駐車場などの外構工事はまだ途中で、私も車の駐車には苦労しました。
担当の病院事務局の加美山室長とは前回もお会いした仲。
その分、率直な意見交換ができたと思います。
新病院は、免震構造の地上4階、地下1階。ベッド数135床。延床面積13,281㎡。駐車台数280台。
新しい広域紋別病院の計画では、ベッド数150床と根室より多いものの、延床面積では根室の方が2割ほど大きく、その分、根室病院の方がゆとりがあるのかもしれません。
建設費は41億円。医療機器の購入や設計費用、外構工事など、すべて合わせると64億円。
紋別の場合は、計画で建設費35億円。すべて合わせて63億円となっており、新たに建設する医師などの公宅や旧病院の解体などに費用がかかっているようです。ただ、この枠内で済むのか、懸念も生れています。
「しかし、新しい病院ができても問題は多いです」と加美山室長は言います。
まずは、医師の招聘・確保です。常勤の医師は紋別と同じ14人。でも、産科の医師がおらず、出産は別海か中標津の病院まで行くのだそうです。
そして経営問題です。医師不足の影響もあって、今年度の赤字は16億円が見込まれるとのこと。
「これからが勝負ですよ」と、苦悩をにじませながら、それでも決意をこめて語ってくれました。
しかしこれは、数字の大小はあっても紋別が抱えている苦悩と基本は同じです。
地域の医療をどう守っていくのか。その道のりは遠いのかもしれません。
でも、休むことは許されない課題でもあります。
根室市では、医師不足を解消するために市独自の奨学金制度を創設しています。二人の学生が、奨学金を受けていると言います。それは、将来への希望につながっています。
「彼らが、根室で頑張ってくれることを期待しています。自治体としてできることは何でもやらないと」ー根室市の担当者の言葉に、私も励まされました。
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