2013年9月22日日曜日

第2回定例市議会報告④-観光事業、コムケ湖、駅逓について

○野村淳一議員
 次に、観光事業についてお尋ねします。
 市長は所信表明の中で、これからの地域を活性化させるためには交流人口を増やすことが必要だとして、ガルヤ地区の再生や花観光などに力を入れ、観光地としての魅力を高めるとしています。

 もちろんこれらの取り組みは重要です。

 しかし一方で、今観光客が求めるのは与えられたものではなく、自ら体験し参加する行動型の観光ではないでしょうか。

 同時に、観光客が求めるのは人工的なものだけではなく、自然の景観と豊かな生態系ではないでしょうか。

 また、近代的なものだけではなく、歴史的な遺産と生活に根差した文化なのではないでしょうか。

 その意味で、紋別には豊かな観光資源が存在しています。

 コムケ湖の豊かな自然環境と生態系は他に類を見ないだけに、ラムサール条約への登録が大きなインパクトと観光資源としての付加価値をつくり出すものです。

 改めて、コムケ湖のラムサール条約への登録について、その見通しと見解をお聞きします。

 また、歴史的遺産として今日大きな注目と関心を集めている上藻別駅逓及び鴻之舞金山の遺構について、その保護と活用に向けどのような認識を持ち、取り組もうとされているのかお聞きするものです。

○宮川良一市長
 次に、観光事業についてであります。
 1点目のコムケ湖のラムサール条約への登録につきましては、条約への登録により環境の保全や観光資源としての効果が期待される一方、コムケ湖周辺で生業している方々の生産活動への懸念など、様々なご意見があるところであります。

 市といたしましては、ラムサール条約の基本的な考え方であるワイズユースの理念に基づき、自然環境の保全と新たな付加価値を有する経済活動の場としてコムケ湖を後世に引き継ぐことが大切であると考えておりますので、引き続き周辺住民や関係団体などとの協議を深めながら、粘り強く地域総意の取り組みとなるよう強めてまいります。

 2点目の歴史的遺産の保護と活用についてであります。

 上藻別駅逓につきましては、その文化財的価値を経済的に保護するとともに紋別市の観光振興に活用するため、昨年度本市に寄付を受け、今年度より駅逓の建物管理などを実施しております。

 また、鴻之舞金山については所有者が管理しているところでありますが、私はその歴史的経緯から観光資源として、また産業遺産としての価値が高いと考えておりますことから、所有者のご理解をいただき、適切な保護に向けて取り組んでいるところであります。

 次に、活用についてでありますが、駅逓と鴻之舞金山やその周辺において駅逓保存会のメンバーが案内人を務めるガイドツアーを実施するなど、観光資源としての活用を図っているところであります。

<再質問>

○野村淳一議員
 観光の関係です。コムケ湖のラムサール条約についてですが、2013年にCOP11というのが開かれて、そのときに道内13番目、大沼がラムサール条約に登録されました。

 今度は締約国会議COP12ですが、これが2015年ウルグアイで行われます。

 この2015年に向けた、一つめどを向けた取り組みが必要ではないかと思いますが、いかがですか。

○企画調整課長(寺井志郎)
 次期締約国会議の開催についてでございますけども、2015年と、平成27年でございますが、それに向けての手続き関係につきましては、現在鳥獣保護区の変更、さらにはその条約に上げるための事務手続きということで大体2年ぐらいかかるというふうに聞いてございます。

 一応その2015年に向けてそんな余裕のある期間でございませんので、そういったスケジュール感を持ちながら取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

○野村淳一議員
 わかりました。よろしくお願いします。

 ちょっと上藻別の駅逓の問題について質問します。
 これ、年間5000人以上の観光客が今訪れているといいます。年々増えてきています。

 これは、上藻別駅逓の保存会の方々が本当に献身的に努力をされて行っています。

 ご答弁にもありましたが、建物、土地が無償提供されたことによって紋別市も年間150万円ですか、補助を行いながら、今これの管理を行っているんだろうと思います。

 非常にこれは紋別の産業遺産として重要なものだというふうに市長もおっしゃいました。

 残念ながら、保存会の方々が大変高齢になってきているのも現実です。

 今何が問題かというと、このいわゆる上藻別や鴻之舞の遺産をしっかり伝え語っていく、そういう方々を保存会のメンバーの後継者として育てていくことが今保存会の方々の最大の課題になっています。

 その問題について、何か市としての支援策はないのか検討いただけないでしょうか、いかがですか。

○観光交流推進室参事(高橋秀明)
 お答えします。
 現在、確かに議員おっしゃったとおり高齢化の問題は非常に問題となっております。

 ついせんだっても1名骨折されて、業務的にできない状況がある中、市内にボランティアを呼びかけて現在1名の方が追加で配置されております。

 市といたしましても今後そのボランティア活動も含めて前向きに対応したいと考えておりますが、なにせこの部分に関してはそれを趣味としてというか、それを語り継ぐ能力も必要になってくるものですから、そこらへんも加味しながら協力して業務を進めてまいりたいと思います。

○野村淳一議員
 わかりました。確かにそういう一面もありますんで、それも含めてぜひご協力をお願いしたいと思います。

 

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