紋別市でも、「子ども・子育て支援事業計画」が策定されました。
子ども・子育て会議のメンバーによる精力的な協議が続き、私も何度か会議を傍聴し、関心を持ってみてきました。
そこで出された事業計画の案について、私なりの意見を付してパブリックコメントとして提出しました。
障害児施策について、私の意見を組み入れてくれた部分もあり、少しは充実に役立ったのではと思っています。
回答など、詳しくは紋別市のホームページに載っています。
私のパブリックコメントを紹介します。
1、 基本施策についてー「子どもの権利条約」の普及について
子育てを地域で、社会で、育て、見守るためにも、「子どもの権利条約」の理念を広く普及し、実践することが、まずは前提であると思います。子どもの「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」を定めた「子どもの権利条約」の理念を、社会全体に浸透するよう、普及啓発を進めることが必要です。ぜひ、その内容と取り組みを求めます。
2、「子育て家庭への支援」に関して この項の25ページ以降には、医療費給付事業など経済的負担の軽減に関する事項が並んでいます。そうであるなら、「就学援助事業」や「保育料」についても、市の考え方と取り組みについて触れるべきではないかと思います。アンケート結果でも、経済的支援の充実を求める声が多い中で、その声にどう答えるのか、それこそが重要な課題であり、保護者の願いでもあります。さらなる、子育ての経済的負担の軽減をめざす内容を求めるものです。特に、国も実施を求めている就学援助の対象にクラブ活動費、生徒会費、PTA会費を加えること、新しい制度のもとでの幼稚園・保育所の利用者負担を軽減すること、子どもの医療費助成で初診料負担をなくすこと、をそれぞれ求めます。
さらに、これらいくつかの経済的な項目については、「子育ての経済的負担の軽減」として別の章立てをしてはと思います。
3、「仕事と子育て両立の推進」に関して ここでは、「一般事業主行動計画策定支援」の項目しかありませんが、これもアンケートの中で、「子育てしながら働きやすい職場環境の整備」として2番目に要望の多かったものであり、その取り組みが求められる課題だと思います。具体的に、育児・介護休業制度の普及、労働時間短縮の啓発、女性の再就職への支援、男女共同参画社会の啓発などの取り組みを求めます。
4、「配慮が必要な子どもと子育て家庭への支援」に関して 児童虐待の項に入るのかもしれませんが、現在特に社会問題になっているDV対策についても言及すべきだと思います。
「障がい児施策の充実」に関してです。ここでは3項目しか記述がありませんが、障がい児施策については、「放課後等デイサービス」や「日中一時支援」などの事業が行われ、効果をあげています。これらの内容や今後の取り組みについても触れるべきではないでしょうか。
さらに、乳幼児期から発達に遅れがある子どもを経過観察し、家庭、保育所、小学校などとライフステージに合わせた支援を継続的に、一体的に行うことが必要です。紋別市でも、「育ちの手帳」の取り組みなど、具体的な実践が始まっていると思います。今必要なのは、その取り組みだと思います。ぜひ、事業計画に位置付けてください。
なお、「障害児」なのか「障がい児」なのか、統一されていない感じがします。
5、「思春期保健対策の充実」に関して ここでは「健康教育の推進」の項目しかなく、それももっぱら食に力点が置かれています。しかし、思春期で最も重要なのは、喫煙、飲酒、薬物の問題であり、性行動の低年齢化の課題です。自分を大切にする姿勢や生命を尊ぶ心を培うことが重要だと思います。それらへの具体的な取り組みを求めます。
6、「計画の推進」に関して この計画の推進にあたって、進捗状況を把握し、評価点検し、今後の施策を検討するのは、どの機関なのでしょうか。今後の「子ども・子育て会議」の位置づけはどのようなものなのでしょうか。大事なのは、市民の意見を大いに反映させることであり、それがあってこそ、この計画が生かされると思います。少なくとも、「子ども・子育て会議」を定期的に開くことなど、その裏づけを明確にすべきだと思いますし、進捗状況や課題を市民に定期的に公開することも明記すべきだと思います。
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