初夏の日差しもまぶしい青空のもと、8時30分、集合場所であるコムケ湖の湖口にある三室番屋に到着。
コムケ湖は、紋別市の南西部に広がる湖で、アイヌ語で「コムケ・トー」(曲がっている沼)からコムケ湖と呼ばれるようになったと言います。
コムケ湖は、3つに分かれたとても細長い湖で、面積は5平方キロ弱とそれほど大きくはないですが、その細長さゆえに周囲は22.7kmもあります。
そこで、自然保護の活動と観察を続けているのが「コムケの会」です。
今回の観察会は、花コースと鳥コースに分かれており、私たちは鳥コースに参加しました。
高校生も含め、30人ほどの参加者。予想以上の賑わいです。
さて、観察開始です。「もんべつかいはつくらぶ」の大舘さんのガイドで、湖畔の小道をスタートです。
早速、枯れ茎の上で盛んにさえずるコヨシキリに出会えました。自分のテリトリーを主張するように早口でにぎやかです。
湖面にはアオサギが悠然と立ち尽くしています。
空には、オジロワシ、ウミウの姿もありました。
「オオジュリンがいるよ」との声にスコープをのぞくと、頭が黒く頬に白い線があり、羽に黄色い模様が美しい鳥の姿がありました。
それがオオジュリンです。名前は聞いたことがありましたが、実物を見るのは初めて。美しい姿に、しばし見とれました。
今回の観察会で注目されていたのが「ツメナガセキレイ」です。
かつては、サロベツなどもっと北の地域でしか見られなかった鳥ですが、近年コムケ湖でも観察されるようになったといいます。
やぶの中からつがいの「ツメナガセキレイ」が現れました。文字通り、ツメは長いのですが、それ以上に黄色い姿が目に焼きつきます。
近くにいるヒナを守るため、威嚇をしているのだそうです。その懸命な姿は、心を打ちます。
大舘さんは、長年にわたってコムケ湖の自然と向き合ってきた人です。
「渡り鳥は、ピンポイントでこのコムケ湖の同じ場所に戻ってきます。だからこそ、コムケ湖の自然はなくせないのです」と言います。
0 件のコメント:
コメントを投稿