2014年6月30日月曜日

2013年第4回定例市議会報告②-木質バイオマス発電所について

 遅くなりましたが、昨年12月議会での木質バイオマス発電所に関する私の一般質問を紹介します。

○野村淳一議員
 次に、木質バイオマス発電所について質問します。

 住友林業などによる国内最大級の木質バイオマス発電所を紋別市に建設することが正式に決定しました。まず、その事業の概要についてお知らせください。

 10月22日に行われた記者会見の席上、宮川市長は「紋別モデルとなるよう立派な事業にしていきたい」と述べたと報道されています。ここで言う、この紋別モデルとはどういうものなのかお尋ねします。

 この発電所では半径75キロ圏内から年間22万トンの林地残材、木質バイオマスの供給を想定しています。しかし、それが果たして可能なのか懸念する声もあるといいます。その点に関する見通しと方向性をお聞きします。

 林野庁は昨年、発電利用に供する木質バイオマスの証明のためのガイドラインというのを示していますが、その中に留意事項として、既存利用に影響を及ぼさないよう適切に配慮するよう求めています。ここで示されたこの内容とその考え方についてお聞きいたします。

 相当大規模な発電所となるだけに環境面についても十分な配慮と対応が求められます。現在、発電所建設に伴って紋別市と紋別漁協との間で協定が結ばれたとお聞きしますが、その目的と内容についてお知らせください。

 その際、住友林業側との関係はどうなるのかもお聞きいたします。さらに、紋別市と住友林業、紋別バイオマス発電側との公害防止協定の締結は行わないのか、その見通しも含めお尋ねします。

 この間、補正予算において、木質バイオマスの関連敷地として小向の農業研修センターの購入1,900万円、林地残材活用システムの構築として300万円が計上され、今回も調査研究として70万円程度が計上されています。また、上下水道事業においても補正予算が同様に計上されました。このように、木質バイオマス発電所関連の予算が次々と計上されるのですが、紋別市として今後どのような対応となるのか、その全体像が見えてこないのです。

 それらがどう関連し、今後どう展開するのか、その全体像が見えなければ評価もできないのが現状です。一つ一つの費用効果も見定めていかなければなりません。木質バイオマス発電所に関して今後紋別市はどのようにかかわっていくのか、予算面も含め、その内容をお聞きいたします。

 計画されている木質バイオマス発電が紋別市にとっても、林業の振興にとっても、環境保全にとっても意味ある事業であることを望みますし、期待もするものです。

 同時に、この取り組みが紋別市民にとっても価値あるもの、利益のあるものだと位置づけることが重要です。それが企業の利益にとどまらず、環境先進都市として紋別市のまちづくりに生かす取り組みこそ重要でありチャンスではないでしょうか。

 木質チップへの燃料の転換を公共施設を中心に大いに進め、地域内でのエネルギーの循環、経済の循環を進めること、一般住宅や公共施設へのペレットストーブの普及に努めることなど、木質バイオマスの活用を大いに進め、行政の施策として、環境と生活、環境と産業の共生を進める事業の展開が必要だと考えます。宮川市長の見解をお伺いします。

<答弁>


○宮川良一市長
 次に、木質バイオマス発電所についてであります。

 1点目の事業概要につきましては、建設場所は市内新港町4丁目、紋別港第3ふ頭工業用地、発電規模は5万キロワット、総事業費約150億円、燃料は林地残材などを約21万8,000トン、ヤシガラと石炭をそれぞれ約5万トン使用し、営業運転開始は平成28年12月となっております。

 2点目の紋別モデルにつきましては、発電所が立地し、林地残材に価値が生まれることにより適切な森林管理による資源の好循環が確立され、地域と立地企業の双方が潤う林業の姿を築いてまいりたいと考えております。

 3点目の木質バイオマス供給の見通しと方向性につきましては、さきに阿部秀明議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。

(阿部議員への答弁 ~ 間伐材及び林地残材の収集、運搬システムの構築につきましては、10月22日の正式発表後、国有林、道有林をはじめ、遠紋、西紋の自治体にも誘致決定の報告と林地残材出材の協力要請を行い、北海道森林組合連合会をはじめ林業事業体に対しても、紋別市林業・木材加工業振興協議会及び西紋別地区林業・林産業に関する懇談会の場において、林地残材出材の協力要請を行ったところでございます。また、オホーツク森林バイオマス活用協議会において、3年後の運転開始までに長期安定的なサプライ・チェーンを構築することが確認されております。燃料としての買取価格はまだ公表されておりませんが、収集、運搬経費を抑えることが山元及び林業事業体の収入増につながることから、住友林業及び林業事業体との連携を取りながら収集、運搬システムの構築と燃料の安定供給をサポートしてまいりたいと考えております。)

 4点目のガイドラインの留意事項の対応につきましては、間伐材の相当部分がすでに製材、合板、製紙用チップなどに使用されており、これら既存の利用に著しい影響が出ないようにという趣旨と考えております。

 住友林業からも地域に影響のないように配慮したいと伺っております。

 5点目の市と漁協との協定につきましては、アクアセンターと紋別漁協とは昭和48年に公害防止協定を締結しておりましたが、発電所の温排水をアクアセンターで受け入れることとしたことから、環境関連法に沿って水質基準の見直しもあわせて行ったものであり、温排水に関するシミュレーションにつきましては住友林業が調査を行っております。

 6点目の市と住友林業との公害防止協定につきましては、施設の全容が明らかになった段階で協定の内容を精査し、締結することで協議しております。

 7点目の今後の紋別市のかかわりにつきましては、さきに阿部秀明議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。

(阿部議員への答弁 ~ バイオマス活用推進基本計画の策定とバイオマス産業都市につきましては、メリットとして関係府省の各施策の活用や制度規制面での相談、助言など、各府省が連携して支援を行うこととされておりますが、発電所本体はFIT制度が適用されることから補助事業の対象とならないほか、チップ製造施設についてもすでに住友林業が林野庁の基金事業に申請していることから、現時点でのバイオマス産業都市への応募は考えておりません。しかし、そのほかのバイオマスにつきましては、経済性や事業の可能性などを含め、研究してまいりたいと考えております。)

 8点目の木質バイオマスの活用促進につきましては、発電所稼働後の集材の状況により判断してまいりたいと考えております。

<再質問>

○野村淳一議員
 まず、その木質バイオマスの供給の問題です。年間21万トン弱の林地残材です。これはもう本当に全地域あげてやらなきゃならないということなので、そういうことなんだろうと思いますが、確認です。

 この林野庁が示しているガイドラインの中で、既存利用に影響を及ぼさないことに配慮しなさいということが提起されています。

 今市長の答弁でもありましたが、住友林業側もその地域に対しては配慮をするというふうに述べているという答弁でありました。

 昨日も議論がありましたが。例えば下川町の問題、あるいは滝上町の問題も含めて、それぞれの市町村でそういう林地残材を使った地域でのエネルギーの創出というのが進められていると思います。

 そういうものに対しても十分配慮が必要だというふうに思いますが、そういう観点でよろしいのか、確認です。教えてください。

○徳正修一木質バイオマス火力発電所誘致推進室参事
 お答えします。ガイドライン及びこのガイドラインに関するQ
アンドAというのも出ておりまして、そこにもきちんと記載されているんですけれども、このガイドラインを見る方、これは証明を出す方々、あとこういった林地残材等の運搬収集に関しても、関連する方々がすべて、このガイドライン並びにQアンドAを見るというようなことになるかというふうに思ってます。

 その中で書かれているということなもんですから、やはり今ある用途、これをとるというか、そういうことがないようにというのはQアンドAにも書かれております。

○野村淳一議員
 その辺はぜひ配慮をしていただきたいというふうに思います。

 次に、温排水の問題についてお聞かせください。紋別市と漁協との間で公害防止協定の見直しがされました。これは木質バイオマス発電所から出されてくる温排水の処理の問題にかかわってだと思いますが、木質バイオマス発電所からの出されてくる温排水をなぜ紋別のアクアセンターにいったん入れて処理するのか、その理由を教えてください。

○加川安明事業課長
 お答えします。アクアセンターで温排水を受け入れるということといたしましては、アクアセンターで水質及び水温を管理することによりまして漁業関係者の方々の安心が得られることが1点。

 また、受け入れることに対します使用料につきまして、年間約2000万円程度の収入が見込まれますことから、今後の下水道事業の経営に有益であるということも考えられますので受け入れることとなった次第であります。

○野村淳一議員
 確かに2000万円というのは大きな魅力なんだろうというふうに思いますがね、ただ、私ちょっと気になっているのは、全国にも、これは木質バイオマスを燃料にしているわけで、火力発電所です。全国にいくつもの火力発電所があります。多くの火力発電所、ほとんどの火力発電所は同じように温排水を出します。

 それは誰が処理をしているかというと、もちろんそれは主体です。火力発電所自体が責任を持って水質を管理し、そして今だったら7度という水温がありますね。いわゆる海水温に対して7度未満ということにちゃんと管理しながら、火力発電所自体がその責任に応じて温排水の処理をしています。

 それが基本ではないのか。なぜそうなのかというと、何が事態があったときにどこが責任を持つのかということになるわけですよ、それは。

 あるいは海水の異変、あるいは漁獲量に対する異変という問題、あるいは水質汚濁に関する異変という問題に対して、一体誰が責任を持つのかといえば、それは事業主体である火力発電所なんです。

 これでいくと紋別市が責任を持つということになるのじゃないかな。その辺がどうもちょっと道理としてはわからないんですが、もう一回教えてください。

○柏葉哲男水道部長
 お答えします。これを受け入れる部分で再三協議した部分がございます。ただ、私どもとしましては、アクアセンターでこの処理水が受け入れ可能ということで判断いたしまして、受け入れるということで認識ございます。

○野村淳一議員
 受け入れ可能ということは、そういう容量、キャパがあるという話ですね、それは。

 私が言っているのは、責任のありようの問題についても触れてるんです。その点についてもう一回教えてください。

○柏葉哲男水道部長
 私ども受け入れるからには、出す側ですが、出す側の住友さんともちろんその辺は重々協議をしながらやってますけれども、今の現段階というか、私どもといたしましては処理可能という部分で、責任の云々かんぬんにつきましても、やはり私ども受け入れた以上はきちっとした形で放流するということで考えてございます。

○村井 毅産業部長兼木質バイオマス火力発電所誘致推進室長
 温排水の関係につきましては、まず住友さんのほうから平均的に上限といたしましては大体30度以下の温度で排水するということで聞いておりますし、また一義的には、やはり議員おっしゃるように、住友さんが当然責任もって排水すると。アクアセンターのほうも受け入れにつきましては排水基準と言いますか受け入れ基準等もありますんで、そういったもので受け入れるんですけれども、やはり市が関与して、それははっきりその辺の水質なり温度なり、そういったものもチェックしていくことによって二重のセーフティーネット、そういうものも含めて、漁業だとか、そういった地元の産業に与える影響をしっかりなくしていく。それは住友さんと協力して、それも市が関与することによってその辺の安心感も得られるんじゃないかと、こういう趣旨からアクアセンターで受け入れると、このようなことで住友さんと協議したところでございます。

○野村淳一議員
 これは7度いう基準があります。これは協定で結ばれているものなんですね。これから1000トンですか、2000トンですか、その温排水が毎日流れ出すわけですね。オンネナイ川にそれが排出されて、海に流れていくわけです。これがどのような影響を及ぼすかということはまだ誰もわからない。モニタリング、これちょっと聞きたいんです。これはどのような影響があるのか、その後についてのモニタリング調査について誰がどこでされるんですか。

○徳正修一木質バイオマス火力発電所誘致推進室参事
 答弁の中にもありました、シミュレーションというふうにお話をしたかと思いますけど、これにつきましては排水温、それと塩分濃度の真水が入るということで薄くなる部分があるということから、シミュレーションを行いまして、影響があるかないかというものを、これは住友林業さんがみずから行っております。そのシミュレーションの結果、大きな影響がないと、ほとんどないという結論が出まして、それをもって協議を行って、最終協定を結ぶことができたということになっておりますけども、その後のモニタリングにについても、住友林業さんも排出者、それと、市とすれば一回受けて出すわけでありますから、両者で場所を決めたりして、その後のやっぱり追跡というのも、事業開始後のものについても進めていかなければならないということは話しております。詳しい個所ですとか、その辺についてはまだ明らかになっておりませんけど、方針としてはそういうことで話を進めております。

○野村淳一議員
 この問題ばかり言うつもりはないんですけどもね。ただ、主体となる火力発電所は、できるだけその影響を少なくするために、たとえば海底から出すとか、あるいは海水面からゆっくりちょろちょろ出すとか、いろんな努力をしながら影響ないように努力をしているんですよ。火力発電所の日本に今あるのはね。それがやっぱり事業体の一つの責任なんだということがありますから、その点も明らかにしておいていただきたいというふうに思います。
 それでもう一つお聞きしますが、公害防止協定は締結するという方向でしたが、今の段階で環境影響調査、いわゆる環境アセスはどうなるのか教えてください。

○徳正修一木質バイオマス火力発電所誘致推進室参事
 環境アセスにつきましては、発電所につきましては7万5000キロワットを超える場合には必須条件となっておりまして、それ以下につきましては必須ということになっておりません。ですが、先々週だったと思いますけれども、やはり既存の環境調査というところは自前で行っております。住友林業さん側のほうで行っております。

○野村淳一議員
 この木質バイオマスの問題で紋別モデルというのが出されました。これも市長も今何度もご答弁されましたので、大筋では理解したします。これからも全国でこの木質バイオマス発電所というのは大きく飛躍していくんだろうと思うんですね。そういう意味では紋別がその先駆になって、地域も、そして環境も林業も含めた一体とした振興を図るというのは大きな意味があるというふうに思います。同時に、私は質問でも言いましたが、紋別市にってこの事業をどう展開するのかというのも重要だと思っています。昨日も阿部秀明議員からもバイオマス産業都市をめざすべきだという提言がありました。私もこれも重要な提言だというふうに思います。ぜひこれがある意味では紋別モデルとして定着できないものかと思います。せっかくこういふうにバイオマス発電所ができるわけですから、地域の熱をエネルギーを、バイオマスで転換していくというようなことが重要でないのかなと思います。それが紋別モデルではないのかと思います。主体的な取り組みが必要だと思いますが、それについての考えをお聞かせください。

○徳正修一木質バイオマス火力発電所誘致推進室参事
 現時点におきましては、木質バイオマス発電所への安定的な供給をいかにして地元にとって安く安価に供給できるかということをこれからも、また今後も研究を進めていかなければならない状況にありまして、本当に発電所が運転をして十分に供給できるのかどうなのかというところも現在のところ本当に明らかな状況ではありません。ですから、その発電所以外への活用ということになりますと、発電所本体の使用状況、これがはっきりしないと今の段階では進める進めないという判断もできないというふうに考えております。 

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