8月4日、共産党遠紋地域地方議員団として、遠軽町役場に訪問し、広井澄夫副町長と松橋行雄民生部長と懇談してきました。
内容は、まさに遠軽厚生病院の産婦人科問題です。これまでの経過と取り組み状況、町としての対応と今後の対策など、まずは情報を共有したいと思ったのです。
もちろん、住民の声をしっかり届けることも忘れずに。
参加したのは、私と遠軽町議の岩沢武征さん、佐呂間町議の但木早苗さんの3人。雄武町の福原峰雄町議はちょうど臨時議会で参加できませんでした。
最初に、松橋部長からこれまでの経過が説明されました。
・4月16日 遠軽厚生病院長から「旭川医科大学より産婦人科医師2名の派遣が本年9月末をもって困難な状態となる」という内容の連絡があったとの報告を受ける。
・5月8日 遠軽厚生病院事務長から、院長宛の文書の説明を受ける。要約すると「産婦人科医師の人員不足により、施設の集約化が避けられず、9月末で派遣は困難になるという結論になった」との内容。遠紋2次医療圏市町村長と協議を行い、要望活動の実施を決定。
・5月20日 旭川医科大学産婦人科学科教授に要望書提出(遠紋2次医療圏すべての市町村が参加)
・5月27日 北海道厚生連会長に要望書提出(遠紋2次医療圏すべてに市町村長が参加)
・5月29日 北海道知事に要望書提出(遠紋2次医療圏すべての市町村長が参加)
・6月24日 遠軽厚生病院長から、病院として患者及び職員に対して説明等を行わなければならないことから、正式決定のタイムリミットは7月21日であるとの報告を受ける
・6月8日 北海道防衛局及び北部方面総監部に遠紋2次医療圏市町村長連盟の要望書を提出。厚生労働省北海道厚生局長に要望(遠軽町長)
・6月12日 遠軽町議会が「遠軽厚生病院の堅持及び医師確保に関する意見書」を原案可決。内閣総理大臣等に提出
・6月13日 地元選出代議士及び道議に要望(遠軽町長)
・6月25日 防衛省(政務次官・衛生監)及び厚生労働省(厚生労働大臣・医政局長)に要望書提出(遠紋2次医療圏すべての市町村長及び議会議長が参加)
・6月29日 遠軽厚生病院長及び副院長(産婦人科主任部長)に産婦人科の維持と副院長の慰留を目的に、町・町議会・自治会連絡協議会・遠軽商工会議所・えんがる商工会連名で要望書提出(湧別町・湧別町議会及び佐呂間町・佐呂間町議会も同時に実施)
・7月6日 遠軽厚生病院長及び副院長に産婦人科の維持と副院長の慰留を目的に、遠軽地区3町の女性の代表が9493名分の署名を添えて要望
・7月16日 遠軽厚生病院長及び副院長に産婦人科の維持と副院長の慰留を目的に、自治会連絡協議会役員が10314名分の署名を添えて要望。湧別町自治会連合会が、7月15日5952名分の署名を添えて要望
・7月24日 東京都内の病院に対して医師派遣要請活動(遠軽町長・湧別町長)
さらに、遠軽厚生病院での分娩の状況の資料もいただきました。
それによると、遠軽厚生病院での分娩数は、平成24年366件(遠軽町118件、湧別町43件、佐呂間町14件、紋別市84件、興部町15件、滝上町10件、雄武町13件、その他69件)、平成25年366件(遠軽町128件、湧別町36件、佐呂間町7件、紋別市113件、興部町10件、滝上町6件、雄武町6件、その他60件)、平成26年351件(遠軽町110件、湧別町36件、佐呂間町3件、紋別市108件、興部町5件、滝上町5件、雄武町13件、その他52件)。
(なお、西興部村は3年間とも0件です)
この間、遠紋地域での出生数はほぼ530件前後なので、6割から7割を遠軽厚生病院で手掛けていることになります。まさに、遠紋地域の大黒柱です。
そこでお産ができなくなるとなれば、これこそ「出産難民」が出現しかねません。
私は、遠紋地域の周産期の医療機関として、その機能と役割を維持するためにも、遠紋地域全体の取り組みにする必要性。
さらに、病院側から何の言葉のない中で不安を高めている妊婦さんへの支援。
また、分娩ができなくなった場合の支援策を、遠紋地域として検討する必要性。
などを話し、また要望しました。
副町長は、今、東京の病院にアプローチをしており、その返事を待っているところ。したがって、最終的な結論はまだ出ていない。
それに期待している。と話されました。
とは言え、時間がないのも事実です。最後まで筋を通し、周産期医療を守るために運動を展開するとともに、もしもの場合に備えた取り組みも進めなければならないでしょう。
なによりも、出産を控えている妊婦さんの安心と安全のために、急がなければなりません。
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