現在、北大など12大学が保管しているアイヌの遺骨(その大部分は盗掘されたもの)は、現在判明しているだけでも1636体にのぼります。それは、研究の材料にされてきたのです。
今回の出前講座には、榎森進・東北学院大名誉教授、市川守弘・アイヌ遺骨返還訴訟団弁護士が講演しました。
そして、訴訟団の一人である紋別アイヌ協会の畠山敏さんも話されました。
国や大学は、返還を希望する祭祀継承者に返還するとしています。そこには、相続人という概念があります。
しかし、アイヌにとって遺骨とは個人のものではなく、コタン全体のものであり、コタンの中で慰霊するもの、というのです。
ですから、「者」という個人に限定するのではなく、コタンへの返還が重要なのだと言います。アイヌの精神文化を、どう尊重するのか、が問われている問題なのだと言うのです。
初めて聞く話も多く、なかなか難しく、奥が深い。
その中でも、北大の先生の発言で、北大の封建的な考え方に抗議したい、と述べられたのは興味深かった。
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