講師は伊関友伸氏。私にとって、一度は会っておきたいと思っていた人でした。
かつて医師不足が深刻化し地域医療が崩壊するとされた時、この紋別市も例外なく重大な局面に至っていました。
その時、私も事態の深刻さに右往左往するばかりで、議員として、どのような打開策を提案できるのか、戸惑いの日々でした。
そんな時、伊関氏のブログが出会ったのです。そこに紹介されていた県立柏原病院の小児科を守る会の取り組みをはじめとした全国での運動を知り、病院経営のあり方を学びました。そしてなにより、地域医療においては住民こそ「お客様」ではなく「当事者」なのだという意識が必要だとも。
それらは、わたしにとって大きな視野を持たせてくれるものでした。この紋別で多くの市民と一緒に「紋別の地域医療を育て守る会」を発足させた原動力の一つでもあります。
伊関氏の著書「地域医療~再生への処方箋」の中には、この「紋別の地域医療を育て守る会」の活動も紹介されているんです。それは、私たちにとって大きな励ましであり、誇りでもありました。
ですから、一度は直接伊関氏にお会いしたいと思っていたのです。
セミナーは二日間にわたってみっちりと行われました。
理論編として、なぜ医師不足は起きるのか、これから地域医療に起きること、自治体病院と地域医療、議員質問につなげるポイント。
実践編として、社会保障と税の一体改革とは、国・地方自治体の機能不全、国民健康保険制度と地域医療、自治体職員の果たすべき役割。
なかなかのボリュームです。国や道主導で医療ビジョンが策定されようとしているが、わが街でも主体的に独自の医療ビジョンを策定することが大切だ。その際、医療・福祉職員の雇用、人材育成を積極的に取り組むことが重要だ。という言葉は刺激的でした。
参加者は20人ほどでしたので、和やかな雰囲気です。私も質問でき、理解を深めることができました。
講演後、名刺を交換し、一緒に写真に納まりました。紋別の状況もよくご存じでした。「わからないことや困ったことがあったら連絡しても良いですか」と無茶な要望にも、快く「良いですよ」と応えてくれました。
頭はパンパンでも、心は軽やかに家路に着きました。
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