2017年12月28日木曜日

住宅リフォーム助成制度の実現を~2017年第3回定例市議会一般質問①

1、住宅政策について
①住宅リノベーション事業について
②住宅リフォーム助成制度の実施について
③空き家バンクの創設について

〇野村淳一議員
 私は、さきに通告いたしておりました順に従い質問させていただきます。

 最初に、紋別市の住宅政策についてであります。
 まずは、紋別市住宅改修リノベーション補助事業についてお聞きします。

 平成27年度からスタートしたこの事業ですが、この3年間の実績、相談件数と補助件数について、まずお知らせください。

 議会における過去の議論でも、その実績が極めて少ないことが述べられておりました。この間、幾つかの改善も行われてきましたが、結局実績は伸びないままです。

 せっかくの補助事業でありながら、長年議会でも議論されてきた事業でありながら、利用がなかなか伸びない。この原因はどこにあるとお考えなのかお尋ねするとともに、この事業は今後どうするのかもあわせてお聞きいたします。

 私は、かつて住宅リフォーム助成制度の創設を繰り返し求めてまいりました。それが議会でもかなりの議論を呼び、私の本意とは多少違いはあったものの、住宅リノベーション補助事業として創設されました。

 そこで議論されてきたのは、紋別に長く住み続けてもらう定住対策であり、安心・安全な住環境の改善であり、そして建設業界をはじめとする地域経済の活性化に寄与するためであったはずです。

 紋別市が進めた住宅の機能性向上という耐震化、省エネルギー化、バリアフリー化という条件を付した住宅リノベーション補助事業は、市民にとって実際大きなハードルだったと言えるのではないでしょうか。

 先ごろ、士別市を視察してきました。3年間の計画でスタートした士別市の住宅改修促進助成事業いわゆる住宅リフォーム助成制度は、延長に延長を重ねて今年で9年目を迎えました。ここでは、単純な住宅の増改築や改修といったリフォームでオーケーとなっています。

 この間、士別市の助成額は2億2,000万円、一方、リフォームによる総事業費は25億1,400万円です。10倍以上の経済効果、財政の地域内循環があったとされています。業者からの要望も強く、今後とも制度を改善しながら継続していくとしておりました。

 安心・安全な住環境を整備し長く紋別に住んでもらう定住対策として、空き家をつくらず、かつ利活用できるために、そして地域経済の活性化のために住宅リフォームへの助成制度はさらに意味を強め、その意義を高めていると考えます。

 利用が少ないからと切り捨てるのではなく、一歩踏み込んで、住宅リフォーム助成への実施を検討し、来年度に向けた政策に組み込むべきと考えますが、いかがお考えかお尋ねするものです。

 次に、空き家バンクの導入についてお聞きします。
この事業も何度か議会で議論されてきました。紋別市も、空き家データベースの作成を進められてきました。

 北海道も、昨年空き家情報バンクを開設し、多くの市町村がこれに参加しています。

 紋別市も、空き家の有効利用を通して移住定住の促進や、住宅ストックの循環利用を図るために、空き家バンクの創設を検討してはと考えますが、いかがお考えかお聞きするものです。

〇宮川良一市長
 それでは、野村議員のご質問にお答えいたします。

 初めに、住宅政策についてであります。
 1点目の住宅リノベーション事業につきましては、創設初年度の平成27年度は、相談件数15件、補助件数1件、平成28年度は相談件数26件、補助件数5件、平成29年度は、現在までの相談件数21件、補助件数3件となっており、3年間の合計で相談件数62件、補助件数9件となっております。

 実績が伸びない要因は、補助事業に係る制度説明会を建設関連業者に対し毎年開催し、広報もんべつなどで市民周知を行うほか、補助要件を緩和してまいりましたが、機能性向上改修工事に対するニーズが低かったことと考えております。

 また、この事業は創設当初の平成27年度より3年間としておりましたので、本年度で終了いたします。

 2点目の住宅リフォーム助成制度につきましては、平成25年第3回定例会で藤田議員のご質問にお答えしたとおり、増築を伴わないリフォームに対する補助制度は、個人財産への公的な補助は公共の福祉に照らしてもなお必要と判断される場合に限られるべきものとの立場を踏まえて、現時点では国等の財源が確保できない制度創設は考えておりません。

 3点目の空き家バンクの創設につきましては、平成28年4月に北海道空き家情報バンクが創設され、本市の空き家所有者も登録申請が可能であり、市は北海道から依頼を受け、申請情報の確認、提供等を行うこととなっておりますので、市独自の空き家バンク創設は考えておりません。

~再質問~
〇野村淳一議員 
 最初に、住宅の政策に関してなんですが、リノベーション事業、なかなか利用が伸びないと。ニーズが低いのかなという話もされました。

 なので、今回3年目ということで、この事業は今回で終わりという話なんだということになるんだと思うんですけど、私これでいいのかなというのをやっぱり若干感じます。

 リノベーションという言葉自体もそうなんですが、機能性向上というのは、やっぱり市民にとってみたら敷居が高いのかなというふうに思います。

 私は士別市の話もしましたが、やっぱりこの問題は、この住宅対策というのは、この紋別に末永く住んでもらう、いわゆる定住対策あるいは人口減を抑制する対策にもつながってくるんだと。

 これが今地域戦略の大きな柱になってくると思うんです。住むところがないと、定住もできませんから、重要な政策だというふうに思うんですよ。

 もちろん、耐震化もバリアフリーも省エネも、もちろんいいんです。同時にやっぱり耐久性を高める、住宅の。住宅の安全性を高めていくという機能、これを向上するということは重要だと私は思っています。そうやって、末永く紋別に暮らしていけるという政策づくり、これはやっぱり重要だというふうに思っているんです。

 そういう意味では、これで終わりではなくて、なぜこの利用が伸びない、ニーズが足りない、じゃあどういうニーズを市民が持っているのか。事業者は何を求めているのかもうちょっと検証して、やっぱりもうちょっと幅広く、耐久性、安全性という住宅の機能を向上するという目的を持った住宅改修促進補助事業というのを、やっぱりもうちょっと私は検討すべきだし、研究すべきだというふうに思っています。

 それがリフォームという表現になるのか、それが地域の経済の活性化にもつながるというふうに思ってますので、改めてご見解を教えてください。

○稲葉宏剛・建設部長兼広域病院連携推進室次長
 リフォームの件については、過去いろいろ野村さんとも議論させていただいてるんですが、議員今おっしゃってた部分で耐久性の向上だとかなんとかというのは、これはまさしくリノベーションだと思うんです。

 リフォームという部分で言いますと、これまで紋別市の住宅関連の助成制度というのはさまざま取り組んできてるんですが、認証材の活用住宅助成だとか、水洗便所等改造資金だとか、あるいは浄化槽の設置推進、以前は太陽光発電なんかもありました。

 リノベーション助成もそうなんですが、これらは環境対策であったりバリアフリー化であったり、耐震化、省エネルギー化というような部分で、助成を受ける方の要望のほかに社会的な要求、これに基づく施策として位置づけられたというふうに考えています。

 リフォームは、現状をもともとの機能に戻すということが基本的な考え方でありますので、維持修繕、これはやはり所有者本人の負担が筋だというふうに考えています。

 市長答弁の繰り返しになりますが、個人財産への公的な補助は公共の福祉に照らしてなお必要と判断される場合に限られるという立場は、前の議論と変わっておりません。

 国の交付金等のメニューになくて、財源が確保できない制度創設は考えていないということです。
以上です。

○野村淳一議員
 そこのところでいつも議論がかみ合わない部分もあります。例えば、トタン屋根の塗装をするあるいは外壁を塗装する、張り替える。例えば、そこに省エネ対策でそういう装置をするとかなんとかというのがあれば、そちらはリノベーションになるんでしょうが、ただ壁を張り替えるとか屋根を塗り替える、これはまさに耐久性なんですよ。長もちさせると。

 でも、それは該当しないわけですね。だから、そういうのも含めて、機能を向上させる定住化ということでは意味があるんではないかと改めて言ってるんです。もう一度いかがですか。

○稲葉宏剛・建設部長兼広域病院連携推進室次長
 塗装を塗り替えるというのは、同じもので塗装を塗り替えるのは、それは単なる修繕ですね。そこで機能性向上ということであれば、それはオイルペイントじゃなくてフッ素加工の塗装にするとか、そういった機能を上げていく。

 そういうことでないと、耐久性を向上していくことにはならないと思うんですよ。その辺はちょっと見解が違うと思うんですね。
以上です。

○野村淳一議員
 なかなか難しい話になってくるんで、どんなペンキの種類があるか私わかりませんが、でもいいですよ。だけど、議論しづらいけど、そういうことも含めていわゆる今回リノベーションになってるんですか。例えば塗装の質を変える、例えば屋根を塗り替える。塗装の質を変えて機能向上になるんだというのも、これもリノベーションの該当になってるんだと、そこを教えてください。

○稲葉宏剛・建設部長兼広域病院連携推進室次長
 今のところ、塗装の関係については国のメニューのほうにありませんので、それは対象にはなりません。申し上げてるのは、機能性向上って一体どういうものなのかということをご説明したということです。
以上です。

○野村淳一議員
 だから、私はそういうのも含めて該当すべきだと話をしてる。これ以上議論しても、また水かけ論になるんだろうけども。

 私は、やっぱり定住対策だとか、この紋別に住んでもらう、そういう意味では非常に僕は住宅政策というのは根本になすもんだというふうにも思ってますので、もっともっと幅広くこの問題をやっぱり取り上げるべきだと、この主張は変わりません。


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