2013年12月18日水曜日

第3回定例市議会報告⑤-保育指導と保育行政について(その2)

○野村淳一議員
 9月5日の保護者説明会、今市長が述べたようなことが報告されました。50人の方があつまったと言います。どういう議論があったかというのは、先ほど報告がありました。

 この保護者説明会に来られなかった保護者の方もたくさんいらっしゃいます。夜でしたからなかなか来れない。あるいはこういう重大な中身だってことを知らなくて、これだったら行ったのにって保護者の方もいらっしゃる。

 保護者会に出席できなかった方に対して、その場で説明されたような市の説明をどのようにして伝えられるんですか。もう伝えているんでしょうか。その辺どうですか。

○内田誠児童家庭課長
 欠席者の方につきましては、今回の事案を含めて文章でご案内し、希望のある方については市のほうで聞き取り調査を実施してまいりたいと考えております。

○野村淳一議員
 この保護者説明会の中で、先ほど市長も言いましたけど、何でしたか、積極的な意見もたくさん出されてきております。

 ただ、その中で気になったのは、これはある新聞の記事でも載っていたのでここで言っても構わないと思うんですが、執拗に保育士の方に叱られることによって泣いて保育所に行きたがらない。あるいはけがをして保育所から戻ってきたということが、この保護者説明会の中で新たに発言がされました。

 これについてその場でみなさんは、直ちに調査して事実を明らかにして公表したいと約束されました。

 その取り組みについてはどうでしょう。

○内田誠児童家庭課長
 その保護者の方とはお話を聞きまして状況等を一度確認したところでございます。その後保育所関係者を含めて、再度その保護者とお話し合いを持つこととしております。

○野村淳一議員
 それだけの話ですから私は事実関係はよくわかりませんけど、これもきちんと事実関係を調べて、調査をして、明らかにするものは明らかにするというこの立場を貫いていただきたいと思うんです。

 今私、一連ずっと聞いてきましたが、私はどうしてもその中に構造的な問題を感じてならないんです。

 これは先ほども言いましたから繰り返しませんが、私は、今皆さん方が保育士さん全員で新しいマニュアルをつくったと、改善策を検討しているってことを言いました。

 いろんな方策も述べられました。これを否定するものではありません。

 しかし、私は今回こういう事態が生まれたその背景にあるものはいったい何なのか、私は保育とは一体何かを、原点に立ち返った議論が必要なんだと思っています。

 もちろん保育士の皆さんはベテランですから、そんなものわかっているのかもしれませんし、あるいは慣れているのかもしれません。

 それに私は専門的な第三者を含めた議論が必要ではないか、これ市長にもちょっと聞いていただきたいんです。市長はずっとこの間、医療の問題で頑張ってこられた。そして、同時に保健・福祉・医療の連携ということを取り上げて、アドバイザーをそこに設置して、そして一定の成果を上げてこられたと思うんです。

 私は今、今度は子育て、保育の問題にこそアドバイザーをしっかり入れて、そして先ほど私も言った子ども・子育て会議の参加も含めて、新たにそういう紋別の子育て支援について外部の風を入れながら、専門的な知識を学びながら、そういう取り組みをしていくというのが必要ではないかと思います。部長、どうですか。

○佐藤久祐保健福祉部長
 まず、第三者の意見といいましょうか、そういうものを取り入れていくべきだということにつきましては、私どもも賛成しておりまして、今回職員の保育士等の研修につきまして外部講師を招いた研修等を実施する予定でございます。

 また、先ほど野村議員もおっしゃっておりました子ども・子育て会議、これにつきましても学識経験者、あるいは保護者の方、そういう方たちを委員として選ぼうと思っておりますので、そういう方々からも意見をいただきながら保育行政を進めてまいりたいというふうに考えております。

○野村淳一議員
 私は、子育ての問題をもっともっと力を入れて、しっかり腰を据えるべきだということを改めて言っておきたいんです。

 保育士の問題についてお聞かせください。改めて聞きますが,今市内には3つの公立保育所があります。正職員と臨時職員の数、そして臨時職員の保育士の皆さんに対する研修というのはどのようにされているのか教えてください。

○内田誠児童家庭課長
 正職員と臨時職員の数ですけど、現在正職員7人、臨時職員13人の計20名でございます。

 また、臨時職員の研修につきましては外部研修ということで、回数は少ないですけど年1回職員を出張で行かせております。

○野村淳一議員
 ついにというのか結局というのか、正職員が7人で、臨時職員が13人という状況になりました。これは、先ほど市長が言ったように、コスト削減、行革による流れです。

 私は一つの職場の中にこういう形で待遇の違う人たちがいるというのは、やっぱり不自然だというふうに思っています。ここには、チームとしての一体感をつくるというのは、それは言葉ではわかります。しかし、そう簡単な話ではない。

 もちろん臨時の職員さんも一生懸命頑張ってるからそれはそれで敬意を表したいと思いますけど、できるだけそういう無駄な不自然さをなくしていくというのが皆さん方の仕事だろうと思っています。

 恐縮ですが、私先ほど士別市の話をしました。またここで士別市の話をするのはあれなんですけれども、士別市も紋別と同じような人口です。子どもの数も変わりません。市内に公立の保育所3か所、紋別と同じです。

 しかし、そこで働いている保育士さん、正職員は21人いるんです。そして、士別の場合は嘱託職員といっていますが、その嘱託職員も二十数名います。

 全然桁が違うんです。なぜこんなに多いんだ。これは、士別市は独自に保育士さんの定数を決めているからです。

 今、国の基準では1人の保育士さんでゼロ歳児は3人、でも士別市は1人で2人と決めています。3歳児、今1人の保育士さんで20人です。でも、士別では2人で20人にしています。

 なぜか、それはより安全で、より行き届いた保育ができるからだと、それが士別の考え方です。民営化という方向はありませんでした。

 どこに行政の力を入れるかって言ったら、それぞれの判断だと思います。しかし、士別のこの方向は、私は非常に敬服するし、方向性として間違っていないというふうに感じざるを得ないんです。

 コストを下げていく行革の対象にするこの保育行政は、私は取りやめるべきだと改めて思います。いかがですか。

○佐藤久祐保健福祉部長
 いま議員からご指摘があった点につきましては、すべて民間に委ねるという部分がおかしいというような意見にもとられかねないというふうに私は思っております。

 というのは、民間でもできることはできますし、民間でこの保育に関しては多様な事業の展開が可能になるということもお話しされております。そういう中のバランスの問題なのかなというふうに考えております。

 私ども第1回定例会で、3保育所のうち、2つを指定管理の運営に、1つを直営で運営していくというふうに話をさせていただきました。

 私どもといたしましては、そのことによりまして保護者の選択肢も増えるし、保護者がどのような形で民間の保育所,あるいは公設の保育所を選ぶかという選択肢が増えることもありますので、そういう形ですべて民間に委ねるということが反対だということは私どもは考えておりません。

○野村淳一議員
 もちろん、私も民間をすべて悪いなんて一言も言ってるつもりはないんです。問題なのは、行革の対象にしていることなんです。コストを削減するという対象に保育所をしているということなんです。

 結局そうでしょう。正職員じゃなくて、みんな臨時さんにしていく。渚滑、そして紋別保育所を指定管理にする。正職員の人たちをみんな緑保育所にして、そこだっていずれ指定管理にするんじゃないんですか。定年になれば、どうなんですか。

 私はそういう形でコスト削減の対象にするというのはいかがなものかと思っている。これは変わらない私の意見です。

 時間もありませんので、最後になります。今一連のこの問題は、紋別市としての指導責任、監査責任があると思っています。けじめをつける必要があると思っていますが、その点についてはどうお考えですか。

○棚橋一直副市長
 議員ご指摘の通り、保育現場で生じたことというふうになってございますけれども、この保育行政につきましてはご案内のように児童家庭課というふうなもの、さらには保健福祉部というふうな組織の中でございますので、その中でしっかりと再発防止、さらにはこの発生した責任というふうなものをしっかり把握をして、しかるべき対応をしたいというふうに考えてございます。

○野村淳一議員
 曖昧にしないで一定の、私はある意味処分というものを含めて検討しなきゃならないというふうに思っています。

 いずれにしても、保護者の方々の信頼をどう勝ち取るかということになると思います。

 お子さんのことを聞きますが、一番心配なのはPTSDの問題です。それについては今のところはないですか。

○内田誠児童家庭課長
 今のところございませんが、先日説明会のときにPTSDの話がございました。現在児童相談所に確認しているところは、2歳児のそういう検査というのはちょっと難しいという部分もありましたが、今後保護者の方にご説明し、対応してまいりたいと考えております。
 

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